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第4章 追いかけた先に、あなたがいた
⑩
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ぽつりと打ち明けた瞬間、玲央さんがぴたりと足を止めた。
「……俺が、初カレ?」
私は、恥ずかしいくらい全力で頷いた。
「そっか……じゃあ……もしかして……処女?」
その言葉に、顔がますます真っ赤になる。
だけど、嘘はつけない。だから、もう一度、強く頷いた。
玲央さんは目を見開いて——それから、ふっと優しく微笑んだ。
「ごめん。俺、ホテル行く?とか無神経なこと言って。」
玲央さんが少しうつむいて謝る。
「ううん……その……玲央さんが、私を“女”として見てくれてるのが、嬉しかった。」
そう言った瞬間、お互いに顔を赤らめた。沈黙の中、どちらからともなく笑ってしまう。
「じゃあ――」
玲央さんがそっと、私の両手を握る。
「初めては、俺だね。」
「……うん。」
胸がいっぱいになる。
好きな人と、こうして心が繋がるなんて。
「なんか、可愛い。」
そう言って、玲央さんが私を優しく抱き寄せる。その腕の中は、あたたかくて安心できた。
「ねえねえ。初めては……高級ホテルと、彼氏ん家。どっちがいい?」
ふざけたような口調なのに、瞳は真剣で。私は笑いながら答えた――。
「私、彼氏の家が夢でした。」
ぽつりとこぼした言葉に、玲央さんはふっと優しく笑い、私の髪をそっと撫でる。
「いいよ。俺の家でね。」
その言葉に、胸がじんと熱くなる。
玲央さんの腕の中にいるだけで、世界がやさしくなる気がした。
「送るよ。」
そう言って、スマホでタクシーを呼んでくれた。
やがて停まった車にふたりで乗り込み、ドアが静かに閉まる。
タクシーの窓の外は、夜景が流れていく。
ふと横目で見ると、玲央さんは真っ直ぐ前を見ている。
その横顔に見惚れてしまった。
やっぱり――かっこいい。
胸が高鳴る。隣にいるだけで、こんなに幸せな気持ちになるなんて。私は、そっと小さく息を吐いた。
家の前に着くと、玲央さんはタクシーを降りて、私の隣に立ってくれた。
夜の静けさの中、少しだけ照れくさく顔を見合わせる。
「おやすみ、ひよりさん。」
「おやすみなさい。」
その言葉だけで胸がいっぱいになる。
こんなふうに、顔を見て挨拶できる関係になるなんて、あの日までは想像もしていなかった。
玲央さんが、ふと優しい目を向けた。
「ひよりさんと出会えてよかった。」
その言葉に、一瞬だけ呼吸が止まる。鼓動の音だけがやけに響いた。
「俺のこと、こんなに好きになってくれる人、今までいなかったから。」
そして玲央さんは、私の頬にそっとキスをくれた。
あたたかくて、やさしくて、涙が出そうになった。
やがてタクシーは夜の街に消えていった。私は一人、玄関の前で立ち尽くす。
――幸せって、こういうことなんだ。
「……俺が、初カレ?」
私は、恥ずかしいくらい全力で頷いた。
「そっか……じゃあ……もしかして……処女?」
その言葉に、顔がますます真っ赤になる。
だけど、嘘はつけない。だから、もう一度、強く頷いた。
玲央さんは目を見開いて——それから、ふっと優しく微笑んだ。
「ごめん。俺、ホテル行く?とか無神経なこと言って。」
玲央さんが少しうつむいて謝る。
「ううん……その……玲央さんが、私を“女”として見てくれてるのが、嬉しかった。」
そう言った瞬間、お互いに顔を赤らめた。沈黙の中、どちらからともなく笑ってしまう。
「じゃあ――」
玲央さんがそっと、私の両手を握る。
「初めては、俺だね。」
「……うん。」
胸がいっぱいになる。
好きな人と、こうして心が繋がるなんて。
「なんか、可愛い。」
そう言って、玲央さんが私を優しく抱き寄せる。その腕の中は、あたたかくて安心できた。
「ねえねえ。初めては……高級ホテルと、彼氏ん家。どっちがいい?」
ふざけたような口調なのに、瞳は真剣で。私は笑いながら答えた――。
「私、彼氏の家が夢でした。」
ぽつりとこぼした言葉に、玲央さんはふっと優しく笑い、私の髪をそっと撫でる。
「いいよ。俺の家でね。」
その言葉に、胸がじんと熱くなる。
玲央さんの腕の中にいるだけで、世界がやさしくなる気がした。
「送るよ。」
そう言って、スマホでタクシーを呼んでくれた。
やがて停まった車にふたりで乗り込み、ドアが静かに閉まる。
タクシーの窓の外は、夜景が流れていく。
ふと横目で見ると、玲央さんは真っ直ぐ前を見ている。
その横顔に見惚れてしまった。
やっぱり――かっこいい。
胸が高鳴る。隣にいるだけで、こんなに幸せな気持ちになるなんて。私は、そっと小さく息を吐いた。
家の前に着くと、玲央さんはタクシーを降りて、私の隣に立ってくれた。
夜の静けさの中、少しだけ照れくさく顔を見合わせる。
「おやすみ、ひよりさん。」
「おやすみなさい。」
その言葉だけで胸がいっぱいになる。
こんなふうに、顔を見て挨拶できる関係になるなんて、あの日までは想像もしていなかった。
玲央さんが、ふと優しい目を向けた。
「ひよりさんと出会えてよかった。」
その言葉に、一瞬だけ呼吸が止まる。鼓動の音だけがやけに響いた。
「俺のこと、こんなに好きになってくれる人、今までいなかったから。」
そして玲央さんは、私の頬にそっとキスをくれた。
あたたかくて、やさしくて、涙が出そうになった。
やがてタクシーは夜の街に消えていった。私は一人、玄関の前で立ち尽くす。
――幸せって、こういうことなんだ。
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