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第1章・異世界転移と異世界転生
消えたユーリ②
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「明日……オリエさんにはいろいろとお伝えしなければならない事があります」
「え? 何ですか?」
一体何の事だろう? ものすごく気になってしまった。
「もしかして、ユーリの事ですか? ユーリに、何かあったんですか?」
胸が、嫌な感じに大きく鳴った。
無意識だったけど、大きな声を出してしまっていたようで、アルバトスさんの膝で眠っていたサーチートが起きてしまった。
サーチートには申し訳なかったけれど、私は不安に思った事を、そのままアルバトスさんにぶつけた。
「アルバトスさん、ユーリに何があったんですか?」
「ユーリは大丈夫です。オリエさん、今日はもう遅いですから、明日、いろいろと説明をします」
「どうして、明日なんですか? それに、本当にユーリは大丈夫なんですか?」
アルバトスさんは、ユーリの事で、私に何かを隠しているのだと思った。
そして、何を隠しているのかはわからないけれど、今私にそれを教えてくれる気がないのだとも。
「オリエちゃん、どうしたの? 何かあったの?」
アルバトスさんの膝の上で、まだ眠そうなサーチートが首を傾げる。
「うん、ちょっと、アルバトスさんのおうちに帰ってくる。サーチートは、アルバトスさんとここに居てくれるかな」
私がそう言うと、サーチートは眠いのだろう、目をしぱしぱさせながら、こっくりと頷き、ころんとひっくり返ってお腹を見せた。
現れたスマホ画面に、文字が浮かぶ。
「オリエちゃん、夜に出歩くと、危ないよ。これはね、光の玉を作る呪文と、ぼくとオリエちゃんを繋ぐ呪文だよ。唱えてぼくの名前を呼んだら、ぼくとオリエちゃんは、いつだってお話できるからね」
サーチートのお腹のスマホ画面に浮かぶ、二つの呪文。
ライトと、テレパシー。どちらも便利そうだ。
「ありがとうね、サーチート」
「うん、いいよぉ~。気を付けて行ってきてねぇ~」
サーチートは、眠くてたまらなかったのだろう、小さな手をぴこぴこ振ると、幸せそうな表情で眠りについた。
サーチートが眠りにつくと、どういう仕組みなのかはわからないけれど、スマホ画面が消えてしまった。
「本当に、可愛らしい子ですねぇ」
気持ちよさそうに眠るサーチートの白いお腹を撫で、アルバトスさんが言った。
「オリエさん、お願いですから、ユーリの元に向かうのは、明日の朝まで待ってもらえないでしょうか?」
先程までとは違い、アルバトスさんは頭を下げてまで、私に頼んできた。
何か理由があるのかもしれないとは思ったけれど、私は首を横に振った。
もしも今、ユーリが苦しんでいるのだとしたら、放っておく事はできないからだ。
「ごめんなさい、行きます」
そう言い切ると、アルバトスさんは、わかりましたと頷き、今度は、
「あの子の事をよろしくお願いします」
私に頭を下げた。
「え? 何ですか?」
一体何の事だろう? ものすごく気になってしまった。
「もしかして、ユーリの事ですか? ユーリに、何かあったんですか?」
胸が、嫌な感じに大きく鳴った。
無意識だったけど、大きな声を出してしまっていたようで、アルバトスさんの膝で眠っていたサーチートが起きてしまった。
サーチートには申し訳なかったけれど、私は不安に思った事を、そのままアルバトスさんにぶつけた。
「アルバトスさん、ユーリに何があったんですか?」
「ユーリは大丈夫です。オリエさん、今日はもう遅いですから、明日、いろいろと説明をします」
「どうして、明日なんですか? それに、本当にユーリは大丈夫なんですか?」
アルバトスさんは、ユーリの事で、私に何かを隠しているのだと思った。
そして、何を隠しているのかはわからないけれど、今私にそれを教えてくれる気がないのだとも。
「オリエちゃん、どうしたの? 何かあったの?」
アルバトスさんの膝の上で、まだ眠そうなサーチートが首を傾げる。
「うん、ちょっと、アルバトスさんのおうちに帰ってくる。サーチートは、アルバトスさんとここに居てくれるかな」
私がそう言うと、サーチートは眠いのだろう、目をしぱしぱさせながら、こっくりと頷き、ころんとひっくり返ってお腹を見せた。
現れたスマホ画面に、文字が浮かぶ。
「オリエちゃん、夜に出歩くと、危ないよ。これはね、光の玉を作る呪文と、ぼくとオリエちゃんを繋ぐ呪文だよ。唱えてぼくの名前を呼んだら、ぼくとオリエちゃんは、いつだってお話できるからね」
サーチートのお腹のスマホ画面に浮かぶ、二つの呪文。
ライトと、テレパシー。どちらも便利そうだ。
「ありがとうね、サーチート」
「うん、いいよぉ~。気を付けて行ってきてねぇ~」
サーチートは、眠くてたまらなかったのだろう、小さな手をぴこぴこ振ると、幸せそうな表情で眠りについた。
サーチートが眠りにつくと、どういう仕組みなのかはわからないけれど、スマホ画面が消えてしまった。
「本当に、可愛らしい子ですねぇ」
気持ちよさそうに眠るサーチートの白いお腹を撫で、アルバトスさんが言った。
「オリエさん、お願いですから、ユーリの元に向かうのは、明日の朝まで待ってもらえないでしょうか?」
先程までとは違い、アルバトスさんは頭を下げてまで、私に頼んできた。
何か理由があるのかもしれないとは思ったけれど、私は首を横に振った。
もしも今、ユーリが苦しんでいるのだとしたら、放っておく事はできないからだ。
「ごめんなさい、行きます」
そう言い切ると、アルバトスさんは、わかりましたと頷き、今度は、
「あの子の事をよろしくお願いします」
私に頭を下げた。
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