【完結】異世界召喚されたのはこの俺で間違いない?

苔原りゐ

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激闘:影の守護者

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騎士のような影の魔物は、大剣を振りかざして襲いかかってきた。その剣の一振りで、瓦礫が吹き飛び、廃墟全体が揺れる。

「こいつ、かなり強いぞ!」俺は剣を振り上げ、魔物の一撃を受け止めたが、その衝撃で後退させられる。

「アデル、右に避けて!」エリザが叫び、雷の魔法を放つ。雷撃が魔物の肩に命中し、一瞬動きを鈍らせる。

その隙を突いて、ユリスが魔物の足元に回り込み、短剣を突き刺した。しかし、影の体は短剣をすり抜けるように動き、実体を捉えることができない。

「物理攻撃が効かない……!」ユリスが焦った声を上げる。

「霧の魔物と同じだな!核を探せ!」俺は叫びながら魔物の背後に回り込んだ。視線を凝らすと、影の体の中心部が僅かに赤く光っているのが見えた。

「そこだ!」俺は剣を振り上げ、赤い光を目指して突進した。

だが、魔物は大剣を振り回して俺を弾き飛ばす。その勢いで壁に叩きつけられ、全身に激しい痛みが走った。

「おじさん、大丈夫!?」リリが心配そうに叫ぶ。

「まだやれる!」俺は痛みを堪えながら立ち上がり、再び剣を握った。

エリザは額に汗を滲ませながら呪文の詠唱を続けていた。彼女の手から生まれた氷の槍が徐々に形を成し、周囲の空気が一気に冷たくなる。

「これで核を狙うわ!」エリザが叫び、氷の槍を魔物に向けて放った。

氷の槍は空を切り裂き、赤い光を目指して一直線に飛ぶ。しかし、魔物はその瞬間、身体を霧のように分散させ、槍を回避した。

「避けた……!」エリザが驚きの声を上げる。

「動きが速い!どうすればいいんだ……!」俺は剣を振り回し、迫る影の触手を切り払う。だが、手応えはなく、触手はすぐに再生して俺たちに襲いかかる。

ユリスが短剣を振るいながら、必死に魔物の足元を狙っていた。「核を攻撃するチャンスを作るしかありません!」

魔物は触手を一気に伸ばし、俺たちをなぎ払おうとする。俺は咄嗟にリリを抱え、地面に転がりながら攻撃をかわした。

「リリ、大丈夫か!」俺が声をかけると、リリは涙目で小さく頷いた。「おじさん、気をつけて……!」

「任せとけ!」俺は再び剣を構え、魔物に向き直った。

エリザは再び詠唱を始めた。「動きを封じるわ!その間に攻撃して!」

彼女の魔法陣が輝きを増し、廃墟全体が冷気に包まれる。巨大な氷の壁が出現し、魔物の触手を封じ込めていった。

「よし、今よ!」俺はエリザが作り出した氷の障害物を利用し、魔物の核に接近する。

だが、魔物は最後の抵抗を見せ、体中の霧を爆発させるように放出した。その衝撃で地面に散らばった破片が飛び散り俺にぶっ刺さり思わず地面に崩れ落ちる。

「アデル!」エリザが叫ぶ。

「くそっ……まだだ!」俺は痛みをこらえながら立ち上がり、剣を握り直す。

その時、ユリスが一歩前に出た。短剣を強く握りしめ、その目に迷いはなかった。

「私が核を狙います。皆さんは援護をお願いします!」

「ユリス、危ないぞ!」俺は彼女を止めようとしたが、ユリスは微笑みを浮かべて振り返った。「皆さんがいるから、私は大丈夫です。」

ユリスは小さな体を活かして魔物の足元をすり抜け、一気に核に向かって突進した。エリザが援護のために氷の槍を放ち、魔物の動きを一瞬鈍らせる。その隙にユリスが短剣を突き立てた。

「これで終わり……!」短剣が赤い光の核を貫いたと同時に掻き回し核を粉々に粉砕する。

核を攻撃された魔物は激しくのたうち回り、触手を振り回して抵抗する。だが、その動きは次第に弱まり、影の体が崩れ始めた。

ユリスが離れ数秒も立たないうちに眩しい閃光が廃墟全体を包み込む。

爆発音と共に魔物は完全に崩壊し、影の体が霧散していく。
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