【完結】完璧アルファな推し本人に、推し語りするハメになったオレの顛末

竜也りく

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思いも寄らない話

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そんなことしてたとしたら万死に値するんだけど。

「大丈夫、特に変なことは言っていないから安心して」

震えるオレを見て可哀想に思ったのか、アルロード様がそう言って微笑んでくれた。

さすがアルロード様、優しい~~~!!!

感激するオレをドルフが胡乱げに見ているけれど、そんな視線なんて気にもならない。だってアルロード様がオレを気遣ってくれるという栄誉を得られただけでも幸せ過ぎて全ての運を使い果たしたかもしれないと思ってるくらいだし。

「まぁ変なことは確かに言ってないな。むしろ何も言ってない」

「何も言ってない……?」

「おう。アホみたいに口を開けてずっと遠くを見てたからな。まぁ気持ちは分からんでもないが」

え、でもオレの食事はちゃんと食い終わってるんだけど。訝しむオレ。

ドルフはさも当然という顔でこう言った。

「あ、冷えるとマズくなるから食っといてやった」

「お前なぁ!」

思わず抗議の声を上げたけど、隣から楽しそうにクスクス笑う声が聞こえたら怒りなんてどっかに飛んでっちゃう。

チラッとアルロード様の方を見たら、滅多に見ることができない笑み崩れた楽しげなお顔で、長~い睫毛が笑うたびにふるふる揺れて、可愛いと綺麗と幸せとが具現化してる。なんかもう嘘みたいに神々しい。

胸いっぱいで、お腹までいっぱいな気持ちになった。

うん、もう飯なんかどうでもいい。今日は許してやろう。

「ま、まぁいいけど」

「だろ?」

だがお前は後でシメる。

「とにかくオレ、変なことは言ってないんだよね?」

「ああ、もちろん」

アルロード様が微笑んでくれるから、大丈夫ってことだよね?

良かった。アルロード様に嫌われた上、アルロード様を密かに見守る同士の皆から軽蔑されたら生きていけない。

「つーかむしろお前がフリーズするから困ってたんだよ。アルロード様は、お前のだーい好きな『あのお方』のことが聞きたいんだってよ」

「ふぁっ!!!???」

思いもよらないお話に、思わず変な声が出た。

「お前、マジで予想通りの反応するなぁ」

「な、なんで……」

オレがアルロード様のこと、とんでもない熱量で日々ドルフに推し語りしまくっていたのがバレたんだろうか。

気持ち悪かったのかな。

それとも。

「ご、ごめんなさい……!!!」

思わず謝ったら、アルロード様は可愛く小首を傾げた。

「どうして君が謝るのかな。どちらかというと、謝るのは無理を言っている私の方だろう?」

「アルロード様が謝るだなんてとんでもない! 無理なんて言ってませんから!」
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