なんでも奪っていく妹に、婚約者まで奪われました

ねむ太朗

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  しばらくの時間、私はお兄様と庭園で過ごした。

  足音が聞こえたのでそちらを振り返ると、ジャック様とオリヴィア様とグリデーラ侯爵だった。

「待っていてくれてありがとう」

  ジャック様の言葉に私達は返事をし、お兄様が質問をした。

「どうだったの?」

「オリヴィア様とお付き合いを続ける事になったよ」

「おめでとう!」

「おめでとうございます!」

  私もお兄様も笑顔で祝った。
  その後にジャック様がオリヴィア様を紹介をしてくれた。

「オリヴィア・グリデーラと申します。先日は弟がご迷惑をお掛けして、申し訳ございませんでした」

  私とお兄様も、自己紹介と挨拶をした。

  私とお兄様とジャック様は、オリヴィア様とグリデーラ侯爵に挨拶をして、グリデーラ侯爵家を後にした。

  今は、馬車でハーヴェス領に向かっている。

  ルシアン様に会う事が無くて良かったわ。これで、ゆっくりグリデーラ領を……

「あ゛!」

  私の声にお兄様が反応をした。

「貴族の令嬢がそんな声を出しては、いけません」

「お兄様、この馬車どこに向かっているの?」

「どこって、ハーヴェス領に決まっているよ」

  私は、諦めつつも聞いて見た。

「優しくて格好いいお兄様。グリデーラ領の観光のお時間は、あるかしら?」

「あからさまだね。もう、夕方だからね。今から何処かに寄ったら、宿屋に着くのがかなり遅くなるから危ないよ」

「私……観光に来たのだけれども……」

「がたいの良い男の人達を見られたじゃないか」

「そうね……皆さん素敵な筋肉でしたわ」

  ジャック様から、俺の筋肉も見るか?  と聞かれたが丁寧にお断りをした。

  宿屋の前でジャック様に別れの挨拶をした。ジャック様は、何度もお礼を述べていた。それから、私達は夕食を食べて宿屋に戻った。

  今夜は、ぐっすりと眠る事が出来た。

  私達は、次の日の朝にプラメル領に帰って行った。途中の町で昼食を取ったりのんびりとした旅だった。

  プラメル伯爵家に帰ってから三日が経った。

  私の部屋の扉がノックされた。
  入って来たのは、お兄様だった。

「リリアーナ!  ジャックから手紙が届いたよ」

「まあ、どんな内容だったの?」

  お兄様は、うれしそうに報告をしてくれた。

「ジャックとオリヴィア様の婚約が整ったって」

「まあ!  おめでたいわね」

「だから、これから騎士を辞める手続きとかをするらしいよ」

「ジャック様は、騎士を辞めてしまうの?」

「グリデーラ侯爵家に入るなら、グリデーラ侯爵の仕事を手伝わないと。この国は基本的には男性が爵位を継ぐからね。社交の場でも男性同伴とか多いだろう?  それに、付き合いで狩猟に行ったりもするだろう?  男にも色々あるんだよ」

「確かにそうね。そうしたら、ジャック様は今からグリデーラ侯爵家の事を学ぶのね。なんだか大変そう……」

  お兄様は、苦笑いをしていた。

「オリヴィアさんがついているし、グリデーラ侯爵がしっかり指導をすれば大丈夫だよ」

「そうかもしれないわね。今のグリデーラ侯爵家は、お金に困っていないから安心ね」

  それを聞くと、お兄様は笑顔で退出をした。

  その日の夕食の時間、お兄様はジャック様の事を家族にも報告をしていた。
  お母様やエルーシアは、お兄様の報告に笑顔を見せていた。
  お父様も話を聞く仕草が見られた。
  家族みんなで会話を楽しむ、穏やかな家庭に戻りつつあった。
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