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第22話 刺客の制圧
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樹とアリアは完全に戦闘態勢の目をしていた。
「オーバンさんと他の騎士の方たちはここで姫さんを守ってください。俺とアリアもで刺客たちを何とかしてきます」
「しょ、正気ですか!? 敵はかなりの人数なんでしょう?」
「その辺もご心配なく。あの公爵様のご息女に傷でもつけたら、公爵たちに顔向けできませんから、必ず制圧してきますよ」
「承知しました」
樹たちは刺客の元に歩みを進めた。
アリアもは相変わらずの咥え煙草に銃を手にしている。
「この辺でしたよね」
「ああ、俺もそう思う」
反応があった場所から人の気配が感知できなくなっていた。
「これは……」
「人払いの結界だな。さてと、どうするかな」
「結界なら、要となる物があるはずです。それを探しましょう」
「ああ、そうだな」
樹は周囲を調べるためにサーチの魔法を展開した。
「見つけた」
樹は場所を特定するとその場所に向かった。
そこには大きな岩に魔法陣のようなものが描かれていた。
「これを破壊すればいいんだな」
「はい、それは私にお任せを」
そう言うと、アリアは魔法陣の中心に銃弾を撃ち込んだ。
すると、先程までは感知できなかった刺客の気配を性格に感じとる事が出来た。
「どうやら、結界は破壊されたようだな」
「はい、そのようです」
「じゃあ、ひと暴れしますか」
樹たちは気配を感じた方に向かって歩き出した。
「そこに居るのは分かっている。さっさと顔を見せたらどうだ?」
樹の言葉で隠れていた刺客が姿を見せた。
「貴様、何もんだ? どうやってこの結界を解いた?」
そこには十人ほどの刺客たちの中からリーダー格の男が問いかけて来た。
「あ、これ、結界のつもりだったんだ。なんかの大道芸かと思ったわ」
「き、貴様ぁ」
「悪いが、これ以上お前とのお喋りに付き合うつもりは無い。失せろ」
樹はドスの効いた声で言い放った。
「黙れ!! 俺らは公爵の娘に用があってな。お前らこそ消えてもらう。おい、やっちまえ!」
男たちは剣や弓、斧などを構えた。
「やっぱ、こうなるよね。アリアやるぞ」
「はい!」
樹は刀、アリアは銃を抜いた。
「殺すなよ」
「承知しております」
一直線に突っ込んできた男の剣をかわし、足をかけて転倒させる。
倒れた所に刀の柄の部分をみぞおちに叩き込んだ。
その後も敵の攻撃を刀で受け流しながら、刀の峰を腹や首に入れ、気絶させる。
アリアはお得意の銃で麻痺弾を打ち込んで気絶させていた。
近づいて来た敵には腕を取り、捻り上げ、そのまま投げ飛ばしてしまった。
リーダー格の男も、アリアの麻痺弾にやられたようだった。
「なんとかなったな」
「ええ、敵が大したことなくて助かりましたね」
樹たちは気絶させた刺客を縛り上げていた。
「さてと、こいつらどうするか」
「そうですね。ここに置いていく訳にもいきませんし……」
「とりあえず、オーバンさんたちの所にまで戻るか」
「そうしましょう」
二人は縛り上げた刺客たちを道の隅に寄せると、オーバン団長率いる騎士団とエリーヌ姫の元まで歩いた。
「オーバンさんと他の騎士の方たちはここで姫さんを守ってください。俺とアリアもで刺客たちを何とかしてきます」
「しょ、正気ですか!? 敵はかなりの人数なんでしょう?」
「その辺もご心配なく。あの公爵様のご息女に傷でもつけたら、公爵たちに顔向けできませんから、必ず制圧してきますよ」
「承知しました」
樹たちは刺客の元に歩みを進めた。
アリアもは相変わらずの咥え煙草に銃を手にしている。
「この辺でしたよね」
「ああ、俺もそう思う」
反応があった場所から人の気配が感知できなくなっていた。
「これは……」
「人払いの結界だな。さてと、どうするかな」
「結界なら、要となる物があるはずです。それを探しましょう」
「ああ、そうだな」
樹は周囲を調べるためにサーチの魔法を展開した。
「見つけた」
樹は場所を特定するとその場所に向かった。
そこには大きな岩に魔法陣のようなものが描かれていた。
「これを破壊すればいいんだな」
「はい、それは私にお任せを」
そう言うと、アリアは魔法陣の中心に銃弾を撃ち込んだ。
すると、先程までは感知できなかった刺客の気配を性格に感じとる事が出来た。
「どうやら、結界は破壊されたようだな」
「はい、そのようです」
「じゃあ、ひと暴れしますか」
樹たちは気配を感じた方に向かって歩き出した。
「そこに居るのは分かっている。さっさと顔を見せたらどうだ?」
樹の言葉で隠れていた刺客が姿を見せた。
「貴様、何もんだ? どうやってこの結界を解いた?」
そこには十人ほどの刺客たちの中からリーダー格の男が問いかけて来た。
「あ、これ、結界のつもりだったんだ。なんかの大道芸かと思ったわ」
「き、貴様ぁ」
「悪いが、これ以上お前とのお喋りに付き合うつもりは無い。失せろ」
樹はドスの効いた声で言い放った。
「黙れ!! 俺らは公爵の娘に用があってな。お前らこそ消えてもらう。おい、やっちまえ!」
男たちは剣や弓、斧などを構えた。
「やっぱ、こうなるよね。アリアやるぞ」
「はい!」
樹は刀、アリアは銃を抜いた。
「殺すなよ」
「承知しております」
一直線に突っ込んできた男の剣をかわし、足をかけて転倒させる。
倒れた所に刀の柄の部分をみぞおちに叩き込んだ。
その後も敵の攻撃を刀で受け流しながら、刀の峰を腹や首に入れ、気絶させる。
アリアはお得意の銃で麻痺弾を打ち込んで気絶させていた。
近づいて来た敵には腕を取り、捻り上げ、そのまま投げ飛ばしてしまった。
リーダー格の男も、アリアの麻痺弾にやられたようだった。
「なんとかなったな」
「ええ、敵が大したことなくて助かりましたね」
樹たちは気絶させた刺客を縛り上げていた。
「さてと、こいつらどうするか」
「そうですね。ここに置いていく訳にもいきませんし……」
「とりあえず、オーバンさんたちの所にまで戻るか」
「そうしましょう」
二人は縛り上げた刺客たちを道の隅に寄せると、オーバン団長率いる騎士団とエリーヌ姫の元まで歩いた。
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