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第4章 追いかけた先に、あなたがいた
⑤
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その言葉が、胸に重く落ちた。
夜。ベッドの上、私はスマホを手に取った。
「お仕事、お疲れ様です。」
震える指で送ったLINE。
送信マークが消えるのを、じっと見つめていた。けれど──返事は、来ない。
「……あーあ。」
やっぱり即返なんて、ないよね。
玲央さんは忙しい人なんだから。
ため息をついて、スマホを枕元に置いた。そのとき──
ピコン
音に驚いてスマホを見た。
《お疲れ様。やっと今、仕事終わったよ。》
21時。こんな時間まで……。
「大変でしたね。」
すぐに返信すると、ほどなくしてまたメッセージが届いた。
《ホントだよ。副社長ってだけで、いろんな仕事押し付けられるんだから。》
画面に浮かぶ、少し愚痴めいた言葉に、思わずクスッと笑ってしまう。
遠い人だと思っていたのに、こんな風に気を許してくれるなんて。
胸の奥が、少しだけ温かくなった。
ダメ元で、スマホを握りしめながら文字を打つ。
「明日、会えますか。」
送信ボタンをそっと押すと、既読はすぐについた。でも──返事はこない。
「……あーあ。」
さっきまであんなに即レスだったのに。
やっぱり、忙しいのかな。調子に乗っちゃったかな……。
少し落ち込んでスマホを伏せかけた、そのとき。
ピコン
《明日、18時。今日来たビルの外で待ってて。》
「えっ……」
一瞬、文字の意味を理解するのに時間がかかった。
「……やったぁ!」
思わず声が漏れて、私はベッドの上で手足をバタバタさせた。
「明日、会えるーっ!」
たったそれだけのことなのに。
返事の短い一文なのに。こんなに嬉しくて、こんなに心が跳ねるなんて、思ってもみなかった。
スマホを胸に抱きしめて、私は目を閉じた。
明日が待ち遠しくて、眠れる気がしない。
夕方、空が少しオレンジに染まりはじめた頃。
私は鏡の前で、ベージュのワンピースの裾をそっと整えた。
「これなら……浮かないよね。」
淡い色合いに自然なメイク。少しだけ大人びた自分が、そこに映っていた。
18時ちょうど。都心のビル街に着くと、足が自然に緊張で止まる。
でもその瞬間、スマホが震えた。
《右側向いて。》
「えっ……?」
思わず視線を右に向けると、ビルの端にある花壇。
その縁に、玲央さんが腰かけていた。
ネクタイを少し緩めて、疲れた表情をしている。
でも私を見つけると、すっと手を上げた。
「お仕事、お疲れ様です。」
私が小走りで近づいてそう言うと、玲央さんはひょういと手を振って、少しだけ笑った。
「……ああ。」
たったそれだけの返事なのに、声が耳に届いた瞬間、胸がふわっと熱くなった。
今日は、ちゃんと会えた。それだけで嬉しかった。
夜。ベッドの上、私はスマホを手に取った。
「お仕事、お疲れ様です。」
震える指で送ったLINE。
送信マークが消えるのを、じっと見つめていた。けれど──返事は、来ない。
「……あーあ。」
やっぱり即返なんて、ないよね。
玲央さんは忙しい人なんだから。
ため息をついて、スマホを枕元に置いた。そのとき──
ピコン
音に驚いてスマホを見た。
《お疲れ様。やっと今、仕事終わったよ。》
21時。こんな時間まで……。
「大変でしたね。」
すぐに返信すると、ほどなくしてまたメッセージが届いた。
《ホントだよ。副社長ってだけで、いろんな仕事押し付けられるんだから。》
画面に浮かぶ、少し愚痴めいた言葉に、思わずクスッと笑ってしまう。
遠い人だと思っていたのに、こんな風に気を許してくれるなんて。
胸の奥が、少しだけ温かくなった。
ダメ元で、スマホを握りしめながら文字を打つ。
「明日、会えますか。」
送信ボタンをそっと押すと、既読はすぐについた。でも──返事はこない。
「……あーあ。」
さっきまであんなに即レスだったのに。
やっぱり、忙しいのかな。調子に乗っちゃったかな……。
少し落ち込んでスマホを伏せかけた、そのとき。
ピコン
《明日、18時。今日来たビルの外で待ってて。》
「えっ……」
一瞬、文字の意味を理解するのに時間がかかった。
「……やったぁ!」
思わず声が漏れて、私はベッドの上で手足をバタバタさせた。
「明日、会えるーっ!」
たったそれだけのことなのに。
返事の短い一文なのに。こんなに嬉しくて、こんなに心が跳ねるなんて、思ってもみなかった。
スマホを胸に抱きしめて、私は目を閉じた。
明日が待ち遠しくて、眠れる気がしない。
夕方、空が少しオレンジに染まりはじめた頃。
私は鏡の前で、ベージュのワンピースの裾をそっと整えた。
「これなら……浮かないよね。」
淡い色合いに自然なメイク。少しだけ大人びた自分が、そこに映っていた。
18時ちょうど。都心のビル街に着くと、足が自然に緊張で止まる。
でもその瞬間、スマホが震えた。
《右側向いて。》
「えっ……?」
思わず視線を右に向けると、ビルの端にある花壇。
その縁に、玲央さんが腰かけていた。
ネクタイを少し緩めて、疲れた表情をしている。
でも私を見つけると、すっと手を上げた。
「お仕事、お疲れ様です。」
私が小走りで近づいてそう言うと、玲央さんはひょういと手を振って、少しだけ笑った。
「……ああ。」
たったそれだけの返事なのに、声が耳に届いた瞬間、胸がふわっと熱くなった。
今日は、ちゃんと会えた。それだけで嬉しかった。
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