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94 愛の力で王を救えっ! ⑤
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応接室で、目覚めた父上と喧々囂々していたら。
おもむろに、応接室の扉が開いて。金髪を縦ロールにした、ちょっともっちりなおばちゃん…いや、ふくよかな見知らぬ女性が現れた。
ん? でも、どこかで見たような気もするな?
「もう、いったい、なんの騒ぎぃ?」
「…アナベラ」
陛下がつぶやいたので、この女性がバミネの母であるアナベラなのだと、ぼくは知った。
あぁ、はいはい、面影あるぅ。
もっちり…いや、はち切れ…いやいや。恰幅がある感じが?
バミネを女性にしたら、こんな感じぃ。
アナベラの赤いドレスには、これでもかとフリルがついていて…。
いやいや、ふくよかな体型の人のドレスを、こんなにビラビラさせちゃ、あかんよ。ふくよかさが、さらに際立つじゃん?
前世で、ふくよかな女性芸人が、ウケ狙いで作った衣装みたいな感じになっているよ。
ぼくがドレスを作るなら、少しオーバーサイズにして、フリルをつけるにしても細めのラインを使用して縦に飾りつけを…。
いけない。つい、仕立て屋目線で見てしまった。
とにかく、豪華で。目に刺さるような、赤いきらびやかなドレスを身にまとっている。
赤もなぁ…ふくよかさんには、仕立て屋としてはおすすめできないな。
赤はどうしても目立つお色ですから、赤色の面積が広く取られると、横幅が際立ってしまうのです。
他にもオレンジや、白や黄色という目を引くお色は、なるべく面積を少なく取るのが良いでしょう。
たとえば三色使いの中の、ひとつに取り入れるとか。
締め色にするとか?
一色使いなら、同じ赤でも臙脂やワインレッド。または黒や濃い青、薄紫などがおすすめです。
ま、好き好きなのですけどぉ。
自分が好きなお色を使うと、それだけでテンションが上がるので。心が浮き立つというのなら、それもアリです。でも、やりようはあるよ、という。仕立て屋のひとりごとです。
「あらぁ? なんでここにイアンがいるのかしらぁ? 島から出てきたら、公爵様が国を洪水にしちゃうからって、言っておいたでしょう?」
その言葉に反応したのは、父上だった。
「は? なにを馬鹿なことを。私が国に洪水を引き起こすなど、あるわけがない。私は陛下に…王家に、永遠の忠誠を誓った、忠実なる臣下。陛下を窮地に陥れるような真似を、するわけがございません」
立て板に水のように、つるつるっと、父上は陛下への熱い心情を吐露した。
つか、ようやく、十年の目覚めで混乱していた脳みそが、回転し始めたようだ。
「というか、貴方は本当にアナベラ様なのか? 先ほど目にした貴方は、こんなに太…もっと細身でしたが」
どうやら、十年の内にアナベラは、父上が目をみはるほど、横に大きくなられたようだ。
父上は、目を閉じて、開いたら、十年経っていた、という感覚なのだから。まばたきする前に相対していたアナベラと、今のアナベラが、別人だと疑うのも無理はない。
ビフォーアフターが、如実に、目の前で起こったらさぁ、そりゃあ混乱するよね?
「やだぁ、ちょっとぉ。なんで公爵が起きちゃっているのぉ? もう、面倒くさいわねぇ。皆まとめて、寝ちゃいなさぁい?」
アナベラが、手を広げて、みんなの時間を止める魔法を出そうとした。そのときっ。
「アイリス・バリアー」
アイリスが聖魔法で、その魔法を弾き飛ばし。アナベラの魔法が、そのまま彼女に帰っていった。
そして、アナベラも、その後ろにいた彼女の護衛も、時が止まった。
なんだか、呆気なく。アナベラの脅威は去ったのだった。
「つか、アイリスぅ。バリアーは古いよ。もっと、こう…アイリス・ホーリー・フラッシュ、とか?」
「フラッシュも古いですわ、クロウ様。じゃあ、アイリス・ホーリー・シールドはどうかしら?」
「あぁ、いいんじゃね? ぼくも海を割るとき、なんか叫べば良かったなぁ。海よぉ、割れろぉ、とか?」
「全然、格好良くないぃ。クロウ・シー・ブロークン、かしら?」
「英語にすればいいってもんじゃないよ…なんか、しっくりこないなぁ」
ぼくがアイリスと、必殺技名について、あーでもないこーでもない、とやっていると。
父上は『彼らはなにを話しているんだ?』とつぶやき。
シオンは『また宇宙語を話している』と驚愕し。
陛下や騎士様たちは苦笑していた。
わからないものを見なかったことにするのは、よくないと思います。
「バジリスク公爵。我は、カザレニア国国王、イアン・カザレニア二十四世である」
陛下が、改めて父に自己紹介すると。
父はすぐさま跪いて、頭を垂れた。
「イアン…陛下。公爵家当主のクロード・バジリスクでございます。先代のレンドルフ様に、私はお仕えいたしておりましたが…この度は…なにがなにやら…以前ご挨拶させていただいたのは、イアン様、六歳のお誕生日の折で。それも数年前のことだったのですが…」
公爵として、当然のように臣下の挨拶をするが。
十年間の世情がわからない父は、いまだ混乱の渦の中にいた。
「こうして、時を止められていたことは、目撃したゆえ、承知しているが。今一度、問う。バジリスク公爵家は、王家に害意を持っていたわけではないのだな?」
陛下の問いかけに、父は、言葉を喉を詰まらせる。
なにもわからない状態で、不用意になにかを言えないのだろう。
なので、ぼくがざっくり、公爵家の現状を説明する。
「父上、陛下は、父上が時を凍らされていた十年の間、王城のある島に幽閉状態だったのです。父上はアナベラと結婚していることになっていて、バミネは公爵子息に。陛下が島を出れば、父上の水魔法によって、国を洪水にして沈めると、そう脅されて。今日まで島に閉じ込められていたのですよ?」
すると、父はワナワナと唇を震わせ、さらに深く頭を垂れた。
「そのようなっ。私には、全く身に覚えのないことです。アナベラ様と結婚なんて…考えたこともない。私は、ミリシャを…第二夫人と子供たちを、この屋敷に招くことを。楽しみにしていたのです。ましてや、国に洪水をもたらすなど、そんな愚かしい、王家に反目するようなこと、するわけがございません。どうか、信じてください」
「我は、貴殿に降りかかった厄災を、この目で見た。言質が取れれば、それでよい。確かに、知らぬこととは言え、我が幽閉の憂き目にあう原因のひとつではあったが。貴殿の息子のクロウとシオンが、我の救出に、大いなる力となってくれた。公爵家の罪は問わぬ」
「あ…ありがたき幸せ。より一層、王家への忠誠に励みます」
陛下の寛大な沙汰に感動し、父はもうこれ以上なく、土下座の勢いで、頭を床にこすりつけた。
「あと、クロウは我の伴侶となった。正式な婚姻手続きなど、これから貴殿にも動いてもらうことになるので。早く世情に慣れて、王政の一助となってくれ」
陛下はぼくの肩を抱いて、父にそう告げた。
わぁ、これって。事後報告だけど。御両親への挨拶ってやつじゃね?
あぁ、ここに、母上もいて欲しかったなぁ。
てか、陛下。ちゃんとぼくと結婚するように動いてくれるんだぁ。すごーい。
なんか、ぼくが王家に入るとか、実感が湧かないけど。
陛下は誠実に、約束を守ってくださるのだなぁ…なんて感動して。陛下に笑みを向けるのだが。
顔を上げた父は、そんなぼくの顔をジッと見て。ジーーーッと見て。眉を八の字にする。なに?
「…………はい。王政の一助となるべく、尽くします」
なに? なんなの? その間は。
つか、そのシオンによく似たイケ顔で、眉を八の字にするとか。残念なことをしないでください。もったいない。
せっかく美形なんだから、イケオジ路線を貫いてください。
「クロウとの婚姻は、三ヶ月以内を目標に、よろしく頼む」
少し声を張って、陛下が言う。
陛下まで、どうかしたんですか?
「…………はい。ミリシャそっくりの、神童の、公爵家の跡継ぎであるクロウの…こ、こ、婚姻でございますね。う、う、う、承りましたっ」
う、う、って。なんか涙ぐんでいるんですけど。大丈夫ですか?
ぼくは、なんていうか。目の前の父が、あまり父って感じがしなくて。戸惑っている。
だって、十年離れていたし。育てられた記憶も少ししかないし。
それに、十年時が止まっていたせいか、セドリックたちとそんなに年齢が違わないというか?
十年前っていったら、父上は三十一歳か?
えぇ? 若くね? ぼくと十歳くらいしか変わらないじゃん。
無理無理、親父って年齢じゃないよ? どっちかというと、年の離れたお兄さん、くらい?
だから、父が涙ぐむ、という感情が。ぼくには受け止められなくて。困る。
そうしたら、シオンがやってきて。父の肩をポンと叩いた。
うん? なにやら共感している模様。
さっきは、起き抜けに怒ったシオンを、父はきょとんと見ていたけど。やはり親子なのだな? 通じるものがあるのだろう。
でも、こうしてシオンと父が並ぶと、そっくりすぎて。本当に兄弟みたいだな?
つか、ぼくだけ似ていなくて。なんか悲しいですぅ。
ま、そんなこんなで、公爵家での騒動は終結した。
屋敷が荒れていたり、父が混乱していたりで。説明要員として、シオンとラヴェルを屋敷に残した。
捕縛したアナベラや、反目する騎士たちは。まだ陛下が騎士団を掌握していないので、捕縛した者を、引き渡せる状態ではない。
ゆえに、公爵家預かりという状況にした。
アナベラは時が止まっているので、そのまま置いておいて支障はないだろう。
いろいろ片づいたら、荒くれ兵士たちを引き取りに来ます。
それで、ぼくと陛下、騎士様たちとアイリスという五名で、王宮へ向かったのだ。
ちょっと頼りない布陣に見えますが。騎士様は一騎当千だし。陛下の火炎弾は破壊力抜群だし。ぼくの水魔法もまだまだいけますし。アイリスがいるから、怪我をしても治してもらえるので。案外、無敵集団なのですよ?
おもむろに、応接室の扉が開いて。金髪を縦ロールにした、ちょっともっちりなおばちゃん…いや、ふくよかな見知らぬ女性が現れた。
ん? でも、どこかで見たような気もするな?
「もう、いったい、なんの騒ぎぃ?」
「…アナベラ」
陛下がつぶやいたので、この女性がバミネの母であるアナベラなのだと、ぼくは知った。
あぁ、はいはい、面影あるぅ。
もっちり…いや、はち切れ…いやいや。恰幅がある感じが?
バミネを女性にしたら、こんな感じぃ。
アナベラの赤いドレスには、これでもかとフリルがついていて…。
いやいや、ふくよかな体型の人のドレスを、こんなにビラビラさせちゃ、あかんよ。ふくよかさが、さらに際立つじゃん?
前世で、ふくよかな女性芸人が、ウケ狙いで作った衣装みたいな感じになっているよ。
ぼくがドレスを作るなら、少しオーバーサイズにして、フリルをつけるにしても細めのラインを使用して縦に飾りつけを…。
いけない。つい、仕立て屋目線で見てしまった。
とにかく、豪華で。目に刺さるような、赤いきらびやかなドレスを身にまとっている。
赤もなぁ…ふくよかさんには、仕立て屋としてはおすすめできないな。
赤はどうしても目立つお色ですから、赤色の面積が広く取られると、横幅が際立ってしまうのです。
他にもオレンジや、白や黄色という目を引くお色は、なるべく面積を少なく取るのが良いでしょう。
たとえば三色使いの中の、ひとつに取り入れるとか。
締め色にするとか?
一色使いなら、同じ赤でも臙脂やワインレッド。または黒や濃い青、薄紫などがおすすめです。
ま、好き好きなのですけどぉ。
自分が好きなお色を使うと、それだけでテンションが上がるので。心が浮き立つというのなら、それもアリです。でも、やりようはあるよ、という。仕立て屋のひとりごとです。
「あらぁ? なんでここにイアンがいるのかしらぁ? 島から出てきたら、公爵様が国を洪水にしちゃうからって、言っておいたでしょう?」
その言葉に反応したのは、父上だった。
「は? なにを馬鹿なことを。私が国に洪水を引き起こすなど、あるわけがない。私は陛下に…王家に、永遠の忠誠を誓った、忠実なる臣下。陛下を窮地に陥れるような真似を、するわけがございません」
立て板に水のように、つるつるっと、父上は陛下への熱い心情を吐露した。
つか、ようやく、十年の目覚めで混乱していた脳みそが、回転し始めたようだ。
「というか、貴方は本当にアナベラ様なのか? 先ほど目にした貴方は、こんなに太…もっと細身でしたが」
どうやら、十年の内にアナベラは、父上が目をみはるほど、横に大きくなられたようだ。
父上は、目を閉じて、開いたら、十年経っていた、という感覚なのだから。まばたきする前に相対していたアナベラと、今のアナベラが、別人だと疑うのも無理はない。
ビフォーアフターが、如実に、目の前で起こったらさぁ、そりゃあ混乱するよね?
「やだぁ、ちょっとぉ。なんで公爵が起きちゃっているのぉ? もう、面倒くさいわねぇ。皆まとめて、寝ちゃいなさぁい?」
アナベラが、手を広げて、みんなの時間を止める魔法を出そうとした。そのときっ。
「アイリス・バリアー」
アイリスが聖魔法で、その魔法を弾き飛ばし。アナベラの魔法が、そのまま彼女に帰っていった。
そして、アナベラも、その後ろにいた彼女の護衛も、時が止まった。
なんだか、呆気なく。アナベラの脅威は去ったのだった。
「つか、アイリスぅ。バリアーは古いよ。もっと、こう…アイリス・ホーリー・フラッシュ、とか?」
「フラッシュも古いですわ、クロウ様。じゃあ、アイリス・ホーリー・シールドはどうかしら?」
「あぁ、いいんじゃね? ぼくも海を割るとき、なんか叫べば良かったなぁ。海よぉ、割れろぉ、とか?」
「全然、格好良くないぃ。クロウ・シー・ブロークン、かしら?」
「英語にすればいいってもんじゃないよ…なんか、しっくりこないなぁ」
ぼくがアイリスと、必殺技名について、あーでもないこーでもない、とやっていると。
父上は『彼らはなにを話しているんだ?』とつぶやき。
シオンは『また宇宙語を話している』と驚愕し。
陛下や騎士様たちは苦笑していた。
わからないものを見なかったことにするのは、よくないと思います。
「バジリスク公爵。我は、カザレニア国国王、イアン・カザレニア二十四世である」
陛下が、改めて父に自己紹介すると。
父はすぐさま跪いて、頭を垂れた。
「イアン…陛下。公爵家当主のクロード・バジリスクでございます。先代のレンドルフ様に、私はお仕えいたしておりましたが…この度は…なにがなにやら…以前ご挨拶させていただいたのは、イアン様、六歳のお誕生日の折で。それも数年前のことだったのですが…」
公爵として、当然のように臣下の挨拶をするが。
十年間の世情がわからない父は、いまだ混乱の渦の中にいた。
「こうして、時を止められていたことは、目撃したゆえ、承知しているが。今一度、問う。バジリスク公爵家は、王家に害意を持っていたわけではないのだな?」
陛下の問いかけに、父は、言葉を喉を詰まらせる。
なにもわからない状態で、不用意になにかを言えないのだろう。
なので、ぼくがざっくり、公爵家の現状を説明する。
「父上、陛下は、父上が時を凍らされていた十年の間、王城のある島に幽閉状態だったのです。父上はアナベラと結婚していることになっていて、バミネは公爵子息に。陛下が島を出れば、父上の水魔法によって、国を洪水にして沈めると、そう脅されて。今日まで島に閉じ込められていたのですよ?」
すると、父はワナワナと唇を震わせ、さらに深く頭を垂れた。
「そのようなっ。私には、全く身に覚えのないことです。アナベラ様と結婚なんて…考えたこともない。私は、ミリシャを…第二夫人と子供たちを、この屋敷に招くことを。楽しみにしていたのです。ましてや、国に洪水をもたらすなど、そんな愚かしい、王家に反目するようなこと、するわけがございません。どうか、信じてください」
「我は、貴殿に降りかかった厄災を、この目で見た。言質が取れれば、それでよい。確かに、知らぬこととは言え、我が幽閉の憂き目にあう原因のひとつではあったが。貴殿の息子のクロウとシオンが、我の救出に、大いなる力となってくれた。公爵家の罪は問わぬ」
「あ…ありがたき幸せ。より一層、王家への忠誠に励みます」
陛下の寛大な沙汰に感動し、父はもうこれ以上なく、土下座の勢いで、頭を床にこすりつけた。
「あと、クロウは我の伴侶となった。正式な婚姻手続きなど、これから貴殿にも動いてもらうことになるので。早く世情に慣れて、王政の一助となってくれ」
陛下はぼくの肩を抱いて、父にそう告げた。
わぁ、これって。事後報告だけど。御両親への挨拶ってやつじゃね?
あぁ、ここに、母上もいて欲しかったなぁ。
てか、陛下。ちゃんとぼくと結婚するように動いてくれるんだぁ。すごーい。
なんか、ぼくが王家に入るとか、実感が湧かないけど。
陛下は誠実に、約束を守ってくださるのだなぁ…なんて感動して。陛下に笑みを向けるのだが。
顔を上げた父は、そんなぼくの顔をジッと見て。ジーーーッと見て。眉を八の字にする。なに?
「…………はい。王政の一助となるべく、尽くします」
なに? なんなの? その間は。
つか、そのシオンによく似たイケ顔で、眉を八の字にするとか。残念なことをしないでください。もったいない。
せっかく美形なんだから、イケオジ路線を貫いてください。
「クロウとの婚姻は、三ヶ月以内を目標に、よろしく頼む」
少し声を張って、陛下が言う。
陛下まで、どうかしたんですか?
「…………はい。ミリシャそっくりの、神童の、公爵家の跡継ぎであるクロウの…こ、こ、婚姻でございますね。う、う、う、承りましたっ」
う、う、って。なんか涙ぐんでいるんですけど。大丈夫ですか?
ぼくは、なんていうか。目の前の父が、あまり父って感じがしなくて。戸惑っている。
だって、十年離れていたし。育てられた記憶も少ししかないし。
それに、十年時が止まっていたせいか、セドリックたちとそんなに年齢が違わないというか?
十年前っていったら、父上は三十一歳か?
えぇ? 若くね? ぼくと十歳くらいしか変わらないじゃん。
無理無理、親父って年齢じゃないよ? どっちかというと、年の離れたお兄さん、くらい?
だから、父が涙ぐむ、という感情が。ぼくには受け止められなくて。困る。
そうしたら、シオンがやってきて。父の肩をポンと叩いた。
うん? なにやら共感している模様。
さっきは、起き抜けに怒ったシオンを、父はきょとんと見ていたけど。やはり親子なのだな? 通じるものがあるのだろう。
でも、こうしてシオンと父が並ぶと、そっくりすぎて。本当に兄弟みたいだな?
つか、ぼくだけ似ていなくて。なんか悲しいですぅ。
ま、そんなこんなで、公爵家での騒動は終結した。
屋敷が荒れていたり、父が混乱していたりで。説明要員として、シオンとラヴェルを屋敷に残した。
捕縛したアナベラや、反目する騎士たちは。まだ陛下が騎士団を掌握していないので、捕縛した者を、引き渡せる状態ではない。
ゆえに、公爵家預かりという状況にした。
アナベラは時が止まっているので、そのまま置いておいて支障はないだろう。
いろいろ片づいたら、荒くれ兵士たちを引き取りに来ます。
それで、ぼくと陛下、騎士様たちとアイリスという五名で、王宮へ向かったのだ。
ちょっと頼りない布陣に見えますが。騎士様は一騎当千だし。陛下の火炎弾は破壊力抜群だし。ぼくの水魔法もまだまだいけますし。アイリスがいるから、怪我をしても治してもらえるので。案外、無敵集団なのですよ?
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