異世界へ行って帰って来た

バルサック

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この異世界での戦い

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これが宿屋のおばさんが言ってた武器屋か・・・それなりの店だ。
飾られてるものは、どれもこれもなまくらだ。
これなんか鋭さが無く、剣の重さで叩き切るような物だ。

だからサイラ隊長は、俺からナイフを買ったのか・・・そうに違いない。

タルの中に更にガラクタの武器が突っ込まれていた。
あれ!黒い刀があった。刃渡り30センチで刃は切れそうにない。

急に画面が現れた。
暗黒刀あんこくとう、魔力を込めれば切れ味抜群の刀】
そんな凄い刀なのか・・・
この暗黒刀から微かな魔力がもれだしてるのが見えるぞ。
微かな魔力が画面を反応させたのか・・・そんな感じだ。

「にいちゃん、気になるなら買えば・・・なにも持ってないなら買う事を進めるね」

「これっていくら」

「それは銀貨1枚だよ」

「買った!」

「にいちゃん、気にいったみたいだな。もう1つあるけど買うか」

「買うよ、早く見せてくれ」

「せかすなよ・・・あれ!どこだ。あ、あった」

「銀貨2枚だよ」

刃渡りは70センチもあった。
あ!!【暗黒吸刀あんこくきゅうとう、魔力を込めれば切れ味抜群で、斬った者の能力も奪う】とでたぞ。

どんだけの刀だ。凄過ぎるぞ。
ちょっと興奮しながら、銀貨3枚を手渡した。

「まいどありーー」


さやが無いから腰のベルトに、無理やり差込んだ。
やはり刃がないから、差込んでも問題なかった。

もう、こんな刀が手に入ったなら、魔物を狩るしかない。

「冒険者ギルドって何処か教えてくれるかな」

「店の左へ行って大通りで左に行けば見えてくるはずだ」

「そうなんだ・・・」



ここがギルドか・・・壁のボードに貼ってある依頼書がまったく読めない。
注目したのは、くたびれた依頼書だ。
俺の勘だと雑魚の依頼書だろう。他の依頼書は、新しいものしかないからだ。

又も【文字翻訳もじほんやく】と表示された。

『ゴブリン、10体を討伐して右耳を10枚もって来い 報酬:銅貨20枚』

そして初心者は、登録などせずに討伐部位を持ってくれば、金に換えてくれるらしい。
そんな事が依頼書の下に書いてた。

そして注意書きには、その仕事振りを見てギルド職員が登録をすると書かれてた。
それで一人前の冒険者になるみたいだ。

あ!矢印が表示された。多分、ゴブリンが居る場所へ案内しているのだろう。



正門を出て、ひた走り続けた。


やはり矢印が指し示した先に、ゴブリンが居た。
急いで木に隠れた。
そして暗黒吸刀を抜いた。え!魔力って俺にあったのか・・・
見えたならあるに違いない。

暗黒吸刀を見詰めながら力を込めた。
ブワンッと赤いオーラが刀身にまとっていた。これなら行けるぞ。

俺は木から出た。
そして走った。ゴブリンも気付いたみたいだ。
3体のゴブリンが「ギーギー」と叫びながら向かってきた。

なんだ、ゴブリンの動きが遅いぞ。
振り被った奴の首と腕を、同時に斬った。
なんの手応えも無く斬れた。そのまま返す刀で次のゴブリンを斬り上げた。
ゴブリンの胴体が斬れて、ずり落ちた。

なんだ、火球が飛んできた。
え!魔法なのか・・・ダンジョンでも魔法なんか見たり聞いた事も無いぞ。

急いで横に飛んだ。間一髪《かんいっぱつ》だ。

なんとか助かった。あ!ゴブリンが杖を振り被ったぞ。
そのタイミングで左にけた。
回転しながら立上がった。

後方で熱を感じた。メラメラと地面を燃やしてる。


俺は必死に走り、火球が発生する前に斬った。
あ!熱いものを感じる。

【火魔法習得】と表示された。

魔法・・・本当にあるんだ。熱いものを感じたのは魔法習得のせいだ。

この杖を振ってみたがダメだった。
火球など出ないぞ。なぜだ・・・画面を見続けた。
なんの反応もない。どうしていいのか全然分からん。
そうだギルドで聞けば、何か分かるかも知れない。


ゴブリンの右耳を切った。
3体の右耳を切ったが、ゴブリンは消えない。
やはりダンジョンの世界と違うな。

胸を裂いて魔石を取り出した。ああ~ぁ、気持ち悪いな~。
3つの魔石を拭いてポーチに入れた。

再度、魔法の練習をしたがダメだった。


画面が表示されてゴブリンの接近を知らせてきた。

高く伸びた草から、ゴブリンが7体も現れた。
杖を持ったゴブリンが笑っている。
まるで俺を見下してるようだ。

俺はおもいっきり、暗黒吸刀を奴に向かって投げ付けてやった。
なぜか怒りが込み上げた判断だ。なぜそんな行動を取ったのだろう。

しかし、奴に暗黒吸刀が突き刺さった。
持った杖を落として、暗黒吸刀を引き抜こうともがいて死んだ。
周りのゴブリンは、あたふたして見てた。
その時になって理解した。

【雷魔法習得】と表示された。

雷なら避けようもない魔法だ。だからだ。
ベルトから暗黒刀を抜いて、残りのゴブリンを斬って斬りまくった。

最後のゴブリンは逃げ出した。
俺が逃がすはずは無かった。背中をおもいきり斬った。
その切り傷からドッと血が吹き出した。

ドッとひたいから汗が流れた。
雷魔法なんて反則だ。

服はゴブリンのかえり血で緑に染まっていた。



街に帰る途中で、川で服を洗った。
しぼった服は木の枝に掛けてた。ついでに体も洗った。


ギルドに入った時は、日も暮れだしていた。


「これをお願いします」

「初心者だね。ソロでやってるのかい・・・仲間を募った方がいいんだが、あいにく初心者はあんたたけだ」

「あ!魔法を教えてくれる人は居ませんか?」

「あんた、魔法の素質があるのかい」

「あります。雷魔法と火魔法の素質があると思います」

「結構、あやふやだね・・・ギルドマスターに聞いておくよ。ギルドマスターは雷魔法士だからな、明日来るといいよ」

「明日来ますのでよろしくお願いします」

銅貨20枚をもらって宿に帰った。
おばさんに鍵をもらって部屋に入った。
そのまま硬いベッドに倒れ込んだ。知らない間に寝てしまった。


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