51 / 56
番外編
元夫の両親のその後 ①
しおりを挟む
私とフェリックスが結婚して少ししてから、ミオ様とロータス様の婚約が決まった。
ミオ様は自分の体が弱いから、ロータス様に迷惑がかかると言って婚約することを拒んだ。
でも、ロータス様はミオ様じゃないと嫌だといって、断ることを断るという訳のわからない展開になり、最終的にミオ様が折れた。
仕事が休みの日のティータイム、ミオ様が敷地内にある、私とフェリックスが暮らす別邸に訪ねてきてくれた。
天気も良いので、テラスでお茶を飲みながら話をしていると、ロータス様の話題になった。
「ロータス様には困ったものですわ」
両手で顔を覆って嘆くミオ様に慰めの言葉をかける。
「ロータス様はフェリックスのお友達ですから、彼と同じで一途なタイプなのかもしれません。ですから、きっと幸せにしてくださいます」
「でも、私は子供が生めるような体ではないですわ。私と結婚なんてしましたら、跡継ぎのことはどうするんですの?」
「ロータス様は、そのことはなんと仰っているんです?」
「親戚の子供を養子にすれば良いと言うんですの」
「別におかしいことではないですものね」
子供を生まない人や女性しか生まれない場合もあるので、養子をもらう貴族は少なくない。
「でも、私と結婚しなければそんなことはしなくて済みますのに、どうしてこだわるのでしょうか」
「……そうですね。じゃあ、こう考えてみればどうでしょう」
「……なんですか?」
「ロータス様とミオ様の立場を私とフェリックスに置き換えて考えてみてください。フェリックスは諦めると思いますか」
「諦めませんわね」
即答したミオ様を見て、フェリックスは彼女の中ではどんなものなのかしらと思ってしまった。
でも、例え話をしたのは私だし、人のことは言えないわね。
「結婚前に普通の恋人同士のように過ごして、お試し期間を作ってみるのも良いかもしれませんよ」
「……そうですわね。そうしてみますわ。過ごしてみたら、やっぱり私のことを好きではないと思わうかもしれませんもの」
「どうなるかは何とも言えませんが……」
私も昔はフェリックスのことをそんな風に思っていたから、結婚は逃れられないでしょうね。
悩んでいるミオ様を見つめていると、フェリックスがやって来た。
「フェリックス、今は女性だけで話をしたいんだけど」
「悪いが急用なんだ」
真剣な表情のフェリックスを見て、私とミオ様は表情を引き締める。
「どうかしたの?」
「元リグマ伯爵夫人の件で話がある」
「パトロア様がどうかしたの?」
ロン様が病院に入院してから、パトロア様は体調を崩した。
だから、ロン様の父である元リグマ伯爵は、隠居して病気のパトロア様と一緒に別邸で過ごしていると聞いている。
「君と話をしたいと暴れているらしい。危険だから会って話すことは断るが、シェリルはどうしたい?」
「……どうしたいというのは?」
「手紙ででも話を聞いてやるのか?」
どうしたら良いのか迷ってしまい、すぐに答えを返せなかった。
※
お読みいただき、ありがとうございます!
ロンの両親のざまぁを忘れているというご指摘をいただきまして、私なりに考えていたざまぁを書いていこうと思います。
番外編ですが、ちょっとした続き物として書いていきますので、お付き合いいただけますと幸いです。
リクエストいただきました、ミシェルのその後やシェリルとフェリックスのお話も一緒に書いていきますが、他に何かありましたら教えてくださいませ。
ミオ様は自分の体が弱いから、ロータス様に迷惑がかかると言って婚約することを拒んだ。
でも、ロータス様はミオ様じゃないと嫌だといって、断ることを断るという訳のわからない展開になり、最終的にミオ様が折れた。
仕事が休みの日のティータイム、ミオ様が敷地内にある、私とフェリックスが暮らす別邸に訪ねてきてくれた。
天気も良いので、テラスでお茶を飲みながら話をしていると、ロータス様の話題になった。
「ロータス様には困ったものですわ」
両手で顔を覆って嘆くミオ様に慰めの言葉をかける。
「ロータス様はフェリックスのお友達ですから、彼と同じで一途なタイプなのかもしれません。ですから、きっと幸せにしてくださいます」
「でも、私は子供が生めるような体ではないですわ。私と結婚なんてしましたら、跡継ぎのことはどうするんですの?」
「ロータス様は、そのことはなんと仰っているんです?」
「親戚の子供を養子にすれば良いと言うんですの」
「別におかしいことではないですものね」
子供を生まない人や女性しか生まれない場合もあるので、養子をもらう貴族は少なくない。
「でも、私と結婚しなければそんなことはしなくて済みますのに、どうしてこだわるのでしょうか」
「……そうですね。じゃあ、こう考えてみればどうでしょう」
「……なんですか?」
「ロータス様とミオ様の立場を私とフェリックスに置き換えて考えてみてください。フェリックスは諦めると思いますか」
「諦めませんわね」
即答したミオ様を見て、フェリックスは彼女の中ではどんなものなのかしらと思ってしまった。
でも、例え話をしたのは私だし、人のことは言えないわね。
「結婚前に普通の恋人同士のように過ごして、お試し期間を作ってみるのも良いかもしれませんよ」
「……そうですわね。そうしてみますわ。過ごしてみたら、やっぱり私のことを好きではないと思わうかもしれませんもの」
「どうなるかは何とも言えませんが……」
私も昔はフェリックスのことをそんな風に思っていたから、結婚は逃れられないでしょうね。
悩んでいるミオ様を見つめていると、フェリックスがやって来た。
「フェリックス、今は女性だけで話をしたいんだけど」
「悪いが急用なんだ」
真剣な表情のフェリックスを見て、私とミオ様は表情を引き締める。
「どうかしたの?」
「元リグマ伯爵夫人の件で話がある」
「パトロア様がどうかしたの?」
ロン様が病院に入院してから、パトロア様は体調を崩した。
だから、ロン様の父である元リグマ伯爵は、隠居して病気のパトロア様と一緒に別邸で過ごしていると聞いている。
「君と話をしたいと暴れているらしい。危険だから会って話すことは断るが、シェリルはどうしたい?」
「……どうしたいというのは?」
「手紙ででも話を聞いてやるのか?」
どうしたら良いのか迷ってしまい、すぐに答えを返せなかった。
※
お読みいただき、ありがとうございます!
ロンの両親のざまぁを忘れているというご指摘をいただきまして、私なりに考えていたざまぁを書いていこうと思います。
番外編ですが、ちょっとした続き物として書いていきますので、お付き合いいただけますと幸いです。
リクエストいただきました、ミシェルのその後やシェリルとフェリックスのお話も一緒に書いていきますが、他に何かありましたら教えてくださいませ。
1,766
あなたにおすすめの小説
虐げられてる私のざまあ記録、ご覧になりますか?
リオール
恋愛
両親に虐げられ
姉に虐げられ
妹に虐げられ
そして婚約者にも虐げられ
公爵家が次女、ミレナは何をされてもいつも微笑んでいた。
虐げられてるのに、ひたすら耐えて笑みを絶やさない。
それをいいことに、彼女に近しい者は彼女を虐げ続けていた。
けれど彼らは知らない、誰も知らない。
彼女の笑顔の裏に隠された、彼女が抱える闇を──
そして今日も、彼女はひっそりと。
ざまあするのです。
そんな彼女の虐げざまあ記録……お読みになりますか?
=====
シリアスダークかと思わせて、そうではありません。虐げシーンはダークですが、ざまあシーンは……まあハチャメチャです。軽いのから重いのまで、スッキリ(?)ざまあ。
細かいことはあまり気にせずお読み下さい。
多分ハッピーエンド。
多分主人公だけはハッピーエンド。
あとは……
諦めていた自由を手に入れた令嬢
しゃーりん
恋愛
公爵令嬢シャーロットは婚約者であるニコルソン王太子殿下に好きな令嬢がいることを知っている。
これまで二度、婚約解消を申し入れても国王夫妻に許してもらえなかったが、王子と隣国の皇女の婚約話を知り、三度目に婚約解消が許された。
実家からも逃げたいシャーロットは平民になりたいと願い、学園を卒業と同時に一人暮らしをするはずが、実家に知られて連れ戻されないよう、結婚することになってしまう。
自由を手に入れて、幸せな結婚まで手にするシャーロットのお話です。
【完結】離縁したいのなら、もっと穏便な方法もありましたのに。では、徹底的にやらせて頂きますね
との
恋愛
離婚したいのですか? 喜んでお受けします。
でも、本当に大丈夫なんでしょうか?
伯爵様・・自滅の道を行ってません?
まあ、徹底的にやらせて頂くだけですが。
収納スキル持ちの主人公と、錬金術師と異名をとる父親が爆走します。
(父さんの今の顔を見たらフリーカンパニーの団長も怯えるわ。ちっちゃい頃の私だったら確実に泣いてる)
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
32話、完結迄予約投稿済みです。
R15は念の為・・
王太子殿下から婚約破棄されたのは冷たい私のせいですか?
ねーさん
恋愛
公爵令嬢であるアリシアは王太子殿下と婚約してから十年、王太子妃教育に勤しんで来た。
なのに王太子殿下は男爵令嬢とイチャイチャ…諫めるアリシアを悪者扱い。「アリシア様は殿下に冷たい」なんて男爵令嬢に言われ、結果、婚約は破棄。
王太子妃になるため自由な時間もなく頑張って来たのに、私は駒じゃありません!
姉のものを欲しがる性悪な妹に、墓穴を掘らせてみることにした
柚木ゆず
恋愛
僕の婚約者であるロゼの家族は、困った人ばかりだった。
異母妹のアメリはロゼの物を欲しがって平然と奪い取り、継母ベルは実子だけを甘やかす。父親であるトムはベルに夢中で、そのためアメリの味方ばかりする。
――そんな人達でも、家族ですので――。
それでもロゼは我慢していたのだけれど、その日、アメリ達は一線を越えてしまった。
「マエル様を欲しくなったの。お姉様の婚約者を頂戴」
「邪魔をすれば、ここにあるユリのアクセサリーを壊すわよ?」
アメリとベルは自分達の都合でこの婚約を解消させようとして、ロゼが拒否をしたら亡き母の形見を使って脅迫を始めたらしいのだ。
僕に迷惑をかけようとしたことと、形見を取り上げられたこと。それによってロゼはついに怒り、僕が我慢している理由もなくなった。
だからこれから、君達にこれまでのお礼をすることにしたんだ。アメリ、ベル、そしてトム。どうぞお楽しみに。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
2度目の人生は好きにやらせていただきます
みおな
恋愛
公爵令嬢アリスティアは、婚約者であるエリックに学園の卒業パーティーで冤罪で婚約破棄を言い渡され、そのまま処刑された。
そして目覚めた時、アリスティアは学園入学前に戻っていた。
今度こそは幸せになりたいと、アリスティアは婚約回避を目指すことにする。
【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。
やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。
落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。
毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。
様子がおかしい青年に気づく。
ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。
ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最終話まで予約投稿済です。
次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。
ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。
楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる