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第十一章 蓮さん死なないで
①
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「美希、辛抱してくれ、しばらく忙しくて休みが取れない、お前をこれ以上危険な目に合わせられない、いつも側に居てやりたいがすまない、今はそれは叶わない」
「大丈夫です、部屋で大人しくしています」
彼は私を抱きしめてくれた、そして仕事へ向かった。
正直元彼にまた待ち伏せされたら嫌だが、なんで今更やり直そうなんて言ったんだろうと不思議だった。
身なりも相変わらず、おしゃれで、女性に困ることなどないはずだ。
しかし、初めて会った時、どこか寂しそうな雰囲気が気になった。
あれから十年も経っている。
仕事は順調だったのだろうか。
飛鷹 劉、彼もまた飛鷹コーポレーションの御曹司である。
私はインターネットで検索してみた。
驚きの事実が判明した。
飛鷹コーポレーションは倒産していた。
彼が父親の跡を継ぎ、社長を就任したが、業績が悪化し倒産した。
そんな矢先、テレビで私を見て、急に手放した事が惜しくなったのだろう。
あの頃彼は、私もそうだが、二人とも若かった。
大切なものが何か、いつ頑張る事が必要かわからなかった。
努力を怠り、すぐに諦めていた。
私もそうだった。
いつも受け身で、彼に頼りっぱなしで、もう少し彼の気持ちを繋ぎ止める努力をしていればと最近になって思う。
でも決して彼との恋の終わりを後悔しているわけではない。
蓮さんとの恋の始まり、いや、もう夫婦なのだから、夫婦としての愛情を育んでいく、そんな余裕ある生活を送らなければと反省している。
いつも商店街に行って献立のアドバイスを貰うのだが、今日は出かけられない。
今日の夕食はどうしよう、買い物行けないし、冷蔵庫にあるもので作るしかないと思い冷蔵庫を開ける。
オムライスにしよう。
そんなことを考えていると、スマホが鳴った、蓮さんからだった。
「美希、大丈夫か、なるべく早く帰るからな」
「大丈夫です、今日の夕食オムライスでいいですか?買い物行けないので、冷蔵庫にあるものですみません」
「上等だ、美希が作るものならなんでも構わない」
「わかりました」
電話の向こうで社長と呼ぶ声が聞こえ、「すまない、もう切るぞ」と彼は電話を切った。
彼からの電話は嬉しい反面、電話が切れると急に寂しさがこみ上げてくる、部屋に一人でいると余計に寂しさが募る。
久しぶりに彼の休みが取れた。
「美希、出かけるか」
「はい」
嬉しい、彼と一緒の時間は心がウキウキする。
しかも久しぶりの彼との外出に嬉しさを隠しきれない。
ショッピンクパークに出かけた、彼と手を繋いで歩くのも久しぶりのことである。
私が化粧室へ行くためちょっと彼と離れた一瞬に事件は起きた。
元彼が現れ、私めがけてナイフを刺そうとしてきた。
「美希、俺達もうダメなのか、それなら俺と死んでくれ」
私は恐怖で動くことが出来ず、自分の命の終わりを悟った。
ナイフが私に刺さりそうな距離に迫ってきた瞬間私の身体を抱きしめ、ナイフから庇ってくれたのは鏑木蓮だった。
ナイフが刺さった彼の脇腹から、おびただしい血が流れた。
元彼はSPによってすぐ取り押さえられ、すぐさま救急車の手配をしたのは東條さんだった。
「社長、しっかりしてください、すぐ救急車来ますから」
「美希、大丈夫か」
彼は自分が大変な状況にも関わらず、パニック寸前の私を気遣った。
「蓮さん、蓮さん、死んじゃイヤ」
「大丈夫だ、俺約束しただろ、俺の命と引き換えても美希を守るって」
「蓮さん、私を一人にしないで」
「東條、美希を頼む」
「かしこまりました」
彼は意識を失った。
「蓮、蓮、イヤ~」
彼は手術をして、一命を取り止めた。
彼が目を覚ますまで、片時も彼の側を離れなかった。
「手術は成功しました、奥様、お部屋をご用意いたしますので、少し仮眠をお取りください」
「大丈夫です、ここにいます」
彼のことが心配で彼の側を離れることは出来なかった、私のせいで彼は手術をしなければいけない怪我を負った。蓮さんごめんなさい、ごめんなさい。
彼は中々目を覚まさなかった。
「大丈夫です、部屋で大人しくしています」
彼は私を抱きしめてくれた、そして仕事へ向かった。
正直元彼にまた待ち伏せされたら嫌だが、なんで今更やり直そうなんて言ったんだろうと不思議だった。
身なりも相変わらず、おしゃれで、女性に困ることなどないはずだ。
しかし、初めて会った時、どこか寂しそうな雰囲気が気になった。
あれから十年も経っている。
仕事は順調だったのだろうか。
飛鷹 劉、彼もまた飛鷹コーポレーションの御曹司である。
私はインターネットで検索してみた。
驚きの事実が判明した。
飛鷹コーポレーションは倒産していた。
彼が父親の跡を継ぎ、社長を就任したが、業績が悪化し倒産した。
そんな矢先、テレビで私を見て、急に手放した事が惜しくなったのだろう。
あの頃彼は、私もそうだが、二人とも若かった。
大切なものが何か、いつ頑張る事が必要かわからなかった。
努力を怠り、すぐに諦めていた。
私もそうだった。
いつも受け身で、彼に頼りっぱなしで、もう少し彼の気持ちを繋ぎ止める努力をしていればと最近になって思う。
でも決して彼との恋の終わりを後悔しているわけではない。
蓮さんとの恋の始まり、いや、もう夫婦なのだから、夫婦としての愛情を育んでいく、そんな余裕ある生活を送らなければと反省している。
いつも商店街に行って献立のアドバイスを貰うのだが、今日は出かけられない。
今日の夕食はどうしよう、買い物行けないし、冷蔵庫にあるもので作るしかないと思い冷蔵庫を開ける。
オムライスにしよう。
そんなことを考えていると、スマホが鳴った、蓮さんからだった。
「美希、大丈夫か、なるべく早く帰るからな」
「大丈夫です、今日の夕食オムライスでいいですか?買い物行けないので、冷蔵庫にあるものですみません」
「上等だ、美希が作るものならなんでも構わない」
「わかりました」
電話の向こうで社長と呼ぶ声が聞こえ、「すまない、もう切るぞ」と彼は電話を切った。
彼からの電話は嬉しい反面、電話が切れると急に寂しさがこみ上げてくる、部屋に一人でいると余計に寂しさが募る。
久しぶりに彼の休みが取れた。
「美希、出かけるか」
「はい」
嬉しい、彼と一緒の時間は心がウキウキする。
しかも久しぶりの彼との外出に嬉しさを隠しきれない。
ショッピンクパークに出かけた、彼と手を繋いで歩くのも久しぶりのことである。
私が化粧室へ行くためちょっと彼と離れた一瞬に事件は起きた。
元彼が現れ、私めがけてナイフを刺そうとしてきた。
「美希、俺達もうダメなのか、それなら俺と死んでくれ」
私は恐怖で動くことが出来ず、自分の命の終わりを悟った。
ナイフが私に刺さりそうな距離に迫ってきた瞬間私の身体を抱きしめ、ナイフから庇ってくれたのは鏑木蓮だった。
ナイフが刺さった彼の脇腹から、おびただしい血が流れた。
元彼はSPによってすぐ取り押さえられ、すぐさま救急車の手配をしたのは東條さんだった。
「社長、しっかりしてください、すぐ救急車来ますから」
「美希、大丈夫か」
彼は自分が大変な状況にも関わらず、パニック寸前の私を気遣った。
「蓮さん、蓮さん、死んじゃイヤ」
「大丈夫だ、俺約束しただろ、俺の命と引き換えても美希を守るって」
「蓮さん、私を一人にしないで」
「東條、美希を頼む」
「かしこまりました」
彼は意識を失った。
「蓮、蓮、イヤ~」
彼は手術をして、一命を取り止めた。
彼が目を覚ますまで、片時も彼の側を離れなかった。
「手術は成功しました、奥様、お部屋をご用意いたしますので、少し仮眠をお取りください」
「大丈夫です、ここにいます」
彼のことが心配で彼の側を離れることは出来なかった、私のせいで彼は手術をしなければいけない怪我を負った。蓮さんごめんなさい、ごめんなさい。
彼は中々目を覚まさなかった。
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