髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。

昼寝部

文字の大きさ
144 / 169
7章 凛くん争奪戦

選考会という名の修羅場 15

しおりを挟む
 早押しクイズと障害物競走が終わった数日後。
 最終選考を行う日を迎えた。

「最終選考ってどんな内容かな?」
「川端さんは外に出て歩くと言ってたけど、これだけじゃ見当がつかないよな。まぁ、考えても仕方がない。俺はみんなの勝負服とやらを楽しみにしとこう」
「呑気だねぇ」
「俺は前回みたいに皆んなの頑張りを見てるだけだろうからな」

 そんな会話を寧々としながら集合場所へ向かった。



 集合場所である公園に到着する。

「おはようございます、川端さん」
「おはようございます」

 集合場所では川端さんが待機しており、俺と寧々は挨拶をする。
 今回も川端さんのご厚意によって寧々は見学させてもらうこととなった。

「皆さん、もう集まっております。5人ともかなり気合が入ってますよ」
「それは楽しみですね」

 そんな会話をしながら公園内を歩いていると、真奈美たち5人が視界に入った。

 すると…

「あ、雨宮さん!その服は反則です!」
「そうですか?これも立派な服なので問題ないと思うのですが」
「むぅ!私たちには無い武器を存分に発揮して!」
「そ、そんな露出の多い服を着てもリン様はなびきませんよ!だってリン様は胸の大きさで女の子を選んだりしないって言ってましたから!」
「「「「その話、詳しくっ!」」」」

 何の話をしているかは知らないが、5人集まってワイワイ話していた。

「最初はどうなるかと思ったけど5人とも仲が良さそうだな」
「とあることが絡むと団結力はすごいよね。逆に仲が良いように思えるよ」

 そんな会話をしながら5人に近づく。

 すると…

「っというわけでリン様は胸の大きさで好きな女の子を選んだりしません!」
「さすが凛くん!」
「へぇー、やるじゃない」
「ウチの中で夏目さんの株が急上昇しました!」
「そうですね。私も胸が大きいからと言われて好きになられても困りますから」

 そんな会話を美少女5人がしており、なぜか俺の評価が上がったようだ。

「何の話をしてたんだ?」
「あ、凛くん!おはよー!」
「おはよう、凛。別に凛の悪口を言ってたわけじゃないから気にしなくて良いわよ」
「ただウチらの中で夏目さんの株が上がっただけですから!」
「な、なるほど」

 気になるが本人を前には言いにくいようだ。

「おはようございます、夏目様。今日はこの収録のためにとっておきの服を着てきました。いかがでしょうか?」

 そう言って桃ちゃんが俺の前に立つ。

「っ!」

 その瞬間、俺は桃ちゃんから視線を逸らしそうになる。
 理由は普段から俺の理性をぶっ壊そうとしている巨乳のせいだ。

 桃ちゃんは黒色のフロントオープンタイプのトップスにロングスカートを着ており、フロントオープンタイプのトップスということで、胸元が大胆に開いている。
 そのため視線が勝手に胸元に吸い寄せられてしまう。

「い、いつもの雰囲気とは違ってすごく綺麗だよ」
「ほ、本当ですか!?」
「あ、あぁ。すごく似合ってて綺麗だ」

(だから目の前で巨乳を突き出したりしないでぇぇぇっ!)

「ありがとうございます!」

 そんな俺の心境を他所に桃ちゃんが嬉しそうに喜ぶ。

「凛くん凛くんっ!私の服はどうかな!?」

 桃ちゃんに次いで真奈美が声をかけてくる。

 真奈美は俺が着て欲しいと願っていた水色のワンピースを着ており、今日が8月ということで肌の露出も多い。
 そのため桃ちゃんほどではないが胸元が大胆に開いており、髪色と同じ水色のワンピースは真奈美にとても似合っていた。

「とても可愛いよ。やっぱり真奈美はワンピースが似合うな」
「ほんと!?えへへ~っ!」

 俺の褒め言葉に真奈美が嬉しそうに微笑む。

「夏目さん!ウチの服はどうですかー?」

 そう言って今度は浜崎さんがその場で“クルっ!”と一回転する。

 浜崎さんはピンク色のTシャツに薄いブラウンのミニスカートを履いており、健康的な腕や脚が露出している。
 スカートはブラウンという暗い色だが、トップスがピンク色で髪色も金髪ということもあり、パッと明るい印象を与え、浜崎さんのイメージとマッチした可愛らしい服装となっていた。

「浜崎さんも似合っててとても可愛いよ」
「わーっ!ありがとうございます!一所懸命選んだ甲斐がありました!」

 浜崎さんも真奈美たちのように盛大に喜ぶ。

「リン様、私の服はどうですか?皆さんのように自信がなくて……」

 そう言って美奈が不安そうに聞いてくる。

 美奈は白のレーストップスにピンク色のフレアスカートを履いており、レーストップスはタンクトップのように腕が丸出しとなっている。
 そのため白くて健康的な腕に視線が吸い寄せられ、笑顔の可愛い美奈の良さを存分に引き出していた。

「うん。いつもみたいに……いや、いつも以上に可愛いよ。だから自信持って」
「っ!あ、ありがとうございます!」

 自信なさそうだった美奈が俺の言葉を聞いて“パーっ”と笑顔になる。

(やっぱり美奈は笑顔の可愛い女の子だ。俺の褒め言葉なんかで笑顔になれるのならいくらでも伝えよう)

 そんなことを思いつつ、最後に立花さんを見る。

「な、なによ」

 どこかソワソワした雰囲気の立花さんを他所に、俺は立花さんの服を見る。

 濃いブラウン色のビックシルエットのシャツに長さが膝上までのショートパンツを履いており、胸元のボタンは少し外して谷間が見えていた。
 ゆったりとした大人なコーデをバッチリ着こなしており、キリッとした立花さんにとても似合っていた。

「いや、とても似合ってるなと思って」
「っ!ふ、ふんっ!ア、アンタなんかに褒められても嬉しくないんだからねっ!」

 そう言ってそっぽを向かれる。

(うん。この反応は分かってた。てか、こんな立花さんを押し倒すくらい歩み寄ったら一生嫌われるんじゃないか?)

 以前、寧々から『しつこいくらい歩み寄ってみて。押し倒しても怒られないから』と言われているため、今日の撮影中に歩み寄る予定だが…

(そんなことしたら今以上に嫌われそうだ。もし嫌われたら寧々にキツイお仕置きをしよう)

 そんなことを思った。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

髪を切った俺が芸能界デビューした結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 妹の策略で『読者モデル』の表紙を飾った主人公が、昔諦めた夢を叶えるため、髪を切って芸能界で頑張るお話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

処理中です...