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第3章・冒険者デビュー
再び商都ビジードへ①
しおりを挟むシルヴィーク村に帰ってから一週間後、私とユリウスは、再び商都ビジードへと向かった。
今回は、私とユリウス、それからサーチートの二人と一匹だけ。
ジャンくんとモネちゃんは、その後おしゃべりなサーチートによって、結局いろいろとバレちゃって――今回はお留守番だ。
サーチート、いろんなところに行っていろんな人と話をするから、ドルスさんやマルコルさんには話したら駄目だよって口止めをしていても、他の人から伝わっちゃうんだよねぇ。
なので、今回私たちは、マルコルさんから結構な量のお使いを頼まれている。
まぁ、私たちにはマジックバッグもあるし、気づいてなかったんだけど、アイテムボックスっていう時空魔法も使えたので、何をどれだけ買っても対応できるんだけどね。
アイテムボックスの事は、ユリウスと二人して、使える事に全く気付いていなかった。
私のステータスって、
魔法:全て使える
って書いてあるんだけど、今はユリウスも同じようになっているらしい。
それなら使えるってわかっていただろうって突っ込まれるかもしれないけれど、私の場合は全て使えるからこそ、どんな魔法があるかわからないから気づかなくて、ユリウスの方も思いつかなかったらしい。
今回の事だって、また商都ビジードで買い取ってもらう予定の素材を、マジックバッグに詰めていた時に、
「いくらマジックバッグとはいえ、それだけの素材を詰め込むのって、口が小さいから、大変じゃないですか? あなたたち二人なら、アイテムボックスが使えないわけじゃないでしょう? 詰め込む物のサイズにもよるかと思いますが、マジックバッグとアイテムボックスを、時空魔法で繋げちゃえば、もっと便利だと思うんですけど、どうしてしないんですか?」
と、アルバトスさんが不思議そう言ったから、気がついたのだ。
「この間出かける前に、気づいていればっ……あの熊、マジックバッグに入れるのも出すのも、すごく面倒だった……」
深いため息と共に俯き、落ち込んだユリウスの背中を撫でながら、確かにそうだよなぁと思う。
マジックバッグとはいえ、私のは小さなリュックだし、ユリウスのもメッセンジャーバッグみたいな小さなバッグだ。
バッグの口に入れたい物を近づけたら、ヒュッと消えるように吸い込まれてはいくんだけど、口が小さいから大きいものは入れにくいんだよね。
でも、アルバトスさんのアドバイスで、アイテムボックスとマジックバッグを時空魔法で繋げたから、とても便利になった。
ちなみにサーチートのバッグは私が作ったけれど、私のアイテムボックスやマジックバッグとは繋がっていない。
「オリエちゃんがくれたこの鞄には、ぼくの宝物を、たぁくさん入れているんだー。いくらオリエちゃんでも、勝手に見ちゃ駄目だからね!」
と言うので、あのマジックバッグは、サーチートだけが使えるものにしてあるのだ。
でも、サーチートの宝物って、どんなものだろうね。
ちょっと気になるなぁ。
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