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深夜の密談(俺が仲間外れなだけ)は俺が寝ている間に終わったらしく、俺が起きた時にはもうジルはいなかった
「おはようございます、レオ様」
「おはよう
様ってやめない?」
「やめません」
「ビビも…もういないし…」
「やめません」
「いや、ほら、俺忍んでいたいからさ、バレそうじゃない、様付けだと
あと俺、王族とは血が繋がってるだけだから」
「それが原因だろうが」
リックにボソリと突っ込まれたが俺は何も聞こえていない
「なるほど…私が様付けしてしまうと周りの目が気になりますか…」
「そうそう、あと敬語もさ」
「え、だめですか?」
「市井の幼児に向かって敬語はおかしいでしょう」
「幼児にしては口達者だがな」
さっきからうるせぇんだよ、リック
「それから、お前この街を出ろ」
「え」
唐突だな、リックよ
「達者でな」
「…え?」
1人で行けと
「なんでそんな…」
「俺はやることが出来た
お前に構っていられねぇ」
「でも」
「この街はもうすぐ危険になる
その前に出るんだ」
「何かするつもりなの?」
「そうだ」
随分あっさり認めたな
「何を?」
「秘密だ」
だったらそうだとか言うな
ここは、何も無いよっていうのがセオリーだろうが
それで俺が疑って…っていうのがテンプレだろうが
「この国から出ない限り俺は安全じゃないんだろ?
今更少し危険度が増えようが変わらないだろ」
「本来なら俺の近くが一番安全だ」
英雄だもんな
「だったら―」
「だが、今回は違う
俺の周りこそが戦禍になる」
「リックが仕掛けるの?」
「…」
「相手は王族だね?」
リックの周りが危ないってことは巻き込まれるかリックが行動を起こすかだ
リックが巻き込まれるにしても、仕掛けるにしても危険と言うからには相当な相手だし、そういう相手で縁(正確には腐れ縁)があるとしたら王族しかない、というのが俺の今回の見立てである
「…」
沈黙は肯定、ってね
「王族絡みならどの道俺にも関係あるじゃないか」
「チビには早い話だ」
「遅かろうが早かろうが自分の血は変えられないだろ」
「お前は埃より軽い
危険だ」
「もっとマシなものと比較しろ
悪意があるだろ
そのために鍛えてきたんじゃないのか」
「違う
いざと言う時逃げられるようにだ
逃げる術と戦う術は別物だ」
「…でも、俺は」
「つべこべ言うな」
こんなに聞く耳を持たないリックは初めてだ
会ったばかりの頃だって話さないだけで、頑なに耳を傾けないなんてことは無かった
だけど俺は早いとこ魔王を倒さなきゃならない
アシュレイを探すっていうビビとの約束だってある
「分かった」
「そうか
今日の午後、街の裏門まで送ってやる」
「いや、街は出ない」
「は?」
「俺にもやることがある」
「そんなもの落ち着いてからでも」
「ダメだよ」
「何だ、やることって」
「ビビとの約束だ」
「…それは、後でも」
「ダメだよ
アシュレイは今この街にいるんだろ
この街で何か起こるってんならこの街を出るかもしれない
もしくは巻き込まれて危ない目に会うかもしれないだろ」
「…アシュレイは俺が見つける」
「どうやって?
俺に構えないくらい大変なことになるのに、この街にいること以外分からない子供をどうやって探すのさ」
「…」
「喧嘩は売らないって約束するし危ない時はちゃんと逃げる」
「私もいますよ」
「…」
「もとより、レオ様について行きお守りするのが私の役目でしたよね?
私でも猫の手くらいにはなります」
猫というより虎の手でしょう、君の手は
「アシュレイ様を見つけて、アシュレイ様のこともお守りします」
「…だが…」
「さ、そういうことならスピードが命です
さっさと探しましょう
探したあとで街を出るか出ないかを決めましょう」
「え?あの」
「さ、そうと決まったら探しますよ」
リックがしどろもどろになっている
「…」
「どうせ頑固ですから私たちの言うことなど聞きませんよ
さっさと要求を叶え、こちらの要求を聞いて頂きましょう」
本人の前で言うのか、それを
まぁいいけどさ
「…だが、ここに来てからアシュレイの手がかりなんて…」
「アシュレイは子供です
子供のことは子供に聞くのがはやいです」
「…ジルか」
「ええ、今回はジルの大切な相手を守る交換条件としては?」
「ガキ相手にちいせぇこと言いたかねぇんだがな」
「あの子は下手すると大人より大人ですからね
子供扱いする方が間違いかもしれません」
俺が口を挟む前に話が進んでいく
ビビにまたドヤされそうだ
「おはようございます、レオ様」
「おはよう
様ってやめない?」
「やめません」
「ビビも…もういないし…」
「やめません」
「いや、ほら、俺忍んでいたいからさ、バレそうじゃない、様付けだと
あと俺、王族とは血が繋がってるだけだから」
「それが原因だろうが」
リックにボソリと突っ込まれたが俺は何も聞こえていない
「なるほど…私が様付けしてしまうと周りの目が気になりますか…」
「そうそう、あと敬語もさ」
「え、だめですか?」
「市井の幼児に向かって敬語はおかしいでしょう」
「幼児にしては口達者だがな」
さっきからうるせぇんだよ、リック
「それから、お前この街を出ろ」
「え」
唐突だな、リックよ
「達者でな」
「…え?」
1人で行けと
「なんでそんな…」
「俺はやることが出来た
お前に構っていられねぇ」
「でも」
「この街はもうすぐ危険になる
その前に出るんだ」
「何かするつもりなの?」
「そうだ」
随分あっさり認めたな
「何を?」
「秘密だ」
だったらそうだとか言うな
ここは、何も無いよっていうのがセオリーだろうが
それで俺が疑って…っていうのがテンプレだろうが
「この国から出ない限り俺は安全じゃないんだろ?
今更少し危険度が増えようが変わらないだろ」
「本来なら俺の近くが一番安全だ」
英雄だもんな
「だったら―」
「だが、今回は違う
俺の周りこそが戦禍になる」
「リックが仕掛けるの?」
「…」
「相手は王族だね?」
リックの周りが危ないってことは巻き込まれるかリックが行動を起こすかだ
リックが巻き込まれるにしても、仕掛けるにしても危険と言うからには相当な相手だし、そういう相手で縁(正確には腐れ縁)があるとしたら王族しかない、というのが俺の今回の見立てである
「…」
沈黙は肯定、ってね
「王族絡みならどの道俺にも関係あるじゃないか」
「チビには早い話だ」
「遅かろうが早かろうが自分の血は変えられないだろ」
「お前は埃より軽い
危険だ」
「もっとマシなものと比較しろ
悪意があるだろ
そのために鍛えてきたんじゃないのか」
「違う
いざと言う時逃げられるようにだ
逃げる術と戦う術は別物だ」
「…でも、俺は」
「つべこべ言うな」
こんなに聞く耳を持たないリックは初めてだ
会ったばかりの頃だって話さないだけで、頑なに耳を傾けないなんてことは無かった
だけど俺は早いとこ魔王を倒さなきゃならない
アシュレイを探すっていうビビとの約束だってある
「分かった」
「そうか
今日の午後、街の裏門まで送ってやる」
「いや、街は出ない」
「は?」
「俺にもやることがある」
「そんなもの落ち着いてからでも」
「ダメだよ」
「何だ、やることって」
「ビビとの約束だ」
「…それは、後でも」
「ダメだよ
アシュレイは今この街にいるんだろ
この街で何か起こるってんならこの街を出るかもしれない
もしくは巻き込まれて危ない目に会うかもしれないだろ」
「…アシュレイは俺が見つける」
「どうやって?
俺に構えないくらい大変なことになるのに、この街にいること以外分からない子供をどうやって探すのさ」
「…」
「喧嘩は売らないって約束するし危ない時はちゃんと逃げる」
「私もいますよ」
「…」
「もとより、レオ様について行きお守りするのが私の役目でしたよね?
私でも猫の手くらいにはなります」
猫というより虎の手でしょう、君の手は
「アシュレイ様を見つけて、アシュレイ様のこともお守りします」
「…だが…」
「さ、そういうことならスピードが命です
さっさと探しましょう
探したあとで街を出るか出ないかを決めましょう」
「え?あの」
「さ、そうと決まったら探しますよ」
リックがしどろもどろになっている
「…」
「どうせ頑固ですから私たちの言うことなど聞きませんよ
さっさと要求を叶え、こちらの要求を聞いて頂きましょう」
本人の前で言うのか、それを
まぁいいけどさ
「…だが、ここに来てからアシュレイの手がかりなんて…」
「アシュレイは子供です
子供のことは子供に聞くのがはやいです」
「…ジルか」
「ええ、今回はジルの大切な相手を守る交換条件としては?」
「ガキ相手にちいせぇこと言いたかねぇんだがな」
「あの子は下手すると大人より大人ですからね
子供扱いする方が間違いかもしれません」
俺が口を挟む前に話が進んでいく
ビビにまたドヤされそうだ
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