少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部

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芸能界編

クリスマスデート sideミク 2

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 スカイツリーに到着し、中に入る。

「ふぅ、無事に辿り着いたな」
「あぁ。カップルや子供連れの家族が多くて辿り着くのに時間かかったな」

 その分、ゆっくりとイルミネーションなどを満喫できたので文句はない。

「ここまで来れば逸れることはないだろう。だから、そろそろ手を離さないか?」

 俺は人混みが減ったことを確認してミクさんに提案する。

「い、いや。ここも人が多いから逸れるかもしれない。だからその――も、もう少しだけ繋がないか?」
「で、でも――」

 ミクさんの言葉を聞き、否定しようとすると…

「お客様。本日はクリスマスということで、カップル限定の割引をしております。この機会に是非、展望台までいかがでしょうか?」

 20代後半の女性スタッフが声をかけてきた。

「あ、いえ、俺たちは恋人ではなくて――」
「そ、そうですね!こ、この機会に展望台まで行ってみたいと思います!」
「え、ミクさん?俺たちは恋人じゃなくて――」
「わかりました!私がご案内させていただきますね!」

 なぜかミクさんが否定せず、スタッフの後についていく。
 手を繋いでいるためミクさんだけ行かせることはできず、俺もついていく。
 恋人を否定できなかったため、俺はスタッフに聞こえないようミクさんに話しかける。

「お、おい。俺たちはカップルじゃないからカップル割なんか適用できないぞ?」
「そ、そこは気にしなくていいと思う。だ、だってアタシたちは今、手を繋いで歩いてるから、どこからどう見ても恋人に見えるはずだ」

 ミクさんが顔を赤くしながら言う。

「そ、それもそうか」

 確かに側から見れば俺たちは恋人に見えるだろう。

(仕方ない。スタッフに「恋人じゃないです」とか言える空気じゃなくなったからな。ミクさんには申し訳ないが、このまま恋人として振る舞ってもらおう)

 俺なんかが恋人になるのは嫌だと思うが否定できる空気ではないため、恋人のフリをすることにする。
 そのため手を繋いだまま女性スタッフの後についていき、展望台へ行くためにカップル割を適用させてもらう。

「では!カップル割を適用するため、カップルであることを証明していただきます!」
「「はぁ!?」」

 女性スタッフが爆弾発言をしてくる。

「あれ?言ってませんでしたっけ?」
「聞いてません!」
「そ、そうです!アタシも聞いてません!」
「でも規則ですし、2人が本当の恋人なら何の問題もないと思いますが」
「うっ!た、たしかに」

(その通りだ。これは恋人じゃないことを伝えて適用を辞めてもらうか)

 そう思い女性スタッフに伝えようとするが、俺より先にミクさんが口を開く。

「ち、ちなみに何をすればカップルと認めてくれますか?」
「ミクさん!?」
「うーん、そうですね。あ、ではキスをすれば認めますよ!」
「「キス!?」」

 俺たちの声がかぶる。

「はい!ささっ!どうぞ!ほっぺで構いませんので!」

 スタッフが満面の笑みで促す。

「いやいや!これはできないですよ!ねっ、ミクさん!?」

 さすがにキスはできないためミクさんから同意をもらおうとするが、何故か否定の言葉が出てこない。

 それどころか…

「い、いや。ここでのキスをするのはアリなのでは?この流れなら致し方なくという形になるから真白くんを襲うことにはならない。だから真白くんのお母さんとの約束を破ることにはならないはず。でもマスクを外すと正体がバレるし――」
「何をブツブツ言ってるの!?」

 よく聞き取れなかったが、何かをブツブツ言っていた。

(ちょっ、ミクさんが俺の発言に同意してくれないんだけど!えっ!ど、どうすれば――っ!)

 そんなことを思い内心テンパっていると、突然女性スタッフが笑い出す。

「ふふっ、冗談です。そんな規則はありませんよ」
「「え?」」
「こちらを見てください」

 そう言われて近くにあるポスターを見る。
 そこにはカップル割を適用できる条件が書かれており、恋人であることを証明する必要なしとも書かれていた。

「なかなか初々しいしいカップルだったので揶揄ってみたくなりました。どうです?距離が縮まった感じがしませんか?」
「余計なお世話だ!」
「あ、カップル割は問題なく適用できますので、お安くしておきますよ」

 そう言って何事もなかったかのように、展望台へ入るための手続きをする。

(なんで手続きだけでこんなに疲れないといけないんだよ)

 何故か展望台に入るまでで疲れが出た。

(まぁでも、ミクさんとのキスは避けることができた。俺なんかとキスをしたらミクさんにとって一生の汚点になってたからな)

 そう思いホッと胸を撫で下ろす。

「そ、そうか。冗談だったのか」
「ん?どうかしたか?」
「い、いや!なんでもない!」

 少し残念そうな声色で呟いたため問いかけるが、はぐらかされる。

「準備ができましたので展望台までご案内いたしますね」

 すると準備が整ったようで、女性スタッフが俺たちに入場券を手渡す。

「良いデートを!」

 女性スタッフに笑顔で見送られた俺たちは、手を繋いだまま展望台へ向かった。



 無事に展望台へ辿り着く。

「おー!やっぱり綺麗だな!」
「あぁ」

 展望台からの景色に圧倒され、俺たちは無言で景色を眺める。
 しばらくするとミクさんが景色から俺の方に視線を向ける。

「ま、真白くん。も、もしよかったらなんだけど――ま、また2人きりでどこか遊びに行かないか?」

 ミクさんから上目遣いで提案される。

「っ!そ、そうだな。今日は楽しかったから俺もミクさんとどこか遊びに行きたいな」

 ミクさんの上目遣いにドキッとしながら伝える。

 するとパーっと笑顔を見せ…

「ホントか!なら次も2人きりでどこか遊びに行こうな!」

 ものすごく嬉しそうな声色でそう言った。



 21時前となる。

「もう21時か」
「そうだな。真白くん、今日はありがと。楽しかったよ」
「俺も楽しかったよ。あ、そういえば帰りはどうするんだ?俺が家まで送っても――」
「大丈夫だ。帰りはお母さんが迎えにきてくれることになってるから」
「そうか。それなら安心だ」

 夜道に女の子1人は危ないため、その言葉に安堵する。
 その後、ミクさんと別れた俺は、ミレーユさんとの集合場所に向かった。
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