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邪神デオルダン
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ーー 獣王王国
聖王国の西に獣人が興した王国がある「獣王王国」と言うのがその名だ。
獣人とは人種の中でドワーフ、エルフなどの精霊種と呼ばれるものを除いたものを言う。
姿形は様々であり獣の姿を色濃く残したものからほぼヒューマンと変わらぬ者まで、彼らをヒューマンは亜人またはビーストと呼んで蔑んでいた。
その差別や偏見の世界を嫌がり自分たちだけの国を作ったのが今より100年ほど前の初代獣王ライオネスだった。
この世界では魔力が大きいほど長命種であるが別にステータスの高いものも長命となる、獣人は魔力こそ少ないがステータスが高いものが多くそれなりに長命であるため、初代獣王は未だ健在している。
今の獣王は3代目のタイガーである。
2代目は10年前の人族との戦いで戦死した、その後を継いだのが今の獣王。
未だにヒューマンと獣人は仲が悪いのだがそれはヒューマン達の一方的な考え方のせいである。
敵対するヒューマン達の信じる神は創造神である女神の配下である豊穣と健康を司ると言われるデオルダンという男神なのである。
ただこの世界に女神以外の神は存在しておらず、この教えは為政者が自分の思い通りに民を使うために考え出した偽りの神なのであるが、偽りでも多くの民が信じて祈れば神格を持つに至ることもある。
ここに一柱の邪神が誕生したのであった。
邪神は傲慢でよく深く疑い深い神であるが、その成り立ちのためか女神を越えることはできない。
しかし女神はこの世界に直接介入しない、そこで邪神はこの世界にて受肉し現人神となりて好き放題し始めたのだった。
現人神は神格を著しく落とすもののその力は人を遥かに超えるため、現在獣人国を狙うデオルダン王国の国王として君臨しているのであった。
これより物語は、邪神デオルダンの現人神対女神の使徒セシルの戦いとなる。
ー 獣人王国手前の村
「ということは私達はあまり友好的な対応は望めないということか?」
私がそう尋ねると、教会の案内役であるシスターメイが
「はい残念ながら受け入れてもらえるも・・・心から歓迎されることは無いかと・・申し訳ありません。」
と頭を下げるシスターメイ、彼女は頭にヤギのツノを持つ獣人だ。
「頭を上げてよ、あなたのせいじゃ無いでしょ。でもそのデオルダン王国は問題ね。」
「はい、ものすごく強い王様のようで誰もその命に従うしかないと言われています。」
「という事はそいつが考えを改めれば良くなるのか、でもその存在しない神の名を名乗るのが引っかかるな。」
と呟く私に聖王国の使者が手紙を持ってきた。
「女神からの信託!邪神デオルダンを討て。罪なき民を解放せよか。」
丁度話していた事だが・・・邪神本人が降臨しているのか。
かなり面倒な気がするが仕方ないな。
手段としては邪神の力を削ぐことが大事だ、聞くところによると神はその信者の祈りの数で力を持つと聞く。
そういう事であれば邪神教を女神教に帰ればいいだけだ、丁度女神の配下という設定で産まれたようだ、教会を通じて女神からの施しとして民を救うようにお願いしておこう。
教会の使者のその旨書いた手紙を託して私達は、獣人王国に向かった。
ー 獣人王国
「そのもの達止まれ!ここは獣人の王国、ヒューマンの切るところでは無い引き返すが良い。」
と門兵が私達ヒューマンを見つけるとそう言い切った。
「私は女神教のシスターメイ、こちらの方々は女神様の使徒様一行、私が獣王様にお引き合わせるためにお連れしたお客様、それを門番如きが追い返すというのですか?」
と今までに無い強い態度のシスターメイ、後で聞いたが彼女は獣王王国の初代獣王の曾孫にあたるらしい。
「シスターメイ殿ですか、知らぬとは言え申し訳ありませんでした。直ちに王城に使者を出して出迎えて貰います。」
と態度をころりと変えると低姿勢で答えた。
「セシル様不愉快な思いをさせて申し訳ありません。この私に免じてお許しください。」
少し大袈裟な態度のシスターメイに思うことがあり私は
「あいわかった。シスターメイに免じて不問にしよう。」
と答えて近くの施設で迎えを待つことになった。
「先ほどは勝手をして申し訳ありません。」
再度シスターメイが謝るので
「其方にも理由はあるのだろ、今回はシスターメイに任せよう。他の者も言動や行動には十分注意してくださいね。」
と注意してその場は話を終えた。
ー 獣王王国の王城
「何!女神の使徒様一行だと。」
「はい、シスターメイ様が案内役で10名ほどの一行です。」
「して使徒様とはどのような男だ?」
と問う獣王
「いえそれが・・若いヒューマンの女です。」
「何女!その様なものが戦えるのか?俺は会わんぞ!」
というと自室に引き込んで出てこようとしない。
困った宰相役の獣人が長老に相談し、初代様に代わりに対応してもらうことになった。
「メイが連れてきた使徒様だろう、俺が挨拶するのがいいだろう。興味もあるしな。」
と不穏な発言もありながら初代獣王のライオネスが謁見のまで一行を待つことになった。
おおよその状況を聞いたシスターメイは、「なんとバカにことを」と言いながらも
「セシル様丁度良いことに初代獣王がお会いになるそうです。」
と報告し王城に向けて出発した。
獣人王国は獣人の国だけに動物を飼うことが得意な者が多く、畜産業が盛んであり魔の森と呼ばれる森で魔物を狩り生計を立てるものも多い、ただ農業自体をするものが少なくどちらかというと肉肉の世界である。
ー 初代獣王の面前
「ワシが初代獣王のライオネスだ、使徒様方遠方より来訪ありがたく思います。」
初めの予想に反して従順な態度を取るライオネスだった。
話も問題なく進みデオルダン王国との対応に話が移った時、
「使徒様少しよろしいでしょうか?」
と話の腰を折るライオネス
「何かございますか?」
と私が聞けば
「憎きデオルダン王国の者達とは和解は難しいかと、それと獣人は強さこそ正義であります。そこで現獣王と手合わせをお願いできませんか?」
という話だった。
どうやら現獣王は私たちが力のない名ばかりの使徒と思っているようで、その考え違いを力を持って知らしめてほしいということの様だ。
「分かりました、私はいつでも結構です。」
と答えれば
「それでは場を用意させてきます。」
とライオネスが席を立った。
どうやら直ぐにでも立ち会う必要がる様だ、でも怪我を負わせることも出来ないか。
と考えていたらシスターメイが
「バカな現獣王の腕の一本でも折って目覚めさせてくださいませ。」
とシスターとも思えぬ言葉、しかし獣人ならそうかもしれないなと考え直した私。
ー 初代獣王ライオネス side
ワシの可愛い曾孫のメイが大役をおせつかって戻ってきた様だ。
使徒様一行だという、タイガーは強いがあまり政治的で無いため奥に引き込んだ様だがワシがその使徒様の実力を確認しておこうか。
そんな感じで出迎えた。
いや、これでも人だというのか!
ただじっと座っている若いヒューマンの女、その身体から溢れ出しそうな魔力と武威、ドラゴンでさえここまでのものはそういまい。
しかもその横に座る2人の男、白い髪の男は獣神であろう、そして黒髪の男は・・黒竜か!
この2人を従えるこの女、さすが使徒と呼ばれるだけのことはある。
ワシがも少し若ければ・・白い髪の男だけでも立ち会いたいものだ。
直ぐに現獣王のタイガーを呼びつけに向かった、あいつも強いやつと戦えると言えば話に乗るだろうし、あの使徒の姿を見てなんと言うか楽しみでもある。
ー 獣王との手合わせ
「先ずは、獣王王国の騎士団隊長クラスからお相手をお願いいたします。」
相手も8人並んでいる、どうやら1人づつ戦いたい様だ。
「スメル貴方が順番を決めてね、その次はクロ、そしてタロウ最後は私でいいかな。」
と私が言うと皆頷く。
スメルが最初に出る様だ、相手は巨漢の熊獣人。
女神の五指のメンバーは、私から授かった果実を幾つか食した後も努力をしてレベルを上げていた。
多分この世界ではタロウやクロ以外ならそうそう勝てる相手はいないだろう。
対戦が始まるも私の予想通り、レベルの格が違うと言えた。
盾職だったスメルだが今では身体強化と防御と制圧魔法で相手を捉えると、その不壊の盾で相手を叩きのめすのだ。
5分もせぬうちに勝敗が決まる、その後も圧倒的な力の差で五指のメンバーは勝ち進む、回復役のサーシャでさえ大男を投げ飛ばすのだ、相手が可哀想に見えるほどだ。
その様子を見て落ち着けない様子が現獣王、ギリギリと歯を食いしばって見ていたがその横の初代獣王のライオネスはニコニコして見ている。どうして?
クロとタロウも相手に掠らせもせずに打ち倒すと私の前に来て
「役目終わらせました。」
と頭を下げて誰がここで一番偉いのかを強調する。
役者だね皆んな。
待ちきれない様子で獣王が飛び出して構える。
そこにゆっくりと立ち上がり魔力を練り上げながら歩いて近づく私、相対した時に獣王のタイガーは冷や汗を垂らしながら膝を折った。
「対戦前に膝を折るとは私もバカにされたものよの」(時代劇風に)
「・・申し訳ございませぬ。自分の力を過信してしまい・・・失礼のほどどうか私の首一つでお許しください。」
と苦しそうに答える獣王。
周りを見れば他の獣人も苦しそうだ、少し威圧を漏らしすぎたか。
威圧を緩め
「これなればどうか?折角だ手合わせをしようではありませんか。」
と言うと、立ち上がった獣王が笑顔に変わり、雄叫びをあげて突っ込んできた。
「ドーン」
ものすごい音がして暫くすると空から獣王が降ってきた。
「バーン」
慌てて駆け寄る獣人達
「死にはしていませんよ、サーシャ回復をお願い。」
と言えばサーシャがすすと進み出て回復魔法をかける。
範囲魔法の回復魔法の様で対戦後の獣人達も皆その魔法で回復した様だ。
「おおこれは・・・素晴らしい。」
と言う声が聞こえてきた。
その後気がついた獣王が初代獣王に頭を下げた後、私に向かい土下座の様な体制をとった。
横からシスターメイが
「これが絶対服従の姿勢です。」
と教えてくれた。
「獣王殿今回は一方的でしたが暫く逗留しますので、訓練などご一緒してレベルを上げて貰いましょうかね。」
と言うとあっけに取られた顔を上げた獣王が大きく笑い
「ありがとうございます、これでまだ強くなれます。」
と笑いながら礼を言った。
その後は、多くの獣人達と共に会食だった。
飲めや歌えの陽気な宴会で、共のものも皆楽しんだ様だった。
聖王国の西に獣人が興した王国がある「獣王王国」と言うのがその名だ。
獣人とは人種の中でドワーフ、エルフなどの精霊種と呼ばれるものを除いたものを言う。
姿形は様々であり獣の姿を色濃く残したものからほぼヒューマンと変わらぬ者まで、彼らをヒューマンは亜人またはビーストと呼んで蔑んでいた。
その差別や偏見の世界を嫌がり自分たちだけの国を作ったのが今より100年ほど前の初代獣王ライオネスだった。
この世界では魔力が大きいほど長命種であるが別にステータスの高いものも長命となる、獣人は魔力こそ少ないがステータスが高いものが多くそれなりに長命であるため、初代獣王は未だ健在している。
今の獣王は3代目のタイガーである。
2代目は10年前の人族との戦いで戦死した、その後を継いだのが今の獣王。
未だにヒューマンと獣人は仲が悪いのだがそれはヒューマン達の一方的な考え方のせいである。
敵対するヒューマン達の信じる神は創造神である女神の配下である豊穣と健康を司ると言われるデオルダンという男神なのである。
ただこの世界に女神以外の神は存在しておらず、この教えは為政者が自分の思い通りに民を使うために考え出した偽りの神なのであるが、偽りでも多くの民が信じて祈れば神格を持つに至ることもある。
ここに一柱の邪神が誕生したのであった。
邪神は傲慢でよく深く疑い深い神であるが、その成り立ちのためか女神を越えることはできない。
しかし女神はこの世界に直接介入しない、そこで邪神はこの世界にて受肉し現人神となりて好き放題し始めたのだった。
現人神は神格を著しく落とすもののその力は人を遥かに超えるため、現在獣人国を狙うデオルダン王国の国王として君臨しているのであった。
これより物語は、邪神デオルダンの現人神対女神の使徒セシルの戦いとなる。
ー 獣人王国手前の村
「ということは私達はあまり友好的な対応は望めないということか?」
私がそう尋ねると、教会の案内役であるシスターメイが
「はい残念ながら受け入れてもらえるも・・・心から歓迎されることは無いかと・・申し訳ありません。」
と頭を下げるシスターメイ、彼女は頭にヤギのツノを持つ獣人だ。
「頭を上げてよ、あなたのせいじゃ無いでしょ。でもそのデオルダン王国は問題ね。」
「はい、ものすごく強い王様のようで誰もその命に従うしかないと言われています。」
「という事はそいつが考えを改めれば良くなるのか、でもその存在しない神の名を名乗るのが引っかかるな。」
と呟く私に聖王国の使者が手紙を持ってきた。
「女神からの信託!邪神デオルダンを討て。罪なき民を解放せよか。」
丁度話していた事だが・・・邪神本人が降臨しているのか。
かなり面倒な気がするが仕方ないな。
手段としては邪神の力を削ぐことが大事だ、聞くところによると神はその信者の祈りの数で力を持つと聞く。
そういう事であれば邪神教を女神教に帰ればいいだけだ、丁度女神の配下という設定で産まれたようだ、教会を通じて女神からの施しとして民を救うようにお願いしておこう。
教会の使者のその旨書いた手紙を託して私達は、獣人王国に向かった。
ー 獣人王国
「そのもの達止まれ!ここは獣人の王国、ヒューマンの切るところでは無い引き返すが良い。」
と門兵が私達ヒューマンを見つけるとそう言い切った。
「私は女神教のシスターメイ、こちらの方々は女神様の使徒様一行、私が獣王様にお引き合わせるためにお連れしたお客様、それを門番如きが追い返すというのですか?」
と今までに無い強い態度のシスターメイ、後で聞いたが彼女は獣王王国の初代獣王の曾孫にあたるらしい。
「シスターメイ殿ですか、知らぬとは言え申し訳ありませんでした。直ちに王城に使者を出して出迎えて貰います。」
と態度をころりと変えると低姿勢で答えた。
「セシル様不愉快な思いをさせて申し訳ありません。この私に免じてお許しください。」
少し大袈裟な態度のシスターメイに思うことがあり私は
「あいわかった。シスターメイに免じて不問にしよう。」
と答えて近くの施設で迎えを待つことになった。
「先ほどは勝手をして申し訳ありません。」
再度シスターメイが謝るので
「其方にも理由はあるのだろ、今回はシスターメイに任せよう。他の者も言動や行動には十分注意してくださいね。」
と注意してその場は話を終えた。
ー 獣王王国の王城
「何!女神の使徒様一行だと。」
「はい、シスターメイ様が案内役で10名ほどの一行です。」
「して使徒様とはどのような男だ?」
と問う獣王
「いえそれが・・若いヒューマンの女です。」
「何女!その様なものが戦えるのか?俺は会わんぞ!」
というと自室に引き込んで出てこようとしない。
困った宰相役の獣人が長老に相談し、初代様に代わりに対応してもらうことになった。
「メイが連れてきた使徒様だろう、俺が挨拶するのがいいだろう。興味もあるしな。」
と不穏な発言もありながら初代獣王のライオネスが謁見のまで一行を待つことになった。
おおよその状況を聞いたシスターメイは、「なんとバカにことを」と言いながらも
「セシル様丁度良いことに初代獣王がお会いになるそうです。」
と報告し王城に向けて出発した。
獣人王国は獣人の国だけに動物を飼うことが得意な者が多く、畜産業が盛んであり魔の森と呼ばれる森で魔物を狩り生計を立てるものも多い、ただ農業自体をするものが少なくどちらかというと肉肉の世界である。
ー 初代獣王の面前
「ワシが初代獣王のライオネスだ、使徒様方遠方より来訪ありがたく思います。」
初めの予想に反して従順な態度を取るライオネスだった。
話も問題なく進みデオルダン王国との対応に話が移った時、
「使徒様少しよろしいでしょうか?」
と話の腰を折るライオネス
「何かございますか?」
と私が聞けば
「憎きデオルダン王国の者達とは和解は難しいかと、それと獣人は強さこそ正義であります。そこで現獣王と手合わせをお願いできませんか?」
という話だった。
どうやら現獣王は私たちが力のない名ばかりの使徒と思っているようで、その考え違いを力を持って知らしめてほしいということの様だ。
「分かりました、私はいつでも結構です。」
と答えれば
「それでは場を用意させてきます。」
とライオネスが席を立った。
どうやら直ぐにでも立ち会う必要がる様だ、でも怪我を負わせることも出来ないか。
と考えていたらシスターメイが
「バカな現獣王の腕の一本でも折って目覚めさせてくださいませ。」
とシスターとも思えぬ言葉、しかし獣人ならそうかもしれないなと考え直した私。
ー 初代獣王ライオネス side
ワシの可愛い曾孫のメイが大役をおせつかって戻ってきた様だ。
使徒様一行だという、タイガーは強いがあまり政治的で無いため奥に引き込んだ様だがワシがその使徒様の実力を確認しておこうか。
そんな感じで出迎えた。
いや、これでも人だというのか!
ただじっと座っている若いヒューマンの女、その身体から溢れ出しそうな魔力と武威、ドラゴンでさえここまでのものはそういまい。
しかもその横に座る2人の男、白い髪の男は獣神であろう、そして黒髪の男は・・黒竜か!
この2人を従えるこの女、さすが使徒と呼ばれるだけのことはある。
ワシがも少し若ければ・・白い髪の男だけでも立ち会いたいものだ。
直ぐに現獣王のタイガーを呼びつけに向かった、あいつも強いやつと戦えると言えば話に乗るだろうし、あの使徒の姿を見てなんと言うか楽しみでもある。
ー 獣王との手合わせ
「先ずは、獣王王国の騎士団隊長クラスからお相手をお願いいたします。」
相手も8人並んでいる、どうやら1人づつ戦いたい様だ。
「スメル貴方が順番を決めてね、その次はクロ、そしてタロウ最後は私でいいかな。」
と私が言うと皆頷く。
スメルが最初に出る様だ、相手は巨漢の熊獣人。
女神の五指のメンバーは、私から授かった果実を幾つか食した後も努力をしてレベルを上げていた。
多分この世界ではタロウやクロ以外ならそうそう勝てる相手はいないだろう。
対戦が始まるも私の予想通り、レベルの格が違うと言えた。
盾職だったスメルだが今では身体強化と防御と制圧魔法で相手を捉えると、その不壊の盾で相手を叩きのめすのだ。
5分もせぬうちに勝敗が決まる、その後も圧倒的な力の差で五指のメンバーは勝ち進む、回復役のサーシャでさえ大男を投げ飛ばすのだ、相手が可哀想に見えるほどだ。
その様子を見て落ち着けない様子が現獣王、ギリギリと歯を食いしばって見ていたがその横の初代獣王のライオネスはニコニコして見ている。どうして?
クロとタロウも相手に掠らせもせずに打ち倒すと私の前に来て
「役目終わらせました。」
と頭を下げて誰がここで一番偉いのかを強調する。
役者だね皆んな。
待ちきれない様子で獣王が飛び出して構える。
そこにゆっくりと立ち上がり魔力を練り上げながら歩いて近づく私、相対した時に獣王のタイガーは冷や汗を垂らしながら膝を折った。
「対戦前に膝を折るとは私もバカにされたものよの」(時代劇風に)
「・・申し訳ございませぬ。自分の力を過信してしまい・・・失礼のほどどうか私の首一つでお許しください。」
と苦しそうに答える獣王。
周りを見れば他の獣人も苦しそうだ、少し威圧を漏らしすぎたか。
威圧を緩め
「これなればどうか?折角だ手合わせをしようではありませんか。」
と言うと、立ち上がった獣王が笑顔に変わり、雄叫びをあげて突っ込んできた。
「ドーン」
ものすごい音がして暫くすると空から獣王が降ってきた。
「バーン」
慌てて駆け寄る獣人達
「死にはしていませんよ、サーシャ回復をお願い。」
と言えばサーシャがすすと進み出て回復魔法をかける。
範囲魔法の回復魔法の様で対戦後の獣人達も皆その魔法で回復した様だ。
「おおこれは・・・素晴らしい。」
と言う声が聞こえてきた。
その後気がついた獣王が初代獣王に頭を下げた後、私に向かい土下座の様な体制をとった。
横からシスターメイが
「これが絶対服従の姿勢です。」
と教えてくれた。
「獣王殿今回は一方的でしたが暫く逗留しますので、訓練などご一緒してレベルを上げて貰いましょうかね。」
と言うとあっけに取られた顔を上げた獣王が大きく笑い
「ありがとうございます、これでまだ強くなれます。」
と笑いながら礼を言った。
その後は、多くの獣人達と共に会食だった。
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