二人のアルファは変異Ωを逃さない!

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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東京遠征

灰原さん

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 桂木先生がグレイ企画の灰原さんの話をすると、叶斗は目を見開いて言った。

「知ってます!有名ですよね。今から会えるんですか?色々話聞けると嬉しいな。」

 と嬉しげに食いついたけれど、俺は思わず席を立って逃げ出したくなった。いや実際そうだろう。学校説明会の時に、後ろ手にして痛めつけた記憶も新しい。…万がひとつに、俺のこと覚えていないとか。あ、名前を教えちゃったんだ。

 俺は一人で青くなったり赤くなったりと忙しくしていると、新が首をかしげて俺に尋ねた。


「岳、大丈夫か?何か調子悪い?」

 俺は新の口車に乗ろうと、言葉を被せて言った。

「あーそうかな!?ちょっと調子悪くなりそうかなぁ。」

 みんなの訝しげな視線に、俺の仮病は上手くいかなかった。大体灰原さんだって、桂木先生から変異Ωと会うと聞いたら、絶対俺だって思ってるだろ?やばい。あの時の報復を受けちゃうのかな。もう二度と会わないと思ってたのにな…。

 そうモヤモヤと考え込んでいる矢先に、カフェに聞き覚えのある声が響いた。


「すみません。お待たせしちゃって。桂木先生、誘ってくれてありがとう。実はどうしても彼に会いたかったんですよ。この間ぶりだね、東 岳君?」

 灰原さんがそう言った瞬間、俺の隣にいた二人が、びくっと身体を強張らせたのを感じた。なんか空気が重くなった気がする…。周囲のカフェの人たちが、急に席を立って移動し始めた。目を丸くした桂木先生が、みんなの様子を見渡して言った。


「もしかして岳くんと誠君て、面識あったりする?」

 その先生の一言で、新と叶斗が俺を見つめたのが分かった。俺はもう二人と視線を合わせることが出来なくて、桂木先生の方を真っ直ぐに向いて誤魔化した。

 すると余計なことを言わなければいいのに、灰原さんが話し出してしまった。


「実は先日の学校説明会でね、彼らの高校に行ったんだよ。そこでたまたま岳くんに会って。ほら、どうしたって彼って興味深いだろう?だからちょっと名前を教えてもらおうかなぁと思って、声かけたんだけど、岳くんにちょっといじめられちゃって。

 まぁ印象的っていうか、もう一回会いたいなと思っていたから、この状況はなんていうか、私には棚ぼた的な?こうしてみると、私と岳君、縁があるんじゃないかな。…でも岳くんには番犬が二人もいたんだね?マーキングされてる気はしたんだけど、なかなか手ごわそうだ。」

 そう言って、にこやかに微笑んだ。俺は横にいる二人からの重苦しい圧に、思わず灰原さんを睨んでしまった。ああ、困った!
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