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ULTIMATE〜SECRET 邦家の秘匿
ULTIMATE〜SECRET 邦家の秘匿 第1話
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2209年、新たに幕僚総監に就任した新濱恭吾。
翌年の2210年、新濱は今後、日報問題のような不祥事が起きない事を第1に組織改革を行うことを発表した。まずは科部隊の拡張だった。科部隊の拡張を行うことにより、部隊1つ1つを専門的な部隊に進めて行った。
これにより科部隊から科部隊への異動は困難化して行った。
この事について新濱は定例記者会見で次のように述べている。
「今までは不祥事を犯した者を異動させたりなど、科部隊から科部隊への異動を警衛隊内で何度も行ってきました。そんな中で今の国際情勢、隣国を始めとする他国が軍拡を行う中で国防を主たるしている我々が何も手を打たないのは矛盾していると思いました。その中で今回、この科部隊の拡張及び部隊のより専門化を進めることにより、更なる国防の実力向上そして、不祥事を犯した隊員の徹底なる排除が期待できるかと思います。またこれまで部隊の管理職は階級に相応する者の中から選考されてきました。しかし、これからは階級に関係なく能力のある者は上に立たせる。完全なる実力主義である事をここに宣言します」
新濱は国防品質の更なる向上と組織体制の一掃及び不祥事を犯した隊員の徹底なる排除、そして階級に関係の無い実力主義を何度も強く口にした。
また部隊拡張に伴い警衛隊の隊員枠が328000人から382000人へと大幅に追加された。
拡張された部隊は以下の通りだ。
駐屯科(主に海外派遣を主とし、ジブチに実働本部を、アメリカに司令本部をタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、台湾、モンゴル、インド、トルコ、ポーランド、パラオに駐屯地を置く。)
需品科(食料・燃料・被服・器材、更には海外派遣などの際に作られる日報の管理などを行い、必需品を部隊に補給・整備し、給水・入浴・洗濯などの生活支援を行う職種)
給養科(隊員の健康と士気を支えるため、食事の献立作成、食材の準備、調理、配膳、衛生管理まで行う専門職種であり、全国の駐屯地、更には、海外にある警衛隊施設に分隊を配置し食堂等でのご飯を提供している。
災害時には、野外で炊き出しなどを行う。)
消防科(航空機火災、駐屯地等の警衛隊施設で起きた火災の初期消火を行ったり、警衛隊機事故時の搭乗員救出や災害派遣で遭難者の捜索・救助を行ったりする。)
この4つの科部隊を新たに創設した。
駐屯科の創設により海外派遣を主たる任務としていた特殊科 国際治安維持部隊は駐屯科の創設と同時期に廃止となった。
また、日報管理の専門部隊を需品科に作らせることで同じような事が二度と起きないように対策を練った。
また、国家機関厳正委員会は2210年、委員長及び内閣総理大臣の交代により名称を内閣府行政人事院に名称変更を行った。
新しく院長に就任した佐摸秀平(前職 検事総長)
佐摸は院長に就任するなり、
地方公務員総監局
国家公務員総監局
検察総監局
警衛隊監察局
警察監察局
消防監察局
海上保安庁監察局
の7部総監局を設置し公務員の不正取り締まりを更に厳しくする事を明言した。
主要登場人物一覧
赤眞翔平(26)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
塩崎柊斗(24)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 3等士官
吉瀬淳也(33)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長 2等士官
高濵翔盛(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
樋樫柊臣(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
成濱佑汰(26)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
伊敷煌大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
崇眞稜大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
前原裕季哉(25)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
芦澤柊太(36)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
青村聡士(34)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
澤田新太(39) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(52)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(34)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(51)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(31)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(41)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
中森蓮仁(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
河木涼(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
伏垨綉梧(38)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班長 1等士官
猪俣繁倖(48)…警衛庁 駐屯科長 3等将士
大須賀敦晴(45)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(44)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(38)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(30)…警衛庁 幕僚総監 第1秘書官 2等隊尉
新濱恭吾(48)…警衛庁 16代目幕僚総監
籐洲猛靖(53)…警衛庁 幕僚官房室長 幕僚補
翠谷敦也(33)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局管
在暁舜也(28)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局員
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
「失礼します」
そう言うと皇山はゆっくりとドアを閉めそのまま新濱のもとに向かって歩き出した。
「日報か」
そう言いながら新濱は席から立ち上がると軽く伸びをした。
「いやぁ、にしても斬新ですね。日報を毎日持ってこさせるって」
そう言いながら皇山は机に持っていた日報を置いた。
「内閣府行政人事院に提出するよう義務化されてるんだよ。あんな不祥事があったからな。公務員の不祥事を取り締まる側からしたら1番の大物だと思うぜ笑」
そう言うと新濱はソファーに腰掛けた。
「批判もかなり上がってきてるようですね」
「批判?」
「はい。この前、人事の入れ替えしたじゃないですか。かなりの数の」
「1ヶ月前のやつか?」
「そうです。あの時の人事の入れ替えでかなり反感を買ってるみたいです」
「反感?具体的には?」
そう言うと新濱は軽く体勢を起こした。
「特に警務隊です。藤浦が総務管理官になった話ですよ。階級も階級だし、総務管理官というその立ち位置に立たせるのは問題があるだろって声が多々」
「あー。あれか。前任者は愛人を作りに作ってあいつの妻、乗り込んできてたろ?ここに」
「あー。かなり問題になりましたね。警察まで来て、前代未聞でしたよね」
「そんな奴に警務隊の総務管理官なんて任せられないだろ?その他にも首席監察官は愛人が何人もいるという噂だろ?最近の警務隊はこう濁ってるんだよな。もっとクリーンな奴がいないかなって思った時に藤浦だよ。こいつは不祥事という不祥事が無いんだ。新城と藤浦。この2人のクリーンコンビで警務隊も浄化される事だろうよ」
「まぁそうですけど、だからっていきなり藤浦さんを出すのは話が違うだろって、かんかんですよ」
「藤浦って男の履歴書だ」
そう言うと新濱は藤浦の履歴書を机に置いた。
「入隊からこれまでの実績が書かれてる。これを見て総合的に判断し彼には入ってもらった」
「なるほど」
「とにかく俺が良しと言ったら良しだ。好きに言わせておけばいいがだからって俺の意見は覆らないからな。俺が総監になったからにはこの組織の浄化をする。これに決まりだ」
そう言うと新濱はその場に立ち上がった。
その頃
駐屯科では、海外派遣に向かっている隊員達から送られてくる日報をまとめていた。
「日報の管理は需品科の仕事だったよな」
日報に目を通しながら科長の猪俣が言った。
「そうですね。表記では」
副科長の大須賀が言うと猪俣は軽くため息を吐いた。
「需品科の連中にさせろよ。そしたらこれの整理。何カ国にいると思ってんだよ。馬鹿にならねーぜ?この日報の数々」
そう怒鳴ると猪俣は手を上に上げた。
「猪俣 科長は元々、財務科出身とお聞きしましたが」
「そうだよ。金の管理だけやってれば定時で帰れるし楽だったよ。それがいきなり今年から駐屯科の科長やれって。あの野郎が」
「確か幕僚総監とは同期だと」
「そうだよ。幹部候補生時代のな。成績は俺の方が圧倒的に上だった。あいつは下から数えた方が早い奴だった。そんな野郎に先越されるなんて」
「ま、駐屯科は手当がデカいって言いますから給料で差をつけられるかと」
「海外派遣に行ったらの話だろ。デスクワークの俺は役職手当しか入らん。だから新濱に劣るんだよ。給料は」
「あ、なるほど」
「馬鹿たれが」
そう怒鳴ると猪俣は持っていた日報をその場に投げた。
「こんな事して、どうするんです?紛失でもしたら。首飛びますよ」
そう言いながら大須賀は落ちた日報をまとめ始めた。
「需品科に連絡しろ。お前ら仕事サボんなって。こっちはこっちで忙しいんだ」
そう言いながら猪俣は机の中から上級幹部昇任試験の問題集を取り出した。
「それは、」
大須賀が呟くと猪俣は大須賀に目をやった。
「幕僚の幹部になってやる。新濱よりも上ってことを証明してやるんだ」
「確か、3ヶ月後にあるんでしたっけ?昇任試験」
「新濱も受験するらしい」
「え、幕僚総監もですか」
「あいつは前任者推薦制度ってのを使って総監になった。前任者推薦制度ってのは、期限が3年なんだ。それ以降も続行したい場合は上級幹部昇任試験っての受けて幕僚補まで階級を上げないといけない。だから受けるんだとよ」
「あ、なるほど」
「次の幕僚総監は俺がなるんだ。その為にも俺には時間がない」
「そ、そうですね」
「さっさと日報を需品科に持って行け」
そう怒鳴ると猪俣は机を軽く叩いた。
科長室を出ると大須賀は軽くため息を吐いた。
「あ、副科長」
1人の隊員に声をかけられ大須賀は軽く笑った。
「おう、お前今日は庁内(警衛庁内勤務)勤務か」
「来月からアメリカに」
「そうか。新婚なのに大変だな」
「手当が、がっぽり貰えるんでありがたいすけどね笑」
「若いっていいな」
そう言うと大須賀は近くのソファーに腰掛けた。
「どうしたんすか?そんなにため息ついて。あ、猪俣さんすか?」
「まじで後悔してるよ。あの人の横について」
「今、大変そうすもんね。昇任試験控えてるとかで」
「こっちは知るかよって話だもんな。まじでだるいよ」
そう言うと大須賀は近くの自動販売機でコーヒーを買った。
その時だった、1人の隊員が汗を拭いながら走ってきた。
「どうした?そんなに慌てて」
大須賀が聞くと隊員はその場で膝から崩れ落ちた。
「お、おー。お前落ち着けって。な?」
そう言いながら大須賀は倒れた隊員のもとに駆け寄った。
「やばいです。ジブチの部隊から昨日から日報が届かなくてそれで連絡してるんですけど、今朝こんなニュースが」
そう言いながら隊員は自分のスマホを大須賀に渡した。
そこには、ジブチ近くにあるルッシュルト共和国で起きたテロ事件を伝えるニュースだった。
「ルッシュルト共和国なんて何も基地置いてないだろ。これが何だって言うんだ?」
そう言いながら大須賀はスマホを隊員に返した。
「それが、ここジブチからそう遠く離れてないんです。3000km圏内なんですよ。ここ、ジブチから。国際平和協力の一環で3000km圏内は部隊の担当区域と決まってるじゃないですか。お忘れですか?」
「あ、そうだったな。いや、で、でもだぞ?うちの部隊が行ったっていう証拠は?何も無いだろ?」
「ま、言われてみればそうですけど」
「とりあえず俺から科長に聞いてみるよ。対応は」
「ほ、本当ですか?」
「ま、期待せずに待っとけ。猪俣さんはそんなのに興味ないからな。今は出世に頭いっぱいなんだよ。あの人は」
「アウトっしょ。まじであの人」
「まーそれは言えてるな笑」
そう言うと大須賀は軽く笑った。
翌年の2210年、新濱は今後、日報問題のような不祥事が起きない事を第1に組織改革を行うことを発表した。まずは科部隊の拡張だった。科部隊の拡張を行うことにより、部隊1つ1つを専門的な部隊に進めて行った。
これにより科部隊から科部隊への異動は困難化して行った。
この事について新濱は定例記者会見で次のように述べている。
「今までは不祥事を犯した者を異動させたりなど、科部隊から科部隊への異動を警衛隊内で何度も行ってきました。そんな中で今の国際情勢、隣国を始めとする他国が軍拡を行う中で国防を主たるしている我々が何も手を打たないのは矛盾していると思いました。その中で今回、この科部隊の拡張及び部隊のより専門化を進めることにより、更なる国防の実力向上そして、不祥事を犯した隊員の徹底なる排除が期待できるかと思います。またこれまで部隊の管理職は階級に相応する者の中から選考されてきました。しかし、これからは階級に関係なく能力のある者は上に立たせる。完全なる実力主義である事をここに宣言します」
新濱は国防品質の更なる向上と組織体制の一掃及び不祥事を犯した隊員の徹底なる排除、そして階級に関係の無い実力主義を何度も強く口にした。
また部隊拡張に伴い警衛隊の隊員枠が328000人から382000人へと大幅に追加された。
拡張された部隊は以下の通りだ。
駐屯科(主に海外派遣を主とし、ジブチに実働本部を、アメリカに司令本部をタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、台湾、モンゴル、インド、トルコ、ポーランド、パラオに駐屯地を置く。)
需品科(食料・燃料・被服・器材、更には海外派遣などの際に作られる日報の管理などを行い、必需品を部隊に補給・整備し、給水・入浴・洗濯などの生活支援を行う職種)
給養科(隊員の健康と士気を支えるため、食事の献立作成、食材の準備、調理、配膳、衛生管理まで行う専門職種であり、全国の駐屯地、更には、海外にある警衛隊施設に分隊を配置し食堂等でのご飯を提供している。
災害時には、野外で炊き出しなどを行う。)
消防科(航空機火災、駐屯地等の警衛隊施設で起きた火災の初期消火を行ったり、警衛隊機事故時の搭乗員救出や災害派遣で遭難者の捜索・救助を行ったりする。)
この4つの科部隊を新たに創設した。
駐屯科の創設により海外派遣を主たる任務としていた特殊科 国際治安維持部隊は駐屯科の創設と同時期に廃止となった。
また、日報管理の専門部隊を需品科に作らせることで同じような事が二度と起きないように対策を練った。
また、国家機関厳正委員会は2210年、委員長及び内閣総理大臣の交代により名称を内閣府行政人事院に名称変更を行った。
新しく院長に就任した佐摸秀平(前職 検事総長)
佐摸は院長に就任するなり、
地方公務員総監局
国家公務員総監局
検察総監局
警衛隊監察局
警察監察局
消防監察局
海上保安庁監察局
の7部総監局を設置し公務員の不正取り締まりを更に厳しくする事を明言した。
主要登場人物一覧
赤眞翔平(26)…11代目主人公 近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 隊士長
塩崎柊斗(24)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 副班長 3等士官
吉瀬淳也(33)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班 班長 2等士官
高濵翔盛(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
樋樫柊臣(25)…近畿方面隊 陸上科 第4区域機動第3作戦班所属 隊士長
成濱佑汰(26)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
伊敷煌大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
崇眞稜大(22)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
前原裕季哉(25)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 隊士長
芦澤柊太(36)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
青村聡士(34)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 2等士官
澤田新太(39) …東部地区警務中隊 刑事第1小隊所属 1等士官
今西遙駕(52)…東部地区警務中隊 刑事第1小隊 小隊長 士官長
新城彪駕(34)…警衛庁 警務隊長 2等幹士
藤浦恭介(51)…警衛庁 警務隊 総務管理官 衛幹
椎津愛虎(31)…警衛庁 警務隊 中央警務班所属 2等士官
貴内伸介(41)…警衛庁 警務隊 中央警務班 管理官 1等幹士
正随緋斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 2等士官
中森蓮仁(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 隊士長
河城蒼空(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
天辻慶斗(30)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
夢丸奎大(28)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班所属 3等士官
河木涼(31)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班 管理官 2等士官
伏垨綉梧(38)…警衛庁 駐屯科 ジブチ警戒遊撃班長 1等士官
猪俣繁倖(48)…警衛庁 駐屯科長 3等将士
大須賀敦晴(45)…警衛庁 駐屯科 副科長 1等幹士
国藤尚崇(44)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 部隊長 1等隊尉
坂浦聡磨(38)…警衛庁 駐屯科 巡回機動連絡部隊 管理官 3等隊尉
皇山誠士郎(30)…警衛庁 幕僚総監 第1秘書官 2等隊尉
新濱恭吾(48)…警衛庁 16代目幕僚総監
籐洲猛靖(53)…警衛庁 幕僚官房室長 幕僚補
翠谷敦也(33)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局管
在暁舜也(28)…内閣府行政人事院 警衛隊総監局 局員
階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
「失礼します」
そう言うと皇山はゆっくりとドアを閉めそのまま新濱のもとに向かって歩き出した。
「日報か」
そう言いながら新濱は席から立ち上がると軽く伸びをした。
「いやぁ、にしても斬新ですね。日報を毎日持ってこさせるって」
そう言いながら皇山は机に持っていた日報を置いた。
「内閣府行政人事院に提出するよう義務化されてるんだよ。あんな不祥事があったからな。公務員の不祥事を取り締まる側からしたら1番の大物だと思うぜ笑」
そう言うと新濱はソファーに腰掛けた。
「批判もかなり上がってきてるようですね」
「批判?」
「はい。この前、人事の入れ替えしたじゃないですか。かなりの数の」
「1ヶ月前のやつか?」
「そうです。あの時の人事の入れ替えでかなり反感を買ってるみたいです」
「反感?具体的には?」
そう言うと新濱は軽く体勢を起こした。
「特に警務隊です。藤浦が総務管理官になった話ですよ。階級も階級だし、総務管理官というその立ち位置に立たせるのは問題があるだろって声が多々」
「あー。あれか。前任者は愛人を作りに作ってあいつの妻、乗り込んできてたろ?ここに」
「あー。かなり問題になりましたね。警察まで来て、前代未聞でしたよね」
「そんな奴に警務隊の総務管理官なんて任せられないだろ?その他にも首席監察官は愛人が何人もいるという噂だろ?最近の警務隊はこう濁ってるんだよな。もっとクリーンな奴がいないかなって思った時に藤浦だよ。こいつは不祥事という不祥事が無いんだ。新城と藤浦。この2人のクリーンコンビで警務隊も浄化される事だろうよ」
「まぁそうですけど、だからっていきなり藤浦さんを出すのは話が違うだろって、かんかんですよ」
「藤浦って男の履歴書だ」
そう言うと新濱は藤浦の履歴書を机に置いた。
「入隊からこれまでの実績が書かれてる。これを見て総合的に判断し彼には入ってもらった」
「なるほど」
「とにかく俺が良しと言ったら良しだ。好きに言わせておけばいいがだからって俺の意見は覆らないからな。俺が総監になったからにはこの組織の浄化をする。これに決まりだ」
そう言うと新濱はその場に立ち上がった。
その頃
駐屯科では、海外派遣に向かっている隊員達から送られてくる日報をまとめていた。
「日報の管理は需品科の仕事だったよな」
日報に目を通しながら科長の猪俣が言った。
「そうですね。表記では」
副科長の大須賀が言うと猪俣は軽くため息を吐いた。
「需品科の連中にさせろよ。そしたらこれの整理。何カ国にいると思ってんだよ。馬鹿にならねーぜ?この日報の数々」
そう怒鳴ると猪俣は手を上に上げた。
「猪俣 科長は元々、財務科出身とお聞きしましたが」
「そうだよ。金の管理だけやってれば定時で帰れるし楽だったよ。それがいきなり今年から駐屯科の科長やれって。あの野郎が」
「確か幕僚総監とは同期だと」
「そうだよ。幹部候補生時代のな。成績は俺の方が圧倒的に上だった。あいつは下から数えた方が早い奴だった。そんな野郎に先越されるなんて」
「ま、駐屯科は手当がデカいって言いますから給料で差をつけられるかと」
「海外派遣に行ったらの話だろ。デスクワークの俺は役職手当しか入らん。だから新濱に劣るんだよ。給料は」
「あ、なるほど」
「馬鹿たれが」
そう怒鳴ると猪俣は持っていた日報をその場に投げた。
「こんな事して、どうするんです?紛失でもしたら。首飛びますよ」
そう言いながら大須賀は落ちた日報をまとめ始めた。
「需品科に連絡しろ。お前ら仕事サボんなって。こっちはこっちで忙しいんだ」
そう言いながら猪俣は机の中から上級幹部昇任試験の問題集を取り出した。
「それは、」
大須賀が呟くと猪俣は大須賀に目をやった。
「幕僚の幹部になってやる。新濱よりも上ってことを証明してやるんだ」
「確か、3ヶ月後にあるんでしたっけ?昇任試験」
「新濱も受験するらしい」
「え、幕僚総監もですか」
「あいつは前任者推薦制度ってのを使って総監になった。前任者推薦制度ってのは、期限が3年なんだ。それ以降も続行したい場合は上級幹部昇任試験っての受けて幕僚補まで階級を上げないといけない。だから受けるんだとよ」
「あ、なるほど」
「次の幕僚総監は俺がなるんだ。その為にも俺には時間がない」
「そ、そうですね」
「さっさと日報を需品科に持って行け」
そう怒鳴ると猪俣は机を軽く叩いた。
科長室を出ると大須賀は軽くため息を吐いた。
「あ、副科長」
1人の隊員に声をかけられ大須賀は軽く笑った。
「おう、お前今日は庁内(警衛庁内勤務)勤務か」
「来月からアメリカに」
「そうか。新婚なのに大変だな」
「手当が、がっぽり貰えるんでありがたいすけどね笑」
「若いっていいな」
そう言うと大須賀は近くのソファーに腰掛けた。
「どうしたんすか?そんなにため息ついて。あ、猪俣さんすか?」
「まじで後悔してるよ。あの人の横について」
「今、大変そうすもんね。昇任試験控えてるとかで」
「こっちは知るかよって話だもんな。まじでだるいよ」
そう言うと大須賀は近くの自動販売機でコーヒーを買った。
その時だった、1人の隊員が汗を拭いながら走ってきた。
「どうした?そんなに慌てて」
大須賀が聞くと隊員はその場で膝から崩れ落ちた。
「お、おー。お前落ち着けって。な?」
そう言いながら大須賀は倒れた隊員のもとに駆け寄った。
「やばいです。ジブチの部隊から昨日から日報が届かなくてそれで連絡してるんですけど、今朝こんなニュースが」
そう言いながら隊員は自分のスマホを大須賀に渡した。
そこには、ジブチ近くにあるルッシュルト共和国で起きたテロ事件を伝えるニュースだった。
「ルッシュルト共和国なんて何も基地置いてないだろ。これが何だって言うんだ?」
そう言いながら大須賀はスマホを隊員に返した。
「それが、ここジブチからそう遠く離れてないんです。3000km圏内なんですよ。ここ、ジブチから。国際平和協力の一環で3000km圏内は部隊の担当区域と決まってるじゃないですか。お忘れですか?」
「あ、そうだったな。いや、で、でもだぞ?うちの部隊が行ったっていう証拠は?何も無いだろ?」
「ま、言われてみればそうですけど」
「とりあえず俺から科長に聞いてみるよ。対応は」
「ほ、本当ですか?」
「ま、期待せずに待っとけ。猪俣さんはそんなのに興味ないからな。今は出世に頭いっぱいなんだよ。あの人は」
「アウトっしょ。まじであの人」
「まーそれは言えてるな笑」
そう言うと大須賀は軽く笑った。
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