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ハウニーコートの恋
反発したくなります
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「それらしい気持ち」とは何だ。
翌朝になっても自室のベッドで悩んでいたが、彼の心の内を覗けるわけでもなし、心静かに暮らそうと結論づけて起き上がった。
年配の使用人に手伝ってもらいながら身支度を整え、食堂に下りた。家の主人は出勤の準備を終えた様子で食卓についている。スーツのジャケットだけ脱いだ、ベストとネクタイ、白いシャツ、スラックスという恰好だ。薄茶の眼が私を見つける。
「おはよう」
「おはようございます」
反射的に挨拶を返して、彼の対面に着席する。朝食がすぐに運ばれてきたが、最中に会話はない。
「今日からもうお仕事ですか?」
「いや、帰国の報告に行くだけで、昼頃には帰ってくる。そこから二週間ほどの休暇を取る予定なのだが、君はどうしたい?」
「どうしたいというよりも先に初耳なのですが」
「何が」
「休暇の予定ですよ。二週間休み? いきなり言われても困ります。こちらにだって予定があったらどうするのですか」
「ああ。……あるのか?」
彼はうっすらと自分のしでかしたことを理解したらしい。
「ささやかながらありますよ。実家、友人や知人との付き合いは前もって訪問の約束を取り付けておかなければならないのですよ? もしそれが一週間以内にあったら……ほら、それだけで長期の旅行には行けませんよね?
ふだんお仕事をしている分、羽を伸ばすために休暇を取るのは賛成です。でも! あらかじめ、私に一言あってもしかるべきだと思いませんか?」
「……悪かったよ」
夫は耳が痛いと言いたげな顔をする。いかにも面倒な女が面倒なことを言っている、と思っていそうで非常に不服だ。
「それだけですか?」
「他に何がある?」
わずかな不機嫌を漂わせて訊ね返されると、「あ、やっぱり面倒だと思っているのだな」と思う。先行きの不透明さに頭を抱える。昨日の夫は「それなりにうまくやっていく」と言っていたが、それはどうやって? 今の私たちは客観的に見ればただの他人だし、仲良しになる見込みすら立たない。伴侶(私)ですら、夫が何を考えているのかさっぱりわからない。
「私たちは結婚しているんですよね」
「当たり前だろう。法律の手続きを経て承認された正式な結婚だ」
「アドルファスは私を愛せますか?」
自分を指さし、率直な聞き方をすると、夫はこちらを見つめたまま石のように固まった。
「あの……」
ゴホン、と視界の端で壁のシミになっていた執事が場を取り繕うように咳払い。夫は油切れを起こした機械のようにぎこちなくフォークを皿の上に置いた。
「君にも返ってくる質問だと思うな。君こそ僕を愛せるのか?」
「……わかりません」
椅子の上で縮こまる。たぶん、聞き方を間違えた。「相手を愛せるか」なんて、今の時点でわかるわけがないのだ。
「愛はともかく、君が結婚したのは世間体のため、親のため、周囲のためだろう。だったら相手は僕でなくても構わないわけだ。そして僕自身が結婚したのは単にタイミングだったから。その相手がたまたま君だったのはただの偶然だと思っているよ」
「……そうですね」
言い合いは完全に私の敗北だ。敗者はしょげながら退場するのみだ。
「ごちそうさまでした……」
「マティルダ」
階上に行こうとしたところで振り返る。
「わかっています。二週間分の予定を空けておきます。大きな用事というわけでもありませんから」
「マティルダ」
「はい」
わずかな沈黙とともにやけに切実な響きで名前を呼ばれた。
「僕とのキスがいやなら言ってくれ」
刹那、いろんな感情が心を通り過ぎた気がしたが、私の口から洩れたのは、「たかがキスひとつですから、たいしたことではありません。蜂に刺されたようなものです」という言葉。経験すらなかったこの唇はとんでもない大口を叩く。
「言ったな? 君がそういう人とは思わなかった」
彼の中で何か誤解が生じたのかもしれないが、弁解するのも嫌で口を閉ざして身を翻す。
当分、ものわかりのいい妻にはなれそうにない。
仕事場に向かう彼を送り出すと、執事が今日の朝までに届いた郵便物を差し出してきたから目を通して返事をしたためる。
夜会の招待カードの類は予定を調整して参加するかを決めなければならないのだが、夫が戻ってきた以上、それを理由に不参加を決め込むのは得策ではない。
ほかには夫の帰国話を聞いた親族からの訪問の催促。これは近々行かなければならない。彼の両親はともかく、私の両親は娘の結婚に不安を感じ、しょっちゅう手紙を送ってくる。手紙どころか本人たちまでやってくる。こまごまと、くどくどと、女ひとりの生活に対して苦言を呈してくるのには困っていた。
手紙の返信は半年間続いた毎朝のルーティンワークだ。没頭していると心が和らぐ。
「ふう……疲れた」
息をついたところで羽ペンのインクが便箋の上に落ちた。小さな雫のしみひとつ、上から文字を書いて誤魔化した。
椅子に座ったまま大きく伸びをすると、執事がそっと紅茶を差し出したから、もやもやした胃の中と一緒にまるごと流し込む。
「……私、絶対うまくできていないよね。すごくツンケンしていたよね? ああああぁあ、どうしよう……!」
彼は黙って二杯目の紅茶を注いだ。
「スライスしたレモンを浮かべましょうか?」
「お願い」
執事は一礼してキッチンに行く。一人になったところで、最後の手紙に手をつけた。私たちより先に結婚した友人夫婦から。十枚の便箋にはびっちりと先日行ってきた新婚旅行(ハネムーン)について書いてある。彼らの新婚旅行(ハネムーン)は半年に及ぶ豪勢なもので、数か国を周遊するもの。思い出とのろけがわんさか書いてある。その中に気になる地名がある。
ハウニーコート。
海沿いにあるかなり有名なバカンス地だ。好きなロマンス小説にもよく出てくる。ロマンス小説は、巷で人気の娯楽小説のことで恋愛を扱ったものが多い。ハウニーコートと言えば、恋。都会とは違った開放的な場所だからこそ、恋が生まれやすい。旅行先で恋に落ちる。大好きなシチュエーションだ……。いいなぁ。一度ぐらい行ってみたいなぁ。
友人の手紙にはハウニーコート土産の栞も入っていた。そこに描かれたハウニーコートの風景を眺めていると、落ち込んだ気持ちをもう少し奮い立たせようという気になってくる。
二杯目の紅茶を呑みほした。よし、駄目で元々。がんばろう。
夫は宣言通り、昼前に帰ってきた。帰宅を察した執事が玄関扉を開け、その先で出迎える私。
「おかえりなさいませ」
「あ、あぁ……ただいま」
我ながら完璧な出迎えだ。まだぎこちなさは抜けないが、徐々に上達していくはずだ。
しかし、夫の方は私を見下ろして何かお考えの様子。作り笑顔が変だと思われている?
「ただいまのちゅうは?」
突然、大真面目にほざいてきた。
ちゅう? ちゅうって何だっけ。あれだよね、口と口をくっつけるやつでいいんだよね? 「ちゅう」って言い方をするんだ!
私が驚いている間に、夫は勝手に自己完結して「……もういい」と拗ねた。本来はもっと不愛想な人なのに、本当にそう見えたのだ。
「アドルファス? あの、アドルファス?」
教えてほしい。あなた、出かけた短時間で何かありましたか。人が変わったようですけれども。
「まあいいか。自分でやれば」と夫は熱のない視線を向ける。頭を優しく引き寄せられ、頭上で「ちゅ」と音が響いた。
「……アドルファス!」
「いやか?」
「……どういうつもりなのか、わからなくて」
「少し考えを変えてみようと思ってね。外見を繕ってみようということさ。僕は譲歩した。君はどうする?」
躊躇いを振り払うように、ぎゅっと目を瞑ってから覚悟を決めた。
「……いいでしょう」
私は女性として高身長に入るのだが、夫はそれ以上の高身長だ。中腰になってもらっても高さが足りない。首元のネクタイを自分に引き寄せるようにしながら彼の頬にキスをおくる。リップ音はいたたまれないから、少し触れただけだ。ああ、もう恥ずかしい。なんでこんなことをあのサルマン氏にすることになっているの。
けれどあちらが誠意を見せたのなら、こちらも応えるべきなのだ。それがこの結婚生活が空疎で破滅的な方向へ行くのかどうかを決める気がする。
離れてから、彼からはほのかにスパイシーな香水の香りがした。
「マティルダ。今、どんな気持ちだ?」
「そうですね、案外……」
「案外?」
彼がからかうように復唱するものだから虚勢を張った。
「なんてことのないもんですよ」
翌朝になっても自室のベッドで悩んでいたが、彼の心の内を覗けるわけでもなし、心静かに暮らそうと結論づけて起き上がった。
年配の使用人に手伝ってもらいながら身支度を整え、食堂に下りた。家の主人は出勤の準備を終えた様子で食卓についている。スーツのジャケットだけ脱いだ、ベストとネクタイ、白いシャツ、スラックスという恰好だ。薄茶の眼が私を見つける。
「おはよう」
「おはようございます」
反射的に挨拶を返して、彼の対面に着席する。朝食がすぐに運ばれてきたが、最中に会話はない。
「今日からもうお仕事ですか?」
「いや、帰国の報告に行くだけで、昼頃には帰ってくる。そこから二週間ほどの休暇を取る予定なのだが、君はどうしたい?」
「どうしたいというよりも先に初耳なのですが」
「何が」
「休暇の予定ですよ。二週間休み? いきなり言われても困ります。こちらにだって予定があったらどうするのですか」
「ああ。……あるのか?」
彼はうっすらと自分のしでかしたことを理解したらしい。
「ささやかながらありますよ。実家、友人や知人との付き合いは前もって訪問の約束を取り付けておかなければならないのですよ? もしそれが一週間以内にあったら……ほら、それだけで長期の旅行には行けませんよね?
ふだんお仕事をしている分、羽を伸ばすために休暇を取るのは賛成です。でも! あらかじめ、私に一言あってもしかるべきだと思いませんか?」
「……悪かったよ」
夫は耳が痛いと言いたげな顔をする。いかにも面倒な女が面倒なことを言っている、と思っていそうで非常に不服だ。
「それだけですか?」
「他に何がある?」
わずかな不機嫌を漂わせて訊ね返されると、「あ、やっぱり面倒だと思っているのだな」と思う。先行きの不透明さに頭を抱える。昨日の夫は「それなりにうまくやっていく」と言っていたが、それはどうやって? 今の私たちは客観的に見ればただの他人だし、仲良しになる見込みすら立たない。伴侶(私)ですら、夫が何を考えているのかさっぱりわからない。
「私たちは結婚しているんですよね」
「当たり前だろう。法律の手続きを経て承認された正式な結婚だ」
「アドルファスは私を愛せますか?」
自分を指さし、率直な聞き方をすると、夫はこちらを見つめたまま石のように固まった。
「あの……」
ゴホン、と視界の端で壁のシミになっていた執事が場を取り繕うように咳払い。夫は油切れを起こした機械のようにぎこちなくフォークを皿の上に置いた。
「君にも返ってくる質問だと思うな。君こそ僕を愛せるのか?」
「……わかりません」
椅子の上で縮こまる。たぶん、聞き方を間違えた。「相手を愛せるか」なんて、今の時点でわかるわけがないのだ。
「愛はともかく、君が結婚したのは世間体のため、親のため、周囲のためだろう。だったら相手は僕でなくても構わないわけだ。そして僕自身が結婚したのは単にタイミングだったから。その相手がたまたま君だったのはただの偶然だと思っているよ」
「……そうですね」
言い合いは完全に私の敗北だ。敗者はしょげながら退場するのみだ。
「ごちそうさまでした……」
「マティルダ」
階上に行こうとしたところで振り返る。
「わかっています。二週間分の予定を空けておきます。大きな用事というわけでもありませんから」
「マティルダ」
「はい」
わずかな沈黙とともにやけに切実な響きで名前を呼ばれた。
「僕とのキスがいやなら言ってくれ」
刹那、いろんな感情が心を通り過ぎた気がしたが、私の口から洩れたのは、「たかがキスひとつですから、たいしたことではありません。蜂に刺されたようなものです」という言葉。経験すらなかったこの唇はとんでもない大口を叩く。
「言ったな? 君がそういう人とは思わなかった」
彼の中で何か誤解が生じたのかもしれないが、弁解するのも嫌で口を閉ざして身を翻す。
当分、ものわかりのいい妻にはなれそうにない。
仕事場に向かう彼を送り出すと、執事が今日の朝までに届いた郵便物を差し出してきたから目を通して返事をしたためる。
夜会の招待カードの類は予定を調整して参加するかを決めなければならないのだが、夫が戻ってきた以上、それを理由に不参加を決め込むのは得策ではない。
ほかには夫の帰国話を聞いた親族からの訪問の催促。これは近々行かなければならない。彼の両親はともかく、私の両親は娘の結婚に不安を感じ、しょっちゅう手紙を送ってくる。手紙どころか本人たちまでやってくる。こまごまと、くどくどと、女ひとりの生活に対して苦言を呈してくるのには困っていた。
手紙の返信は半年間続いた毎朝のルーティンワークだ。没頭していると心が和らぐ。
「ふう……疲れた」
息をついたところで羽ペンのインクが便箋の上に落ちた。小さな雫のしみひとつ、上から文字を書いて誤魔化した。
椅子に座ったまま大きく伸びをすると、執事がそっと紅茶を差し出したから、もやもやした胃の中と一緒にまるごと流し込む。
「……私、絶対うまくできていないよね。すごくツンケンしていたよね? ああああぁあ、どうしよう……!」
彼は黙って二杯目の紅茶を注いだ。
「スライスしたレモンを浮かべましょうか?」
「お願い」
執事は一礼してキッチンに行く。一人になったところで、最後の手紙に手をつけた。私たちより先に結婚した友人夫婦から。十枚の便箋にはびっちりと先日行ってきた新婚旅行(ハネムーン)について書いてある。彼らの新婚旅行(ハネムーン)は半年に及ぶ豪勢なもので、数か国を周遊するもの。思い出とのろけがわんさか書いてある。その中に気になる地名がある。
ハウニーコート。
海沿いにあるかなり有名なバカンス地だ。好きなロマンス小説にもよく出てくる。ロマンス小説は、巷で人気の娯楽小説のことで恋愛を扱ったものが多い。ハウニーコートと言えば、恋。都会とは違った開放的な場所だからこそ、恋が生まれやすい。旅行先で恋に落ちる。大好きなシチュエーションだ……。いいなぁ。一度ぐらい行ってみたいなぁ。
友人の手紙にはハウニーコート土産の栞も入っていた。そこに描かれたハウニーコートの風景を眺めていると、落ち込んだ気持ちをもう少し奮い立たせようという気になってくる。
二杯目の紅茶を呑みほした。よし、駄目で元々。がんばろう。
夫は宣言通り、昼前に帰ってきた。帰宅を察した執事が玄関扉を開け、その先で出迎える私。
「おかえりなさいませ」
「あ、あぁ……ただいま」
我ながら完璧な出迎えだ。まだぎこちなさは抜けないが、徐々に上達していくはずだ。
しかし、夫の方は私を見下ろして何かお考えの様子。作り笑顔が変だと思われている?
「ただいまのちゅうは?」
突然、大真面目にほざいてきた。
ちゅう? ちゅうって何だっけ。あれだよね、口と口をくっつけるやつでいいんだよね? 「ちゅう」って言い方をするんだ!
私が驚いている間に、夫は勝手に自己完結して「……もういい」と拗ねた。本来はもっと不愛想な人なのに、本当にそう見えたのだ。
「アドルファス? あの、アドルファス?」
教えてほしい。あなた、出かけた短時間で何かありましたか。人が変わったようですけれども。
「まあいいか。自分でやれば」と夫は熱のない視線を向ける。頭を優しく引き寄せられ、頭上で「ちゅ」と音が響いた。
「……アドルファス!」
「いやか?」
「……どういうつもりなのか、わからなくて」
「少し考えを変えてみようと思ってね。外見を繕ってみようということさ。僕は譲歩した。君はどうする?」
躊躇いを振り払うように、ぎゅっと目を瞑ってから覚悟を決めた。
「……いいでしょう」
私は女性として高身長に入るのだが、夫はそれ以上の高身長だ。中腰になってもらっても高さが足りない。首元のネクタイを自分に引き寄せるようにしながら彼の頬にキスをおくる。リップ音はいたたまれないから、少し触れただけだ。ああ、もう恥ずかしい。なんでこんなことをあのサルマン氏にすることになっているの。
けれどあちらが誠意を見せたのなら、こちらも応えるべきなのだ。それがこの結婚生活が空疎で破滅的な方向へ行くのかどうかを決める気がする。
離れてから、彼からはほのかにスパイシーな香水の香りがした。
「マティルダ。今、どんな気持ちだ?」
「そうですね、案外……」
「案外?」
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