無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなった私の話を切実に聞いて欲しい!

カントリー

文字の大きさ
17 / 62
第1章 ようこそ!獣人の国クモード王国へ

第3話 ついに対面!無愛想な黒豹騎士に出会ってしまった件について①

しおりを挟む
…………………………………………
第3話 ついに対面!無愛想な黒豹騎士に出会ってしまった件について①



…………………………………………


異世界転移して1週間後…




グツ グツ グツ

グツ グツ グツ


「ふっふふ~ん♪」

私はクモード王国の厨房にて、お鍋を掻き回していた。

え?なんでクモード城にまだいるのかって?
ふふっ…なんと私!働き口が決まりました!

働き場所はクモード城の厨房で。料理見習いとして3日前から働き始めています。不法侵入じゃないからね!

あの後、働き口を探す為に自身の得意技の料理で里芋の煮っ転がしを作って提供した所、城の従者の方々に気に入ってもらい、即日オファーをもらったの。

しかも、衣食住もクモード城で賄ってくれるという手厚いサポート付きで。


いやぁ…本当にありがとう。ルビーちゃん!リール国王!2人が居なかったら、私…異世界で餓死していたよ。

あっ…でも私の場合はダイエットになってスリムボディを手に入れられるのかな。なんちゃって(笑)

心の中でノリツッコミをしながら、鍋の中にお味噌を溶いていると…


ガタ ガタ


ベアリ「おっ今日も良い匂いだね。お疲れ様!」

「りっ料理長!お疲れ様です。」ドキッ!

料理長が茶色の紙袋を抱えて厨房の中にやってきた。

この方はベアリ・テディさん。クモード城の料理長を務めていて、彼の作る料理は絶品で、実はお礼に出してくれたフルコース料理はベアリ料理長が作ったんだって。


ベアリ「いつもありがとうね。ヨーグルちゃんが来てくれたおかげでとても助かったよ。料理のレパートリーが増えたし、人手不足も解消と良い事づくめだよ。」

「いっいえ…皆さんがとても優しくフォローしてくれてるおかげです…」ドキドキ

ヨーグルは私の異世界での名前。都子だと異世界人だとバレる可能性が高いから、リール国王が働き口の人々に偽名で伝えたんだって。

でも…偽名でも憧れの人からちゃん付けで呼ばれるとドキドキしちゃう。

うぅぅ…ベアリ料理長…素敵だなぁ。あと20歳ぐらい若くて、未婚だったら好きになっていたかもっ…しれない!!


ベアリ「ふふっ嬉しいこと言うね。今日のまかないスープも美味しそうだね」

「あっこれはミソスープです。牡丹王国の材料を使いました。休憩時間、皆さんと一緒に飲みましょう。」

ベアリ「おぉ!洋食での使用が難しい牡丹王国の材料を…これは楽しみだ!」

和気藹々とベアリ料理長と会話をしている最中…


ドタ ドタ ドタ ドタ

慌ただしい足音が複数聞こえて。何だと思い私とベアリ料理長は足音の方をみると…


ツバル「りょりょ料理長!ヨーグルちゃん!大変です!」

ニャリンガ「あの黒豹騎士ダーク・スカイがヨーグルちゃんを呼べってっ訳が分かりませんにゃ!」

上司のツバルさんとニャリンガさんが慌てて厨房に入ってきた。2人とも真っ青な顔をしている。


どういう事?!私…やらかしてしまった?!それと…



黒豹騎士ダーク・スカイって誰??
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?

玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。 ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。 これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。 そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ! そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――? おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!? ※小説家になろう・カクヨムにも掲載

幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない

ラム猫
恋愛
 幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。  その後、十年以上彼と再会することはなかった。  三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。  しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。  それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。 「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」 「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」 ※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。 ※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。

獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。

真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。 狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。 私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。 なんとか生きてる。 でも、この世界で、私は最低辺の弱者。

ヤンデレ旦那さまに溺愛されてるけど思い出せない

斧名田マニマニ
恋愛
待って待って、どういうこと。 襲い掛かってきた超絶美形が、これから僕たち新婚初夜だよとかいうけれど、全く覚えてない……! この人本当に旦那さま? って疑ってたら、なんか病みはじめちゃった……!

ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます

五珠 izumi
恋愛
城の下働きとして働いていた私。 ある日、開かれた姫様達のお見合いパーティー会場に何故か魔獣が現れて、運悪く通りかかった私は切られてしまった。 ああ、死んだな、そう思った私の目に見えるのは、私を助けようと手を伸ばす銀髪の美少年だった。 竜獣人の美少年に溺愛されるちょっと不運な女の子のお話。 *魔獣、獣人、魔法など、何でもありの世界です。 *お気に入り登録、しおり等、ありがとうございます。 *本編は完結しています。  番外編は不定期になります。  次話を投稿する迄、完結設定にさせていただきます。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

【完結】異世界転移した私、なぜか全員に溺愛されています!?

きゅちゃん
恋愛
残業続きのOL・佐藤美月(22歳)が突然異世界アルカディア王国に転移。彼女が持つ稀少な「癒しの魔力」により「聖女」として迎えられる。優しく知的な宮廷魔術師アルト、粗野だが誠実な護衛騎士カイル、クールな王子レオン、最初は敵視する女騎士エリアらが、美月の純粋さと癒しの力に次々と心を奪われていく。王国の危機を救いながら、美月は想像を絶する溺愛を受けることに。果たして美月は元の世界に帰るのか、それとも新たな愛を見つけるのか――。

処理中です...