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灰原さん
実践開始※
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ホテルのエレベーターの数字を見つめながら、俺は緊張して来た。流石にこれからする事を考えると初めての相手のせいもあり、落ち着かない。チラリと灰原さんを横目で見ると、何を考えているのかわからない表情で僕をじっと見つめていた。
「緊張してる?」
そう灰原さんが尋ねるから、俺はちょっとだけと答えた。すると、優しく笑って繋いだ手をぎゅっと握って言った。
「私も緊張してるし、ムラムラしてるよ。」
俺は思わずクスッと笑って緊張を解いた。こんな時の灰原さんはさすがだと思う。人を簡単にリラックスさせる事が出来るんだから。俺はさっきより気が軽くなって灰原さんの後をついて部屋へと入った。
部屋の扉の突き当たりに広がる大きな窓から見えるのは、真っ暗な海、遠くの海沿いの灯りが岸をなぞっているその夜景、それだけだった。俺が思わず見慣れない光景に心弾んで、窓際の窓に張り付いてその景色を食い入る様に見ていると、灰原さんがふわりと甘い匂いを漂わせて俺を後ろから抱き抱えた。
目の前の非日常な夜景と、じわじわ身体を疼かせる灰原さんのフェロモンに、俺はズキズキと身体が脈打つのを感じた。ああ、あの時も一瞬で溺れそうになった灰原さんの匂い。今は抗わず堕ちてしまっても良いはずだ。
そう思って仕舞えば、俺は自分でも馬鹿みたいに身体が熱くなって、甘く俺の名前を呼びながら後ろから首筋に顔を埋めて深呼吸する灰原さんにゾクゾクさせられた。
身体を焦らす様に這い回る灰原さんの大きな手が、Tシャツの中へ入り込むとすっかり期待する様に尖っている胸の先端へそっと触れた。途端にビリビリと鋭い快感が下半身へと流れ込んで、俺はブルリと身体を震わせた。
「脱ぐ…。濡れちゃうから…。」
もう遅い気がしたけれど、それでも脱いだ方がマシな気がした俺は、耳元で水音を立ててキスをする灰原さんに頼んだ。おもむろに荒い息遣いで俺のズボンを剥ぎ取った灰原さんは、すっかり濡れてしまった下着をそのままに俺をベッドへ座らせた。
「ここは色々用意があるホテルだから、心配ないよ。」
そう言われて、プールで見かけた何組かのアルファとオメガのカップルを思い出した。俺は灰原さんのする事にはそつがない事をもう一度思わせられて、ホッとして目の前の灰原さんを見上げた。
灰原さんは俺をじっと見つめながら、まるで俺の目に焼き付ける様にゆっくりと自分の服を脱いで行った。オックスフォード生地のシャツの下から現れたのは、美しいとも言える筋肉だったし、ズボンの外れたフックから臍に伸びる体毛が、柔らかな雰囲気の灰原さんとはまるで違う雄々しさを見せつけている様で、思わず息を呑んだ。
そんな俺の様子を見つめながらバサリとズボンを落としたその光景に、俺はもう一度喉を動かした。シルクの下着に包まれた灰原さん自身はすっかり持ち上がっていて、俺を欲しがらせるには十分な良い匂いが部屋いっぱいに溢れ出たからだ。
自分の股間を節ばった手で揺さぶって、俺を射抜く様な眼差しで見つめながら灰原さんは言った。
「さぁ、じっくりサンプルを取ってくれ。」
「緊張してる?」
そう灰原さんが尋ねるから、俺はちょっとだけと答えた。すると、優しく笑って繋いだ手をぎゅっと握って言った。
「私も緊張してるし、ムラムラしてるよ。」
俺は思わずクスッと笑って緊張を解いた。こんな時の灰原さんはさすがだと思う。人を簡単にリラックスさせる事が出来るんだから。俺はさっきより気が軽くなって灰原さんの後をついて部屋へと入った。
部屋の扉の突き当たりに広がる大きな窓から見えるのは、真っ暗な海、遠くの海沿いの灯りが岸をなぞっているその夜景、それだけだった。俺が思わず見慣れない光景に心弾んで、窓際の窓に張り付いてその景色を食い入る様に見ていると、灰原さんがふわりと甘い匂いを漂わせて俺を後ろから抱き抱えた。
目の前の非日常な夜景と、じわじわ身体を疼かせる灰原さんのフェロモンに、俺はズキズキと身体が脈打つのを感じた。ああ、あの時も一瞬で溺れそうになった灰原さんの匂い。今は抗わず堕ちてしまっても良いはずだ。
そう思って仕舞えば、俺は自分でも馬鹿みたいに身体が熱くなって、甘く俺の名前を呼びながら後ろから首筋に顔を埋めて深呼吸する灰原さんにゾクゾクさせられた。
身体を焦らす様に這い回る灰原さんの大きな手が、Tシャツの中へ入り込むとすっかり期待する様に尖っている胸の先端へそっと触れた。途端にビリビリと鋭い快感が下半身へと流れ込んで、俺はブルリと身体を震わせた。
「脱ぐ…。濡れちゃうから…。」
もう遅い気がしたけれど、それでも脱いだ方がマシな気がした俺は、耳元で水音を立ててキスをする灰原さんに頼んだ。おもむろに荒い息遣いで俺のズボンを剥ぎ取った灰原さんは、すっかり濡れてしまった下着をそのままに俺をベッドへ座らせた。
「ここは色々用意があるホテルだから、心配ないよ。」
そう言われて、プールで見かけた何組かのアルファとオメガのカップルを思い出した。俺は灰原さんのする事にはそつがない事をもう一度思わせられて、ホッとして目の前の灰原さんを見上げた。
灰原さんは俺をじっと見つめながら、まるで俺の目に焼き付ける様にゆっくりと自分の服を脱いで行った。オックスフォード生地のシャツの下から現れたのは、美しいとも言える筋肉だったし、ズボンの外れたフックから臍に伸びる体毛が、柔らかな雰囲気の灰原さんとはまるで違う雄々しさを見せつけている様で、思わず息を呑んだ。
そんな俺の様子を見つめながらバサリとズボンを落としたその光景に、俺はもう一度喉を動かした。シルクの下着に包まれた灰原さん自身はすっかり持ち上がっていて、俺を欲しがらせるには十分な良い匂いが部屋いっぱいに溢れ出たからだ。
自分の股間を節ばった手で揺さぶって、俺を射抜く様な眼差しで見つめながら灰原さんは言った。
「さぁ、じっくりサンプルを取ってくれ。」
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