萌えるゴミの日に、関西弁黒髪八重歯のイケメンを拾いました

あきら

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君の一般常識は色々とおかしい

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 やっとこさで大雅くんに声をかけ、ナイトプールを後にしました。言い忘れてたけど、ホテルも港区内だったんですよね。ちょっと遠いけど、二人で歩いて帰っています。

 慌ただしかったけど、プールそのものは綺麗だったし楽しかった。今度は二人して、本来の用途で訪れてみたいものだなぁ…。って、何だよ本来の用途って。
 ふと大雅くんを見ると、いつになく無口で先々と歩いています。さっきから会話がないので、微妙に気まずい。どうしたんだろう。何か、悪い事言ったかなぁ。でも、しおらしい大雅くんもそれはそれで可愛い。髪が乾き切っていないのも、ちょっと色っぽいなぁ…。
 そんな事を考えていると、やっとの事で大雅くんから口を開きました。
 「…貞子との話し合い、うまくいったみたいやな。ホンマおおきに。やっひーに、いらん気使わせたなって…」
 「爽子さんね。もともと、話の通じる方だったので。うちの会社にとっても利点があったので、気にしないでいいですよ…。ってか、どうしたの今更」
 「いやその。二人の会話を、聞くともなしに立ち聞きしてもうて。やっひー、オレの事を悪からず思ってくれてたんやなーって」
 「よく、あの距離で聞こえたね!?立ち聞きってか、めっちゃ泳いでましたけど?まぁ、そうだね。話の流れ…でもないけど、本心から出た言葉だから。決して、その場の勢いで言った訳ではないですよ…」
 「そうなんや。やっひー、今まで一度も夜這いに来てくれへんかったから。オレの事、好きじゃないのかなーって…」
 「だから、君の一般常識は色々とおかしい!だったら、君の方から来ればいいじゃん?…って、この話は置いておこう。嫌いな人と、同じマンションで今まで過ごせる訳がないです…」
 「そうなんや。こないだも言ったけど、オレもやっひーの事が大好きやで…。初めて会った、その時から。見た目はもちろん、どタイプやってんけど…それだけやない。性格も、気遣い出来て本当に優しい人やなって。オレ、他人のために動ける人を尊敬してるから…」
 「大した事、してないです。それに、その言葉はそのまま君に返すよ。僕も、最初は大雅くんの外見だけに惹かれていた。だけど、今は性格や内面を含めて好きかな…。ちょっと、行動が突拍子もない所を含めてね」
 「そうなん?ちょっと引っかかるけど、嬉しいかな。そしたら、オレら…」
 「付き合うとか、どうとか…。すぐには、考えられないです。悪いけど、保留でいいかな」
 「うぅ。今まで告白せぇへんかったのはオレやから、待ちますけど。アレか。元彼さんの事が忘れられないとか、そう言う…?」
 耳を疑った。大雅くん、元彼の事まで知っていたんだ。まぁ、ことさらに隠し立てをしていた訳でもありませんが。
 「これも、何や立ち聞きみたいな感じで悪いな。立ち聞きやのぅて、職場のネキニキさんから直接聞いたんやけど…」
 「ジェニファーさんね。君たち、知らない間にそんな話する仲だったんだ。まぁ、広い意味ではそうかな。すでに、彼への恋愛感情は失われているよ。だけど、どうしても気持ちの整理がつかない。踏ん切りがつかない自分が、いるんだ…」
 「お、オレが上書きしてやれたらと思うけど。聞いてもいいかな?ネキニキさんも、知らんかったみたいやから…。元彼さんとは、どうして別れたんや?」
 「ジェニファーさんね。まぁ、大した理由でもないから教えるよ。えぇとね。ある日彼の下宿から、覚せい剤が押収されました。当時は僕と半同棲状態だったから、うちのマンションに警察が押しかけて逮捕されて行ったよ。初犯なので執行猶予をもらって、今は埼玉にある更生施設にいます。未だ県をまたいでの移動は許されていないので、彼の方から僕に会いに来る事は出来ない」

 「重ッ!結構、『大した理由』やったけど…?えっとそれ、オレがこのまま聞いてても大丈夫なやつ?」
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