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2章 芸能界デビュー編
『モリタの秘境巡り』の撮影 6
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撮影を終え、神里さんの車で帰る。
その際、和菓子屋で買ったどら焼きを手渡すと、とても喜んでくれた。
「SNSではクロさんのことを絶賛してますね」
「そ、そこまで注目されると困りますが……」
江本さんからSNSのことを聞き、俺はすぐに手助けした男性へメッセージを送った。
それに対しても多くの反響をもらい、未だに収束する気配はない。
「後日、モリタさんと一緒に収録されたものを視聴するんですよね?」
「はい。2人で収録された内容を振り返りながら感想を言いあうシーンを後日撮影します。その時の様子を含め、編集したものが放送されますので」
ということで再び、モリタさんと収録が編集されたものを視聴する様子を撮影するらしく、今のところ日付けは未定だ。
「来週は『モリトーク』の収録です。アイドルの岩見萌絵さんと女優の南條愛華さんがゲストとして呼ばれております。今日と同じ時間にお迎えに向かいますね」
「お願いします」
そんな会話をしながら家に帰った。
家に帰り紫乃と母さんへお土産のどら焼きを渡す。
そして晩御飯を食べながら今日の出来事を話した。
「やっぱりお兄ちゃんは自慢のお兄ちゃんだよ!」
「えぇ。さすが私とお父さんの子供ね」
「うんうん!だってこのコメント見てよ!」
そう言って紫乃がスマホを見せてくる。
そこには…
『クロ様カッコイイっ!』
『イケメンで性格も良いとか完璧かよ!』
『顔だけの男かと思ったけどそんなことなかった。俺もクロさんを応援しよ』
『世の男子が見習ってほしいくらい立派な人だ』
『一生クロ様のファンでいます!』
等々、俺のことを褒めてくれるコメントがたくさん見られた。
「お兄ちゃんのファンが増えて嬉しいよ!」
「そうだな。応援してくれる人たちを裏切らないよう、父さんみたいな芸能人になってみせるよ」
そう言って俺は母さんの手料理を食べた。
~岩見萌絵視点~
自室のベットでゴロゴロと転がりながら、クロくんが運転手へ頭を下げている動画を見る。
「すっごくカッコ良くなってるね。子供の頃から将来は白哉さんの血を受け継ぎイケメンになるって言われてたけど想像以上だよ」
そんなことを思いつつ、今度は枕元に置いてあった『読者モデル』Styleを手に取る。
「最初見た時は気絶しそうになったんだから」
そう言って表紙のクロくんへ軽くデコピンをする。
「クロくんと交流がなくなって7年間も会ってないけど、私は一目でクロくんだって分かったんだよ?」
クロくんとは白哉さんが亡くなる小学6年生までボイトレ教室で毎週のように会っており、会うたびに会話をしていた。
会うことがなくなって以降もクロくんのことは片時も忘れたことはなかったので、一目でクロくんだと分かった。
「あの時、私はクロくんに救われた。だから私はアイドルを続けてる」
今では大人気ソロアイドルと呼ばれ、多くのファンがいる私だが、小学生の頃、一度だけ辞めようと思ったことがあった。
その時、私を引き止めてくれたのがクロくんだった。
「あの時のことは鮮明に覚えてる。私の歌が好きだって褒めてくれたことも」
思い出す度に顔を赤くする私だが、クロくんの励ましがあったから今の自分がいる。
「白哉さんが亡くなりクロくんがボイトレ教室に来なくなった時は悲しかったけど、芸能界に来てくれた。ようやく大好きなクロくんに会えるよ」
そう思い、私は決意を口にする。
「絶対、私を好きになってもらうんだから!」
ライバルは多いだろうが関係ない。
私は決意を胸に、来週の収録に備えた。
~南條愛華視点~
「何度見てもクロさんはカッコいいです」
自室のベッドでゴロゴロしながら、ウットリとした表情でスマホに映るクロさんを見る。
そこにはクロさんが運転手へ頭を下げている様子が映っていた。
「クロさんは昔と変わらず正義感溢れる素晴らしい方となりました。私を救ってくれた時のように」
小学5年生の頃、一度だけ白哉さんと共演したことがあり、その時クロさんと出会った。
そして泣いている私を救ってくれた。
『お前ら!南條さんをイジメるなっ!』
そう言って私をイジメていた子役数人に立ち向かったクロさんはとてもカッコ良かった。
そして私はクロさんに恋をした。
「8年間もクロさんとはお会いしてませんが、私はこの8年間、一度もクロさんのことを忘れてません」
そのため『読者モデル』Styleの表紙を見た時は一瞬で愛しのクロさんだと分かった。
私は枕元に置いてある『読者モデル』を手に取る。
「来週の収録では絶対、私のことしか考えられないくらいメロメロにして見せます」
ルックスは完璧で優しいクロさんにはきっとライバルがいる。
もしかしたら共演する岩見さんもクロさんのことが好きかもしれない。
「相手が誰であろうと関係ありません。たとえ岩見さんがライバルだとしても私は絶対、クロさんと結婚してみせます!」
『読者モデル』Styleの表紙を飾るクロさんへ、私は決意を口にした。
その際、和菓子屋で買ったどら焼きを手渡すと、とても喜んでくれた。
「SNSではクロさんのことを絶賛してますね」
「そ、そこまで注目されると困りますが……」
江本さんからSNSのことを聞き、俺はすぐに手助けした男性へメッセージを送った。
それに対しても多くの反響をもらい、未だに収束する気配はない。
「後日、モリタさんと一緒に収録されたものを視聴するんですよね?」
「はい。2人で収録された内容を振り返りながら感想を言いあうシーンを後日撮影します。その時の様子を含め、編集したものが放送されますので」
ということで再び、モリタさんと収録が編集されたものを視聴する様子を撮影するらしく、今のところ日付けは未定だ。
「来週は『モリトーク』の収録です。アイドルの岩見萌絵さんと女優の南條愛華さんがゲストとして呼ばれております。今日と同じ時間にお迎えに向かいますね」
「お願いします」
そんな会話をしながら家に帰った。
家に帰り紫乃と母さんへお土産のどら焼きを渡す。
そして晩御飯を食べながら今日の出来事を話した。
「やっぱりお兄ちゃんは自慢のお兄ちゃんだよ!」
「えぇ。さすが私とお父さんの子供ね」
「うんうん!だってこのコメント見てよ!」
そう言って紫乃がスマホを見せてくる。
そこには…
『クロ様カッコイイっ!』
『イケメンで性格も良いとか完璧かよ!』
『顔だけの男かと思ったけどそんなことなかった。俺もクロさんを応援しよ』
『世の男子が見習ってほしいくらい立派な人だ』
『一生クロ様のファンでいます!』
等々、俺のことを褒めてくれるコメントがたくさん見られた。
「お兄ちゃんのファンが増えて嬉しいよ!」
「そうだな。応援してくれる人たちを裏切らないよう、父さんみたいな芸能人になってみせるよ」
そう言って俺は母さんの手料理を食べた。
~岩見萌絵視点~
自室のベットでゴロゴロと転がりながら、クロくんが運転手へ頭を下げている動画を見る。
「すっごくカッコ良くなってるね。子供の頃から将来は白哉さんの血を受け継ぎイケメンになるって言われてたけど想像以上だよ」
そんなことを思いつつ、今度は枕元に置いてあった『読者モデル』Styleを手に取る。
「最初見た時は気絶しそうになったんだから」
そう言って表紙のクロくんへ軽くデコピンをする。
「クロくんと交流がなくなって7年間も会ってないけど、私は一目でクロくんだって分かったんだよ?」
クロくんとは白哉さんが亡くなる小学6年生までボイトレ教室で毎週のように会っており、会うたびに会話をしていた。
会うことがなくなって以降もクロくんのことは片時も忘れたことはなかったので、一目でクロくんだと分かった。
「あの時、私はクロくんに救われた。だから私はアイドルを続けてる」
今では大人気ソロアイドルと呼ばれ、多くのファンがいる私だが、小学生の頃、一度だけ辞めようと思ったことがあった。
その時、私を引き止めてくれたのがクロくんだった。
「あの時のことは鮮明に覚えてる。私の歌が好きだって褒めてくれたことも」
思い出す度に顔を赤くする私だが、クロくんの励ましがあったから今の自分がいる。
「白哉さんが亡くなりクロくんがボイトレ教室に来なくなった時は悲しかったけど、芸能界に来てくれた。ようやく大好きなクロくんに会えるよ」
そう思い、私は決意を口にする。
「絶対、私を好きになってもらうんだから!」
ライバルは多いだろうが関係ない。
私は決意を胸に、来週の収録に備えた。
~南條愛華視点~
「何度見てもクロさんはカッコいいです」
自室のベッドでゴロゴロしながら、ウットリとした表情でスマホに映るクロさんを見る。
そこにはクロさんが運転手へ頭を下げている様子が映っていた。
「クロさんは昔と変わらず正義感溢れる素晴らしい方となりました。私を救ってくれた時のように」
小学5年生の頃、一度だけ白哉さんと共演したことがあり、その時クロさんと出会った。
そして泣いている私を救ってくれた。
『お前ら!南條さんをイジメるなっ!』
そう言って私をイジメていた子役数人に立ち向かったクロさんはとてもカッコ良かった。
そして私はクロさんに恋をした。
「8年間もクロさんとはお会いしてませんが、私はこの8年間、一度もクロさんのことを忘れてません」
そのため『読者モデル』Styleの表紙を見た時は一瞬で愛しのクロさんだと分かった。
私は枕元に置いてある『読者モデル』を手に取る。
「来週の収録では絶対、私のことしか考えられないくらいメロメロにして見せます」
ルックスは完璧で優しいクロさんにはきっとライバルがいる。
もしかしたら共演する岩見さんもクロさんのことが好きかもしれない。
「相手が誰であろうと関係ありません。たとえ岩見さんがライバルだとしても私は絶対、クロさんと結婚してみせます!」
『読者モデル』Styleの表紙を飾るクロさんへ、私は決意を口にした。
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