40 / 105
第11話 本当の名前は
②
しおりを挟む
「えっ⁉」
こ、子供⁉
そんな早く子供が欲しいの⁉
「私、結婚するまで子供は……」
まさか、このまま芹香の名前を名乗っている内に、子供なんかできたら。
母子手帳とかで、思い切り礼奈って名前見たら、驚くよね。
そう考えると、ゾ~っとしてきた。
「ああ、いやもちろん。俺もそう考えている。でも、芹香が可愛くてね。」
信一郎さん、私を見ながらニヤニヤしている。
「俺の腕の中で、感じている芹香を見ると、思わず興奮しちゃって。」
「……ははは。」
そんな事言われたら、嬉しいに決まってる!
でも、だからって、子供を作っていいなんて事にはならない。
「そこは、節度を守って、お願いします。」
「ははは!節度!はいはい、節度ね。」
笑っているけれど、大事なところだよ、信一郎さん。
でも、夢を見てしまう。
信一郎さんと結婚して、二人の子供ができて。
一緒に遊んでいるところを想像すると、幸せってこんな感じなのかなって。
夢心地。今まさに、そんな気持ちになっている。
そして私は、服に着替えると、荷物を持った。
「こんなに早く、家を出るの?」
「ううん。会社に行く前に、服を着替えなきゃ。」
すると信一郎さんは、私の髪をさらりと触った。
「今度、俺の部屋に着替えを置いておけばいいよ。」
胸がキュンとした。
そんなの、半同棲みたいじゃない!
「う、うん。」
声が上ずってしまった!変に思われないかな。
「じゃあ、行ってらっしゃい。」
「行って来ます。」
私は信一郎さんに手を振ると、マンションを出た。
近くでタクシーを捕まえ、自宅に行く。
早くしないと、遅刻しちゃう。
自宅に着いたのは、それから10分後だった。
玄関のドアを開けると、そっと階段に向かった。
「お帰り。遅かったな。」
身体が飛び上がる程、驚きながら振り返ると、そこにはお父さんがいた。
「お父さん……」
「どこに行ってた?」
「ええっとー……」
まさか、彼氏の家に泊まって来たなんて言えない。
そして、お母さんも姿を現した。
「お父さん、野暮な事聞くんじゃありませんよ。」
「野暮な事⁉まさか、男か⁉」
だから察して欲しい、お父さん。
「いつからだ⁉いつから付き合っている⁉」
「ああ、もう!会社に遅れるから!」
急いで階段を登り、今日の服に着替えた。
そして駆け足で、階段を降りる。
「おい、礼奈!質問に答えろ!」
「おいおい教えるから!」
そう言って私は、玄関のドアを閉めた。
はぁー、やっぱり父親は、ああいう態度になるよね。
急いで門を出て、会社に向かった。
電車もギリギリで間に合った。
「おはよう、森井さん。」
「おはようございますぅ。」
下沢さんの隣の席に、滑り込むようにして座った。
「なんか森井さん、朝から疲れているね。」
「ははは……」
こ、子供⁉
そんな早く子供が欲しいの⁉
「私、結婚するまで子供は……」
まさか、このまま芹香の名前を名乗っている内に、子供なんかできたら。
母子手帳とかで、思い切り礼奈って名前見たら、驚くよね。
そう考えると、ゾ~っとしてきた。
「ああ、いやもちろん。俺もそう考えている。でも、芹香が可愛くてね。」
信一郎さん、私を見ながらニヤニヤしている。
「俺の腕の中で、感じている芹香を見ると、思わず興奮しちゃって。」
「……ははは。」
そんな事言われたら、嬉しいに決まってる!
でも、だからって、子供を作っていいなんて事にはならない。
「そこは、節度を守って、お願いします。」
「ははは!節度!はいはい、節度ね。」
笑っているけれど、大事なところだよ、信一郎さん。
でも、夢を見てしまう。
信一郎さんと結婚して、二人の子供ができて。
一緒に遊んでいるところを想像すると、幸せってこんな感じなのかなって。
夢心地。今まさに、そんな気持ちになっている。
そして私は、服に着替えると、荷物を持った。
「こんなに早く、家を出るの?」
「ううん。会社に行く前に、服を着替えなきゃ。」
すると信一郎さんは、私の髪をさらりと触った。
「今度、俺の部屋に着替えを置いておけばいいよ。」
胸がキュンとした。
そんなの、半同棲みたいじゃない!
「う、うん。」
声が上ずってしまった!変に思われないかな。
「じゃあ、行ってらっしゃい。」
「行って来ます。」
私は信一郎さんに手を振ると、マンションを出た。
近くでタクシーを捕まえ、自宅に行く。
早くしないと、遅刻しちゃう。
自宅に着いたのは、それから10分後だった。
玄関のドアを開けると、そっと階段に向かった。
「お帰り。遅かったな。」
身体が飛び上がる程、驚きながら振り返ると、そこにはお父さんがいた。
「お父さん……」
「どこに行ってた?」
「ええっとー……」
まさか、彼氏の家に泊まって来たなんて言えない。
そして、お母さんも姿を現した。
「お父さん、野暮な事聞くんじゃありませんよ。」
「野暮な事⁉まさか、男か⁉」
だから察して欲しい、お父さん。
「いつからだ⁉いつから付き合っている⁉」
「ああ、もう!会社に遅れるから!」
急いで階段を登り、今日の服に着替えた。
そして駆け足で、階段を降りる。
「おい、礼奈!質問に答えろ!」
「おいおい教えるから!」
そう言って私は、玄関のドアを閉めた。
はぁー、やっぱり父親は、ああいう態度になるよね。
急いで門を出て、会社に向かった。
電車もギリギリで間に合った。
「おはよう、森井さん。」
「おはようございますぅ。」
下沢さんの隣の席に、滑り込むようにして座った。
「なんか森井さん、朝から疲れているね。」
「ははは……」
0
あなたにおすすめの小説
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
腹黒外科医に唆された件~恋人(仮)のはずが迫られています~
有木珠乃
恋愛
両親を亡くし、二人だけの姉妹になった一ノ瀬栞と琴美。
ある日、栞は轢き逃げ事故に遭い、姉の琴美が務める病院に入院することになる。
そこで初めて知る、琴美の婚約者の存在。
彼らの逢引きを確保するために利用される栞と外科医の岡。
「二人で自由にならないか?」を囁かれて……。
押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました
cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。
そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。
双子の妹、澪に縁談を押し付ける。
両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。
「はじめまして」
そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。
なんてカッコイイ人なの……。
戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。
「澪、キミを探していたんだ」
「キミ以外はいらない」
【完結】俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
椿かもめ
恋愛
「こはる、俺の妻になれ」その日、大女優を母に持つ2世女優の花宮こはるは自分の所属していた劇団の解散に絶望していた。そんなこはるに救いの手を差し伸べたのは年上の幼馴染で大企業の御曹司、月ノ島玲二だった。けれど代わりに妻になることを強要してきて──。花嫁となったこはるに対し、俺様な玲二は独占欲を露わにし始める。
【幼馴染の俺様御曹司×大物女優を母に持つ2世女優】
☆☆☆ベリーズカフェで日間4位いただきました☆☆☆
※ベリーズカフェでも掲載中
※推敲、校正前のものです。ご注意下さい
お前が欲しくて堪らない〜年下御曹司との政略結婚
ラヴ KAZU
恋愛
忌まわしい過去から抜けられず、恋愛に臆病になっているアラフォー葉村美鈴。
五歳の時の初恋相手との結婚を願っている若き御曹司戸倉慶。
ある日美鈴の父親の会社の借金を支払う代わりに美鈴との政略結婚を申し出た慶。
年下御曹司との政略結婚に幸せを感じることが出来ず、諦めていたが、信じられない慶の愛情に困惑する美鈴。
慶に惹かれる気持ちと過去のトラウマから男性を拒否してしまう身体。
二人の恋の行方は……
夜の帝王の一途な愛
ラヴ KAZU
恋愛
彼氏ナシ・子供ナシ・仕事ナシ……、ないない尽くしで人生に焦りを感じているアラフォー女性の前に、ある日突然、白馬の王子様が現れた! ピュアな主人公が待ちに待った〝白馬の王子様"の正体は、若くしてホストクラブを経営するカリスマNO.1ホスト。「俺と一緒に暮らさないか」突然のプロポーズと思いきや、契約結婚の申し出だった。
ところが、イケメンホスト麻生凌はたっぷりの愛情を濯ぐ。
翻弄される結城あゆみ。
そんな凌には誰にも言えない秘密があった。
あゆみの運命は……
十八歳で必ず死ぬ令嬢ですが、今日もまた目を覚ましました【完結】
藤原遊
恋愛
十八歳で、私はいつも死ぬ。
そしてなぜか、また目を覚ましてしまう。
記憶を抱えたまま、幼い頃に――。
どれほど愛されても、どれほど誰かを愛しても、
結末は変わらない。
何度生きても、十八歳のその日が、私の最後になる。
それでも私は今日も微笑む。
過去を知るのは、私だけ。
もう一度、大切な人たちと過ごすために。
もう一度、恋をするために。
「どうせ死ぬのなら、あなたにまた、恋をしたいの」
十一度目の人生。
これは、記憶を繰り返す令嬢が紡ぐ、優しくて、少しだけ残酷な物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる