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子爵令息物語ーアベルー
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私は頭を抱えていた。
結婚相手が見つからないのだ。
スラビーズ子爵家の三男アベルといえば研究ばかりしている変人。
十人中十人がそう答えるだろう。
私は昔から植物が好きで小さな頃から子爵家の庭でずっと土をいじっていた。
学園に入ると専門の先生がいることを知り狂喜した。
先生の研究室に入り浸り、土壌、環境からそれにあった植物や、発生し得る害虫など研究すればするほどのめり込んだ。
将来子爵家の役に立ちたいと思っていたのもあるが、何より研究が楽しかった。
そうして身なりに無頓着でボサボサ頭に常時白衣という出立ちで、学園の研究室にこもっていたことから変人のあだ名がついていた。
それに加えて三男と言うこともあり継ぐ爵位もない。
そうなれば相手がなかなか見つからないのも頷けるというものだ。
少し前までの私ならそれでも別に良かった。
しかし今はそういうわけにはいかない。
王宮よりその力を王宮の研究室で役に立ててみないかとお誘いがあったのだ。
王宮の研究室ともなれば使える予算、設備、どれも子爵家とは比べ物にはならない。
二つ返事で了承、と言いたい所だがここで問題になるのが私に継ぐ爵位がないことだった。
王宮に勤める平民は結婚していなければならない。
これは継ぐ爵位のない貴族も同様だった。
しかし王宮で働きたいから結婚相手を見つけたい、とはなんとも外聞の悪いことか。
そこで頼りにするのは学園時代の友人だった。
そうして難航していたところ、隣国の小公爵セドリックから色良い返事がもらえたのだ。
セドリックはロイフラング国の四代公爵家の一つゴスルジカ公爵家の一人息子だ。
さすが顔も広いのかと貰った手紙を読み進めそして驚いた。
私の妻はどうだ、というのだ。
籍を入れた妻がいるが訳あって離婚する。
離婚する訳は言えないが結婚が決まるならお話しする。
彼女は今13歳の元伯爵令嬢。
アベルの事情も全てわかった上で結婚を前提とした交流を望んでいる。
彼女は素晴らしい女性だ。
私では彼女を幸せに出来ないが、アベルならきっと。
政略的な結婚でも大事にしてもらえると信じている。
手紙はそう書かれていた。
正直ぽかんと口を開けてしまいそうになった。
セドリックは変人と言われていた私の研究に興味を持ち、色々話しかけられているうちに仲良くなり友人になった。
随分年若い妻だなと思うも、あんなボサボサ頭の私と仲良くしてくれた彼だ。
その彼がそう言うなら、歳の差など問題ないくらい素晴らしい女性なのだろう。
私も私の家族も小公爵セドリックを全面的に信用していた。
だからろくに調査もせず交流を持った。
しかし忘れていたんだ。
人は恋するとバカになることを。
結婚相手が見つからないのだ。
スラビーズ子爵家の三男アベルといえば研究ばかりしている変人。
十人中十人がそう答えるだろう。
私は昔から植物が好きで小さな頃から子爵家の庭でずっと土をいじっていた。
学園に入ると専門の先生がいることを知り狂喜した。
先生の研究室に入り浸り、土壌、環境からそれにあった植物や、発生し得る害虫など研究すればするほどのめり込んだ。
将来子爵家の役に立ちたいと思っていたのもあるが、何より研究が楽しかった。
そうして身なりに無頓着でボサボサ頭に常時白衣という出立ちで、学園の研究室にこもっていたことから変人のあだ名がついていた。
それに加えて三男と言うこともあり継ぐ爵位もない。
そうなれば相手がなかなか見つからないのも頷けるというものだ。
少し前までの私ならそれでも別に良かった。
しかし今はそういうわけにはいかない。
王宮よりその力を王宮の研究室で役に立ててみないかとお誘いがあったのだ。
王宮の研究室ともなれば使える予算、設備、どれも子爵家とは比べ物にはならない。
二つ返事で了承、と言いたい所だがここで問題になるのが私に継ぐ爵位がないことだった。
王宮に勤める平民は結婚していなければならない。
これは継ぐ爵位のない貴族も同様だった。
しかし王宮で働きたいから結婚相手を見つけたい、とはなんとも外聞の悪いことか。
そこで頼りにするのは学園時代の友人だった。
そうして難航していたところ、隣国の小公爵セドリックから色良い返事がもらえたのだ。
セドリックはロイフラング国の四代公爵家の一つゴスルジカ公爵家の一人息子だ。
さすが顔も広いのかと貰った手紙を読み進めそして驚いた。
私の妻はどうだ、というのだ。
籍を入れた妻がいるが訳あって離婚する。
離婚する訳は言えないが結婚が決まるならお話しする。
彼女は今13歳の元伯爵令嬢。
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彼女は素晴らしい女性だ。
私では彼女を幸せに出来ないが、アベルならきっと。
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手紙はそう書かれていた。
正直ぽかんと口を開けてしまいそうになった。
セドリックは変人と言われていた私の研究に興味を持ち、色々話しかけられているうちに仲良くなり友人になった。
随分年若い妻だなと思うも、あんなボサボサ頭の私と仲良くしてくれた彼だ。
その彼がそう言うなら、歳の差など問題ないくらい素晴らしい女性なのだろう。
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