歌舞伎役者に恋をしました。

野咲

文字の大きさ
3 / 30
第1章

出会い

しおりを挟む
 祇園甲部の夜は更けゆく。
 今日は紋司郎のご贔屓、酒造会社の会長が相模屋一門全員を招いて宴席を設けてくれていた。
「綾之助さん、今日のおかるはほんまに綺麗やったわぁ!」
「ありがとうございます」 
 葦嶋あしじま会長は綾之助のおかるをいたく気に入ったらしく、絶賛していた。
「師弟の勘平とおかる、ほんまに良かった。相模屋の芸を堪能させてもらいました」
「ありがとうございます。親バカというか、師匠バカになりますが、綾之助はなかなかようやってると思います」
 ニコニコと笑って綾之助を褒める紋司郎に、綾之助は面はゆい気持ちになってそっと顔を伏せた。
「どうだった、拓真たくま。綾之助さんのおかるは? 素晴らしかっただろう?」
 葦嶋会長は横に座っていた自分の孫に話しかけた。
 その孫、葦嶋拓真あしじまたくまはまだ大学を卒業したばかりの二四歳だそうで、こういった席に慣れていないのか、どこか居心地悪そうにおとなしく飲んでいた。祖父に声をかけられて、拓真は手に持っていた盃を弄びながら、
「はあ、凄かったです」
 と、遠慮がちに言った。
 ああ、これは少しも凄いと思てないな、と綾之助は思った。芝居は結局見たお客さんのモノだから、拓真にとって綾之助のおかるがあまり良くなかったのならそれが全てである。しかし会心の出来の芝居をいまいちと評価されれば、多少釈然としないのも本当だ。
「いやぁ、すまんねぇ。この子、今日初めて歌舞伎を見たんですわ」
 葦嶋会長がすかさず孫のフォローをした。
「へぇ、そうだったんですか」
 紋司郎は少し驚いた。
「これの父親、私の息子ですが、それの教育方針でね、子どものうちは贅沢な生活はさせたらいかんというて、歌舞伎も花街も大人の遊びだから、お父さんも連れて行かんでください、とこう言われてましたんや。いやぁ、辛かった。今年この子も社会人になったからね、これからはこういったことも嗜まなあかんと説得して、やっと連れてきましたんや」
「まあ、それじゃあ、祇園も初めてでらっしゃる?」
 どこか嬉々として、幸弥が話に割り込んできた。
「はい」
「私、この街は詳しいから、なんでも聞いてくださいね」
 幸弥の勢いに押されて、拓真は戸惑いながら笑みを貼り付けていた。
「アホなこと言いないや。拓真さん、この男には付いていったらあきませんで。ロクなこと教えん」
 紋司郎がやんわりと幸弥を制した。
「まぁ、ひどいこと言いよるわ」
 幸弥はむくれたフリをして、しかしそれ以上は踏み込まない。
 葦嶋会長が今日の紋司郎の演技について語りだして、再び話は流れ出す。
 拓真は自分の話題が終わったのを見て取って、ほっと息をつき、杯を飲み干した。

 今日の芝居は、あんまりおもろなかったんやろか。
 他の人ならいざ知らず、拓真が歌舞伎嫌いでは困る。なぜなら拓真は葦嶋家の嫡男だからだ。彼は未来の葦嶋家の当主、ゆくゆくは相模屋の後援会を引っ張っていってもらわねばならない。
「拓真さん」
 綾之助が声を掛けると、拓真はびっくりしたように顔を上げた。
「正直なところ、今日の芝居どうでした? ここだけの話」
 ちょっと身を寄せて、囁くように言ったら、拓真は思わずといった感じで笑みを漏らした。
「正直なところですか?」
「うん、そう。正直なところ」
 綾之助は、わざと少しくだけたしゃべり方をした。秘密は親しみを感じた相手にしか打ち明けてもらえないものだ。
「正直、私にはちょっと難しかったかな」
 これは、お客さんが婉曲に「面白くなかった」ことを表現する場合の常套句である。全然訳分からんかった。訳分からん私がアホですねん。
「言葉が分かりにくかったです?」
「うーん、それもありますけど、ストーリーがね」
 言いにくそうにしているので、綾之助が助け舟を出す。
「古臭い?」
「古臭いというか…、あのね、あなたの演技がどうこういうんじゃなくてね、俺は単純にあなたがやってた役、あの女の人がキライだな」
 思いがけないことを言われて、綾之助はびっくりした。
「へええ、なんでまた」
「夫の身を立てるためなら、身売りしても平気だっていうのが分かんねえな」
「はー、なるほど」
「武家の女っていうのは、みんなああなんですか?」
 聞かれて綾之助も言葉に詰まる。
「そういうわけやないと思いますが。おかるは、自分のせいで勘平が仇討に加われなくなったという負い目があるんです。今回は五段目と六段目だけやからそのへんが分かりにくいですよね。通しで見たらよう分かるんやけど」
「そうかあ。なんか前後の話が分からないのもあって、不思議な点がいくつもあったんです」
「そうですよね」
 特に今回は大石内蔵助も出てこない、仇討の本筋にはあまり関係のない部分なので余計に意味がわからないだろう。
「正直、ここだけ見さされたら、どこが忠臣蔵やねんてなりますよね」
 綾之助がそう言うと、拓真は思わず吹き出した。
「実はそれ、芝居見てる間中、ずっと思ってたんですよ」

 綾之助の作戦が功を奏して、拓真は綾之助に心を許したようだった。綾之助が歌舞伎の家の出身でないことを知ると興味を惹かれたようで、この世界に入ったきっかけを聞きたがった。
「父に連れられて、小学生の時はじめて歌舞伎を見たんです。演目は『義経千本桜』のすし屋。権太を師匠の紋司郎がやっとりました。愛嬌のある演技でね、今でも忘れられません。すっかり歌舞伎が好きになって、親にねだっては連れてってもろうたんです。中学生になると、お小遣いを何ヶ月分か貯めて、芝居がかかると南座や道頓堀まで一人でよう見に行きました」
「へー」
「私、奈良出身なんですけど、奈良いうのは田舎ながらもなかなか良い土地でして、道頓堀まで三〇分、南座まで一時間もかかりません。でも、学校終わってからやと夜の部の開演に間に合いませんから、たまに勝手に学校早引けしたりして、後で親によう怒られました。そのうち大向うのお兄さんたちと仲良うなって、歌舞伎役者になりたいんや、というようなことを言うたら、旦那の楽屋へ連れて行ってくれたんです」
「それで、お弟子さんになったんですね」
「最初に行ったときは、弟子にしてくれませんでした。まだ中学生やったのもあると思います。『中学卒業しても気ィ変わらんかったらもう一回おいで』と言われて、うちは単純やから、将来弟子にしたるいう意味やと思て、ホンマに卒業するとき会いに行ったんですよ。ほんだら旦那なんて言うたと思います? 『いやー、この子、やんわり断っても通じへん子やわー』て言うたんです。いたいけな一五歳に!」
「あはは。それは可愛そうだね」
「でも今思うと、それだけ弟子にしてくれ言うてくる人間が多かったんでしょうね。そんな中でもうちのことを覚えてくれていたのは、単純に嬉しいことです。うちは旦那の権太を見て歌舞伎が好きになったから、その弟子になれてすごく嬉しかった」
「そうか。僕も見てみたかったな、綾之助さんの将来を決めたその舞台」
 それは待ちに待った、歌舞伎に対するちょっとポジティブな発言だった。
「すし屋じゃないですけど、一月大阪で『義経千本桜』渡海屋・大物浦を演りますよ。竹助さんが知盛を演ります。ああ、でも拓真さんは東京のお人だから、こちらまでなかなかいらっしゃいませんよね」
「僕は今、大阪の食品部門にいるんです」
 葦嶋の会社は創業が関西なので、東京と大阪にそれぞれ本社を置いている。葦嶋にとって大阪の人脈はとても大事なものなので、敢えて息子を大阪に置いているのかもしれなかった。
「まあ、そうなんですか! ほんなら、もし時間があればぜひ」
「それには綾之助さんは出るんですか?」
「ええ、一応出ます。ほんの端役ですが」
「それなら見に行こうかな」
「え? でも、うちはホンマにちょっとしか出ませんよ」
 うぬぼれかもしれないが今の話の流れでは、まるで綾之助を見に来るような口ぶりだったので、綾之助は慌てて言った。
「でも見に行きます」
 楽しそうに杯を傾ける拓真を見てしまっては、綾之助は何も言えなかった。
「えらい仲良しですね」
 ずずいといざりよって、知八が話に入ってきた。
「拓真さん、はじめまして。井筒知八と申します」
「はじめまして」
 営業用の晴れやかな笑顔で知八が言うと、拓真も人懐っこい笑顔で答えた。
「綾之助、拓真さんを独り占めしたらあかんで。拓真さんは人気もんなんやから」
「そうですね。すみません」
「みんな拓真さんと喋りたいんやから。うちのおじいさまもそわそわしてるよ」
 さりげなく拓真を紋司郎の方に誘導する。
「ちょっと、失礼しますね」
 気づいた拓真はさっと立ち上がり、紋司郎の方へと歩いて行ってしまった。それを見送って、知八は甘えるように綾之助の手を引いた。
「なあ、綾。今日夜の部見てたんやろ。僕、どうやった?」
 期待に満ちた声音から、知八が賞賛を求めているのはよくわかった。
「愛らしゅうて、艶と品もあって、素晴らしかったです」
「そやろ。自分でもなかなか良かったんちゃうかと思ってん」
 うれしそうに知八は微笑んだ。
「それも綾が紅貸してくれたおかげや。ありがとうな」
 そう言って、知八は綾之助が貸した紅を返してくれた。
「それから、これはお礼や」
 そう言って知八は小さな紙袋を差し出した。
「え? そんなん、たかが紅を貸したくらいで」
「たかが紅やない。綾之助のおかげでいい演技ができたんやから、ほんの気持ちや。受け取ってえな」
 客のいる場所であまり揉めるわけにもいかないので、綾之助は素直に受け取ることにした。
「えらいすんません。開けてもよろしい?」
「うん。開けて」
 どこかそわそわと、綾之助の様子を伺う知八を微笑ましく思いながら、綾之助は紙袋の封を切った。
「まぁ、かわいい」
 中に入っていたのは、猫のシルエットを小紋に染めた布製のがま口財布だった。
「綾、前四条の店で、これ見てかわいい言うてたやろ」
「そんなん覚えてはったんですか」
「そら覚えてる」
「ありがとうございます」
 知八は綾之助が喜ぶのを見て、満足げだった。

 宴の中心人物である拓真はやはりひっぱりだこで、そのあとは綾之助は拓真と話をすることもなく、やがて宴はお開きとなった。
 さあ帰ろうという段になって、弟子たちの中でおとなしくしていた綾之助の前に、拓真がすうっと歩み寄ってきた。
「綾之助さん。今日はどうもありがとうございました」
 びっくりした綾之助はとっさに返事もできなかった。
「また楽しい話、聞かせてくださいね」
 かろうじて、はい、と綾之助は返事した。兄弟子たちの視線が痛い。こんなことなら、あんなふうに話しかけるんじゃなかった、と後悔するがもう遅い。
 綾之助のいたたまれなさを敏感に察知した知八がまたも間に入って拓真をかっさらっていき、綾之助から引き離してくれた。ほっと胸をなでおろしつつも、これはどうにも面倒くさいことになりそうだな、と綾之助は憂鬱な気分になった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

寂しいを分け与えた

こじらせた処女
BL
 いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。  昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。

イケメン大学生にナンパされているようですが、どうやらただのナンパ男ではないようです

市川
BL
会社帰り、突然声をかけてきたイケメン大学生。断ろうにもうまくいかず……

2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~

青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」 その言葉を言われたのが社会人2年目の春。 あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。 だが、今はー 「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」 「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」 冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。 貴方の視界に、俺は映らないー。 2人の記念日もずっと1人で祝っている。 あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。 そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。 あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。 ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー ※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。 表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。

情けない男を知っている

makase
BL
一見接点のない同僚二人は週末に飲みに行く仲である。

分厚いメガネ令息の非日常

餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」 「シノ様……素敵!」 おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!! その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。 「ジュリーが一番素敵だよ」 「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」 「……うん。ジュリーの方が…素敵」 ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい 「先輩、私もおかしいと思います」 「だよな!」 これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話

処理中です...