異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜

昼寝部

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1章 異世界へ

カナデの想い

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~カナデ視点~

 王都への帰り道も野営をしながら1週間かけて帰る予定となっており、今回もお兄ちゃんが夜の見張りを全て行うと言った。
 そして昨夜もお兄ちゃんが寝ずに見張りを行い、今は私の太ももで気持ちよさそうに寝ている。

「アキトさんって優しいですね」
「うんっ!自慢のお兄ちゃんなんだ!」

 ミナミちゃんもお兄ちゃんの良さを知ったようで嬉しい気持ちとなる。

「ミナミちゃんならお兄ちゃんのお嫁さんに立候補してもいいよ!」
「えぇっ!そ、それはその……あぅ……」
「ミナミちゃん可愛いーっ!」

 お兄ちゃんを膝枕していなかったら、顔を赤くしてテンパるミナミちゃんを抱きしめていたところだ。

「そっ、それより、2人ともすごく強いですね!熊を115頭も倒しちゃうなんて!しかも10分足らずで!」

 この話は続けない方がいいのか、ミナミちゃんが話題を変える。

「お二人とも昔から強かったんですか?」
「ううん。私はとても弱かったよ。昔から強かったのはお兄ちゃんだけ」

 昔話をすると地球にいた頃を思い出してしまうため、少しだけ気分が暗くなる。
 でも、お兄ちゃんのことを優しいと言ってくれたミナミちゃんには私たちの過去を少しだけ話したくなった。
 そのため話題を切らずにミナミちゃんからの質問に答えようと思う。

「え、アキトさんだけだったんですか?」
「うん。だからお兄ちゃんは私を守るために必死に頑張ってくれたんだ。しかも大怪我を負って帰ってきても、怪我なんて何ともないように振る舞って私を元気付けたんだよ」

 お兄ちゃんが戦場から傷ついて帰って来ても、私はお兄ちゃんに温かいご飯を振る舞うことしかできなかった。
 そんな自分が悔しくて何度も泣いていた。

「両親を亡くして2人で生きると決めた時、お兄ちゃんは戦場に行っても簡単に死なない身体を手に入れるため、今まで以上に努力した。それこそ自分の身体を改造してまで」
「改造ですか?」
「うん。私たちの故郷では子供でも戦えるように遺伝子組み換えが行われてたんだ」
「遺伝子……組み換え?」
「ミナミちゃんの国には馴染みのない言葉だったね」

 キョトンとしているミナミちゃんを見て、笑みが溢れる。

 私たちが地球にいた頃は毎日のように戦いが起きていた。
 それこそ10代の少年が戦場に駆り出されるくらい激化しており、お兄ちゃんも戦場に駆り出されていた。

「遺伝子組み換えを一言で言うと自分の身体を内側から強化すること。お兄ちゃんは私を守ることができるよう、自ら研究者たちに志願したんだ」

 そして遺伝子組み換えを行ったお兄ちゃんは『戦場の悪魔』と呼ばれるほど強くなった。
 ちなみに遺伝子組み換えは戦闘試験に合格した限られた者しか受けることができず、お兄ちゃんは寝る間も惜しんで強くなった。

「私のためにお兄ちゃんは強くなったの。だから私は魔法の力でお兄ちゃんの手助けがしたい。その一心で今日まで強くなってきたんだ」

 私は本気でこの世界に転移したことを喜んでいる。
 足手まといだった私がお兄ちゃんの隣を歩けるから。

「カナデさんはアキトさんが大切なんですね」
「うんっ!お兄ちゃん以上に大切な人なんていないくらいだよ!」

 私は堂々と答える。

「それは将来、カナデさんを好きになった男性が大変ですね。アキトさんを超えるくらい立派な男性にならなきゃいけませんから」
「そうだね。だから私はずっと独り身かなー。ほんと30歳くらいになっても独り身だったら、お兄ちゃんに責任を取ってもらって、お兄ちゃんのお嫁さんになろうかな」

 と言いつつも兄妹での結婚は無理なので養ってもらう予定だ。

「お二人は本当に仲の良い兄妹ですね」
「うんっ!お兄ちゃんの幸せは私の幸せと言っても過言じゃないからね!だからお兄ちゃんには好きな人と結婚して幸せになってほしいの!」

 おそらくお兄ちゃんは戦う経験しかないため、恋愛経験はゼロ。

 そのため可愛い女の子からアプローチされたら“コロっ”といっちゃうような気もするが…

「お兄ちゃんって何故か鈍いんだよねぇ」
「あー、そういえば村でも可愛い女の子たちに迫られてましたが他人事のように受け流してましたね」

 側から見れば女の子たちの目がハートマークであることは一目瞭然なのに、当の本人が全く気づいてなかった。

「イケメンの無駄遣いだよ」
「あははっ。そうですね」

 地球が平和だったら俳優やアイドルとして活躍できるほどのルックスなのに全く活かさない。

「これはお兄ちゃん改良計画が必要だね。でないとお兄ちゃんは誰とも結婚せずに一生を終えちゃうよ」
「鈍感な部分を治すんですか?」
「うん。それと同時並行でもう一つ、やりたいことがあるんだ」
「もう一つとは何ですか?」
「それはね、お兄ちゃんのことが心から大好きな人を見つけることだよ」

 村の女性たちもお兄ちゃんのことが好きそうではあったが、あれはお兄ちゃんのルックスと実力に惹かれただけ。
 言うなればカッコよくて強い男に惹かれただけで、お兄ちゃんと同じくらいカッコ良くて強い男性が現れたら、その男性にも猛アタックしていただろう。

(鈍感すぎて好意に気づかなくても猛アタックしてくれる一途な女の子が現れないかなぁ。お兄ちゃんからのアタックなんて期待できないし)

 この旅で1週間以上もミナミちゃんと一緒に過ごしているが、お兄ちゃんがミナミちゃんにアタックする様子はない。
 しかも受付嬢として働いているレーネさんにもアタックしている様子はないため、お兄ちゃんには全く期待できない。

(ミナミちゃんやレーネさんのような美少女にアタックしないとかあり得ないよ!本当にお兄ちゃんは異性が好きなの!?)

 そう疑いたくなってしまう。
 たとえ妹が近くにいてもミナミちゃんやレーネさんのような美少女にはアタックするのが世の摂理だと思っていた。
 そのため、お兄ちゃんのヘタレ具合に頭を抱えたくなる。

(まぁ、その内、小説のような出来事が起きるでしょう。王女様を盗賊から助けるとか強い魔物から美少女冒険者を助け出すとか)

 きっとこの世界の女の子たちもチョロインばかりだと思うので、小説のような出来事が起きたらお兄ちゃんLOVEになること間違いなし。

(小説のような出来事が起きることを期待するしかないね。ほんと、お兄ちゃんのヘタレっ!)

 そんなことを思いながら無防備な寝顔を晒しているお兄ちゃんの頭を撫でた。
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