363 / 718
第十章 虚空
第九話 幕間
しおりを挟む
ラルフたちがクリムゾンテールの秩序を乱している頃、ヒューマンの最先端の国”イルレアン国”にようやくガノンたちが到着した。
「……んだよここ。他の国と違い過ぎねぇか?」
ガノンと共に旅をする正孝は驚愕の眼差しで街を見渡した。
しっかりと石畳で舗装され、街灯がズラッと並んだ綺麗な道路。清掃が隅々まで行き届き、ゴミの一つも落ちていない。背の高い石造りの家が近代的な空気感をより強くし、人々には活気があふれ、街ゆく人たちの顔には落ち着きと安心があった。
「一歩外に出りゃ魔獣の住み着く超危険領域だってのに、何でこんなに余裕な顔してんだよ」
「ここはご覧の通り結界が張られてて、並みの魔獣なんかじゃ突破できないからね。魔族もここと”ヴォルケイン”は避けてると思うよ」
アリーチェは当然だと言わんばかりに説明する。ガノンはしけた顔で舌を打った。
「……チッ、ただの平和ボケの連中だ……」
白の騎士団というだけで関所を難なくパスした彼らは、この国に滞在するために宿を探す。その間、ふらふらとドゴールが酒場に引き寄せられていたが、幾度もその道を塞ぎながら大きめの宿に辿り着いた。
「ここなんか良いんじゃない?」
「……バーカ、高ぇよ。もう少し貧相な宿がこの先にある。そこにしようぜ」
「けーっ!ここでもケチんのかよ!アウルヴァングの爺さんの時に反省して少しは変わったと思ったのによ!」
白の騎士団が一人”嵐斧”のアウルヴァング。ドワーフの国”グレートロック”での戦いで戦死した。ガノンの奢りで食わせていた酒場で「飲み食いし過ぎだ」と止めたことを後悔していたのだが、それとこれとは話が違う。
「……世の中金だぜ。金があれば何でも揃うからな。ケチで結構」
先に進もうとするが、ふと一人いないことに気づく。
「……おい、ドゴールはどうした?」
「え?また?」
三人でキョロキョロと見渡していると、食事処が目に映った。三人はため息をつきながら食事処に向かう。中に入ると、案の定ドゴールがカウンターに座っていた。既に何かを頼んだようで目の前にはコップが置かれ、中の内容物は茶色く染まっている。十中八九、酒だろう。
「……おい手前ぇ、良い加減にしろよ。少しは切り替えられねぇのか?」
ドゴールは死んだような濁った目でガノンを見る。以前の聡明さは何処へ行ってしまったのか、声の一つも発することなくカウンターに向き直った。
ガタンッ
ガノンはドゴールの胸ぐらを掴んで目の前まで引き寄せた。ドゴールの足はぷらぷらと浮き、首も締まっているだろうに、苦しそうな様子も怯える様子もなく虚空を見ていた。
「お、おお、お客さんっ!うちで喧嘩は困るよっ!」
料理を作っていた店長が慌てて駆け寄った。
「あははっ、ごめんなさいお店の方。ほらガノン、ドゴールを降ろして。丁度食事時だし私たちも食べましょうよ」
苛立ちから血管が浮き出ていたガノンは、プルプルと震えながらゆっくりとドゴールを床に足を下ろした。胸ぐらから手を離すと、解放されたドゴールはカウンターの椅子を起こして元の位置に収まった。
それを見て舌打ちをした後、近くのテーブル席にドカッと座った。正孝もアリーチェもバツが悪そうにテーブル席に座る。
「……おいドゴール。ここは手前ぇが俺らの分まで出せよな……」
三人も料理を適当に頼むと、店内に嫌な空気が流れる。この街……いや、この国はゴロツキに該当するものがほんの一握りしかいない。だからこんな喧嘩まがいのいざこざが起こったのも珍しい部類に入る。店長はビクビクしながら何とか料理を提供した。
四人が料理を堪能していると、外にガチャガチャと金属の擦れる音が響いた。その音に店の入り口を睨む。
「……なんだ?」
「あれじゃない?関所の兵士が私たちのことを上に伝えたのよ。ほらガノンを見て慌てふためいてたじゃない」
白の騎士団であるガノンが突然やってきたのだ。歓迎されてもおかしくない。この金属の音が全身鎧の音だと気づくまでにそんなに時間はかからなかった。
「へー、律儀なもんだな。つってもグレートロックの時と同じか。このおっさんが迎えに来た時と状況が似てるぜ」
正孝はほっぺにご飯粒をつけながらドゴールを見た。当の本人は酒を呷る。
ガノンは面倒臭そうに席から立つと、入り口を開け放った。そこには案の定、ゼアルが立っていた。
「……よぉゼアル」
「ああ。もうそろそろ来る頃だろうとは思っていたが……全く貴様は、到着したのなら先ずは私のところに顔を出さないか」
このセリフにも既視感があった。
「……けっ、どいつもこいつも言うことが変わらねぇ……手前ぇも食ってくか?」
「いや、私は良い。ここの食事が済んだらすぐに城に来い」
「……そうはいかねぇ。宿を探さねぇとだしよ」
「良いから来い。宿なら私が用意する」
「……ああ?何だよ手前ぇの奢りか?なら喜んで行くぜ」
「まぁそんなところだ。城で待っているぞ」
ゼアルは踵を返して歩き去る。ガノンもその背中を見送った後、店に入って席に着く。
「……たく、相変わらずの仕事人間だな……」
「ゼアルさん?」
「……ああ、食い終わったら城に来いとよ」
「つーことは城で寝泊まりすんのか?俺一回城に泊まってみたかったんだよ。遊園地にある城とか一泊できたらって夢見てたんだよなぁ……」
「なになに?マサタカは意外にロマンチストなの?」
「……何言ってんだ。城で一泊なんざ出来るわけがねぇだろ。ありゃ王の居城だぞ?城勤めなら分からんでもないが、流れもんに城を開放するかよ」
「んだよ、がっかりだな」
ふてくされる正孝。それを尻目にガツガツと食事をし始めるアリーチェ。食事が終わったらすぐに来いと言うお達しを聞いて、あまり時間がないと思ったのかペロリと平らげる。
「すいませーん。お代わりお願いしまーす」
「……食いすぎんなよ?」
その後、ガノン、正孝、ドゴールの食事が終わるまでに三回お代わりを繰り返した。
「……んだよここ。他の国と違い過ぎねぇか?」
ガノンと共に旅をする正孝は驚愕の眼差しで街を見渡した。
しっかりと石畳で舗装され、街灯がズラッと並んだ綺麗な道路。清掃が隅々まで行き届き、ゴミの一つも落ちていない。背の高い石造りの家が近代的な空気感をより強くし、人々には活気があふれ、街ゆく人たちの顔には落ち着きと安心があった。
「一歩外に出りゃ魔獣の住み着く超危険領域だってのに、何でこんなに余裕な顔してんだよ」
「ここはご覧の通り結界が張られてて、並みの魔獣なんかじゃ突破できないからね。魔族もここと”ヴォルケイン”は避けてると思うよ」
アリーチェは当然だと言わんばかりに説明する。ガノンはしけた顔で舌を打った。
「……チッ、ただの平和ボケの連中だ……」
白の騎士団というだけで関所を難なくパスした彼らは、この国に滞在するために宿を探す。その間、ふらふらとドゴールが酒場に引き寄せられていたが、幾度もその道を塞ぎながら大きめの宿に辿り着いた。
「ここなんか良いんじゃない?」
「……バーカ、高ぇよ。もう少し貧相な宿がこの先にある。そこにしようぜ」
「けーっ!ここでもケチんのかよ!アウルヴァングの爺さんの時に反省して少しは変わったと思ったのによ!」
白の騎士団が一人”嵐斧”のアウルヴァング。ドワーフの国”グレートロック”での戦いで戦死した。ガノンの奢りで食わせていた酒場で「飲み食いし過ぎだ」と止めたことを後悔していたのだが、それとこれとは話が違う。
「……世の中金だぜ。金があれば何でも揃うからな。ケチで結構」
先に進もうとするが、ふと一人いないことに気づく。
「……おい、ドゴールはどうした?」
「え?また?」
三人でキョロキョロと見渡していると、食事処が目に映った。三人はため息をつきながら食事処に向かう。中に入ると、案の定ドゴールがカウンターに座っていた。既に何かを頼んだようで目の前にはコップが置かれ、中の内容物は茶色く染まっている。十中八九、酒だろう。
「……おい手前ぇ、良い加減にしろよ。少しは切り替えられねぇのか?」
ドゴールは死んだような濁った目でガノンを見る。以前の聡明さは何処へ行ってしまったのか、声の一つも発することなくカウンターに向き直った。
ガタンッ
ガノンはドゴールの胸ぐらを掴んで目の前まで引き寄せた。ドゴールの足はぷらぷらと浮き、首も締まっているだろうに、苦しそうな様子も怯える様子もなく虚空を見ていた。
「お、おお、お客さんっ!うちで喧嘩は困るよっ!」
料理を作っていた店長が慌てて駆け寄った。
「あははっ、ごめんなさいお店の方。ほらガノン、ドゴールを降ろして。丁度食事時だし私たちも食べましょうよ」
苛立ちから血管が浮き出ていたガノンは、プルプルと震えながらゆっくりとドゴールを床に足を下ろした。胸ぐらから手を離すと、解放されたドゴールはカウンターの椅子を起こして元の位置に収まった。
それを見て舌打ちをした後、近くのテーブル席にドカッと座った。正孝もアリーチェもバツが悪そうにテーブル席に座る。
「……おいドゴール。ここは手前ぇが俺らの分まで出せよな……」
三人も料理を適当に頼むと、店内に嫌な空気が流れる。この街……いや、この国はゴロツキに該当するものがほんの一握りしかいない。だからこんな喧嘩まがいのいざこざが起こったのも珍しい部類に入る。店長はビクビクしながら何とか料理を提供した。
四人が料理を堪能していると、外にガチャガチャと金属の擦れる音が響いた。その音に店の入り口を睨む。
「……なんだ?」
「あれじゃない?関所の兵士が私たちのことを上に伝えたのよ。ほらガノンを見て慌てふためいてたじゃない」
白の騎士団であるガノンが突然やってきたのだ。歓迎されてもおかしくない。この金属の音が全身鎧の音だと気づくまでにそんなに時間はかからなかった。
「へー、律儀なもんだな。つってもグレートロックの時と同じか。このおっさんが迎えに来た時と状況が似てるぜ」
正孝はほっぺにご飯粒をつけながらドゴールを見た。当の本人は酒を呷る。
ガノンは面倒臭そうに席から立つと、入り口を開け放った。そこには案の定、ゼアルが立っていた。
「……よぉゼアル」
「ああ。もうそろそろ来る頃だろうとは思っていたが……全く貴様は、到着したのなら先ずは私のところに顔を出さないか」
このセリフにも既視感があった。
「……けっ、どいつもこいつも言うことが変わらねぇ……手前ぇも食ってくか?」
「いや、私は良い。ここの食事が済んだらすぐに城に来い」
「……そうはいかねぇ。宿を探さねぇとだしよ」
「良いから来い。宿なら私が用意する」
「……ああ?何だよ手前ぇの奢りか?なら喜んで行くぜ」
「まぁそんなところだ。城で待っているぞ」
ゼアルは踵を返して歩き去る。ガノンもその背中を見送った後、店に入って席に着く。
「……たく、相変わらずの仕事人間だな……」
「ゼアルさん?」
「……ああ、食い終わったら城に来いとよ」
「つーことは城で寝泊まりすんのか?俺一回城に泊まってみたかったんだよ。遊園地にある城とか一泊できたらって夢見てたんだよなぁ……」
「なになに?マサタカは意外にロマンチストなの?」
「……何言ってんだ。城で一泊なんざ出来るわけがねぇだろ。ありゃ王の居城だぞ?城勤めなら分からんでもないが、流れもんに城を開放するかよ」
「んだよ、がっかりだな」
ふてくされる正孝。それを尻目にガツガツと食事をし始めるアリーチェ。食事が終わったらすぐに来いと言うお達しを聞いて、あまり時間がないと思ったのかペロリと平らげる。
「すいませーん。お代わりお願いしまーす」
「……食いすぎんなよ?」
その後、ガノン、正孝、ドゴールの食事が終わるまでに三回お代わりを繰り返した。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最弱Sランク冒険者は引退したい~仲間が強すぎるせいでなぜか僕が陰の実力者だと勘違いされているんだが?
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
冒険者のノエルはSランクパーティーの荷物もちだった。
ノエル自体に戦闘能力はなく、自分のことを足手まといだとすら思っていた。
そして、Sランクになったことで、戦うモンスターはより強力になっていった。
荷物持ちであるノエルは戦闘に参加しないものの、戦場は危険でいっぱいだ。
このままじゃいずれ自分はモンスターに殺されてしまうと考えたノエルは、パーティーから引退したいと思うようになる。
ノエルはパーティーメンバーに引退を切り出すが、パーティーメンバーはみな、ノエルのことが大好きだった。それどころか、ノエルの実力を過大評価していた。
ノエルがいないとパーティーは崩壊してしまうと言われ、ノエルは引退するにできない状況に……。
ノエルは引退するために自分の評判を落とそうとするのだが、周りは勘違いして、ノエルが最強だという噂が広まってしまう。
さらにノエルの評判はうなぎのぼりで、ますます引退できなくなるノエルなのだった。
他サイトにも掲載
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【完結】異世界転移で、俺だけ魔法が使えない!
林檎茶
ファンタジー
俺だけ魔法が使えないとか、なんの冗談だ?
俺、相沢ワタルは平凡で一般的な高校二年生である。
成績は中の下。友達も少なく、誇れるような特技も趣味もこれといってない。
そんなつまらない日常は突如として幕を閉じた。
ようやく終わった担任の長話。喧騒に満ちた教室、いつもより浮き足立った放課後。
明日から待ちに待った春休みだというのに突然教室内が不気味な紅色の魔法陣で満ちたかと思えば、俺は十人のクラスメイトたちと共に異世界に転移してしまったのだ。
俺たちを召喚したのはリオーネと名乗る怪しい男。
そいつから魔法の存在を知らされたクラスメイトたちは次々に魔法の根源となる『紋章』を顕現させるが、俺の紋章だけは何故か魔法を使えない紋章、通称『死人の紋章』だった。
魔法という超常的な力に歓喜し興奮するクラスメイトたち。そいつらを見て嫉妬の感情をひた隠す俺。
そんな中クラスメイトの一人が使える魔法が『転移魔法』だと知るや否やリオーネの態度は急変した。
リオーネから危険を感じた俺たちは転移魔法を使っての逃亡を試みたが、不運にも俺はただ一人迷宮の最下層へと転移してしまう。
その先で邂逅した存在に、俺がこの異世界でやらなければならないことを突きつけられる。
挫折し、絶望し、苦悩した挙句、俺はなんとしてでも──『魔王』を倒すと決意する。
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる