忘れられない思い

yoyo

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昔の話⑸

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   佑輔さんと会ったのはいつだったか。

   泰輔は実家から通っていたから、家に行ったのは数回だったけど、その時に、たまたま家にいた佑輔さんと会うことがあった。そこで泰輔に紹介されたのが最初だ。初めて会った時は、挨拶をした程度でまともに話したのは2回目に会った時だ。

   その頃の俺は、本当に何も知らない若造だった。今までひた隠しにしていた自分の性癖と同じ人が、ネットを通じて身近にいることを知って、またネットを使うことによって簡単に出会えることがわかり、あまり警戒せずに出会い系のサイトを利用していた。

   恋人が欲しいという気持ちもあったけど、気楽に話せる仲間が欲しかったことの方が大きい。泰輔とは、今までの友達とは違い素の自分で接することができていたけど、やっぱり恋愛の話とかはしずらい。


   その人と出会ったのも出会い系のサイトで、会って話をしようとなるまで時間はかからなかった。その人とは凄く気が合ったから、まさかあんな事になるとは夢にも思っていなかった。

   軽くご飯を食べて、場所を変えようとなった時、バーに連れて行かれた。その時の俺はまだ未成年で、入ることに躊躇したけど、お酒を飲まなかったら大丈夫と言われて中に入った。
   店内は大人の雰囲気で、俺は変にテンションが上がってしまって、警戒心などは完全に飛んでいた。だから、ジンジャーエールだと出されたものも何の抵抗もなく口にしていた。


「春人くんさぁ、この後も時間大丈夫なんだよね~」

「え……あ……う……ん?」


   あれっ……声が遠い……頭がボーッとして、眠たいなぁ……


「春人くん~?大丈夫~?今、僕の友達も来るからね~そしたら場所変えようね~」

「ん……とも……だち……?」
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