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◆嘘? 本当? * 弥衣
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しおりを挟む今更なのに、無意識のうちに右手で指輪を隠し、テーブルの下に手をおろす。
「ごめんなさいちゃんと言えなくて。あの後ホテルのバーで飲みながら話をしようと思っていたの」
そして抱いてもらうつもりでいたんだよ、と心の中で続けたけれど、
とても遠い昔の記憶のような気がする。
「なぁ弥衣。僕は、月城のこと調べたんだ。弥衣はあの男に騙されてるんじゃないのか?」
「え?」
調べたって……なにを?
「智子さん。あの家をいびり出されたって知ってる?」
な、なんですって?
「どういうことですか?」
「智子さんの実家は貧しかった。父親が働かない上に良くない人だったらしくて、嫁に行った後、金をせびりに月城家にいっていたらしい。当然智子さんは肩身が狭かっただろうね。結局追い出されたんだよ」
ごくりと喉の奥が音を立てる。
「優介さん……。それ、どうやって調べたの?」
「調査会社に頼んだんだよ」
そんな発想は自分にはなかった。
でも優介さんがそこまでするなんて――。
「お母さんは――、お父さんとどう知り合ったの?」
答えが怖くて膝の上で手を握る。
「月城家を追い出された後、佐藤のおじさんが通っていた弁当屋で働いていたらしい。ろくでなしの父親が急性アルコール中毒で飲み屋で死んだのは、智子さんが追い出されて間もなくだったそうだ。その後おじさんが、事務員として働かないかと誘ったそうだよ」
「お母さんは、月城家を、追い出された……」
尊さんから聞いた話と真逆ではないか。
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