二人のアルファは変異Ωを逃さない!

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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運命の発情期

我に返れば

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『もう…、無理。』

最後にそう呟いたのは記憶にあるけれど、気がつけばあの焼け付く焦燥感は感じられなかった。パリッとしたシーツの上に眠っているのは俺と叶斗で、新と誠の姿は見当たらない。

無意識に叶斗の腕の中に潜り込んでうっとりする様な良い匂いを吸い込むと、何だか絶対的な安心感に包まれた。身動きした叶斗の顔を見上げると、デレついた締まりのない顔がそこにはあった。


「…ヤバ。番いって最高なんだけど。俺の奥さん綺麗で男気の塊で、それで甘えて来る可愛さも加わったら俺ももう、何て言うか爆発しそうなんだけど。」

そう言って俺を腕の中にぎゅっと抱き寄せた。いつもなら面倒な事になったと突き離すとこなのに、なぜか俺の腕はスルリと叶斗の背中に手を回していた。

「…叶斗。おはようのキスして。」


自分の中の一部がバカじゃ無いのかと諌めているのが感じられるけど、俺の過半数は叶斗にキスしてもらいたがって止まらない。叶斗は何故か目を潤ませて鼻声で囁いた。

「俺、幸せで死にそうだ。愛してる、岳。」

そう言って優しいキスを俺に落とした。俺は自分の中の罵り声が小さくなったのを感じながら、甘いキスを楽しんだ。寝室の扉が開く音がして人の気配がすると、ベッドサイドから俺の首の後ろにキスしてきたのは新だった。


「おはよう、岳。朝メシ食おうぜ。とは言えもう10時だからブランチか?」

そう言うとぐいっと叶斗の腕の中から引っ張り出されてお姫様抱っこされていた。この体勢は不本意だけど、新の腕の中はやっぱり何ともホッとする。

俺は新の首に手を巻きつけて、新の引き締まった唇に吸い付いた。叶斗とも違うその美味しさは俺を夢中にさせた。含み笑いを感じながら抱き上げた俺の太腿をいやらしく撫でる新の指先を感じると、俺もまた弾ける様に笑うしかなかった。

「おはよう、新。まったく朝からお盛んだな?」


啄む様にキスを浴びせられてテーブルの側に下されると、流石に俺も目が冴えてきた。周囲を見渡してもう一人を探すと、新がコーヒーを四人分カップに注ぎながら、洗面所の方を指差して言った。

「朝食作ってくれた人は洗面所で身支度中だ。まったく誠さんには死角がなさすぎるぜ。」

洗面所に顔を出すと鏡越しに誠と目が合った。すっかり仕事へ行く身支度を終わらせた誠は嬉しげに微笑んだ。

「奥さん、良かった出る前に目が覚めて。流石に私も仕事に戻らなくちゃいけない急用が出来てしまってね。」


そう言って、洗面台に寄り掛かると両手を広げて俺を待った。俺はクスクス笑いながら誠の腕の中に飛び込んだ。やっぱり心地よい匂いに包まれて、俺は深呼吸した。この番になった相手のうっとりする癒しの匂いは俺からも感じるのだろうか。

「なぁ、誠?俺からはどんな匂いする?俺はお前たちから安心する、良い匂いが感じられるけど。」

すると誠は俺の顎を指先で撫であげて、優しく唇を触れ合わせてから舌先でくすぐる様に舐めた。

「岳はなんて言うか癖になる匂いがするね。ちょっと色っぽい。さぁ、今朝は浮かれて腕を振るったんだ。まだ出るまで時間があるから一緒に食べてくれるかい?」

そう誠に言われて、俺は急に腹が減っていることを自覚して、とろける様な眼差しで俺を見つめる誠に微笑みかけて言った。

「新がぼやいてたよ。誠は何でも出来すぎだってさ。」



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