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ULTIMATE〜SECRET 邦家の秘匿
ULTIMATE〜SECRET 邦家の秘匿 第2話
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主要登場人物一覧
赤眞翔平(26)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
塩崎柊斗(24)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 3等士官
吉瀬淳也(33)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長 2等士官
高濵翔盛(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
樋樫柊臣(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
成濱佑汰(26)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
伊敷煌大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
崇眞稜大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
前原裕季哉(25)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
芦澤柊太(36)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
青村聡士(34)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
澤田新太(39) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(52)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(34)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(51)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(31)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(41)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
中森蓮仁(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
河木涼(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
伏垨綉梧(38)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班長 1等士官
猪俣繁倖(48)…警衛庁 駐屯科長 3等将士
大須賀敦晴(45)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(44)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(38)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(30)…警衛庁 幕僚総監 第1秘書官 2等隊尉
新濱恭吾(48)…警衛庁 16代目幕僚総監
籐洲猛靖(53)…警衛庁 幕僚官房室長 幕僚補
翠谷敦也(33)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局管
在暁舜也(28)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局員
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
日本時間 8月11日 午前3時
ルッシュルト共和国で起きたテロ事件は多くの海外メディアが競って報道合戦を繰り広げていた。
そんなルッシュルト共和国にいち早く駆けつけた男たちがいた。
「Veuillez nous contacter si vous pouvez déménager.(動ける人からこちらにお願いします)」
警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官の河木は声を枯らしながら何度も叫び続けた。
「あの人、フランス語も出来んのか」
「やべーよな。かっけぇー」
ルッシュルト共和国にいた傭兵の日本人達が河木を目の前にしながら騒いでいた。
「管理官、お疲れ様です。避難誘導ですけど概ね、良好です」
夢丸が言うと河木は軽く頷いた。
「そうか」
「にしても凄いことになってますね。乗っ取られた列車がマンションに突っ込んだんですよね。これかなりの規模の負傷者がいますよ」
夢丸の言葉に河木は口を開けた。
「紛争地域だからな。反政府組織と軍隊のだそうだ。今の大統領アルマテリアが、以前から進んでいた格差社会を更に加速させたと民衆が騒いで起きた紛争が今から30年前。そこからこれまでに述べ3万人以上の人が死んでいるらしい。今や国家機能は機能してない。医療も学業も何もかも停滞している国だ」
「マジですか。詳しいですね」
「以前、情報保全隊にいたからな。情報保全隊はこういうのにも詳しくなる。世界情勢ってやつだな。それよりこんな時でも国家はまだ紛争に走ってるらしいよ。典型的な腐敗国だな」
そう言いながら河木は近くの瓦礫の撤去を始めた。
その時だった、すぐ後方にあったとある民家が爆発音を上げながら炎を出した。
「なんだ?またか」
河木が呟くと夢丸はすぐに走り出そうとした。
「ちょっと待て。どこ行く?」
「え?あ、救助ですよ。また取り残されてるかもしれないんで」
「この装備でか?」
「え?」
「こちら側が死ぬ羽目になるぞ。それに犯人がこの中に紛れ込んでいる可能性もある。慎重になるんだ」
そう言うと河木は周囲に目をやった。
その頃
ジブチ駐屯地では多くの隊員がルッシュルト共和国へ向かうための準備を行っていた。
「班長、先遣隊からです。今の国内の状況だそうです」
そう言いながら正随は伏垨にiPadを渡した。
「まだ犯人が見つかってないか。とりあえずこのまま部隊は派遣予定だ。細心の注意を払えとか今は言えん」
伏垨が言うと正随は軽く頭を下げた。
「日報はどうされますか?」
正随はその言葉を口にするなり3年前の出来事が頭によぎった。
「日報か。日報ならルッシュルト共和国での交戦の可能性ありと表記しといてくれ」
「それが、サーバーがダウンしてるみたいで」
「サーバーがダウン?日報を送れないと言うのか?」
そう言うと伏垨はその場に立ち上がった。
「はい。かなり前から騒ぎになっていて、もう既に班長の方には話がいってると思ってましたが、」
「何も聞いてねーよ」
そう言うと伏垨はその場に立ち上がった。
「とりあえず、ダイレクトでどこかと連絡が取りたいな」
「巡回機動連絡部隊だ、巡回機動連絡部隊ですよ」
正随が言うと伏垨は軽く顔を上げた。
「なんだ?それ」
「とにかくいいから早く。そこに連絡取りましょう」
正随が話していると2人の男が部屋に入ってきた。
「どういう事ですか?日報は上がってきてない。連絡も取れないから不審に思い来てみたらこの人数は」
巡回機動連絡部隊 部隊長の国藤 1尉が言った。
「サーバーがダウンしたみたいで。すいません」
伏垨が言うと国藤の横にいた巡回機動連絡部隊 管理官の坂浦 3尉が口を開けた。
「で?何があったんです?詳細教えて貰えます?」
「あ、自分が説明します」
正随が手を上げると坂浦は正随を見ながら軽く目を見開いた。
「あなたはー、えーっと」
「正随です。階級は2等士官です」
「あーなるほど。よろしく。それで、伏垨どうするんだ?」
「え?あ、えーっと」
「だからどうするんだって。聞いてんだろ。答えろや」
そう怒鳴ると坂浦は近くの机を蹴り飛ばした。
それを見ながら国藤は近くのソファーに腰掛けた。
「す、すいません。どうすればいいですかね」
伏垨が言うと坂浦は煙草を咥えながら伏垨の頭を鷲掴みにした。
「てめぇ、ここの長なんだろ?なら自分でどうすればいいか分かるだろ?無能じゃねーんだから」
「坂浦、もうその辺にしとけ。昭和の極道じゃねーんだから」
国藤が言うと坂浦は口を鳴らしながら伏垨の頭から手を離した。
「とにかく至急、警衛庁に連絡を入れます。確かルッシュルト共和国でしたっけ?」
そう言いながら国藤はその場に立ち上がった。
「はい」
伏垨が言うと国藤はポケットに手を入れた。
「なら、とりあえずルッシュルト共和国の件、頼んだぞ。半日待ってくれたら警衛庁から何個か部隊送ってくれるだろうから」 そう言いながら国藤は部屋から出て行った。
「じゃあ」
国藤の後を追うようにして部屋を立ち去ろうとした坂浦を伏垨が止めた。
「あの」
「なんだ?」
「3年前の日報問題の時、多くの部隊が交戦に遭遇し、襲撃を受け28名の殉職者が出たと聞きました」
「それがなんだ?」
「今回も同じのようなことは起きないですよね?俺、もうすぐ小学校に上がる娘がいて、死にたくないんですよ」
そう言うなり伏垨はその場で土下座した。
「見苦しいって。そういうのやめよーや」
そう言うと坂浦はその場に咥えていた煙草を吐き捨てると土下座している伏垨のもとに向かった。
「安心しろ。死んだら億の金がお前の家族のところに入る。それと二階級特進だから、その分のお前の退職金も入る。俺はそっちの方が家族想いだと思うけどな」
そう言うと坂浦は軽く笑った。
「そ、そんな」
伏垨が呟くと坂浦は笑いを堪えながらその場にしゃがんだ。
「まぁ、せいぜい頑張れや笑」
そう言うと坂浦は伏垨の頭を軽く叩きながらその場に立ち上がるとそのまま部屋から出て行った。
その頃
伊丹駐屯地では、ルッシュルト共和国への部隊派遣要請に伴う待機命令が出されており、隊舎で隊員達はただただ呆然とニュース映像を見ながら命令がおりてくるのを待っていた。
「もう4時だよ。あ~寝みーわ」
そう言うと近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属の高濵 隊士長はそう言うなり軽く欠伸をした。
「2時に起こされてから、もう2時間か。昨日まで演習で1ヶ月まともに寝れてねーって言うのに。全くだよな」
近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属の樋樫 隊士長が言った。
「方面隊の中で伊丹だけらしいぜ。緊急呼集でこうやって起こされてんの。近隣の駐屯地はまだ夢の中だとよ」
高濵が言うと樋樫は軽く欠伸をした。
「まじかよ。もう俺、寝るわ、起こしてや。命令降りてきたら2時間待って何も動きないってふざけてるだろ」
樋樫が言うと高濵は樋樫の臀部に軽く蹴りを入れた。
「いってぇーこの野郎」
そう怒鳴ると樋樫は笑いながら高濵の首を絞めた。
「お、おい離せって、きしょくわりーな」
高濵は樋樫の腕を抑えながら近くの本棚に向かって突撃した。
「お前、手加減知らねーのかよ」
そう呟きながら樋樫は横腹を抑え倒れた。
「あ~うるせーって。人が気持ちよく寝てんのによ」
そう言いながら赤眞が談話室に入ってきた。
「あ、お疲れ様です」
2人が頭を下げると赤眞は欠伸を抑えながらソファーに寝転がった。
「赤眞さん、遅かったっすね。何してたんすか?」
近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長の塩崎 3等士官が声をかけてきた。
「ベットでゴロゴロしてたら二度寝してて笑 今起きた」
赤眞が言うと塩崎は軽く笑った。
「だから警務隊追い出されるんじゃないすか?笑」
「うるせーよ。最近、3等士官に昇任したからってお前調子乗ってんだろ?なー」
赤眞が言うと塩崎は笑いながら答えた。
「な訳無いでしょ?ま、1選抜(1回目の試験)で受かりましたけどね笑」
「最年少記録更新したクソ野郎だもんな」
そう言うと赤眞は軽く口を鳴らした。
「お前らもう集まってたか。とりあえずうちの班に命令が降りた」
そう言いながら談話室に入ってきたのは近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長の吉瀬 2等士官だった。
「お疲れ様です」
その場にいた隊員らは軽く敬礼した。
「先程、本隊(警衛庁)から伝達事項が降りてきた。このまま我々は伊丹を出発し警衛庁に向かう。そして本隊でそのまま待機となる」
吉瀬が言うと赤眞と塩崎は互いに目を合わせた。
「今から出発となると6時間ちょっとか」
赤眞が呟くと塩崎が口を開けた。
「わかりました。向かいましょう。他の隊員には私の方から伝達しておきます。時間は0500でどうでしょうか?」
「0500か。いいだろう」
そう言いながら吉瀬は腕時計に目を落とした。
「やるか」
高濵が呟くと吉瀬はその場にいた隊員らの顔を見たあとそのまま部屋を後にした。
吉瀬が部屋を出ると赤眞は腕を組んだままソファーに腰掛けた。
「現在時刻0415。最低限の装備を持参の上、0455に第1駐車場に集合。以上わかれ」
そう言うと吉瀬はそのまま部屋を後にした。
赤眞翔平(26)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
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崇眞稜大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
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澤田新太(39) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(52)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(34)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(51)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(31)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(41)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
中森蓮仁(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
河木涼(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
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大須賀敦晴(45)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(44)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(38)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(30)…警衛庁 幕僚総監 第1秘書官 2等隊尉
新濱恭吾(48)…警衛庁 16代目幕僚総監
籐洲猛靖(53)…警衛庁 幕僚官房室長 幕僚補
翠谷敦也(33)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局管
在暁舜也(28)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局員
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
日本時間 8月11日 午前3時
ルッシュルト共和国で起きたテロ事件は多くの海外メディアが競って報道合戦を繰り広げていた。
そんなルッシュルト共和国にいち早く駆けつけた男たちがいた。
「Veuillez nous contacter si vous pouvez déménager.(動ける人からこちらにお願いします)」
警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官の河木は声を枯らしながら何度も叫び続けた。
「あの人、フランス語も出来んのか」
「やべーよな。かっけぇー」
ルッシュルト共和国にいた傭兵の日本人達が河木を目の前にしながら騒いでいた。
「管理官、お疲れ様です。避難誘導ですけど概ね、良好です」
夢丸が言うと河木は軽く頷いた。
「そうか」
「にしても凄いことになってますね。乗っ取られた列車がマンションに突っ込んだんですよね。これかなりの規模の負傷者がいますよ」
夢丸の言葉に河木は口を開けた。
「紛争地域だからな。反政府組織と軍隊のだそうだ。今の大統領アルマテリアが、以前から進んでいた格差社会を更に加速させたと民衆が騒いで起きた紛争が今から30年前。そこからこれまでに述べ3万人以上の人が死んでいるらしい。今や国家機能は機能してない。医療も学業も何もかも停滞している国だ」
「マジですか。詳しいですね」
「以前、情報保全隊にいたからな。情報保全隊はこういうのにも詳しくなる。世界情勢ってやつだな。それよりこんな時でも国家はまだ紛争に走ってるらしいよ。典型的な腐敗国だな」
そう言いながら河木は近くの瓦礫の撤去を始めた。
その時だった、すぐ後方にあったとある民家が爆発音を上げながら炎を出した。
「なんだ?またか」
河木が呟くと夢丸はすぐに走り出そうとした。
「ちょっと待て。どこ行く?」
「え?あ、救助ですよ。また取り残されてるかもしれないんで」
「この装備でか?」
「え?」
「こちら側が死ぬ羽目になるぞ。それに犯人がこの中に紛れ込んでいる可能性もある。慎重になるんだ」
そう言うと河木は周囲に目をやった。
その頃
ジブチ駐屯地では多くの隊員がルッシュルト共和国へ向かうための準備を行っていた。
「班長、先遣隊からです。今の国内の状況だそうです」
そう言いながら正随は伏垨にiPadを渡した。
「まだ犯人が見つかってないか。とりあえずこのまま部隊は派遣予定だ。細心の注意を払えとか今は言えん」
伏垨が言うと正随は軽く頭を下げた。
「日報はどうされますか?」
正随はその言葉を口にするなり3年前の出来事が頭によぎった。
「日報か。日報ならルッシュルト共和国での交戦の可能性ありと表記しといてくれ」
「それが、サーバーがダウンしてるみたいで」
「サーバーがダウン?日報を送れないと言うのか?」
そう言うと伏垨はその場に立ち上がった。
「はい。かなり前から騒ぎになっていて、もう既に班長の方には話がいってると思ってましたが、」
「何も聞いてねーよ」
そう言うと伏垨はその場に立ち上がった。
「とりあえず、ダイレクトでどこかと連絡が取りたいな」
「巡回機動連絡部隊だ、巡回機動連絡部隊ですよ」
正随が言うと伏垨は軽く顔を上げた。
「なんだ?それ」
「とにかくいいから早く。そこに連絡取りましょう」
正随が話していると2人の男が部屋に入ってきた。
「どういう事ですか?日報は上がってきてない。連絡も取れないから不審に思い来てみたらこの人数は」
巡回機動連絡部隊 部隊長の国藤 1尉が言った。
「サーバーがダウンしたみたいで。すいません」
伏垨が言うと国藤の横にいた巡回機動連絡部隊 管理官の坂浦 3尉が口を開けた。
「で?何があったんです?詳細教えて貰えます?」
「あ、自分が説明します」
正随が手を上げると坂浦は正随を見ながら軽く目を見開いた。
「あなたはー、えーっと」
「正随です。階級は2等士官です」
「あーなるほど。よろしく。それで、伏垨どうするんだ?」
「え?あ、えーっと」
「だからどうするんだって。聞いてんだろ。答えろや」
そう怒鳴ると坂浦は近くの机を蹴り飛ばした。
それを見ながら国藤は近くのソファーに腰掛けた。
「す、すいません。どうすればいいですかね」
伏垨が言うと坂浦は煙草を咥えながら伏垨の頭を鷲掴みにした。
「てめぇ、ここの長なんだろ?なら自分でどうすればいいか分かるだろ?無能じゃねーんだから」
「坂浦、もうその辺にしとけ。昭和の極道じゃねーんだから」
国藤が言うと坂浦は口を鳴らしながら伏垨の頭から手を離した。
「とにかく至急、警衛庁に連絡を入れます。確かルッシュルト共和国でしたっけ?」
そう言いながら国藤はその場に立ち上がった。
「はい」
伏垨が言うと国藤はポケットに手を入れた。
「なら、とりあえずルッシュルト共和国の件、頼んだぞ。半日待ってくれたら警衛庁から何個か部隊送ってくれるだろうから」 そう言いながら国藤は部屋から出て行った。
「じゃあ」
国藤の後を追うようにして部屋を立ち去ろうとした坂浦を伏垨が止めた。
「あの」
「なんだ?」
「3年前の日報問題の時、多くの部隊が交戦に遭遇し、襲撃を受け28名の殉職者が出たと聞きました」
「それがなんだ?」
「今回も同じのようなことは起きないですよね?俺、もうすぐ小学校に上がる娘がいて、死にたくないんですよ」
そう言うなり伏垨はその場で土下座した。
「見苦しいって。そういうのやめよーや」
そう言うと坂浦はその場に咥えていた煙草を吐き捨てると土下座している伏垨のもとに向かった。
「安心しろ。死んだら億の金がお前の家族のところに入る。それと二階級特進だから、その分のお前の退職金も入る。俺はそっちの方が家族想いだと思うけどな」
そう言うと坂浦は軽く笑った。
「そ、そんな」
伏垨が呟くと坂浦は笑いを堪えながらその場にしゃがんだ。
「まぁ、せいぜい頑張れや笑」
そう言うと坂浦は伏垨の頭を軽く叩きながらその場に立ち上がるとそのまま部屋から出て行った。
その頃
伊丹駐屯地では、ルッシュルト共和国への部隊派遣要請に伴う待機命令が出されており、隊舎で隊員達はただただ呆然とニュース映像を見ながら命令がおりてくるのを待っていた。
「もう4時だよ。あ~寝みーわ」
そう言うと近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属の高濵 隊士長はそう言うなり軽く欠伸をした。
「2時に起こされてから、もう2時間か。昨日まで演習で1ヶ月まともに寝れてねーって言うのに。全くだよな」
近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属の樋樫 隊士長が言った。
「方面隊の中で伊丹だけらしいぜ。緊急呼集でこうやって起こされてんの。近隣の駐屯地はまだ夢の中だとよ」
高濵が言うと樋樫は軽く欠伸をした。
「まじかよ。もう俺、寝るわ、起こしてや。命令降りてきたら2時間待って何も動きないってふざけてるだろ」
樋樫が言うと高濵は樋樫の臀部に軽く蹴りを入れた。
「いってぇーこの野郎」
そう怒鳴ると樋樫は笑いながら高濵の首を絞めた。
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「あ、お疲れ様です」
2人が頭を下げると赤眞は欠伸を抑えながらソファーに寝転がった。
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