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7、救出
①
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朦朧とした意識の中、助けを呼ぼうと口を開くけれど、声が出ない。
体も思うように動かせず、私はただベッドに横たわるだけだった。
ふと視線を向けると、ベッドの脇にクリフが座っている。
「アーリン、おはよう。」
その声に反応して、かすかに唇が動いた。
「クリフ……」
「今日もアーリンが側にいる。なんて幸せな日なんだ。」
そう言って、彼は私の頬にそっと触れた。
指先は優しいのに、その温もりがどこか怖かった。
「公務は?」とやっとの思いで問いかけると、クリフは満足げに微笑んだ。
「終わらせてきたよ。アーリンと少しでも長く一緒にいたくてね。」
その瞳は昔、私を真っ直ぐに見つめてくれたあの頃と同じ。
だけど、今は何かが違う。何かが狂っている。
「アーリン、もっと側にいってもいい?」
甘えるような声で囁かれ、私はかすかに首を横に振ろうとしたが――力が入らない。
ただ、彼の視線を受け止めることしかできなかった。
その時だった。
ドアの向こうで、小さな声が聞こえた。
「国王。騎士団長のグレイブが、アーリン嬢を出せと騒いでいます。」
グレイブ――来てくれた。
私の……グレイブが。胸が熱くなり、手を伸ばそうとした。
けれど、その手はクリフにぴたりと押さえつけられる。
「アーリンは家に帰ったと言え。」
「しかし……」
「宮殿にはいない。それ以上は知らんと伝えろ。」
短く命じる声に、使用人は従うしかない。
「……はい。」
扉の音が遠ざかり、私は唇を噛んだ。
振り返ったクリフは、まるで恋人に寄り添うように、私の隣へ横たわる。
「私のアーリン。誰もここには来れないよ。」
その笑顔が怖かった。
「ここは私の自室だからね。入れるのは、王である私と、王妃だけ。」
静かに、確実に閉ざされていく外界への道。
グレイブの叫びも、私の願いも、厚い扉と権力の壁に阻まれて――私はただ、瞼を震わせることしかできなかった。
それから毎日、グレイブは私を心配して宮殿にやって来てくれた。
「アーリン!」
グレイブの大きな声が、ここまで聞こえる。
「グレイブ……」
だが側にいるのは、クリフだけだ。
その時、使用人がまたドアの側までやってきた。
「グレイブは、アーリンは確かに宮殿に行ったまま、帰って来てないと言っています。」
「調べたんだな。」
グレイブ。そこまで私を助けようとしてくれている。
どうすれば、グレイブにこの声が届くのーー⁉
「グレイブはその力で、この3階までやってきています。」
「ここは国王のプライベート空間だ。誰も入れん。グレイブを返せ!」
クリフは起き上がると、窓からグレイブの様子を観察した。
「全く、一人の女の為にここまでするとは……」
体も思うように動かせず、私はただベッドに横たわるだけだった。
ふと視線を向けると、ベッドの脇にクリフが座っている。
「アーリン、おはよう。」
その声に反応して、かすかに唇が動いた。
「クリフ……」
「今日もアーリンが側にいる。なんて幸せな日なんだ。」
そう言って、彼は私の頬にそっと触れた。
指先は優しいのに、その温もりがどこか怖かった。
「公務は?」とやっとの思いで問いかけると、クリフは満足げに微笑んだ。
「終わらせてきたよ。アーリンと少しでも長く一緒にいたくてね。」
その瞳は昔、私を真っ直ぐに見つめてくれたあの頃と同じ。
だけど、今は何かが違う。何かが狂っている。
「アーリン、もっと側にいってもいい?」
甘えるような声で囁かれ、私はかすかに首を横に振ろうとしたが――力が入らない。
ただ、彼の視線を受け止めることしかできなかった。
その時だった。
ドアの向こうで、小さな声が聞こえた。
「国王。騎士団長のグレイブが、アーリン嬢を出せと騒いでいます。」
グレイブ――来てくれた。
私の……グレイブが。胸が熱くなり、手を伸ばそうとした。
けれど、その手はクリフにぴたりと押さえつけられる。
「アーリンは家に帰ったと言え。」
「しかし……」
「宮殿にはいない。それ以上は知らんと伝えろ。」
短く命じる声に、使用人は従うしかない。
「……はい。」
扉の音が遠ざかり、私は唇を噛んだ。
振り返ったクリフは、まるで恋人に寄り添うように、私の隣へ横たわる。
「私のアーリン。誰もここには来れないよ。」
その笑顔が怖かった。
「ここは私の自室だからね。入れるのは、王である私と、王妃だけ。」
静かに、確実に閉ざされていく外界への道。
グレイブの叫びも、私の願いも、厚い扉と権力の壁に阻まれて――私はただ、瞼を震わせることしかできなかった。
それから毎日、グレイブは私を心配して宮殿にやって来てくれた。
「アーリン!」
グレイブの大きな声が、ここまで聞こえる。
「グレイブ……」
だが側にいるのは、クリフだけだ。
その時、使用人がまたドアの側までやってきた。
「グレイブは、アーリンは確かに宮殿に行ったまま、帰って来てないと言っています。」
「調べたんだな。」
グレイブ。そこまで私を助けようとしてくれている。
どうすれば、グレイブにこの声が届くのーー⁉
「グレイブはその力で、この3階までやってきています。」
「ここは国王のプライベート空間だ。誰も入れん。グレイブを返せ!」
クリフは起き上がると、窓からグレイブの様子を観察した。
「全く、一人の女の為にここまでするとは……」
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