41 / 47
第2章
第29話〜白き土から名産を〜
しおりを挟む
冷たい朝の空気が、馬の鼻息とともに白く広がる。
馬の蹄が雪を踏みしめ、白く凍った草の上にわずかな雪煙が舞った。
村の門の前――
旅支度を整えたセリアが、ひとり、馬の手綱を手にしていた。
「……滞在含めて、三週間は戻れません」
「分かってる。無理はするな」
俺がそう告げると、彼女は小さく頷いた。
その手には、布に包まれた小さな袋。
中に入っているのは、ユルグの豆――例の“異常に育った作物”だ。
「保存状態は、問題ありません。簡易の乾燥処理を施しました。
調理すれば、現地でも十分に“味”は伝わるはずです」
「頼りにしてる」
「当然です。執務長ですので」
その返事に、思わず苦笑が漏れる。
「……ところで、本当に護衛はいらないのか?」
「必要ありません。この距離、この時期の街道なら、単騎のほうが安全です。
それに、私が“交渉に来た役人”に見える方が都合が良いかと」
「そうか……馬の足元だけは気をつけてくれ。凍った路面に滑ることもある」
「ご心配なく。馬も雪道に慣れていますし、私も一応、そういった訓練は受けていますから」
彼女は馬を静かに撫でると、最後にひとつ振り返った。
「ルノス様。村の方は、よろしくお願いします」
「ああ。問題は山ほどあるが……やれることから、だな」
そのとき、背後から誰かの声が飛ぶ。
「ルノスさまー! 保存用の樽、足りなくなりそうです!」
「おい、干し棚の風通しが悪いってよ!」
「ユルグが“豆だけでなく他の作物も育つ”とか言い始めてます!」
俺は肩をすくめて、セリアに笑いかける。
「……こういう具合で、暇はなさそうだ」
「ふふ、では、お互い、成果を持ち帰りましょう」
セリアは手綱を引き、白い息とともに森の道へと進んでいく。
馬の蹄音が、踏み固められた雪をきしませながら、遠ざかっていった。
遠ざかっていくその背中を、しばらく見送ったあと――
俺は村の方へと振り返る。
“売るために、どう動くか”。
その問いに、応えるのは今しかない。
この冬――村は動き出す。
守るために、そして生きるために。
セリアが馬を駆って村を発ったのは、朝日がまだ低く、霜が溶け切らぬ頃だった。
冬の空は澄んで高く、道は冷たくも凛としていた。
見送りもそこそこに、彼女はすでに“次”を見据えて動いている。
残された俺たちも――立ち止まっている暇はなかった。
◇ ◇ ◇
「……見てくれ。こいつが今朝の収穫分だ」
ユルグが木箱を抱えてやってくる。
中には、艶のある豆がぎっしりと詰まっていた。
見た目は昨日と変わらないが、確かに数が増えている。
「……三倍、いや四倍近いな。ほんとに同じ畝か?」
「間違いねえよ。手入れも同じだし、水も控えめにしたくらいだ」
ユルグが少し困ったように笑う。
その横で、ケルベが箱を覗き込み、唸った。
「こりゃあ……想像以上だな」
収穫量の増加は喜ばしい。
だが、それと同じくらい――いや、それ以上に、頭を悩ませるのが、保存と輸送だ。
「すぐ傷むようじゃ、町まで持たねえ。
食うだけならともかく、売るつもりなら……話は別だ」
ケルベの指摘に、俺はあらかじめ考えていたことを切り出した。
「――だから、乾燥と貯蔵の施設が要る」
「……なるほど。“生”じゃなくて、保存食にするってことか」
「保存と輸送、両方を考えてもそれが現実的だ。
村にある材料だけでも、やれる範囲はあるはずだ」
話はそこから、村の設備改修、保存処理、収穫体制――
と、一気に現実的な路線へと傾いていく。
セリアが交渉に向かった今、俺たちにできることは――“備えること”だ。
そして、それは同時に、この村が「売る」側としての一歩を踏み出す準備でもあった。
村の広場には、朝の光が差し込んでいた。
だが、そこに漂う空気は、かつてのような寒々しさではなかった。
◇
「ユルグの畑、もう一回り広げてみるか?」
「それより干し場だ。増築できるなら今のうちにやっておきてえ。
――冬の乾いた空気が使えるうちにな」
収穫班と加工班の掛け声が飛び交い、
広場の一角ではケルベが村人たちと図面を広げていた。
その中心で――俺は、保存施設の強化について最終確認を進めていた。
「……貯蔵庫の追加棟は、この位置でいけるか?」
「いける。基礎は去年のままだし、風通しもいい」
ケルベが図面を覗き込みながらうなずく。
この場所は、かつて水路整備の時に使った作業場の隣。
土台が残っているため、再利用に最適だった。
「干し場と保管庫を近づけるのは正解だな。運搬も楽になる。
冬場は霜の心配もあるが、風が通る分、乾きは悪くねえ」
「それに、石材が少なくて済むのも利点だ。
余った分は、倉庫の補修に回せる」
建築屋としての視点を加えながら、ケルベは次々と改修案を挙げてくる。
その内容は的確で、村の現状をよく踏まえていた。
「……さすがだな、ケルベ。これまでずっと、こういうこと考えてたのか?」
「ま、な。昔から村の造りってのは、頭に入ってる方でな」
そう言って照れくさそうに頭をかくケルベに、思わず笑みが漏れた。
「――今は、それが頼りだ。よろしく頼む」
「あいよ、任された!」
ケルベは胸を叩いてみせると、周囲の職人たちに指示を飛ばし始めた。
俺たちは、少しずつ、だが確実に動き出している。
“売る”という目的に向けて。
かつてこの村を覆っていた、諦めと停滞の空気は、今はもうなかった。
――それを変えたのは、ユルグの力。
そして、村の誰かが、その未来を信じたという事実だった。
「よし……次は、運搬経路の整備だな」
収穫地から貯蔵庫、そして村の出入り口まで。
今後の物流の要になるルートを、俺は頭の中で思い描いていく。
この村の道はまだ、細くて、脆い。
だが、それでも――
遠く、町とつながる日を夢見て、俺たちは歩き出していた。
◇ ◇ ◇
その日の夕暮れ。
山裾に沈む太陽を見上げながら、俺はひとつ深く息を吐いた。
目の前には、刻一刻と変化していく村の風景。
それは、ただの辺境の集落ではなかった。
誰かに“見せられる”価値を持ち始めている。
俺の胸の奥に――わずかな誇りが芽生えていた。
(……あとは、セリアが、無事に交渉をまとめてくれれば)
彼女のことだ。
そう簡単には負けないだろう。
俺は視線を空へと向けた。
空には、淡い茜と薄明のあいだを彷徨う月の輪郭が見えた。
それを見上げながら、俺は、遠い町の灯を思い描いていた。
◆◇◆ 次回更新のお知らせ ◆◇◆
更新は【明日12時まで】を予定しております。
ぜひ続きもご覧ください。
よろしければ「お気に入り登録」や「ポイント投票」「感想・レビュー」などいただけると、とても励みになります。
続きもがんばって書いていきますので、また覗いていただけたら嬉しいです。
◆◇◆ 後書き ◆◇◆
セリアが町へ向かい、村では“売る”ための準備が本格化。
ユルグの豆が想像以上の育ちっぷりを見せ、ケルベも大忙しです。
干し場が足りない、樽も足りない、ついでに時間も足りない――
という村の三重苦(?)の中、ルノスたちは奮闘中。
◆次回:芝居がかった協力者
一方その頃、馬に乗ったセリアは――冷たい風の中、とある町へ。
そこで待っていたのは……芝居がかったある男。
次回は、そんな彼とセリアの密やかなやりとりを、セリア視点でお届けします。
どうぞお楽しみに!
馬の蹄が雪を踏みしめ、白く凍った草の上にわずかな雪煙が舞った。
村の門の前――
旅支度を整えたセリアが、ひとり、馬の手綱を手にしていた。
「……滞在含めて、三週間は戻れません」
「分かってる。無理はするな」
俺がそう告げると、彼女は小さく頷いた。
その手には、布に包まれた小さな袋。
中に入っているのは、ユルグの豆――例の“異常に育った作物”だ。
「保存状態は、問題ありません。簡易の乾燥処理を施しました。
調理すれば、現地でも十分に“味”は伝わるはずです」
「頼りにしてる」
「当然です。執務長ですので」
その返事に、思わず苦笑が漏れる。
「……ところで、本当に護衛はいらないのか?」
「必要ありません。この距離、この時期の街道なら、単騎のほうが安全です。
それに、私が“交渉に来た役人”に見える方が都合が良いかと」
「そうか……馬の足元だけは気をつけてくれ。凍った路面に滑ることもある」
「ご心配なく。馬も雪道に慣れていますし、私も一応、そういった訓練は受けていますから」
彼女は馬を静かに撫でると、最後にひとつ振り返った。
「ルノス様。村の方は、よろしくお願いします」
「ああ。問題は山ほどあるが……やれることから、だな」
そのとき、背後から誰かの声が飛ぶ。
「ルノスさまー! 保存用の樽、足りなくなりそうです!」
「おい、干し棚の風通しが悪いってよ!」
「ユルグが“豆だけでなく他の作物も育つ”とか言い始めてます!」
俺は肩をすくめて、セリアに笑いかける。
「……こういう具合で、暇はなさそうだ」
「ふふ、では、お互い、成果を持ち帰りましょう」
セリアは手綱を引き、白い息とともに森の道へと進んでいく。
馬の蹄音が、踏み固められた雪をきしませながら、遠ざかっていった。
遠ざかっていくその背中を、しばらく見送ったあと――
俺は村の方へと振り返る。
“売るために、どう動くか”。
その問いに、応えるのは今しかない。
この冬――村は動き出す。
守るために、そして生きるために。
セリアが馬を駆って村を発ったのは、朝日がまだ低く、霜が溶け切らぬ頃だった。
冬の空は澄んで高く、道は冷たくも凛としていた。
見送りもそこそこに、彼女はすでに“次”を見据えて動いている。
残された俺たちも――立ち止まっている暇はなかった。
◇ ◇ ◇
「……見てくれ。こいつが今朝の収穫分だ」
ユルグが木箱を抱えてやってくる。
中には、艶のある豆がぎっしりと詰まっていた。
見た目は昨日と変わらないが、確かに数が増えている。
「……三倍、いや四倍近いな。ほんとに同じ畝か?」
「間違いねえよ。手入れも同じだし、水も控えめにしたくらいだ」
ユルグが少し困ったように笑う。
その横で、ケルベが箱を覗き込み、唸った。
「こりゃあ……想像以上だな」
収穫量の増加は喜ばしい。
だが、それと同じくらい――いや、それ以上に、頭を悩ませるのが、保存と輸送だ。
「すぐ傷むようじゃ、町まで持たねえ。
食うだけならともかく、売るつもりなら……話は別だ」
ケルベの指摘に、俺はあらかじめ考えていたことを切り出した。
「――だから、乾燥と貯蔵の施設が要る」
「……なるほど。“生”じゃなくて、保存食にするってことか」
「保存と輸送、両方を考えてもそれが現実的だ。
村にある材料だけでも、やれる範囲はあるはずだ」
話はそこから、村の設備改修、保存処理、収穫体制――
と、一気に現実的な路線へと傾いていく。
セリアが交渉に向かった今、俺たちにできることは――“備えること”だ。
そして、それは同時に、この村が「売る」側としての一歩を踏み出す準備でもあった。
村の広場には、朝の光が差し込んでいた。
だが、そこに漂う空気は、かつてのような寒々しさではなかった。
◇
「ユルグの畑、もう一回り広げてみるか?」
「それより干し場だ。増築できるなら今のうちにやっておきてえ。
――冬の乾いた空気が使えるうちにな」
収穫班と加工班の掛け声が飛び交い、
広場の一角ではケルベが村人たちと図面を広げていた。
その中心で――俺は、保存施設の強化について最終確認を進めていた。
「……貯蔵庫の追加棟は、この位置でいけるか?」
「いける。基礎は去年のままだし、風通しもいい」
ケルベが図面を覗き込みながらうなずく。
この場所は、かつて水路整備の時に使った作業場の隣。
土台が残っているため、再利用に最適だった。
「干し場と保管庫を近づけるのは正解だな。運搬も楽になる。
冬場は霜の心配もあるが、風が通る分、乾きは悪くねえ」
「それに、石材が少なくて済むのも利点だ。
余った分は、倉庫の補修に回せる」
建築屋としての視点を加えながら、ケルベは次々と改修案を挙げてくる。
その内容は的確で、村の現状をよく踏まえていた。
「……さすがだな、ケルベ。これまでずっと、こういうこと考えてたのか?」
「ま、な。昔から村の造りってのは、頭に入ってる方でな」
そう言って照れくさそうに頭をかくケルベに、思わず笑みが漏れた。
「――今は、それが頼りだ。よろしく頼む」
「あいよ、任された!」
ケルベは胸を叩いてみせると、周囲の職人たちに指示を飛ばし始めた。
俺たちは、少しずつ、だが確実に動き出している。
“売る”という目的に向けて。
かつてこの村を覆っていた、諦めと停滞の空気は、今はもうなかった。
――それを変えたのは、ユルグの力。
そして、村の誰かが、その未来を信じたという事実だった。
「よし……次は、運搬経路の整備だな」
収穫地から貯蔵庫、そして村の出入り口まで。
今後の物流の要になるルートを、俺は頭の中で思い描いていく。
この村の道はまだ、細くて、脆い。
だが、それでも――
遠く、町とつながる日を夢見て、俺たちは歩き出していた。
◇ ◇ ◇
その日の夕暮れ。
山裾に沈む太陽を見上げながら、俺はひとつ深く息を吐いた。
目の前には、刻一刻と変化していく村の風景。
それは、ただの辺境の集落ではなかった。
誰かに“見せられる”価値を持ち始めている。
俺の胸の奥に――わずかな誇りが芽生えていた。
(……あとは、セリアが、無事に交渉をまとめてくれれば)
彼女のことだ。
そう簡単には負けないだろう。
俺は視線を空へと向けた。
空には、淡い茜と薄明のあいだを彷徨う月の輪郭が見えた。
それを見上げながら、俺は、遠い町の灯を思い描いていた。
◆◇◆ 次回更新のお知らせ ◆◇◆
更新は【明日12時まで】を予定しております。
ぜひ続きもご覧ください。
よろしければ「お気に入り登録」や「ポイント投票」「感想・レビュー」などいただけると、とても励みになります。
続きもがんばって書いていきますので、また覗いていただけたら嬉しいです。
◆◇◆ 後書き ◆◇◆
セリアが町へ向かい、村では“売る”ための準備が本格化。
ユルグの豆が想像以上の育ちっぷりを見せ、ケルベも大忙しです。
干し場が足りない、樽も足りない、ついでに時間も足りない――
という村の三重苦(?)の中、ルノスたちは奮闘中。
◆次回:芝居がかった協力者
一方その頃、馬に乗ったセリアは――冷たい風の中、とある町へ。
そこで待っていたのは……芝居がかったある男。
次回は、そんな彼とセリアの密やかなやりとりを、セリア視点でお届けします。
どうぞお楽しみに!
23
あなたにおすすめの小説
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~
あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。
それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。
彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。
シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。
それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。
すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。
〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【完結】義姉上が悪役令嬢だと!?ふざけるな!姉を貶めたお前達を絶対に許さない!!
つくも茄子
ファンタジー
義姉は王家とこの国に殺された。
冤罪に末に毒杯だ。公爵令嬢である義姉上に対してこの仕打ち。笑顔の王太子夫妻が憎い。嘘の供述をした連中を許さない。我が子可愛さに隠蔽した国王。実の娘を信じなかった義父。
全ての復讐を終えたミゲルは義姉の墓前で報告をした直後に世界が歪む。目を覚ますとそこには亡くなった義姉の姿があった。過去に巻き戻った事を知ったミゲルは今度こそ義姉を守るために行動する。
巻き戻った世界は同じようで違う。その違いは吉とでるか凶とでるか……。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる