無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなりました!〜個性豊かな獣人の国からコンニチハ!〜

カントリー

文字の大きさ
41 / 68
第1章 ようこそ!獣人の国クモード王国へ

第12話 交換日記で一件落着の件について②

しおりを挟む
……………………………………………………
第12話 交換日記で一件落着の件について②
……………………………………………………

ミカヅキさんとダークさんが戻ってきて、現在、私達は…

「…えっと…ダークさん?」

下手に動いたらどうなるか分からない緊迫した場面になっていた。どうしてこうなった?!


ダーク「…………」ギンッ
・ダーク、ヨーグルの真正面に立つ。緊張のあまり眼力が強くなり、タダならぬ雰囲気をかもち出している。

ミカヅキ「…………(顔面こわっ。好きな人に向ける顔じゃ無いわよ。)」
・ダーク達の様子を伺うミカヅキ。

ルビー「……はわわ…」
ミカヅキにしがみ付きオロオロするルビー。


「………(にっ睨んでる?…いやこれは緊張しているのかな?!)」

カオスすぎる状況に私の内心は冷や汗ダラダラ。せっかくルビーちゃんと一緒に考えたセリフが頭から吹き飛んでしまう。

いや逃げちゃダメだ私!今ここで逃げたら……絶対…後悔する。


「…っ……ダークさん…」グッ

後ろに隠した『ある物』を握りしめた後、それをダークさんの目の前に出した。

ある物と言うのはルビーちゃんから譲り受けた1冊の「交換日記帳」。

「私っ貴方の事は何も知らない。貴方を知りたい!だから一緒に交換日記をしませんか!」

ダーク「……!!」

「ダークさんの事…ちゃんと知った上で仲良くなりたいです。日記の内容は一言だけでも良いんです。どうでしょうか……」

折り畳み携帯やパソコンがないこの異世界で、相手とのやり取りは手紙と【交換日記】しかない。口数の少ないダークさんなら、文字でやり取りするのはピッタリなんじゃないかって…

そろーと…日記帳を下ろし、ダークさんを見る。さあ彼はどんな反応をとるか?不安、緊張、焦りが心の中で渦巻く中、様子を窺うと…


ダーク「………する。」

彼はポツリと呟くと、日記帳を私の手から受け取った。

…よっ…良かったぁぁ…受け取ってくれて…カオスすぎる状況だから断られるかと思ったぁぁ…嫌そうな顔もしていないし本当に…

安心感が湧き、思わず地面に座り込む。


ダーク「……ヨーグルッ」

「あっ大丈夫ですよ。安心感で思わずへたり込んだだけなので…ははは…」

ダーク「……ヨーグル。再び我と…ありがとう。」

ダークさんは口元を緩め、片手で私の頬を撫でた。その手つきは先ほどの行動と打って変わって、壊れ物を扱う優しい手つきだ。



ミカヅキ「ゲフンッ!ゲフンッ!」

ダーク「…そうだったな。」

ミカヅキさんが咳き込むと共に、彼は頬に添えた手を引き、私をじっと見据えてこう告げた。

ダーク「ヨーグル。『また』、よろしく頼む。」
 
この時は何も知らなかった。彼が言う『また』にどんな思いが込められていたかを…もし、何も知らない頃の私に伝えられるなら…こう言いたい。

【元の世界に帰りたいなら、これ以上ダークさんと深く関わるな。】




ーーーーーーー
ーーーーーーー



この後、ミカヅキ&ルビーの監視の元、ヨーグルは無事にクモード城へ送られた。


【【オマケ】その帰り道での一コマ】

ダーク「先に言うが、我はヨーグルの事、食材とは思っていない。」

「?!じゃあ、どうして私に牙を向けたんですか。」

ダーク「そんなの決まっているだろ。我の……」

ミカヅキ「ゲフンッゲフン…ゴホゴホ」 

ルビー「ケホッケホン…」

突然、咳き込むミカヅキとルビーにより、ダークとの会話は遮られた。もちろん、この咳込みはヨーグルを守る為だった。

「ミッミカヅキさん、ルビーちゃん大丈夫ですか?!2人ともすごい咳込みっ…」

ダーク「…また、いつか話す。ヨーグルは良い友人を持ったな。」

ダークはミカヅキ達の行動を見て、ため息をついた後、口を閉ざした。

















『首筋に跡を付ける』
このクモード王国の世界では、獣人族が恋人又は意中の人を番させる手段。跡を付けられた人はどんなに遠くの場所にいても逃げられない。つまり元の世界にも帰れない。



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました

鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。 けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。 そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。 シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。 困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。 夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。 そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。 ※他投稿サイトにも掲載中

隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?

こころ ゆい
恋愛
ジャスミン・リーフェント。二十歳。 歴史あるリーフェント公爵家の一人娘だが、 分厚い眼鏡に地味な装い、常に本を読んでいる変わり者。皆が自分のことをそう言っているのは知っていた。 モーリャント王国の王太子殿下、コーネル・モーリャントとの婚約が王命で決まってから十三年。王妃教育を終えても婚姻は進まず、宙ぶらりん状態。 そんな中、出席した舞踏会でいつも通り他の女性をエスコートする王太子殿下。 それだけならまだ良かったが、あろうことか王太子の連れた女性が事件を巻き起こす。その最中で言い渡された婚約破棄。 「....婚約破棄、お受けいたします」 そのあと、ジャスミンは一人旅に出てある人物と出会った。 これは、婚約破棄された女性が獣人国で知らぬうちに番と出会い、運命に翻弄されていく物語。

【完】麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜

こころ ゆい
恋愛
※完結しました!皆様のおかげです!ありがとうございました! ※既に完結しておりますが、番外編②加筆しました!(2025/10/17)  狼獣人、リードネストの番(つがい)として隣国から攫われてきたモモネリア。  突然知らない場所に連れてこられた彼女は、ある事情で生きる気力も失っていた。  だが、リードネストの献身的な愛が、傷付いたモモネリアを包み込み、徐々に二人は心を通わせていく。  そんなとき、二人で訪れた旅先で小さなドワーフ、ローネルに出会う。  共に行くことになったローネルだが、何か秘密があるようで?  自分に向けられる、獣人の深い愛情に翻弄される番を描いた、とろ甘溺愛ラブストーリー。

【恋愛】目覚めたら何故か騎士団長の腕の中でした。まさかの異世界トリップのようです?

梅花
恋愛
日下美南(くさかみなみ)はある日、ひょんなことから異世界へとトリップしてしまう。 そして降り立ったのは異世界だったが、まさかの騎士団長ベルゴッドの腕の中。 何で!? しかも、何を思ったのか盛大な勘違いをされてしまって、ベルゴッドに囲われ花嫁に? 堅物騎士団長と恋愛経験皆無の喪女のラブロマンス?

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。

じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが

カレイ
恋愛
 天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。  両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。  でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。 「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」  そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り

楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。 たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。 婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。 しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。 なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。 せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。 「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」 「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」 かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。 執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?! 見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。 *全16話+番外編の予定です *あまあです(ざまあはありません) *2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪

処理中です...