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むかしばなしのような出会い
「子供扱いしないでくれるっ!?」
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中学生くらい、だろうか。慶汰の立っている岬からでは遠くて顔立ちはわからないが、大まかな出で立ちはわかる。
よく晴れた真夏の日だというのに、彼女の和装は七五三や結婚式を思わせるほど気合いが入っている。青い着物に濃い青の帯と金色の帯紐を巻き、水色の羽織を羽織っていた。頭上には綿雲のように白く柔らかそうな長いストールが浮いている。中に針金でも通してあるのか、重力を無視してアーチを描き、両脇の下をくぐって背中で大きな蝶結びを作っていた。
海の上、彼女は木の下駄で一歩踏み出す。白い波しぶきをもろともせず、濡れることなく、沈むことなく、純白の足袋を履いた二本の足で身体を支えている。
その状態で、ひらりと羽織の袖を揺らして、綺麗な指先を向けてきた。
「そこの人ー! 地上人って、透明にした物も見えるのかしらー?」
柔らかくも芯のある声で、いきなりそんな質問をぶつけられ、慶汰は叫ぶような大声で答える。
「えっと……影がぁー! ほらぁー!」
慶汰は同時に指を向けた。彼女の声が一段高くなる。
「あっ……! さすがに完全な光の透過は無理よ……ッ!」
「それにー、君のお腹の音も聞こえたけどー!」
「ひぁ……!?」
咄嗟にお腹を手で隠す仕草は、まるで子供だ。
〈ねえアロップ、バレるの早すぎなーい? まだ上陸すらしてないよ~?〉
突然、電話越しのような幼き少年の音声が聞こえて慶汰はぎょっと目を見開いた。音源は彼女の近くだ。他にも誰かいるのか。
「もう、うるさい! モルネアは黙ってなさい!」
女の子は右手の甲を怒鳴りつけていた。右手の人差し指の爪のあたりが、なにやら碧く光っている。
「えっと、君はいったい何者なのさー!?」
慶汰が問いかけると、彼女は自らの胸元に左手を添えた。
「あたしは、アーロドロップ・マメイド・マリーン! あなたはー?」
どこの国の名前だよ、と慶汰は絶句する。海外の名前に詳しいわけではないが、どことなく英語っぽく確実に英語ではない感じが、そこはかとなくうさんくさい。なによりイントネーションが、日本人によるカタカナの読み方だ。
聞き慣れない名前に戸惑いながらも、慶汰は自己紹介を返した。
「俺は、浦島慶汰ぁー」
「う、ウラシマですってぇぇ!?」
「ひぃ、なに……!?」
名乗っただけで驚かれた。そして、アーロドロップと名乗った彼女が、空へ舞い上がる。予備動作こそ膝を曲げて海面を蹴る動きだったが、その軌道が普通ではない。
跳躍というより、浮遊。速度は一定で、風になびくように上昇する。着物の裾がはためき、細い足首が覘く。
「と、飛んだ……!?」
驚いている間にも、彼女は欄干の上を通過して、速度を落とし、慶汰の隣にふわりと降り立つ。高級そうな木の下駄が、岬のコンクリートに着地して、心地よい音を鳴らした。
目の前で見ればなお、彼女の異質さがよくわかる。
歯の長い下駄込みで慶汰より少し低いくらいの背丈だが、存在感は強い。和服の柄は、着物も羽織も、様々な貝殻の模様で華やかに彩られていた。帯の不規則な曲線は、きっと波をモチーフにしたのではないだろうか。浮きっぱなしのストールは風でなびいていた。針金では説明がつかないくらい、自然に優しくはためいている。日光で煌めく銀髪、透き通った碧の光彩、幼げな薄い唇――外国人というにもなにか違う雰囲気だ。
「やっぱり、地上には龍脈がまったく流れてこないみたいね」
「りゅ、龍脈?」
「こっちの話よ。それより――」
アーロドロップは、右手を羽織の左袖に突っ込んだ。水色の羽織からスムーズに取り出した銀色の短い棒状のそれを、慶汰の首筋に素早く突きつける。
「ひぃ!?」
首に冷たく鋭い感触を受けて、慶汰の全身はひりつくような鳥肌を立てた。刃物だとしか思えず、慶汰は咄嗟に両腕を左右に広げる。無抵抗のアピールだ。
慶汰の首筋から顎下にむかって、鋭利なそれがゆっくりと撫でる。
恐怖でパニックになりそうな慶汰の頬を、風で舞った彼女の銀髪が柔らかく触れた。塩気の強い海の臭いを和らげるような、甘い香りが鼻腔をくすぐる。
ほのかに赤らんだ慶汰の耳元で、アーロドロップが囁く。
「あなたがウラシマを名乗るなら……あたしの質問に答えてもらうわ。命が惜しくば――」
ぐぅぅぅぅ!
「………………」
空腹を訴える音が、彼女のお腹の奥底から鳴り響いた。心なしか、さっきより音がひどい。
「い、いのちが……おしくばっ」
さっきまでの張り詰めた声音はどこへやら。相当恥ずかしかったようで、滑舌が幼稚になっていた。瞳は潤んで泣きそうだ。声が震えるのは仕方ないとしても、手元まで震えているので、喉に刃物を突きつけられている慶汰としては気が気ではない。
「今のは忘れなさい……!」
「お、おぉ……うん」
慶汰はゆっくりと距離を取る。手は挙げたままだ。抵抗する意思はないと示し続ける。
彼女は唇が震えるほど力んで、涙目になっていた。右手には銀色の鉄扇。あれを首に突きつけられていたらしい。
一命を取り留めた安堵で、まずは大きく息を吐く。次にどうしたものかとポーチを見て、慶汰は小腹が空いた時用のお菓子を持ってきていることを思い出した。
「えっと、お菓子食べる、アーロドロップ……ちゃん?」
「子供扱いしないでくれるっ!? ――く、今は食事が先ね……!」
慶汰がポーチから物を出すより早く、彼女の鉄扇が慶汰の足下に向き――パンッ!
「ひぃっ!?」
咄嗟に飛び跳ねた慶汰は、足下のコンクリートに小さな穴が穿たれていることに気づいて顔を青くする。その穴と彼女の鉄扇の先端から、お揃いの白煙が微かに燻っているが、銃口らしき穴はない。
「悪いけど、あたしのことは全部忘れてもらうわよ」
アーロドロップが慶汰に鉄扇を向けた刹那、慶汰の視界で小さな光が明滅する。
「眩しっ!?」
彼女は慶汰に背を向けると、公道の方へ歩き出した。
「え、ちょ、待って――」
慶汰が咄嗟に歩み寄り、手を伸ばすも、青い和装少女の姿がすっと消える。透明になったのだ。しかし影までは消せないようで、コンクリートの地面に彼女のシルエットはくっきりと残されていた。まだ追える――。
ピシャンッ!
海が怯えるような悲鳴を上げて慶汰は咄嗟に身を伏せた。夏に焼かれたコンクリートでTシャツ越しに腹を熱されつつ、音のした海の方へ目を向ける。しかしなにもない。彼女の仕業だろうとすぐに目を戻すが、もう影を見つけることはできなかった。
「いったい、なんだったんだ……?」
* * *
アーロドロップは上空から、慶汰の様子をうかがっていた。
「ひとまず、もう見失ってくれたようね……」
慶汰はなんとも不思議そうな表情で首を傾げ、荷物をまとめて去っていく。
〈もう、ハラハラしたよー〉
「まったくよね……釣り針は偶然として、その偶然一つで透明化したこっちの存在を見いだしてくるなんて……あの男の子、恐ろしいにも程があるわ」
右手人差し指のネイルから発された声に応じ、ため息を一つ。
地上人は、皆これほどまでの観察眼を持ち合わせているのだろうか。
何はともあれ、彼の記憶は消去した。これ以上騒ぎになることはないだろう。
〈これからどうするの?〉
「とにかく、手がかりを集めないと話にならないわ。浦島って一族がいることはわかったんだもの、まずは行動あるのみよ!」
よく晴れた真夏の日だというのに、彼女の和装は七五三や結婚式を思わせるほど気合いが入っている。青い着物に濃い青の帯と金色の帯紐を巻き、水色の羽織を羽織っていた。頭上には綿雲のように白く柔らかそうな長いストールが浮いている。中に針金でも通してあるのか、重力を無視してアーチを描き、両脇の下をくぐって背中で大きな蝶結びを作っていた。
海の上、彼女は木の下駄で一歩踏み出す。白い波しぶきをもろともせず、濡れることなく、沈むことなく、純白の足袋を履いた二本の足で身体を支えている。
その状態で、ひらりと羽織の袖を揺らして、綺麗な指先を向けてきた。
「そこの人ー! 地上人って、透明にした物も見えるのかしらー?」
柔らかくも芯のある声で、いきなりそんな質問をぶつけられ、慶汰は叫ぶような大声で答える。
「えっと……影がぁー! ほらぁー!」
慶汰は同時に指を向けた。彼女の声が一段高くなる。
「あっ……! さすがに完全な光の透過は無理よ……ッ!」
「それにー、君のお腹の音も聞こえたけどー!」
「ひぁ……!?」
咄嗟にお腹を手で隠す仕草は、まるで子供だ。
〈ねえアロップ、バレるの早すぎなーい? まだ上陸すらしてないよ~?〉
突然、電話越しのような幼き少年の音声が聞こえて慶汰はぎょっと目を見開いた。音源は彼女の近くだ。他にも誰かいるのか。
「もう、うるさい! モルネアは黙ってなさい!」
女の子は右手の甲を怒鳴りつけていた。右手の人差し指の爪のあたりが、なにやら碧く光っている。
「えっと、君はいったい何者なのさー!?」
慶汰が問いかけると、彼女は自らの胸元に左手を添えた。
「あたしは、アーロドロップ・マメイド・マリーン! あなたはー?」
どこの国の名前だよ、と慶汰は絶句する。海外の名前に詳しいわけではないが、どことなく英語っぽく確実に英語ではない感じが、そこはかとなくうさんくさい。なによりイントネーションが、日本人によるカタカナの読み方だ。
聞き慣れない名前に戸惑いながらも、慶汰は自己紹介を返した。
「俺は、浦島慶汰ぁー」
「う、ウラシマですってぇぇ!?」
「ひぃ、なに……!?」
名乗っただけで驚かれた。そして、アーロドロップと名乗った彼女が、空へ舞い上がる。予備動作こそ膝を曲げて海面を蹴る動きだったが、その軌道が普通ではない。
跳躍というより、浮遊。速度は一定で、風になびくように上昇する。着物の裾がはためき、細い足首が覘く。
「と、飛んだ……!?」
驚いている間にも、彼女は欄干の上を通過して、速度を落とし、慶汰の隣にふわりと降り立つ。高級そうな木の下駄が、岬のコンクリートに着地して、心地よい音を鳴らした。
目の前で見ればなお、彼女の異質さがよくわかる。
歯の長い下駄込みで慶汰より少し低いくらいの背丈だが、存在感は強い。和服の柄は、着物も羽織も、様々な貝殻の模様で華やかに彩られていた。帯の不規則な曲線は、きっと波をモチーフにしたのではないだろうか。浮きっぱなしのストールは風でなびいていた。針金では説明がつかないくらい、自然に優しくはためいている。日光で煌めく銀髪、透き通った碧の光彩、幼げな薄い唇――外国人というにもなにか違う雰囲気だ。
「やっぱり、地上には龍脈がまったく流れてこないみたいね」
「りゅ、龍脈?」
「こっちの話よ。それより――」
アーロドロップは、右手を羽織の左袖に突っ込んだ。水色の羽織からスムーズに取り出した銀色の短い棒状のそれを、慶汰の首筋に素早く突きつける。
「ひぃ!?」
首に冷たく鋭い感触を受けて、慶汰の全身はひりつくような鳥肌を立てた。刃物だとしか思えず、慶汰は咄嗟に両腕を左右に広げる。無抵抗のアピールだ。
慶汰の首筋から顎下にむかって、鋭利なそれがゆっくりと撫でる。
恐怖でパニックになりそうな慶汰の頬を、風で舞った彼女の銀髪が柔らかく触れた。塩気の強い海の臭いを和らげるような、甘い香りが鼻腔をくすぐる。
ほのかに赤らんだ慶汰の耳元で、アーロドロップが囁く。
「あなたがウラシマを名乗るなら……あたしの質問に答えてもらうわ。命が惜しくば――」
ぐぅぅぅぅ!
「………………」
空腹を訴える音が、彼女のお腹の奥底から鳴り響いた。心なしか、さっきより音がひどい。
「い、いのちが……おしくばっ」
さっきまでの張り詰めた声音はどこへやら。相当恥ずかしかったようで、滑舌が幼稚になっていた。瞳は潤んで泣きそうだ。声が震えるのは仕方ないとしても、手元まで震えているので、喉に刃物を突きつけられている慶汰としては気が気ではない。
「今のは忘れなさい……!」
「お、おぉ……うん」
慶汰はゆっくりと距離を取る。手は挙げたままだ。抵抗する意思はないと示し続ける。
彼女は唇が震えるほど力んで、涙目になっていた。右手には銀色の鉄扇。あれを首に突きつけられていたらしい。
一命を取り留めた安堵で、まずは大きく息を吐く。次にどうしたものかとポーチを見て、慶汰は小腹が空いた時用のお菓子を持ってきていることを思い出した。
「えっと、お菓子食べる、アーロドロップ……ちゃん?」
「子供扱いしないでくれるっ!? ――く、今は食事が先ね……!」
慶汰がポーチから物を出すより早く、彼女の鉄扇が慶汰の足下に向き――パンッ!
「ひぃっ!?」
咄嗟に飛び跳ねた慶汰は、足下のコンクリートに小さな穴が穿たれていることに気づいて顔を青くする。その穴と彼女の鉄扇の先端から、お揃いの白煙が微かに燻っているが、銃口らしき穴はない。
「悪いけど、あたしのことは全部忘れてもらうわよ」
アーロドロップが慶汰に鉄扇を向けた刹那、慶汰の視界で小さな光が明滅する。
「眩しっ!?」
彼女は慶汰に背を向けると、公道の方へ歩き出した。
「え、ちょ、待って――」
慶汰が咄嗟に歩み寄り、手を伸ばすも、青い和装少女の姿がすっと消える。透明になったのだ。しかし影までは消せないようで、コンクリートの地面に彼女のシルエットはくっきりと残されていた。まだ追える――。
ピシャンッ!
海が怯えるような悲鳴を上げて慶汰は咄嗟に身を伏せた。夏に焼かれたコンクリートでTシャツ越しに腹を熱されつつ、音のした海の方へ目を向ける。しかしなにもない。彼女の仕業だろうとすぐに目を戻すが、もう影を見つけることはできなかった。
「いったい、なんだったんだ……?」
* * *
アーロドロップは上空から、慶汰の様子をうかがっていた。
「ひとまず、もう見失ってくれたようね……」
慶汰はなんとも不思議そうな表情で首を傾げ、荷物をまとめて去っていく。
〈もう、ハラハラしたよー〉
「まったくよね……釣り針は偶然として、その偶然一つで透明化したこっちの存在を見いだしてくるなんて……あの男の子、恐ろしいにも程があるわ」
右手人差し指のネイルから発された声に応じ、ため息を一つ。
地上人は、皆これほどまでの観察眼を持ち合わせているのだろうか。
何はともあれ、彼の記憶は消去した。これ以上騒ぎになることはないだろう。
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