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27話 これがギャップ萌えってやつですか…!?
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アリーシャさんからの提案というのは、私がしていた気まぐれの人助けを一つの立派な仕事にしてみないかというお話だった。なんでも颯爽と手助けをして姿すら見せない謎の冒険者が居るって話題になっていたらしくて、その真実をアリーシャさん達から聞いたギルド長がならいっその事そのまま手伝って貰おうと考えたのだとか。
私としては願ってもない提案だし、断る理由は無いよね。これで私が無害な優しい狼だって周知出来るし。
「取り敢えず今日は時間が取れなかったそうだから、明日ここにギルド長を連れて来るわね」
「この街のギルド長は優しい人ですから、きっと上手くいきますよ」
逆に上手くいなかったら問題なんですよミリアさん。
兎も角真面目な話はここまでという事で、今度は私に対するお土産の話になった。
「私からはこれですっ!」
「ワゥ?」
そう言ってミリアさんが自信満々な様子で取り出したのは、真っ白な細長い箱。その蓋を上に引き抜くと、そこから出て来たのは黒くて長い棒状の物。
「これは従魔用に開発された従魔用の筆記具なんです!」
なんと! そんな私にピッタリ過ぎるものがあったの!?
「従魔は基本喋れませんから、こうした道具で絵を書いて貰ったりして意思疎通を図ろうと思って作られたと聞いています」
ほうほう。確かに文字じゃなくて絵なら適当でも描けるだろうし、着眼点は素晴らしいね。だけれど……そもそもモンスターってこれ使えるのかな。
「アヤメの場合は文字を理解出来るし、正にうってつけな代物なんだろうけど…普通の従魔ってそもそも使い方理解出来るのかしらね?」
「訓練すれば意外といけるそうですよ?」
やっぱり訓練前提なのね。まぁ前世でも動物園とかで象が絵を描くパフォーマンスとかあったし、荒唐無稽な話という訳でもないのかも?
従魔用の筆記具ということもあってただのペンにしては太く、そして咥えやすいように一部が平べったくなっていた。更に穴も開いているけど…あっ、もしかして牙を通す場所? 成程ぉ…凄くモンスターの事を考えて作られているのが分かるね。
実際に咥えてみると結構持ちやすい…咥えやすいの方が正しいか。ミリアさんに紙を出してもらって試し書きすると、すっごくぐにゃっとした横線が出来上がった。……真っ直ぐ書いたつもりだったんだけどな。
「大丈夫そうですね。もう少し訓練すれば、もっと綺麗に書けるはずです!」
「クゥン……」
ミリアさんの励ましがただの慰めにしか聞こえません…。
気を取り直して今度はアリーシャさんからのお土産を紹介してもらう。
「私からはこれね。これも従魔用のものなの」
ミリアさんが取り出したのは白いボトル状のもの。これも従魔用と言われても何か分からないんだけど……でも私の優秀な嗅覚は、それから漂う爽やかな匂いを捉えていて。これ、もしかしてシャンプー的なやつなのでは…!?
「アヤメは綺麗好きだから、きっと気に入ると思うわ」
やっばりシャンプー的なやつだぁ~! 今のところ魔法で身体を綺麗にしている私だけれど、これは普通に嬉しい。ミリアさんの抱き枕役としても、身嗜みには気を遣いたいからね。思わず尻尾も荒ぶりますよ。
「あら、もうこれが何か分かったの?」
「アヤメは鼻もいいですし、きっと匂いが気に入ったのではないでしょうか」
「確かにそうね。後で洗ってあげるわね」
「私も手伝いますっ」
これはこの後が凄く楽しみになってきたよ!
「次は俺か。まぁアヤメが気に入りそうなもんっつぅと食いもんしか思い浮かばなくてなぁ…」
続けてリンダさんの番。リンダさんはどうやら私の為の食べ物を買ってきてくれたらしい。ミリアさん達から貰った燻製を始め、ソーセージっぽい細長いもの、後は…これもしかして果物?
「肉食のアヤメが気に入るか分からんが一応果物も買ってきたぞ。食うか?」
「ガウッ!」
勢い良く返事をすればポイッとリンダさんが赤い果物を投げてきたので、大きく口を開いてそれをキャッチする。そのまま牙を突き立てればジュワッと溢れ出す爽やかな果汁と甘みが口いっぱいに広がって、ブンブン尻尾が荒ぶる。これリンゴだ! しかもめちゃ美味しいヤツ!
「気に入ったみたいね」
「まぁ気に入らなかったら俺の腹に入ってたんだがな」
「アヤメはなんでも美味しそうに食べますねぇ…」
「次は俺だな」
シャクシャクとリンゴを味わっていると、ガレフさんがアイテム袋に手を入れてゴソゴソと中を漁り始めた。
「俺はあまりこういったものはよく分からないんだが…知り合いのテイマーは自分の従魔をとても大切にしていてな。特に雌…女の子の従魔は綺麗に着飾ってあげていたんだ。だからアヤメにもそうしたものをあげたいと思ってな」
そう前置きをしながらガレフさんが取り出したもの。それは…大きな青いリボンだった。その幅広のリボンはよく見ると金色の糸で何やら刺繍が施されていて…これ、もしかしなくても私では?
「アヤメをイメージして縫ってみたんだ。どうだ?」
「っ!?」
縫った!? 縫ったって言いましたこの人!?
「ガレフは昔から手先が器用でね。こうしたものを作るのも得意なの」
……今日一番の驚きかもしれない。ガチムチの大剣使いの趣味が裁縫って…うん、可愛いな?
ガレフさんはそのまま私に近付くと、私の尻尾の根元付近にそのリボンを結んでくれた。かなり長さもあるみたいで、リボンの端がヒラヒラと靡いてとても綺麗。
「気に入ってくれたか?」
「ガウッ!!」
勿論! これは首輪――今は腕輪になってるけど――と同じくらい大切にしないといけないね。私の宝物だ。
私としては願ってもない提案だし、断る理由は無いよね。これで私が無害な優しい狼だって周知出来るし。
「取り敢えず今日は時間が取れなかったそうだから、明日ここにギルド長を連れて来るわね」
「この街のギルド長は優しい人ですから、きっと上手くいきますよ」
逆に上手くいなかったら問題なんですよミリアさん。
兎も角真面目な話はここまでという事で、今度は私に対するお土産の話になった。
「私からはこれですっ!」
「ワゥ?」
そう言ってミリアさんが自信満々な様子で取り出したのは、真っ白な細長い箱。その蓋を上に引き抜くと、そこから出て来たのは黒くて長い棒状の物。
「これは従魔用に開発された従魔用の筆記具なんです!」
なんと! そんな私にピッタリ過ぎるものがあったの!?
「従魔は基本喋れませんから、こうした道具で絵を書いて貰ったりして意思疎通を図ろうと思って作られたと聞いています」
ほうほう。確かに文字じゃなくて絵なら適当でも描けるだろうし、着眼点は素晴らしいね。だけれど……そもそもモンスターってこれ使えるのかな。
「アヤメの場合は文字を理解出来るし、正にうってつけな代物なんだろうけど…普通の従魔ってそもそも使い方理解出来るのかしらね?」
「訓練すれば意外といけるそうですよ?」
やっぱり訓練前提なのね。まぁ前世でも動物園とかで象が絵を描くパフォーマンスとかあったし、荒唐無稽な話という訳でもないのかも?
従魔用の筆記具ということもあってただのペンにしては太く、そして咥えやすいように一部が平べったくなっていた。更に穴も開いているけど…あっ、もしかして牙を通す場所? 成程ぉ…凄くモンスターの事を考えて作られているのが分かるね。
実際に咥えてみると結構持ちやすい…咥えやすいの方が正しいか。ミリアさんに紙を出してもらって試し書きすると、すっごくぐにゃっとした横線が出来上がった。……真っ直ぐ書いたつもりだったんだけどな。
「大丈夫そうですね。もう少し訓練すれば、もっと綺麗に書けるはずです!」
「クゥン……」
ミリアさんの励ましがただの慰めにしか聞こえません…。
気を取り直して今度はアリーシャさんからのお土産を紹介してもらう。
「私からはこれね。これも従魔用のものなの」
ミリアさんが取り出したのは白いボトル状のもの。これも従魔用と言われても何か分からないんだけど……でも私の優秀な嗅覚は、それから漂う爽やかな匂いを捉えていて。これ、もしかしてシャンプー的なやつなのでは…!?
「アヤメは綺麗好きだから、きっと気に入ると思うわ」
やっばりシャンプー的なやつだぁ~! 今のところ魔法で身体を綺麗にしている私だけれど、これは普通に嬉しい。ミリアさんの抱き枕役としても、身嗜みには気を遣いたいからね。思わず尻尾も荒ぶりますよ。
「あら、もうこれが何か分かったの?」
「アヤメは鼻もいいですし、きっと匂いが気に入ったのではないでしょうか」
「確かにそうね。後で洗ってあげるわね」
「私も手伝いますっ」
これはこの後が凄く楽しみになってきたよ!
「次は俺か。まぁアヤメが気に入りそうなもんっつぅと食いもんしか思い浮かばなくてなぁ…」
続けてリンダさんの番。リンダさんはどうやら私の為の食べ物を買ってきてくれたらしい。ミリアさん達から貰った燻製を始め、ソーセージっぽい細長いもの、後は…これもしかして果物?
「肉食のアヤメが気に入るか分からんが一応果物も買ってきたぞ。食うか?」
「ガウッ!」
勢い良く返事をすればポイッとリンダさんが赤い果物を投げてきたので、大きく口を開いてそれをキャッチする。そのまま牙を突き立てればジュワッと溢れ出す爽やかな果汁と甘みが口いっぱいに広がって、ブンブン尻尾が荒ぶる。これリンゴだ! しかもめちゃ美味しいヤツ!
「気に入ったみたいね」
「まぁ気に入らなかったら俺の腹に入ってたんだがな」
「アヤメはなんでも美味しそうに食べますねぇ…」
「次は俺だな」
シャクシャクとリンゴを味わっていると、ガレフさんがアイテム袋に手を入れてゴソゴソと中を漁り始めた。
「俺はあまりこういったものはよく分からないんだが…知り合いのテイマーは自分の従魔をとても大切にしていてな。特に雌…女の子の従魔は綺麗に着飾ってあげていたんだ。だからアヤメにもそうしたものをあげたいと思ってな」
そう前置きをしながらガレフさんが取り出したもの。それは…大きな青いリボンだった。その幅広のリボンはよく見ると金色の糸で何やら刺繍が施されていて…これ、もしかしなくても私では?
「アヤメをイメージして縫ってみたんだ。どうだ?」
「っ!?」
縫った!? 縫ったって言いましたこの人!?
「ガレフは昔から手先が器用でね。こうしたものを作るのも得意なの」
……今日一番の驚きかもしれない。ガチムチの大剣使いの趣味が裁縫って…うん、可愛いな?
ガレフさんはそのまま私に近付くと、私の尻尾の根元付近にそのリボンを結んでくれた。かなり長さもあるみたいで、リボンの端がヒラヒラと靡いてとても綺麗。
「気に入ってくれたか?」
「ガウッ!!」
勿論! これは首輪――今は腕輪になってるけど――と同じくらい大切にしないといけないね。私の宝物だ。
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