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長い夜が終わり、空に朝日が昇る頃。目を覚ましたイライザはぼんやりとした頭で天井を眺めていた。脳裏に映るのは昨夜の情熱的なひとときのこと。
(ああ、うわぁ……)
少しずつ頭が覚醒し、寝返りを打ったところで目に飛び込んできたミケルの姿にびくりと体を震わせた。隣で眠るミケルは、眠っていても美しかった。その端正な顔をじっと眺め、イライザは両手で顔を覆う。
(……すごかった)
昨夜はイライザの想像を上回る甘美なものであった。あまりにも上回りすぎて、自分に問題があったのではとすら思えてしまうほどに。
(あんなに大きいものが、あっさりと入ってしまったし……初めては痛いと聞いていたのに……まったく、まったく、痛くなかった!)
イライザが令嬢の頃に受けた教育では、どれほど痛くても夫を受け入れなさいと聞かされていた。実際は痛いとは一度も思わなかったし、ただひたすら気持ちよくなっていただけだった。これはイライザに素質があったのかもしれないが、ミケルの手腕によるところが大きいだろう。
(あんな……っ、恥ずかしいこと)
ミケルの言葉と声が、指や唇、舌が、そしてあの逸物がイライザを快楽へと導いた。抑えきれず喘ぎ、乱れた自分の痴態を思い出し、イライザは恥ずかしくてたまらない。
(なのに、私は……また、してほしい……なんて……!)
そう思うのに、思い出すだけでイライザの胸は高鳴り、下腹部に甘いうずきを感じる。イライザはミケルにすっかり魅了されていた。
(……私は、本当にふしだらな女なんじゃ……)
イライザは顔を覆った両手を取り払う。再び目に映ったミケルは、すでに瞼を上げていた。
「おはよう、リズ」
まさか起きていたとは思わず、イライザは目を見開いて息を呑んだ。再び昨夜の甘いひとときを思い出し、真っ赤になって固まるイライザの鼻先にミケルが軽く口づける。
「お、おはよう、ミケル……」
「体は大丈夫?」
「っ、これくらいはなんともありません」
「よかった」
ミケルはイライザの額に口づけ、身を起こす。さんざん見て触れたはずのミケルの裸体を目にし、イライザは胸が高鳴った。近くにあったナイトガウンを羽織り、ベッドから離れるミケルを目で追いながらイライザは身を起こす。
(着替えなきゃ……)
イライザはベッドから起き出し、昨夜脱いだ服を手に取り身を包んだ。近くにあった姿見鏡の前に立ち、一目見ただけでは昨夜と変わらない自分の姿にほっと胸をなでおろす。
「リズ」
声をかけられて振り返ると、ミケルが部屋に備えつけられているテーブルに紅茶を用意していた。椅子を引かれ、イライザは誘われるままに腰を下ろす。ティーカップを手に取り、湯気の立つ紅茶を一口飲むと、ほっと体の力が抜けた。
「口にあったかな」
「おいしい、ありがとう」
ミケルはにこりとほほ笑むと、イライザの向かいに座る。紅茶には手をつけず、小さく首をかしげながらイライザに問いかけた。
「ねえ、リズ。僕はアリ? ナシ?」
「……どういう意味?」
その問いの意味が理解できず、イライザは怪訝そうに眉を寄せる。ミケルは身を乗り出して口元に手を当てると、ひそひそ話をするかのように答えた。
「僕を、恋人にしてくれる可能性のこと」
途端、イライザの顔が真っ赤に染まる。動揺し、視線をさまよわせるイライザにくすくすと笑いながら、ミケルは楽しげな声で言葉を続けた。
「深く考えずに、ね。もしリズがだれかを恋人にするなら……僕はあり得るかな?」
「えっ、それは……」
「もしナシだったとしても、僕は諦めないけれどね」
ミケルは軽く片目を瞑って笑って見せる。そのしゃれた所作にイライザは胸をときめかせているのだから、答えは簡単だ。
「そっ、……その、あり、ではある……けど」
「本当? ふふ、うれしいな。じゃあ、このまま恋人になれるようにがんばっちゃう」
ミケルはうれしそうに笑いながらティーカップを手に取った。美しい所作でそれを飲む彼を眺めながら、イライザはうつむく。いままで異性から好意を示されたことがなく耐性がないためか、どのように反応すればよいのかわからず、うれしさはあったが戸惑いもあった。
「ミケルは、なんと言えばいいのか……積極的……」
「せっかくリズからもらった機会だからね。むだにはできないよ。……嫌だった?」
その声には不安さがにじんでいた。ミケルにまるで捨てられた子犬のような目でみつめられ、イライザは罪悪感を覚える。
「嫌ではなくて……」
戸惑いつつも、イライザは嫌だとは思わなかった。心がミケルに大きく傾いているが、彼の好意をすんなりと受け入れるわけにはいかない理由がある。
「昨日も言ったけど……いま、私には縁談が上がっている。だから……まだ……」
縁談を破談にしようとしているイライザだが、しようとしているだけでまだ破談にはなっていない。それが後ろめたさにつながり、ミケルの好意をすなおに受け取れなくしていた。
「そっか。やっぱり、先にその相手を片づけないといけないね」
「え?」
「ううん、なんでもない」
ミケルがなにかをつぶやいていたが、イライザは聞き取れなかった。にこりとほほ笑んで話を流したミケルは優雅に紅茶を飲んでいる。
(純潔を捨てられたけど……本当に、破談にできるのかな)
イライザは破談にするために純潔を捨てた。これは、上流階級で広く浸透している価値観をもつ男性であれば、純潔を失った女性を妻に迎える選択はしないと考えていたからだ。ラーゼル侯爵に多少悪いうわさがあろうとも、侯爵という爵位を持っている以上は体面を保とうとするはずだとイライザは考えていた。
(ラーゼル侯爵には、体面などあってないようなものかもしれない)
すでに悪名のあるラーゼル侯爵がいまさら体面を保とうとするのだろうか。この縁談を進めた理由によっては体面などどうでも良いと考えるのではないかと、イライザはいまさらになって不安になる。
「大丈夫だよ、リズ」
そんなイライザの不安を感じ取ったのか、ミケルは安心させるように小さくほほ笑んだ。だが、なんの根拠もなく知り合って間もないミケルの言葉をすんなりと信じられるほど、イライザも楽観的にはなれない。
「大丈夫……かどうかは、今日の話次第だと思う」
イライザはうつむき、水面に映った暗い表情の女を眺めながら低い声でつぶやいた。不安であっても、いまのイライザにできることはなにもない。
いますぐに借金を全額返済する手立てはないし、これ以上破談にするための理由を作れない。目論見通りに、ラーゼル侯爵が貴族令嬢としての価値が失われたイライザを嫌悪するよう、ただ祈るしかなかった。
「今日、だったの?」
ミケルはなぜか今日ということに驚いた。イライザが不思議に思いながらもうなずくと、ミケルは少し困ったように笑う。
「うーん……さすがに今日は難しいか」
「え?」
「ううん。大丈夫だよ、リズ。明日になれば、リズの溜飲が下がることになるはずだよ」
「それは、どういう……」
含みのあるミケルの言葉にイライザは顔を上げる。イライザの疑念の視線を受けても、ミケルはそれ以上を語ることなくほほ笑むだけだった。
「リズ、冷めちゃうよ」
ミケルは手で紅茶を示し、イライザに一息つくように促す。イライザは釈然としない気持ちを抱えながらも、ティーカップを手にとり紅茶を一口飲んだ。
「……おいしい」
温かな紅茶が体に染み入り、イライザは小さく息を吐く。不安に襲われて無意識に焦っていたが、わずかだが心にゆとりが生まれた。
長い夜が終わり、空に朝日が昇る頃。目を覚ましたイライザはぼんやりとした頭で天井を眺めていた。脳裏に映るのは昨夜の情熱的なひとときのこと。
(ああ、うわぁ……)
少しずつ頭が覚醒し、寝返りを打ったところで目に飛び込んできたミケルの姿にびくりと体を震わせた。隣で眠るミケルは、眠っていても美しかった。その端正な顔をじっと眺め、イライザは両手で顔を覆う。
(……すごかった)
昨夜はイライザの想像を上回る甘美なものであった。あまりにも上回りすぎて、自分に問題があったのではとすら思えてしまうほどに。
(あんなに大きいものが、あっさりと入ってしまったし……初めては痛いと聞いていたのに……まったく、まったく、痛くなかった!)
イライザが令嬢の頃に受けた教育では、どれほど痛くても夫を受け入れなさいと聞かされていた。実際は痛いとは一度も思わなかったし、ただひたすら気持ちよくなっていただけだった。これはイライザに素質があったのかもしれないが、ミケルの手腕によるところが大きいだろう。
(あんな……っ、恥ずかしいこと)
ミケルの言葉と声が、指や唇、舌が、そしてあの逸物がイライザを快楽へと導いた。抑えきれず喘ぎ、乱れた自分の痴態を思い出し、イライザは恥ずかしくてたまらない。
(なのに、私は……また、してほしい……なんて……!)
そう思うのに、思い出すだけでイライザの胸は高鳴り、下腹部に甘いうずきを感じる。イライザはミケルにすっかり魅了されていた。
(……私は、本当にふしだらな女なんじゃ……)
イライザは顔を覆った両手を取り払う。再び目に映ったミケルは、すでに瞼を上げていた。
「おはよう、リズ」
まさか起きていたとは思わず、イライザは目を見開いて息を呑んだ。再び昨夜の甘いひとときを思い出し、真っ赤になって固まるイライザの鼻先にミケルが軽く口づける。
「お、おはよう、ミケル……」
「体は大丈夫?」
「っ、これくらいはなんともありません」
「よかった」
ミケルはイライザの額に口づけ、身を起こす。さんざん見て触れたはずのミケルの裸体を目にし、イライザは胸が高鳴った。近くにあったナイトガウンを羽織り、ベッドから離れるミケルを目で追いながらイライザは身を起こす。
(着替えなきゃ……)
イライザはベッドから起き出し、昨夜脱いだ服を手に取り身を包んだ。近くにあった姿見鏡の前に立ち、一目見ただけでは昨夜と変わらない自分の姿にほっと胸をなでおろす。
「リズ」
声をかけられて振り返ると、ミケルが部屋に備えつけられているテーブルに紅茶を用意していた。椅子を引かれ、イライザは誘われるままに腰を下ろす。ティーカップを手に取り、湯気の立つ紅茶を一口飲むと、ほっと体の力が抜けた。
「口にあったかな」
「おいしい、ありがとう」
ミケルはにこりとほほ笑むと、イライザの向かいに座る。紅茶には手をつけず、小さく首をかしげながらイライザに問いかけた。
「ねえ、リズ。僕はアリ? ナシ?」
「……どういう意味?」
その問いの意味が理解できず、イライザは怪訝そうに眉を寄せる。ミケルは身を乗り出して口元に手を当てると、ひそひそ話をするかのように答えた。
「僕を、恋人にしてくれる可能性のこと」
途端、イライザの顔が真っ赤に染まる。動揺し、視線をさまよわせるイライザにくすくすと笑いながら、ミケルは楽しげな声で言葉を続けた。
「深く考えずに、ね。もしリズがだれかを恋人にするなら……僕はあり得るかな?」
「えっ、それは……」
「もしナシだったとしても、僕は諦めないけれどね」
ミケルは軽く片目を瞑って笑って見せる。そのしゃれた所作にイライザは胸をときめかせているのだから、答えは簡単だ。
「そっ、……その、あり、ではある……けど」
「本当? ふふ、うれしいな。じゃあ、このまま恋人になれるようにがんばっちゃう」
ミケルはうれしそうに笑いながらティーカップを手に取った。美しい所作でそれを飲む彼を眺めながら、イライザはうつむく。いままで異性から好意を示されたことがなく耐性がないためか、どのように反応すればよいのかわからず、うれしさはあったが戸惑いもあった。
「ミケルは、なんと言えばいいのか……積極的……」
「せっかくリズからもらった機会だからね。むだにはできないよ。……嫌だった?」
その声には不安さがにじんでいた。ミケルにまるで捨てられた子犬のような目でみつめられ、イライザは罪悪感を覚える。
「嫌ではなくて……」
戸惑いつつも、イライザは嫌だとは思わなかった。心がミケルに大きく傾いているが、彼の好意をすんなりと受け入れるわけにはいかない理由がある。
「昨日も言ったけど……いま、私には縁談が上がっている。だから……まだ……」
縁談を破談にしようとしているイライザだが、しようとしているだけでまだ破談にはなっていない。それが後ろめたさにつながり、ミケルの好意をすなおに受け取れなくしていた。
「そっか。やっぱり、先にその相手を片づけないといけないね」
「え?」
「ううん、なんでもない」
ミケルがなにかをつぶやいていたが、イライザは聞き取れなかった。にこりとほほ笑んで話を流したミケルは優雅に紅茶を飲んでいる。
(純潔を捨てられたけど……本当に、破談にできるのかな)
イライザは破談にするために純潔を捨てた。これは、上流階級で広く浸透している価値観をもつ男性であれば、純潔を失った女性を妻に迎える選択はしないと考えていたからだ。ラーゼル侯爵に多少悪いうわさがあろうとも、侯爵という爵位を持っている以上は体面を保とうとするはずだとイライザは考えていた。
(ラーゼル侯爵には、体面などあってないようなものかもしれない)
すでに悪名のあるラーゼル侯爵がいまさら体面を保とうとするのだろうか。この縁談を進めた理由によっては体面などどうでも良いと考えるのではないかと、イライザはいまさらになって不安になる。
「大丈夫だよ、リズ」
そんなイライザの不安を感じ取ったのか、ミケルは安心させるように小さくほほ笑んだ。だが、なんの根拠もなく知り合って間もないミケルの言葉をすんなりと信じられるほど、イライザも楽観的にはなれない。
「大丈夫……かどうかは、今日の話次第だと思う」
イライザはうつむき、水面に映った暗い表情の女を眺めながら低い声でつぶやいた。不安であっても、いまのイライザにできることはなにもない。
いますぐに借金を全額返済する手立てはないし、これ以上破談にするための理由を作れない。目論見通りに、ラーゼル侯爵が貴族令嬢としての価値が失われたイライザを嫌悪するよう、ただ祈るしかなかった。
「今日、だったの?」
ミケルはなぜか今日ということに驚いた。イライザが不思議に思いながらもうなずくと、ミケルは少し困ったように笑う。
「うーん……さすがに今日は難しいか」
「え?」
「ううん。大丈夫だよ、リズ。明日になれば、リズの溜飲が下がることになるはずだよ」
「それは、どういう……」
含みのあるミケルの言葉にイライザは顔を上げる。イライザの疑念の視線を受けても、ミケルはそれ以上を語ることなくほほ笑むだけだった。
「リズ、冷めちゃうよ」
ミケルは手で紅茶を示し、イライザに一息つくように促す。イライザは釈然としない気持ちを抱えながらも、ティーカップを手にとり紅茶を一口飲んだ。
「……おいしい」
温かな紅茶が体に染み入り、イライザは小さく息を吐く。不安に襲われて無意識に焦っていたが、わずかだが心にゆとりが生まれた。
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