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第1章・異世界転移と異世界転生
夢①
しおりを挟む夢を見ていた。元の世界の夢だ。
多分これは、元の世界での、私の最後の記憶だ。
仕事帰りにコンビニに寄ったのは、一週間頑張って仕事をしたご褒美に、甘い物でも買おうかと思ったからだ。
土日の休みは、家でゆっくりのんびりするつもりだ。
撮り溜めしていたドラマとアニメを見て、ゴロゴロする――なんて幸せな休日なのだろう。
そんな休みの使い方はもったいないと言う人も居るけれど、私にとってこれは幸せな事なのだから、それでいいのだ。
目的の甘い物を買ってコンビニを出たところで、私は誰かとぶつかって、転んでしまった。
ぶつかった相手はヒョウ柄の服を着たお姉さん……ではなく、おばさんだった。
彼女は細くて、私みたいにみっともなく太ってはいなかったけれど、高いヒールを履いて、ミニスカートを穿いて、ものすごくファンデーションを塗りこんでいて、明らかに若作りしているように見える。
メイクを取ったら、絶対に別人って言われそうな女の人――多分、私と同年代か、年上だろう。
「何してくれんのよ、アンタ!」
若作りのヒョウ柄の服を着たおばさん(多分)に、怒鳴られてしまった。
いや、ぶつかってきたのは、アンタの方だと思ったけれど、とりあえずスミマセンと言って、立ち上がる。
ヒョウ柄おばさんは、何かすごく焦っているみたいで、私と同じように立ち上がると、すぐにこの場を去ろうとしたんだけど、
「おい、居たぞ!」
という男の人の声が聞こえた瞬間、どん、と私を突き飛ばした。
突き飛ばされた私は、わけがわからないまま、後ろによろめいて、誰かにまたぶつかる。
その時に、腰のあたりに痛みが。
一体、どうしたのだろう?
「きゃあーっ!」
近くに居た女性が、悲鳴を上げた。
そして、その場に倒れた私は、自分が後ろから誰かに腰のあたりを刺されてしまった事を知る。
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