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第二百三話 ダレカタスケテー
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バーベキューを終えたわしらはそれぞれの台本を取り出して読み合わせを始める。
このデートはヌカレがわし相手に普通に演技できるようなる事が目的じゃ。これでダメならもう知らぬ。
シーンはわし演じるキャロンとヌカレ演じるクレレの初対面のシーンだ。初対面じゃからお互いに対する心象は無い筈じゃ。昨日のように敵意むき出しでは台無しになる所じゃ。
ヌカレは台本を持ち冷静にわしを見据え口を開く。
「なんだお前?俺に何か用か?」
ヌカレの顔は警戒心こそあるものの、前のように嫌悪感は感じられない。これは成功か?
そう思いつつ、わしはセリフを続ける。
「それはこちらのセリフです。こんな掃き溜めに貴族様が何か御用かしら?」
「掃き溜めとは随分な言いようだな。お前が育った場所だろう?」
「育った場所だからこそ、どういう場所かは良く知っているわ。それで、私の質問に答えてくれるかしら?」
「君には関係ないね」
そこまで言って、わしは台本を閉じる。その様子を見てヌカレは不安そうな目をする。
「どうだった?」
「わしの目からは問題無く見えるな」
「演劇マニアのお前から見て問題無ければ大丈夫だろう」
ヌカレは肩から力を抜いて台本を閉じる。このデートには意味があったみたいじゃな。
「では帰るか」
「……そうだな」
「む?」
帰ると聞いた途端にヌカレの表情が曇る。
「どうした?もしや、まだこの山にいたいのか?」
「そうじゃないが……」
それ以降、ヌカレは何も言わなかった。こやつが何も言わぬのなら聞かぬ方が良いじゃろうな。
「ならば帰るぞ。忘れ物は無いか?」
「何も持ってきてないから問題ない」
「ならば良い」
わしはワープクリスタルを取り出し、ヌカレの手を取る。
「では帰るぞ」
「なあフラン」
「なんじゃ?」
「時間が出来たら、またここに来ないか?今度はノエルという子も一緒にどうだ?」
ヌカレが真っすぐとわしを見つめてくる。これまでで一番真剣な表情じゃ。
「何を言うかと思えば、そんな事か。別に良いぞ。スターダストのメンバーを全員呼んでにぎやかに行こうではないか。お主も知り合いを呼べばよい」
「……そういう事じゃ無いんだがな」
「何か言ったか?」
「なんでもない。さっさと帰るぞ」
「そうじゃな」
ワープクリスタルを起動し、辺りが光に包まれる。あまりの眩しさに目を閉じ、数秒して目を開ける。
すると、次の瞬間には王都の街中に戻っていた。街には出発時と変わらず人が多く行きかっている。じゃが、インビシブルの効果でわしらは認識されていないようじゃな。
わしは誰からも認識されていない事を確認し、ヌカレの手を離す。
「最終調整するぞ。明日の朝またここに集合じゃ」
「分かった。じゃあな」
ヌカレは手を振りながら、大通りを歩んでいく。これでなんとかなりそうじゃな。
それにしても、ここまで苦労したのう。ヌカレと出会って、なんとか心を開かせようと必死に考えて、したくもないデートまでした。本当に苦労した。
「……なぜわしが苦労せねばならん?」
もとはと言えば、ヌカレが原因の筈じゃろ?なんでわしが苦労して奴の心を開かねばならん?
そう考えると、なんだかムカついてくるのう?
「……インビシブル解除」
瞬間、ヌカレが向かった方向から黄色い声が上がる。恐らくヌカレの女性ファンじゃろう。
「キャー!ヌカレ様よ!」
「今日はオフかしら!?」
「サインして~!」
「私は握手!」
「うお!?なんだ!?」
遠くに見えるヌカレは女性ファンにもみくちゃにされる。
「だ、誰か助け───」
「「「キャ~!ヌカレ様~!」」」
ヌカレの叫びは女性ファンの黄色い声援に飲み込まれていった。バフで防御を上げておるから死ぬことはないじゃろう。これで少しは憂さ晴らしが出来たわい。
「キャー!ヌカレ様の髪の毛よ!家宝にしなくっちゃ!」
「あんたそれ寄越しなさいよ!」
「うるさいわね!私の物よ!」
「き、君達、落ち着いて───」
「ヌカレ様ぁ~!」
誰もヌカレの話を聞いておらぬな。あやつのファンは皆ああなのか?
「……帰るか」
女性ファンにもみくちゃにされているヌカレを背にし、わしは家に帰るのじゃった。
☆ ☆ ☆ ☆
「今帰ったぞー」
「おかえりなさーい」
わしが扉を開けるとノエルが飛び込んできた。わしは飛び込んできたノエルを優しく抱きしめる。
「山にキャンプしにいったんでしょ?楽しかった?」
「まあまあじゃったな。ノエルがおればもっと楽しかったんじゃがな」
「じゃあさ、次は一緒に行こ?」
「そうじゃな。皆で一緒に行くか。そういえば、良いお土産があるんじゃ」
「ほんと!?」
わしはハイ・ミノタウロスの肉を取り出す。それを見たノエルは目を輝かせる。
「美味しそうなお肉!これハンバーグにするの!?」
「それは勿体ないのではないか?」
ハンバーグにするには油が多すぎる。シンプルにステーキにした方がよいじゃろう。
「他の者はおるか?」
「皆いるよ!」
ノエルに手を引かれ、いつものリビングに行く。
「フランさん、おかえりなさい」
「フラン、おかえり」
「おかえり。ヌカレと仲直りは出来たか?」
リビングにいるいつもの面々。皆に向かって、わしはいつも通り笑いながら答える。
「ただいま」
☆ ☆ ☆ ☆
「あんた誰よ」
「俺様はクレレ。お前こそ、ここで何をしている?」
「何だって良いでしょ?あんたには関係無い」
わしは睨みつけながらヌカレに近寄る。
ここは気落ちしているキャロンにクレレが語り掛けるシーンじゃ。言い方はぶっきらぼうじゃが、心の籠った言葉にキャロンは社会で戦う決意を固める。序盤ながら劇の重要なシーンじゃ。
ヌカレがわしに向かって歩みを進める。
「こっちに来ないで!」
「そんなにひどい顔は見たことないな。何があった?」
「あんたには関係ないでしょ!」
わしはヌカレから距離を取ろうと後ずさる。そして、わしは膝から崩れ落ちて、涙を浮かべて俯く。
「なんで……なんで私がこんな目に……」
そんなキャロンに向かってクレレが無言で近づく。そして
「むぐっ!?」
クレレがキャロンの頬を思いっきり摘まんだ。
「にゃ、にゃにするのよ……」
「立て」
それだけ言うとクレレはキャロンの頬から手を離す。
「立てって言われたって……」
「お前の境遇は知っている。だが、その境遇を変えるにはお前自身が立ち上がるしかない。そうじゃないのか?」
「…………」
「もう一度だけ言うぞ」
クレレは立ち上がってキャロンに手を伸ばす。
「立て」
わしはその手をしばらく見ると、手を取らずに立ち上がった。
「あなたの力が無くても、一人で立てるわ」
「そうか」
クレレは薄く笑うとそのまま進んでいく。キャロンは振り向いて、その背中を見守る。
「カット」
ホウリからカットがかかる。
わしらは演技を止めて、ヌカレとホウリの前に並ぶ。
「どうじゃった?」
いざ判定を聞くとなると不安になるのう。ここで不合格ならわしらは舞台に立つことは出来ん。それどころか、わしらが降板すると舞台が成り立たなくなるかもしれん。
わしはドキドキしながら待っていると、ホウリがため息を吐いた。
「はぁ、3日で良くここまで改善できたものだな」
「という事は?」
「合格だ。今から稽古に入るぞ」
「よっしゃ!」
「わあああ!」
「おめでとー!」
ヌカレが喜びのあまり拳を突き上げる。周りの人間も歓声を上げてくれる。
わしも安心して、一気に体の力が抜けた。
「お主な、それが合格を告げるテンションか?」
「お前らの3日前の演技を1とすると、今の演技は100だ。あまりの変わりようにため息も吐きたくなるだろ?」
「そんなに良くなったのか?」
「前が酷すぎたんだ。あれなら素人の方がマシだ」
「そこまで言うか」
ホウリの表情から察するに冗談ではないのじゃろう。
こうして、わしらは無事に稽古に復帰できたのじゃった。
このデートはヌカレがわし相手に普通に演技できるようなる事が目的じゃ。これでダメならもう知らぬ。
シーンはわし演じるキャロンとヌカレ演じるクレレの初対面のシーンだ。初対面じゃからお互いに対する心象は無い筈じゃ。昨日のように敵意むき出しでは台無しになる所じゃ。
ヌカレは台本を持ち冷静にわしを見据え口を開く。
「なんだお前?俺に何か用か?」
ヌカレの顔は警戒心こそあるものの、前のように嫌悪感は感じられない。これは成功か?
そう思いつつ、わしはセリフを続ける。
「それはこちらのセリフです。こんな掃き溜めに貴族様が何か御用かしら?」
「掃き溜めとは随分な言いようだな。お前が育った場所だろう?」
「育った場所だからこそ、どういう場所かは良く知っているわ。それで、私の質問に答えてくれるかしら?」
「君には関係ないね」
そこまで言って、わしは台本を閉じる。その様子を見てヌカレは不安そうな目をする。
「どうだった?」
「わしの目からは問題無く見えるな」
「演劇マニアのお前から見て問題無ければ大丈夫だろう」
ヌカレは肩から力を抜いて台本を閉じる。このデートには意味があったみたいじゃな。
「では帰るか」
「……そうだな」
「む?」
帰ると聞いた途端にヌカレの表情が曇る。
「どうした?もしや、まだこの山にいたいのか?」
「そうじゃないが……」
それ以降、ヌカレは何も言わなかった。こやつが何も言わぬのなら聞かぬ方が良いじゃろうな。
「ならば帰るぞ。忘れ物は無いか?」
「何も持ってきてないから問題ない」
「ならば良い」
わしはワープクリスタルを取り出し、ヌカレの手を取る。
「では帰るぞ」
「なあフラン」
「なんじゃ?」
「時間が出来たら、またここに来ないか?今度はノエルという子も一緒にどうだ?」
ヌカレが真っすぐとわしを見つめてくる。これまでで一番真剣な表情じゃ。
「何を言うかと思えば、そんな事か。別に良いぞ。スターダストのメンバーを全員呼んでにぎやかに行こうではないか。お主も知り合いを呼べばよい」
「……そういう事じゃ無いんだがな」
「何か言ったか?」
「なんでもない。さっさと帰るぞ」
「そうじゃな」
ワープクリスタルを起動し、辺りが光に包まれる。あまりの眩しさに目を閉じ、数秒して目を開ける。
すると、次の瞬間には王都の街中に戻っていた。街には出発時と変わらず人が多く行きかっている。じゃが、インビシブルの効果でわしらは認識されていないようじゃな。
わしは誰からも認識されていない事を確認し、ヌカレの手を離す。
「最終調整するぞ。明日の朝またここに集合じゃ」
「分かった。じゃあな」
ヌカレは手を振りながら、大通りを歩んでいく。これでなんとかなりそうじゃな。
それにしても、ここまで苦労したのう。ヌカレと出会って、なんとか心を開かせようと必死に考えて、したくもないデートまでした。本当に苦労した。
「……なぜわしが苦労せねばならん?」
もとはと言えば、ヌカレが原因の筈じゃろ?なんでわしが苦労して奴の心を開かねばならん?
そう考えると、なんだかムカついてくるのう?
「……インビシブル解除」
瞬間、ヌカレが向かった方向から黄色い声が上がる。恐らくヌカレの女性ファンじゃろう。
「キャー!ヌカレ様よ!」
「今日はオフかしら!?」
「サインして~!」
「私は握手!」
「うお!?なんだ!?」
遠くに見えるヌカレは女性ファンにもみくちゃにされる。
「だ、誰か助け───」
「「「キャ~!ヌカレ様~!」」」
ヌカレの叫びは女性ファンの黄色い声援に飲み込まれていった。バフで防御を上げておるから死ぬことはないじゃろう。これで少しは憂さ晴らしが出来たわい。
「キャー!ヌカレ様の髪の毛よ!家宝にしなくっちゃ!」
「あんたそれ寄越しなさいよ!」
「うるさいわね!私の物よ!」
「き、君達、落ち着いて───」
「ヌカレ様ぁ~!」
誰もヌカレの話を聞いておらぬな。あやつのファンは皆ああなのか?
「……帰るか」
女性ファンにもみくちゃにされているヌカレを背にし、わしは家に帰るのじゃった。
☆ ☆ ☆ ☆
「今帰ったぞー」
「おかえりなさーい」
わしが扉を開けるとノエルが飛び込んできた。わしは飛び込んできたノエルを優しく抱きしめる。
「山にキャンプしにいったんでしょ?楽しかった?」
「まあまあじゃったな。ノエルがおればもっと楽しかったんじゃがな」
「じゃあさ、次は一緒に行こ?」
「そうじゃな。皆で一緒に行くか。そういえば、良いお土産があるんじゃ」
「ほんと!?」
わしはハイ・ミノタウロスの肉を取り出す。それを見たノエルは目を輝かせる。
「美味しそうなお肉!これハンバーグにするの!?」
「それは勿体ないのではないか?」
ハンバーグにするには油が多すぎる。シンプルにステーキにした方がよいじゃろう。
「他の者はおるか?」
「皆いるよ!」
ノエルに手を引かれ、いつものリビングに行く。
「フランさん、おかえりなさい」
「フラン、おかえり」
「おかえり。ヌカレと仲直りは出来たか?」
リビングにいるいつもの面々。皆に向かって、わしはいつも通り笑いながら答える。
「ただいま」
☆ ☆ ☆ ☆
「あんた誰よ」
「俺様はクレレ。お前こそ、ここで何をしている?」
「何だって良いでしょ?あんたには関係無い」
わしは睨みつけながらヌカレに近寄る。
ここは気落ちしているキャロンにクレレが語り掛けるシーンじゃ。言い方はぶっきらぼうじゃが、心の籠った言葉にキャロンは社会で戦う決意を固める。序盤ながら劇の重要なシーンじゃ。
ヌカレがわしに向かって歩みを進める。
「こっちに来ないで!」
「そんなにひどい顔は見たことないな。何があった?」
「あんたには関係ないでしょ!」
わしはヌカレから距離を取ろうと後ずさる。そして、わしは膝から崩れ落ちて、涙を浮かべて俯く。
「なんで……なんで私がこんな目に……」
そんなキャロンに向かってクレレが無言で近づく。そして
「むぐっ!?」
クレレがキャロンの頬を思いっきり摘まんだ。
「にゃ、にゃにするのよ……」
「立て」
それだけ言うとクレレはキャロンの頬から手を離す。
「立てって言われたって……」
「お前の境遇は知っている。だが、その境遇を変えるにはお前自身が立ち上がるしかない。そうじゃないのか?」
「…………」
「もう一度だけ言うぞ」
クレレは立ち上がってキャロンに手を伸ばす。
「立て」
わしはその手をしばらく見ると、手を取らずに立ち上がった。
「あなたの力が無くても、一人で立てるわ」
「そうか」
クレレは薄く笑うとそのまま進んでいく。キャロンは振り向いて、その背中を見守る。
「カット」
ホウリからカットがかかる。
わしらは演技を止めて、ヌカレとホウリの前に並ぶ。
「どうじゃった?」
いざ判定を聞くとなると不安になるのう。ここで不合格ならわしらは舞台に立つことは出来ん。それどころか、わしらが降板すると舞台が成り立たなくなるかもしれん。
わしはドキドキしながら待っていると、ホウリがため息を吐いた。
「はぁ、3日で良くここまで改善できたものだな」
「という事は?」
「合格だ。今から稽古に入るぞ」
「よっしゃ!」
「わあああ!」
「おめでとー!」
ヌカレが喜びのあまり拳を突き上げる。周りの人間も歓声を上げてくれる。
わしも安心して、一気に体の力が抜けた。
「お主な、それが合格を告げるテンションか?」
「お前らの3日前の演技を1とすると、今の演技は100だ。あまりの変わりようにため息も吐きたくなるだろ?」
「そんなに良くなったのか?」
「前が酷すぎたんだ。あれなら素人の方がマシだ」
「そこまで言うか」
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こうして、わしらは無事に稽古に復帰できたのじゃった。
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