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「それにしても……まさか、フィゼ侯爵まで捕まっているなんて」
連行された際にちらりと見えたフィゼ侯爵の姿に、ノアはさらに驚かされることになった。反乱勢力への加担は重罪だ。もし借金を返済することができずにイライザがラーゼル侯爵に嫁いでいれば、ノアがフィゼ侯爵から金を借りて愛人となっていれば、伯爵家もただでは済まなかっただろう。
「兄さま、疲れたでしょう? 今日はゆっくり休んで」
「うん。リズも今日はもう休むだろう?」
「私はこの後、約束があるから」
「こんな時間から? 疲れていないか?」
「兄さまとは鍛え方が違うの」
「はは、それはたしかに……」
「あっ」
軽口を交わしているところで、イライザの耳に男の驚く声が届く。そちらへと目を向けると、目に見知った顔が映った。
「ミケル?」
現れたのは笑顔のミケルと、その後ろを歩くタイレルだ。イライザは会えたよろこびを感じると同時に、ミケルがこの場に現れたことに違和感を覚える。
「ミケル、どうしてここに?」
「リズ、奇遇だね! こんなところで会えるなんて……運命を感じちゃうな」
「そう……?」
イライザは場所が場所なだけに運命は感じたくないと思いながらも、会えたことがうれしかった。ミケルはイライザにかけ寄ると、両手を合わせて笑う。
「リズ、これから食事でもどうかな」
「もちろん」
「ノア卿もいかがですか?」
「では……あっ! いや、私は遠慮しておきます」
「兄さま、どうしたの?」
「私は……その、やっぱり、疲れているからさ。リズ、今後のことは明日以降に話そう」
「う、うん」
ノアは顔に笑顔を貼りつけ、首を横に振る。イライザが不思議に思ながらもうなずいたところで、施設から一人の男が出てきた。
「あ……」
男はラーゼル侯爵邸に現れた騎士だ。イライザは無意識に体を固くし、息を呑む。
「ごきげんよう、ジャクソン卿」
ミケルが騎士に笑顔で声を掛ける。騎士はミケルに目を向けると、ゆっくりと口を開いた。
「お二方、本日はご協力ありがとうございました。まだ業務が残っていますので、これで失礼します」
そう言い残し、騎士はすぐにその場を去る。イライザは違和感を覚えたが、ノアの方が気になって背を向けた。
「兄さま、宿まで送るわ」
「いや、大丈夫だよ。私もいい大人なんだからさ」
ノアは笑って言うが、イライザの不安は拭えない。そこでいままで黙っていたタイレルが一歩前に進み出ると、ノアに声をかける。
「ノア卿、よろしければ私の馬車でお送りいたします」
「えっ、そこまでご迷惑をおかけするわけにはいきません」
「どうぞ、ご遠慮なさらないでください。同じ人物に悩まされた者同士、仲良くしていただけますと幸いです」
「えっと……それでは、ご厚意に甘えて……」
ノアはタイレルの誘いに乗ってうなずく。話がまとまり、ノアはタイレルと共に去った。二人の後ろ姿を心配そうに見送るイライザにミケルが明るく声をかける。
「彼、僕の友人なんだ。お金のことは、彼がなんとかしてくれたんだよ」
「あの人が……」
「そう。信頼できる人だから、安心して」
イライザはうなずき、差し出されたミケルの手を迷いなく取った。ようやくさまざまなことから解放されたイライザは馬車に乗り込み、ミケルと共に進み始めた。
◆
おいしい食事にワイン、そして楽しい会話に酔ったイライザは充実した時間を過ごた。しあわせな時間はあっという間に過ぎていくもので、腹も心も満たされたイライザは時計の鐘の音で夢から覚めた気分になる。
「あっ、時間かな」
別れの時間を告げる鐘の音にイライザはさみしさを覚える。このまま別れたくない、話をするならいましかないと、イライザは覚悟を決めて口を開いた。
「……ミケル」
「ねえ、リズ」
イライザとミケルの声が重なり、二人は顔を見合わせる。おたがいに言葉に出さず、譲り合うよう視線を交わしたが、そのまま話が進まない状況にミケルが笑った。
「ふふ。僕たち、息がぴったりだね。リズから先に話して」
「私は長くなるから、後で。……ミケルはなにを?」
「大したことじゃないよ。ただ、このままリズを帰したくないなあ、なんてね」
「……っ」
イライザはその言葉の意味がわからないほど、うぶではない。ミケルは耳まで真っ赤に染まったイライザを目を細めて眺めているる。その視線に含まれる熱を感じ取りながらも、イライザはそれに気づかないふりをした。
「それで、リズは?」
「……ミケルに話があるの」
「話?」
真剣な眼差しのイライザにミケルも軽い笑みを消し、彼女を見つめ返す。緊張したイライザは一つ深呼吸をすると、ゆっくりと言葉を紡ぎ出した。
「私は、サフィール公爵家に仕える騎士なの」
「うん」
「だから、私は公爵領に戻らなければならない。けれど……ミケルには、王都での生活があるでしょう?」
「……それで?」
イライザはそこで口ごもる。ミケルは少し冷ややかな目でイライザを見つめていた。
問題が片づいたのならば、主君のもとに戻るのは当然のこと。イライザに戻らないという選択肢はない。
「リズは僕の気持ちを、知っているよね?」
「……うん」
イライザはうなずき、うつむく。ミケルの気持ちを知っていても、やはりここに残る選択肢はなかった。
「リズ……」
ミケルがかなしそうな声で名を呼ぶ。その声に肩を震わせたイライザは意を決し、顔を上げ、まっすぐにミケルを見つめた。
イライザはなにかを言おうと口を開いたミケルの両手を取る。驚くミケルに、まっすぐ、はっきりと想いを告げた。
「だから、ミケル。私と一緒に来てほしい!」
「……へ?」
ミケルは目を見開き、間の抜けた声を上げる。呆気にとられるミケルの様子に、イライザは彼を説得しようと言葉を重ねた。
「サフィール公爵領も王都に負けず劣らず、すばらしい所だ。もちろん、ミケルの衣食住についてはずっと……一生、私が責任を持って、保証します!」
ミケルはしばらく呆けた顔をしていたが、イライザの言葉の意味が理解できたのか、頬を緩ませる。頬を赤く染め、とろけるような笑みを浮かべた。
「それって、つまり……僕と一生を添い遂げてくれるってこと?」
「……そっ、そう!」
イライザの顔は真っ赤だった。交際を飛び越え、結婚を申し込んだも同じだ。ことを性急に運びすぎだが、生活の基盤を変える選択を望むのだから、交際だけでは責任を負いきれないとイライザは考えていた。
「うれしい!」
ミケルは目をうるませ、満面の笑みを浮かべる。背に花を背負っているのではと思うくらいに麗しく、輝かしい笑顔のミケルにイライザは言葉を失った。
「っ、その……」
イライザははっとすると、胸の高鳴りを抑えるように手を当てる。深呼吸をすると、ゆっくりと言葉を続けた。
「それは、了承したと受け取っていいの?」
「もちろん! リズこそ、やっぱりなしだなんて言わないよね?」
「二言はありません。……けれど、ミケルは王都を離れることになる。一生のことだから、よく考えた後でも……」
「元々、王都を離れてどこかに移住しようって思っていたから、なにも心配することはないよ!」
「そっ、……そうなの?」
イライザはふと思い出す。ミケルは元、劇団員なのだ。仕事を辞めていたのはミケルの言う通り、王都を離れるつもりだったからなのかもしれない。
「ここで僕の気持ちを無視して、おたがいのために別れよう……なんて言われたらどうしようかと思ったよ。やっぱり、リズは僕の気持ちをちゃんと考えてくれているんだね」
別れるといっても、イライザとミケルはまだ恋人でもない。強いて言えば友だち以上恋人未満という関係だが。
連行された際にちらりと見えたフィゼ侯爵の姿に、ノアはさらに驚かされることになった。反乱勢力への加担は重罪だ。もし借金を返済することができずにイライザがラーゼル侯爵に嫁いでいれば、ノアがフィゼ侯爵から金を借りて愛人となっていれば、伯爵家もただでは済まなかっただろう。
「兄さま、疲れたでしょう? 今日はゆっくり休んで」
「うん。リズも今日はもう休むだろう?」
「私はこの後、約束があるから」
「こんな時間から? 疲れていないか?」
「兄さまとは鍛え方が違うの」
「はは、それはたしかに……」
「あっ」
軽口を交わしているところで、イライザの耳に男の驚く声が届く。そちらへと目を向けると、目に見知った顔が映った。
「ミケル?」
現れたのは笑顔のミケルと、その後ろを歩くタイレルだ。イライザは会えたよろこびを感じると同時に、ミケルがこの場に現れたことに違和感を覚える。
「ミケル、どうしてここに?」
「リズ、奇遇だね! こんなところで会えるなんて……運命を感じちゃうな」
「そう……?」
イライザは場所が場所なだけに運命は感じたくないと思いながらも、会えたことがうれしかった。ミケルはイライザにかけ寄ると、両手を合わせて笑う。
「リズ、これから食事でもどうかな」
「もちろん」
「ノア卿もいかがですか?」
「では……あっ! いや、私は遠慮しておきます」
「兄さま、どうしたの?」
「私は……その、やっぱり、疲れているからさ。リズ、今後のことは明日以降に話そう」
「う、うん」
ノアは顔に笑顔を貼りつけ、首を横に振る。イライザが不思議に思ながらもうなずいたところで、施設から一人の男が出てきた。
「あ……」
男はラーゼル侯爵邸に現れた騎士だ。イライザは無意識に体を固くし、息を呑む。
「ごきげんよう、ジャクソン卿」
ミケルが騎士に笑顔で声を掛ける。騎士はミケルに目を向けると、ゆっくりと口を開いた。
「お二方、本日はご協力ありがとうございました。まだ業務が残っていますので、これで失礼します」
そう言い残し、騎士はすぐにその場を去る。イライザは違和感を覚えたが、ノアの方が気になって背を向けた。
「兄さま、宿まで送るわ」
「いや、大丈夫だよ。私もいい大人なんだからさ」
ノアは笑って言うが、イライザの不安は拭えない。そこでいままで黙っていたタイレルが一歩前に進み出ると、ノアに声をかける。
「ノア卿、よろしければ私の馬車でお送りいたします」
「えっ、そこまでご迷惑をおかけするわけにはいきません」
「どうぞ、ご遠慮なさらないでください。同じ人物に悩まされた者同士、仲良くしていただけますと幸いです」
「えっと……それでは、ご厚意に甘えて……」
ノアはタイレルの誘いに乗ってうなずく。話がまとまり、ノアはタイレルと共に去った。二人の後ろ姿を心配そうに見送るイライザにミケルが明るく声をかける。
「彼、僕の友人なんだ。お金のことは、彼がなんとかしてくれたんだよ」
「あの人が……」
「そう。信頼できる人だから、安心して」
イライザはうなずき、差し出されたミケルの手を迷いなく取った。ようやくさまざまなことから解放されたイライザは馬車に乗り込み、ミケルと共に進み始めた。
◆
おいしい食事にワイン、そして楽しい会話に酔ったイライザは充実した時間を過ごた。しあわせな時間はあっという間に過ぎていくもので、腹も心も満たされたイライザは時計の鐘の音で夢から覚めた気分になる。
「あっ、時間かな」
別れの時間を告げる鐘の音にイライザはさみしさを覚える。このまま別れたくない、話をするならいましかないと、イライザは覚悟を決めて口を開いた。
「……ミケル」
「ねえ、リズ」
イライザとミケルの声が重なり、二人は顔を見合わせる。おたがいに言葉に出さず、譲り合うよう視線を交わしたが、そのまま話が進まない状況にミケルが笑った。
「ふふ。僕たち、息がぴったりだね。リズから先に話して」
「私は長くなるから、後で。……ミケルはなにを?」
「大したことじゃないよ。ただ、このままリズを帰したくないなあ、なんてね」
「……っ」
イライザはその言葉の意味がわからないほど、うぶではない。ミケルは耳まで真っ赤に染まったイライザを目を細めて眺めているる。その視線に含まれる熱を感じ取りながらも、イライザはそれに気づかないふりをした。
「それで、リズは?」
「……ミケルに話があるの」
「話?」
真剣な眼差しのイライザにミケルも軽い笑みを消し、彼女を見つめ返す。緊張したイライザは一つ深呼吸をすると、ゆっくりと言葉を紡ぎ出した。
「私は、サフィール公爵家に仕える騎士なの」
「うん」
「だから、私は公爵領に戻らなければならない。けれど……ミケルには、王都での生活があるでしょう?」
「……それで?」
イライザはそこで口ごもる。ミケルは少し冷ややかな目でイライザを見つめていた。
問題が片づいたのならば、主君のもとに戻るのは当然のこと。イライザに戻らないという選択肢はない。
「リズは僕の気持ちを、知っているよね?」
「……うん」
イライザはうなずき、うつむく。ミケルの気持ちを知っていても、やはりここに残る選択肢はなかった。
「リズ……」
ミケルがかなしそうな声で名を呼ぶ。その声に肩を震わせたイライザは意を決し、顔を上げ、まっすぐにミケルを見つめた。
イライザはなにかを言おうと口を開いたミケルの両手を取る。驚くミケルに、まっすぐ、はっきりと想いを告げた。
「だから、ミケル。私と一緒に来てほしい!」
「……へ?」
ミケルは目を見開き、間の抜けた声を上げる。呆気にとられるミケルの様子に、イライザは彼を説得しようと言葉を重ねた。
「サフィール公爵領も王都に負けず劣らず、すばらしい所だ。もちろん、ミケルの衣食住についてはずっと……一生、私が責任を持って、保証します!」
ミケルはしばらく呆けた顔をしていたが、イライザの言葉の意味が理解できたのか、頬を緩ませる。頬を赤く染め、とろけるような笑みを浮かべた。
「それって、つまり……僕と一生を添い遂げてくれるってこと?」
「……そっ、そう!」
イライザの顔は真っ赤だった。交際を飛び越え、結婚を申し込んだも同じだ。ことを性急に運びすぎだが、生活の基盤を変える選択を望むのだから、交際だけでは責任を負いきれないとイライザは考えていた。
「うれしい!」
ミケルは目をうるませ、満面の笑みを浮かべる。背に花を背負っているのではと思うくらいに麗しく、輝かしい笑顔のミケルにイライザは言葉を失った。
「っ、その……」
イライザははっとすると、胸の高鳴りを抑えるように手を当てる。深呼吸をすると、ゆっくりと言葉を続けた。
「それは、了承したと受け取っていいの?」
「もちろん! リズこそ、やっぱりなしだなんて言わないよね?」
「二言はありません。……けれど、ミケルは王都を離れることになる。一生のことだから、よく考えた後でも……」
「元々、王都を離れてどこかに移住しようって思っていたから、なにも心配することはないよ!」
「そっ、……そうなの?」
イライザはふと思い出す。ミケルは元、劇団員なのだ。仕事を辞めていたのはミケルの言う通り、王都を離れるつもりだったからなのかもしれない。
「ここで僕の気持ちを無視して、おたがいのために別れよう……なんて言われたらどうしようかと思ったよ。やっぱり、リズは僕の気持ちをちゃんと考えてくれているんだね」
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