変人令息は悪女を憎む

くきの助

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契約の条件 ーブリジットー

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次の日、ゴスルジカ小公爵名代を両親と共にブリジットも一緒に出迎えていた。

ブリジットは勝ち取ったのだ。王都行きを。

しかしこの契約にあたって、こちらからも条件を出すことになった。
その条件が飲めないと言われたらこの話はこれで終わり。
向こうが飲んだら契約成立だ。

・結果がどうなろうともこちらは関係ないこと。
・契約以外の事はしない、させないこと。
・必ず結婚は三年で終わること。
・公爵家側で起こる問題はこちらは無関係なこと。
・半年の婚約期間と3年の契約婚の間、ブリジットが帰りたいと言えばいつでも帰れること。
・お相手の男爵令嬢とは一切関わり合うことはないこと。
・書類上の離婚理由は白い結婚とすること。
・次のお相手探しはブリジットの意思が尊重されること。
・次のお相手には離婚について必要な説明をすること。
・この契約でブリジットが不利益を被ることがないこと。
・この契約はヒステマラ伯爵家当主とセドリック様との契約でブリジットは無関係であること。

父親はこれだけの条件をつらつらと読み上げ書面を渡した。

正直ブリジットは両親が出した膨大な条件に唖然とした。
こんなに条件を出したら、この話は無かったことにと言われるのではないか、とヒヤヒヤした。

しかし小公爵名代は少し考えたがこの条件を飲むと言った。
そしてまた準備を整えブリジットを迎えにくると。
その時にこの条件全てを書類にして正式に契約を交わすこととなった。

王都で暮らす上で必要なものはこちらで全て用意するが、持って行くものがあるのならそれまでに準備をしておいてほしい、と言い残し帰って行った。

ブリジットは飛び上がって喜んだ。
渋る両親に行きたい行きたいとゴネまくってよかった、とすら思った。

この条件の大事さを両親から聞かされてもブリジットは夢心地だった。

しかし両親は出発のその日まで言い続けた。

「いつでも帰って来ても良いのだぞ。そう言う契約なんだから。」と。

両親はわかっていた。
周りに嘘を突き通し、騙し続ける事の大変さを。
色恋が絡む煩わしさを。
一歩踏み出せば強く進み続けるしかない。それは子供には辛いと。

だからこそ望めばいつでも帰れる、の条件をいれた。
ちゃんと逃げ道を用意したのだ。
だから行かせたと言ってもいい。

しかしこの逃げ道を自分で潰すことになろうとは。

この時のブリジットはまだ知らない。
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