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7章 凛くん争奪戦
選考会という名の修羅場 14
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~夏目寧々視点~
早押しクイズ、障害物競走が終わった日の夜。
私のもとに5件のメッセージが届いていた。
『寧々ちゃんっ!凛くんが喜びそうな服を教えて!』
『夏目様の妹である寧々さんにお聞きしたいことがあります。夏目様に胸を活かしたアプローチは有効でしょうか?』
『ねぇ、どうすれば凛と仲良くなれると思う?もう妹の寧々しか聞ける人いなくて』
『男を堕とすテクニックを調べると胸を強調したアプローチが有効と書かれてました。やっぱりリン様も胸の大きな女の子が好きなのでしょうか?』
『今、か弱い女の子を演じるか小悪魔な女の子を演じるかでとても迷ってます。夏目さんを堕とすことができるのはどっちだと思いますか?』
お兄ちゃん大好きな女の子から様々な内容のメッセージが届いていた。
「……お兄ちゃん、愛されてるなぁ」
そんな感想しか出てこない。
「あんなに可愛い女の子5人から想われてるのに私のお兄ちゃんは……」
すぐ側で「あははっ!寧々っ!見てみろよ!あの子犬の動きめっちゃ面白いぞ!」と言って呑気に笑ってるお兄ちゃんの頭を小突きたい。
心の中で「はぁ…」とため息をついた私は録音機能をオンにして話しかける。
「ねぇお兄ちゃん」
「ん?なんだー?」
「真奈美ちゃんってどんな服が似合うかな?」
「真奈美?そうだな。真奈美は可愛いから何着ても似合うと思うけど強いて言うならワンピースかな。以前、ワンピースを着てた時、すごく可愛かったから」
「なるほどなるほどっ!」
そこで録音を終了させ、再び再開する。
ちなみにこれをあと4回行う予定だ。
もちろんポケットの中で操作するので、お兄ちゃんには気づかれない。
「そういえばお兄ちゃん、桃華さんの胸に視線がロックオンされてたね」
「ぎくっ!」
これ以上ないくらい動揺するお兄ちゃん。
(障害物競走を頑張ってた時の桃華さんの巨乳は同性の私でも釘付けだったからね。確証はなかったけどお兄ちゃんも男の子なんだ)
「やっぱり見てたんだ。でも仕方ないよね。あの巨乳はすご過ぎるから」
「……桃ちゃんには黙っててくれ」
「はいはーい」
そんなつもりは一切ないが、とりあえず返事だけしておく。
「そうだ。あれから香帆ちゃんとはどうなの?仲良くなった?」
「いや、それが立花さんに歩み寄ろうとするんだけど立花さんから拒絶されて。どうすれば立花さんと仲良くなれるかな?」
「………」
(なんで拗らせてるかなぁ)
鈍感とツンデレの組み合わせは最悪らしい。
「はぁ。そんなお兄ちゃんにアドバイス。香帆ちゃんの拒絶は口だけだから。もし次に拒絶するようなことがあればしつこいくらい歩み寄ってみて。押し倒しても怒られないから」
「いやそれはないだろ」
「それがあるんだよなぁ。まぁ、一回だけ私を信じてやってみて。もしダメだったら私が何でも言うこと聞くから」
「……寧々がそこまで言うならやってみるよ」
香帆ちゃんのツンデレを改善させるのは無理なのでお兄ちゃんを更生することにした。
「ねぇねぇ、美奈ちゃんの良いところって何かな?」
「ん?美奈のいいところ?そんなのいくらでもあるけど、やっぱり1番は元気いっぱいの笑顔だろ。あの笑顔は人を元気づけてくれる。って何でそんなこと聞くんだ?」
「あー、美奈ちゃんが胸が小さいことに悩んでたから。そんなこと気にする必要ないよね?」
「もちろんだ。少なくとも俺は胸の大きさなんて気にしないぞ。だから美奈には『気にするな』って伝えてて」
「うんっ!」
(さすがお兄ちゃん。胸の大きさで女の子を選ぶ人じゃないって信じてたよ)
そのことに安堵しつつ最後の質問をする。
「そういえば浜崎さんがキャラを変更しようかなーって言ってたよ。なんかか弱い女の子か小悪魔な女の子に」
「キャラ変?そんなことする必要ないだろ。今のままで十分可愛いんだから」
「だよね!今の浜崎さんにお兄ちゃんもメロメロだよね!」
「メっ!メロメロまではいかないけど……まぁ、可愛いなぁとは何度も思わされてるよ」
「じゃあそのうち浜崎さんを好きになっちゃうかなー?」
「そっ、それはない……とは言い切れん。あの可愛さは反則級だからな」
「そうだよね!」
全てにおいて完璧な返答をしたお兄ちゃん。
(この録音を聞いた5人がどんなアプローチをするか楽しみだ。できれば最終選考で皆んなの気持ちに気づいてくれるとありがたいなぁ)
そんなことを思いながら5人に録音を送りつけた。
早押しクイズ、障害物競走が終わった日の夜。
私のもとに5件のメッセージが届いていた。
『寧々ちゃんっ!凛くんが喜びそうな服を教えて!』
『夏目様の妹である寧々さんにお聞きしたいことがあります。夏目様に胸を活かしたアプローチは有効でしょうか?』
『ねぇ、どうすれば凛と仲良くなれると思う?もう妹の寧々しか聞ける人いなくて』
『男を堕とすテクニックを調べると胸を強調したアプローチが有効と書かれてました。やっぱりリン様も胸の大きな女の子が好きなのでしょうか?』
『今、か弱い女の子を演じるか小悪魔な女の子を演じるかでとても迷ってます。夏目さんを堕とすことができるのはどっちだと思いますか?』
お兄ちゃん大好きな女の子から様々な内容のメッセージが届いていた。
「……お兄ちゃん、愛されてるなぁ」
そんな感想しか出てこない。
「あんなに可愛い女の子5人から想われてるのに私のお兄ちゃんは……」
すぐ側で「あははっ!寧々っ!見てみろよ!あの子犬の動きめっちゃ面白いぞ!」と言って呑気に笑ってるお兄ちゃんの頭を小突きたい。
心の中で「はぁ…」とため息をついた私は録音機能をオンにして話しかける。
「ねぇお兄ちゃん」
「ん?なんだー?」
「真奈美ちゃんってどんな服が似合うかな?」
「真奈美?そうだな。真奈美は可愛いから何着ても似合うと思うけど強いて言うならワンピースかな。以前、ワンピースを着てた時、すごく可愛かったから」
「なるほどなるほどっ!」
そこで録音を終了させ、再び再開する。
ちなみにこれをあと4回行う予定だ。
もちろんポケットの中で操作するので、お兄ちゃんには気づかれない。
「そういえばお兄ちゃん、桃華さんの胸に視線がロックオンされてたね」
「ぎくっ!」
これ以上ないくらい動揺するお兄ちゃん。
(障害物競走を頑張ってた時の桃華さんの巨乳は同性の私でも釘付けだったからね。確証はなかったけどお兄ちゃんも男の子なんだ)
「やっぱり見てたんだ。でも仕方ないよね。あの巨乳はすご過ぎるから」
「……桃ちゃんには黙っててくれ」
「はいはーい」
そんなつもりは一切ないが、とりあえず返事だけしておく。
「そうだ。あれから香帆ちゃんとはどうなの?仲良くなった?」
「いや、それが立花さんに歩み寄ろうとするんだけど立花さんから拒絶されて。どうすれば立花さんと仲良くなれるかな?」
「………」
(なんで拗らせてるかなぁ)
鈍感とツンデレの組み合わせは最悪らしい。
「はぁ。そんなお兄ちゃんにアドバイス。香帆ちゃんの拒絶は口だけだから。もし次に拒絶するようなことがあればしつこいくらい歩み寄ってみて。押し倒しても怒られないから」
「いやそれはないだろ」
「それがあるんだよなぁ。まぁ、一回だけ私を信じてやってみて。もしダメだったら私が何でも言うこと聞くから」
「……寧々がそこまで言うならやってみるよ」
香帆ちゃんのツンデレを改善させるのは無理なのでお兄ちゃんを更生することにした。
「ねぇねぇ、美奈ちゃんの良いところって何かな?」
「ん?美奈のいいところ?そんなのいくらでもあるけど、やっぱり1番は元気いっぱいの笑顔だろ。あの笑顔は人を元気づけてくれる。って何でそんなこと聞くんだ?」
「あー、美奈ちゃんが胸が小さいことに悩んでたから。そんなこと気にする必要ないよね?」
「もちろんだ。少なくとも俺は胸の大きさなんて気にしないぞ。だから美奈には『気にするな』って伝えてて」
「うんっ!」
(さすがお兄ちゃん。胸の大きさで女の子を選ぶ人じゃないって信じてたよ)
そのことに安堵しつつ最後の質問をする。
「そういえば浜崎さんがキャラを変更しようかなーって言ってたよ。なんかか弱い女の子か小悪魔な女の子に」
「キャラ変?そんなことする必要ないだろ。今のままで十分可愛いんだから」
「だよね!今の浜崎さんにお兄ちゃんもメロメロだよね!」
「メっ!メロメロまではいかないけど……まぁ、可愛いなぁとは何度も思わされてるよ」
「じゃあそのうち浜崎さんを好きになっちゃうかなー?」
「そっ、それはない……とは言い切れん。あの可愛さは反則級だからな」
「そうだよね!」
全てにおいて完璧な返答をしたお兄ちゃん。
(この録音を聞いた5人がどんなアプローチをするか楽しみだ。できれば最終選考で皆んなの気持ちに気づいてくれるとありがたいなぁ)
そんなことを思いながら5人に録音を送りつけた。
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