17 / 24
2章 芸能界デビュー編
『モリタの秘境巡り』の撮影 5
しおりを挟む
その後、この店を訪れた経緯を話し、撮影許可を得る。
「オススメの和菓子はありますか?」
「そうだな。全てオススメだがやはり1番はどら焼きだな」
そう言ってお爺さんがどら焼きを持ってくる。
「おぉー!美味しそうです!」
「生地やあんこにこだわった一品だ」
「1ついただきます!」
「僕も1つお願いします」
「はいよっ!300円だ!」
俺は会計を済ませ、紙に包んだ状態のどら焼きを受け取る。
そしてその場でパクっと食べる。
「んーっ!美味しいっ!」
「そうだろ?俺の婆さんが丹精込めて作ったどら焼きだからな」
俺の言葉に嬉しそうなお爺さんとお婆さん。
「とても美味しいですね。僕も気に入りました」
「お、モリタさんもか!こりゃ嬉しいぜ!」
俺が一口食べている間に会計を済ませたモリタさんも一口食べており、どら焼きの感想を述べる。
「どら焼きのお持ち帰りとかできますか?」
「あぁ、問題ないぞ。何個持って帰る?」
「そうですね……5個お願いします」
「ちょっと待ってろ」
そう言ってお爺さんが箱を用意してどら焼きを詰める。
その間、俺は1500円をトレイに乗せる。
「はい、どら焼き5個」
「ありがとうございます!」
「僕もお持ち帰りをお願いします。個数は……30個で」
「30個!今から作らないと準備できないがそれでもいいか?」
「問題ありませんよ」
「分かった!」
とのことで裏でお爺さんとお婆さんが協力してどら焼きを作り出す。
その様子を眺めつつ俺は呟く。
「この光景を無くしたくはないですね」
「だね。そのためには千条の滝の魅力をしっかりと伝えないとね」
「はい」
そんな会話をしながらどら焼き完成を待った。
和菓子屋を後にして俺たちはロケバスに到着。
そのまま撮影を開始した公園まで移動し、番組終了の挨拶をする。
「今日は千条の滝を訪れました。とても良いところでしたね」
「そうですね。何度も言ってますが、また行きたいと思えるほど素晴らしい場所でした」
そんな感想をモリタさんと行う。
そしてモリタさんが締めの言葉をカメラに向けて言う。
こうして、『モリタの秘境巡り』の収録が終了した。
「ありがとうございました!」
俺は他のスタッフたちへ挨拶を終え、最後にモリタさんと江本さんへ挨拶をする。
「初めての撮影で不安でしたがおふたりのサポートのおかげで緊張せずに撮影ができました。ありがとうございました」
再び頭を下げて礼を言う。
「とても良い収録だったよ。本当に初めての収録か疑いたくなるくらい文句なしだったね」
「モリタさんの言う通りだ。来週もよろしく頼むぞ」
「はいっ!」
俺が元気よく答えるとモリタさんが笑みを浮かべ、「また来週ね、黒羽くん」と言って立ち去る。
その背中を俺は見ていると「あ、そうだ」と言って江本さんがスマホを取り出す。
「これ見ろよ、クロくん」
「………?」
そう言われ、俺は江本さんの持つスマホを覗き込む。
そこには今現在のトレンドが載っており…
「……え、なんで俺の名前がトレンド1位になってるんですか?」
何故か俺の名前が1位だった。
「ははっ、ビックリだろ?」
「ビックリすぎて言葉を失ってます」
何故だか分からないが俺の名前が1位となっており、2位にモリタさんの名前があった。
「何があったんですか?」
「あぁ。これはクロくんが渋滞中にとった行動がSNSで絶賛されてるからだ」
そう言ってとある動画を見せてくれる。
そこには…
『陣痛がひどい妊婦さんが渋滞に引っ掛かってしまい身動きが取れなくなってます!車の通り道を確保するため、ご協力お願いしますっ!』
そう言って頭を下げる俺が映し出されていた。
「これがSNSでバズってるんだ。それとこの投稿も話題になってて」
江本さんが今度はとある方の投稿を見せてくれる。
そこには…
『クロ様、モリタさんに助けられた妊婦の夫です。おふたりのおかけで無事出産できました。母子ともに健康です。本当にありがとうございました』
とのコメントと一枚の写真が添付されており、俺が助けた男性と出産を終えたばかりの奥さん、奥さんの隣でグッスリ眠っている赤ちゃんが載っていた。
「無事、産まれたようで安心しました」
男性のその後が気になっていたので、俺はコメントと写真を見て安堵する。
「……あれ?モリタさんが返信してますね」
「あぁ。モリタさんが返信したことで、この男性の投稿とSNSで出回っている動画が真実だと皆んなが理解したんだ」
男性の投稿にモリタさんが…
『無事産まれたようで良かったです。大切に育ててくださいね』
『ありがとうございます。ちなみに元気な女の子が産まれました。クロ様が声をかけてくださらなければ元気に産まれることはなかったので、最初に声をかけてくださったクロ様には頭が上がりません』
『貴方に声をかけたのはクロくんの発案です。「困っているようなら手助けをしたいので」と言ってね』
『そのように番組スタッフの方も仰ってました。なのでクロ様のような立派な女の子になれるよう名前に『黒』という文字を使いました』
とのやり取りをしており、このコメントへの反響がすごい。
「このコメントによってクロくんの良さを知った人が増えたぞ」
俺は『読者モデル』Styleの表紙を飾り、顔が良かったことで有名となったが、俺の性格面は国民に周知できておらず、『顔だけの男』と言ってる人がいた。
しかし困っていた男性を手助けした俺を絶賛する声が続出し、俺のことを『顔良し、性格良しの完璧イケメン』と周知したようだ。
「な、なんか美化されすぎだと思います。俺は当たり前のことをしただけですよ」
「それができない人だっている。その証拠に頭を下げてた男性に声をかけたのはクロくんだけだ。周囲の人は手助けしてなかっただろ?」
「そ、そうですね」
「だから俺はクロくんが『性格良し』って褒められるのは間違ってないと思う。もっと胸を張っていいことだ」
「江本さん……」
その言葉に胸が熱くなるのを感じる。
そして俺は自分のことが少し好きになれた。
「オススメの和菓子はありますか?」
「そうだな。全てオススメだがやはり1番はどら焼きだな」
そう言ってお爺さんがどら焼きを持ってくる。
「おぉー!美味しそうです!」
「生地やあんこにこだわった一品だ」
「1ついただきます!」
「僕も1つお願いします」
「はいよっ!300円だ!」
俺は会計を済ませ、紙に包んだ状態のどら焼きを受け取る。
そしてその場でパクっと食べる。
「んーっ!美味しいっ!」
「そうだろ?俺の婆さんが丹精込めて作ったどら焼きだからな」
俺の言葉に嬉しそうなお爺さんとお婆さん。
「とても美味しいですね。僕も気に入りました」
「お、モリタさんもか!こりゃ嬉しいぜ!」
俺が一口食べている間に会計を済ませたモリタさんも一口食べており、どら焼きの感想を述べる。
「どら焼きのお持ち帰りとかできますか?」
「あぁ、問題ないぞ。何個持って帰る?」
「そうですね……5個お願いします」
「ちょっと待ってろ」
そう言ってお爺さんが箱を用意してどら焼きを詰める。
その間、俺は1500円をトレイに乗せる。
「はい、どら焼き5個」
「ありがとうございます!」
「僕もお持ち帰りをお願いします。個数は……30個で」
「30個!今から作らないと準備できないがそれでもいいか?」
「問題ありませんよ」
「分かった!」
とのことで裏でお爺さんとお婆さんが協力してどら焼きを作り出す。
その様子を眺めつつ俺は呟く。
「この光景を無くしたくはないですね」
「だね。そのためには千条の滝の魅力をしっかりと伝えないとね」
「はい」
そんな会話をしながらどら焼き完成を待った。
和菓子屋を後にして俺たちはロケバスに到着。
そのまま撮影を開始した公園まで移動し、番組終了の挨拶をする。
「今日は千条の滝を訪れました。とても良いところでしたね」
「そうですね。何度も言ってますが、また行きたいと思えるほど素晴らしい場所でした」
そんな感想をモリタさんと行う。
そしてモリタさんが締めの言葉をカメラに向けて言う。
こうして、『モリタの秘境巡り』の収録が終了した。
「ありがとうございました!」
俺は他のスタッフたちへ挨拶を終え、最後にモリタさんと江本さんへ挨拶をする。
「初めての撮影で不安でしたがおふたりのサポートのおかげで緊張せずに撮影ができました。ありがとうございました」
再び頭を下げて礼を言う。
「とても良い収録だったよ。本当に初めての収録か疑いたくなるくらい文句なしだったね」
「モリタさんの言う通りだ。来週もよろしく頼むぞ」
「はいっ!」
俺が元気よく答えるとモリタさんが笑みを浮かべ、「また来週ね、黒羽くん」と言って立ち去る。
その背中を俺は見ていると「あ、そうだ」と言って江本さんがスマホを取り出す。
「これ見ろよ、クロくん」
「………?」
そう言われ、俺は江本さんの持つスマホを覗き込む。
そこには今現在のトレンドが載っており…
「……え、なんで俺の名前がトレンド1位になってるんですか?」
何故か俺の名前が1位だった。
「ははっ、ビックリだろ?」
「ビックリすぎて言葉を失ってます」
何故だか分からないが俺の名前が1位となっており、2位にモリタさんの名前があった。
「何があったんですか?」
「あぁ。これはクロくんが渋滞中にとった行動がSNSで絶賛されてるからだ」
そう言ってとある動画を見せてくれる。
そこには…
『陣痛がひどい妊婦さんが渋滞に引っ掛かってしまい身動きが取れなくなってます!車の通り道を確保するため、ご協力お願いしますっ!』
そう言って頭を下げる俺が映し出されていた。
「これがSNSでバズってるんだ。それとこの投稿も話題になってて」
江本さんが今度はとある方の投稿を見せてくれる。
そこには…
『クロ様、モリタさんに助けられた妊婦の夫です。おふたりのおかけで無事出産できました。母子ともに健康です。本当にありがとうございました』
とのコメントと一枚の写真が添付されており、俺が助けた男性と出産を終えたばかりの奥さん、奥さんの隣でグッスリ眠っている赤ちゃんが載っていた。
「無事、産まれたようで安心しました」
男性のその後が気になっていたので、俺はコメントと写真を見て安堵する。
「……あれ?モリタさんが返信してますね」
「あぁ。モリタさんが返信したことで、この男性の投稿とSNSで出回っている動画が真実だと皆んなが理解したんだ」
男性の投稿にモリタさんが…
『無事産まれたようで良かったです。大切に育ててくださいね』
『ありがとうございます。ちなみに元気な女の子が産まれました。クロ様が声をかけてくださらなければ元気に産まれることはなかったので、最初に声をかけてくださったクロ様には頭が上がりません』
『貴方に声をかけたのはクロくんの発案です。「困っているようなら手助けをしたいので」と言ってね』
『そのように番組スタッフの方も仰ってました。なのでクロ様のような立派な女の子になれるよう名前に『黒』という文字を使いました』
とのやり取りをしており、このコメントへの反響がすごい。
「このコメントによってクロくんの良さを知った人が増えたぞ」
俺は『読者モデル』Styleの表紙を飾り、顔が良かったことで有名となったが、俺の性格面は国民に周知できておらず、『顔だけの男』と言ってる人がいた。
しかし困っていた男性を手助けした俺を絶賛する声が続出し、俺のことを『顔良し、性格良しの完璧イケメン』と周知したようだ。
「な、なんか美化されすぎだと思います。俺は当たり前のことをしただけですよ」
「それができない人だっている。その証拠に頭を下げてた男性に声をかけたのはクロくんだけだ。周囲の人は手助けしてなかっただろ?」
「そ、そうですね」
「だから俺はクロくんが『性格良し』って褒められるのは間違ってないと思う。もっと胸を張っていいことだ」
「江本さん……」
その言葉に胸が熱くなるのを感じる。
そして俺は自分のことが少し好きになれた。
65
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。
昼寝部
キャラ文芸
天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。
その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。
すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。
「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」
これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。
※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
かつて僕を振った幼馴染に、お月見をしながら「月が綺麗ですね」と言われた件。それって告白?
久野真一
青春
2021年5月26日。「スーパームーン」と呼ばれる、満月としては1年で最も地球に近づく日。
同時に皆既月食が重なった稀有な日でもある。
社会人一年目の僕、荒木遊真(あらきゆうま)は、
実家のマンションの屋上で物思いにふけっていた。
それもそのはず。かつて、僕を振った、一生の親友を、お月見に誘ってみたのだ。
「せっかくの夜だし、マンションの屋上で、思い出話でもしない?」って。
僕を振った一生の親友の名前は、矢崎久遠(やざきくおん)。
亡くなった彼女のお母さんが、つけた大切な名前。
あの時の告白は応えてもらえなかったけど、今なら、あるいは。
そんな思いを抱えつつ、久遠と共に、かつての僕らについて語りあうことに。
そして、皆既月食の中で、僕は彼女から言われた。「月が綺麗だね」と。
夏目漱石が、I love youの和訳として「月が綺麗ですね」と言ったという逸話は有名だ。
とにかく、月が見えないその中で彼女は僕にそう言ったのだった。
これは、家族愛が強すぎて、恋愛を諦めざるを得なかった、「一生の親友」な久遠。
そして、彼女と一緒に生きてきた僕の一夜の物語。
高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる