俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る

ラヴ KAZU

文字の大きさ
77 / 106

仁の腕の中にいたまゆ

しおりを挟む
「二人って、俺ともう一人は誰だ」

「工藤飛鳥だ」

「工藤飛鳥って、工藤組若頭の工藤飛鳥か」

「ああ、はっきり言われたよ、奴が好きだって」

「でも、工藤飛鳥は命を落としたんだよな」

「まゆを助けるためにな」

「でも、お前と結婚して、子供を生むことを選んだんだよな」

「ああ、まゆの中に自分がいなくてもいいだなんて、情けない男だ、俺は」

「それなら、まゆを手放せ、まゆの側には俺がいる」

「だめだ、たとえ、まゆの心の中に俺がいなくても、俺は生涯まゆを守っていくと決めたんだ」

「それなら、お前がまゆを守れ」

俺は自分自身と闘っていた。

まゆの中にいるのは仁だ、いつか俺の元を離れていく、まゆの口からその言葉を聞くことに

恐怖を抱いている。

まゆは子供のため、俺のために俺を好きになろうとしてくれている。

でも、まゆの中に俺はいない。

それでいいのか。





祐志は夜勤の間に、まゆにLINEをした。

『まゆ、大丈夫か、今日、仁が病院を訪ねてきた、若林には十分気をつけるようにとのことだった、まゆは俺の妻だ、そしてお腹の中の子供は俺の子供だ、俺はまゆを守っていく、
俺の命に変えても、でももし、お前の中に存在しているのが俺じゃないならお前は、いつか俺の元を離れるだろう、だが俺は……』

LINEはここまでで送られてきた。

まゆは祐志の気持ちを確かめることが出来ないまま、お疲れ様のLINEだけ返した。

当然この後、祐志からの返信はなかった。

やっぱり、祐志さんは私が仁さんに惹かれているんだと勘違いしてる。

どうしたら、わかってもらえるだろう。

工藤さんの時のことがあるから、説得力ないかも。

今日は祐志さんは夜勤だから、私一人だな。

その時、お腹の子が蹴った。

あっ、そうだね、ママは一人じゃないね。

頑張らなくちゃ。

その頃、俺は自分で送ったLINEを読み返して、そんなこと思ってもいないくせにと、

自分を攻めた。

まゆを手放したくない気持ちといい加減まゆを解放してやれよと言ってる自分がいた。

まゆの気持ちをはっきり確かめることが出来ない。

なんて情けないんだ。



俺は夜勤明けマンションに戻った。

入り口ドアを開けると、男性の靴が置いてあった。

誰が来てるんだ。

リビングのドアを開けると、泣いているまゆを抱きしめている仁が俺の視界に入ってきた。

まゆは俺の存在に気づき、慌てて仁から離れようとした。

まゆは涙を拭いながら「おかえりなさい」と声をかけた。

俺は仁の胸ぐらを掴み殴りつけた。

「祐志さん、やめてください」

「てめえ、俺が留守の間に何してやがる」

まゆは慌てて、俺と仁の間に割って入った。

「祐志さん、違います、仁さんは……」

「うるせえ、そんなに仁が好きなら、離婚でもなんでもしてやる、とっとと出て行け」

「祐志さん」

「うわ言で名前を呼ぶくらい好きなんだろう」

仁はまゆの腕を掴み「まゆ、俺とこい」そう言ってまゆを連れて行こうとした。

嘘、どうしよう、私、祐志さんが好きなのに……

私は仁さんの腕を振り払って、祐志さんにしがみついた。

「祐志さん、誤解です、私が好きなのは……」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました

鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。 けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。 そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。 シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。 困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。 夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。 そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。 ※他投稿サイトにも掲載中

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

結婚式に代理出席したら花嫁になっちゃいました

ゆきりん(安室 雪)
恋愛
美希は平日派遣の事務仕事をしているが、暇な土日に便利屋のバイトをしている。ある日、結婚式の友人の代理出席をする予定で式場にいたのに!? 本編は完結してますが、色々描き足りなかったので、第2章も書いています。

身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される

絵麻
恋愛
 桐島花は父が病没後、継母義妹に虐げられて、使用人同然の生活を送っていた。  父の財産も尽きかけた頃、義妹に縁談が舞い込むが継母は花を嫁がせた。  理由は多額の結納金を手に入れるため。  相手は二十五歳も歳上の、海軍の大佐だという。  放り出すように、嫁がされた花を待っていたものは。  地味で冴えないと卑下された日々、花の真の力が時東邸で活かされる。  

政略結婚の相手は、御曹司の元カレでした〜冷たいはずの彼が甘過ぎて困ってます〜

蓮恭
恋愛
『契約からはじまる、真実の愛――冷徹御曹司と、再会から紡ぐ一途な結婚譚』 「――もう、他人のままでいられないと思った」  美しいが、一見地味で物静か、けれどどこか品を纏った静香と、頭脳明晰で冷徹と噂される若き副社長の礼司。  六年前、身分違いの恋に終止符を打った二人が再会したのは――政略結婚の書類の上だった。  契約から始まる一年という期限付きの夫婦生活。  いつしか優しい嘘も、張りつめた距離も崩れていく。  すれ違いの中で募っていく想い。交錯する家同士の事情、嫉妬、そして隠されていた過去。  それでも、何度でも惹かれ合う二人の先にあったのは、『家族』という名の奇跡だった。  真実の愛を知ったとき、男はその名すら捨てて、彼女の人生を選んだ――  これは、ただ一度きりの契約が、本当の運命へ変わるまでの物語。

お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜

Adria
恋愛
仕事ばかりをしている娘の将来を案じた両親に泣かれて、うっかり頷いてしまった瑞希はお見合いに行かなければならなくなった。 渋々お見合いの席に行くと、そこにいたのは瑞希の勤め先の社長だった!? 合理的で無駄が嫌いという噂がある冷徹社長を前にして、瑞希は「冗談じゃない!」と、その場から逃亡―― だが、ひょんなことから彼に瑞希が自社の社員であることがバレてしまうと、彼は結婚前提の同棲を迫ってくる。 「君の未来をくれないか?」と求愛してくる彼の強引さに翻弄されながらも、瑞希は次第に溺れていき…… 《エブリスタ、ムーンにも投稿しています》

【完結】エリート産業医はウブな彼女を溺愛する。

花澤凛
恋愛
第17回 恋愛小説大賞 奨励賞受賞 皆さまのおかげで賞をいただくことになりました。 ありがとうございます。 今好きな人がいます。 相手は殿上人の千秋柾哉先生。 仕事上の関係で気まずくなるぐらいなら眺めているままでよかった。 それなのに千秋先生からまさかの告白…?! 「俺と付き合ってくれませんか」    どうしよう。うそ。え?本当に? 「結構はじめから可愛いなあって思ってた」 「なんとか自分のものにできないかなって」 「果穂。名前で呼んで」 「今日から俺のもの、ね?」 福原果穂26歳:OL:人事労務部 × 千秋柾哉33歳:産業医(名門外科医家系御曹司出身)

再婚相手は溺愛消防士!?二度と結婚しないと決めてたのに、どうしてこんなことに!

すずなり。
恋愛
都会を離れて田舎に引っ越してきた主人公『三井 那智(みつい なち)』。3歳になる娘の真那を連れての転居に不安を覚えるものの、地域の温かさに一安心する。歌が好きな那智は喘息を持っていて、それが一つの原因での引っ越しだったのだ。過疎な地域では子供はいないが、『新入居者への挨拶』として来てくれた消防署員に子供がいることを知り、次第に町になじんでいく。そんな中、真那の父親である那智の『元旦那』が現れて・・・・ 「那智、お前・・・稼いでるらしいじゃねーか。」 旦那と別れて真那と二人で生きていくためには収入が必要だ。幸いにも那智には仕事があったのだ。たくさん稼いでいるとは言えないけど、真那と二人で生きていく分には十分だった。でもその稼ぎに目をつけたのか、元旦那は復縁を迫ってきたのだ。 「いい加減にして!私は真那と二人で暮らしていくの!真那のことを何も気に留めないあなたとは暮らせるはずがないでしょう!?」 そんな会話を聞いた消防署員の『長谷川 圭吾』は、二人の間に割って入った。この町で真那と一緒に暮らす那智に惹かれていたのだ。 「俺が二人を守るんで。」 ※お話は全て想像の世界です。現実とは何の関係もございません。 ※メンタルが薄氷の為、コメントは受け付けることができません。申し訳ありません。 ただただすずなり。の世界を楽しんでいただけたら幸いです。 それではれっつごー。

処理中です...