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3 クラーラの現状
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王都にあるバンデルンの屋敷で、私が朝食を取っていると兄もテーブルについた。
「お兄様、今日からヘインズ子爵領へまいります。その後叔父様に会って来ますね。夜会までには戻りますので、お兄様は心配なさらない様にお願いします」
ナディオ様と夜会に行く事はないが、稀にお兄様の婚約者のご都合がつかない時に代理でパートナーを務めていた。
今回予定の夜会は王太子が主催するもの。今迄とは別格だった。
招待客には個別での招待状が届いており、私にも届いた。
そしてナディオ様にも届いていた。尋ねてみたがやはり断られた。
どなたと行くのか私は知らない。
不参加は礼を欠く為、お兄様の婚約者のマーナ様が機転を利かせてくれた。
お兄様は王太子の側近の為、参加時間が遅くなるのを理由とした。
王太子にも確認済みだから、疚しい事はない。
「また、ヘインズ領に行くのか?行くのはいいがもう少し護衛を増やせないのか?」
「ナディオ様が嫌がるのです。『まるで我が領に危険があるようではないか』と仰って」
「ナディオが一緒に行く訳ではないのだろう?」
「……そうですね」
お兄様はヘインズ領だけではなく、通過する他領の事も考えているのだろう。
今回は叔父様の所にも寄るのだから。
私も増やした方が安心出来るが、向こうにはロンバード男爵がいる。
ナディオ様に伝われば、嫌な思いをする事になる。
「婦女子一人の移動なら当然の護衛数を嫌がるか。相変わらず浅慮だな」
「その様な事は仰らないで、お兄様」
「ふん、事実だ」
私はなんと言えばいいのかわからず無言になった。
こういう所がナディオ様に嫌われるのだろう。機転が利かない。上手く繕えない自分が嫌になる。
お兄様はいつも「そんな事はないよ」と優しく仰って甘やかす。でもいつまでも甘えていてはいけない、と思っている。
「まぁ良いよ。クラーラの好きな様にすれば良い。……俺も好きにするからな」
「お兄様、最後の方」
聞こえなかったと言おうとすると、被せる様に「なんでもない」と仰った。
食事を終え、すぐに馬車に乗り込む。
馬車の中には侍女が一人、御者と護衛一人で私はヘインズ領へ向かった。
侍女も御者も護衛に劣らず、腕が立つ者が選ばれている。
ヘインズ領へは既に慣れた道程だ。
最初はナディオ様について行った形で一緒だった。
その頃は今より幾分マシだったな、と思いを馳せる。
行きはそれなりに楽しかったのだから。
「お兄様、今日からヘインズ子爵領へまいります。その後叔父様に会って来ますね。夜会までには戻りますので、お兄様は心配なさらない様にお願いします」
ナディオ様と夜会に行く事はないが、稀にお兄様の婚約者のご都合がつかない時に代理でパートナーを務めていた。
今回予定の夜会は王太子が主催するもの。今迄とは別格だった。
招待客には個別での招待状が届いており、私にも届いた。
そしてナディオ様にも届いていた。尋ねてみたがやはり断られた。
どなたと行くのか私は知らない。
不参加は礼を欠く為、お兄様の婚約者のマーナ様が機転を利かせてくれた。
お兄様は王太子の側近の為、参加時間が遅くなるのを理由とした。
王太子にも確認済みだから、疚しい事はない。
「また、ヘインズ領に行くのか?行くのはいいがもう少し護衛を増やせないのか?」
「ナディオ様が嫌がるのです。『まるで我が領に危険があるようではないか』と仰って」
「ナディオが一緒に行く訳ではないのだろう?」
「……そうですね」
お兄様はヘインズ領だけではなく、通過する他領の事も考えているのだろう。
今回は叔父様の所にも寄るのだから。
私も増やした方が安心出来るが、向こうにはロンバード男爵がいる。
ナディオ様に伝われば、嫌な思いをする事になる。
「婦女子一人の移動なら当然の護衛数を嫌がるか。相変わらず浅慮だな」
「その様な事は仰らないで、お兄様」
「ふん、事実だ」
私はなんと言えばいいのかわからず無言になった。
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お兄様はいつも「そんな事はないよ」と優しく仰って甘やかす。でもいつまでも甘えていてはいけない、と思っている。
「まぁ良いよ。クラーラの好きな様にすれば良い。……俺も好きにするからな」
「お兄様、最後の方」
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