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6 サビマナの学習予定
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国王陛下はボーラン男爵との茶会の席でレンエールとサビマナの婚約を認めるが、約束事があると提言した。
「まだ、ノマーリンとの婚約白紙もボーラン嬢との新たな婚約も、公表するタイミングではない」
「いつまで待てと言うのですっ!」
レンエールはもう一月も内密にしているので不安と苛立ちがあった。
「レンエールの我儘を通したのだ。それくらいは我慢せよ」
レンエールはグッと次句を飲み込んだ。
「もう一つ。婚姻前の性行為は許されないぞ。万が一にも妊娠騒ぎになれば……」
国王陛下は真面目な表情でレンエールとサビマナを見た。レンエールは真剣な顔で頷き、サビマナは顔を赤らめた。
「やっだぁ! 男と女が同じ場所で暮らすんだから、何があるか……
うふふふ」
サビマナの言葉にレンエールが青くなる。
「サビィ! 私は君を汚さないっ! 婚姻まで一年と少し。お互いに大事にしよう」
「もうっ! 大事にする方法ってそれぞれでしょう」
サビマナはクネクネとレンエールに擦りついた。レンエールは首をブンブンと横に振る。
「ダメだぞ。それが私達の婚姻の条件なのだぞ」
レンエールは必死だが、サビマナは唇を尖らせて拗ねたフリをしているだけだった。
「サビマナ。婚姻することを一番に考えてくれ」
「はぁい。わかったわよぉ」
ボーラン男爵の後押しに、サビマナは渋々頷いた。
国王陛下の言を聞かず、ボーラン男爵の言に頷いたサビマナにネイベット侯爵が心の中で苦虫を噛み潰していたのは誰も気が付かない。
……いや、ネイベット侯爵付きの文官だけが気が付き、青い顔をしていた……。
とはいえ、夜にも逢瀬を楽しめることになったレンエールとサビマナである。サビマナがレンエールの手を取れば、二人は目を合わせて喜んでいた。
それを他所にネイベット侯爵は文官に指示を出していく。
文官によって三人に紙が配られた。
「こちらがボーラン嬢の今後の主な一日のタイムテーブルです」
三人はそれを一目見て瞠目した。
「何これっ? 朝四時起きで勉強? 夜十時まで勉強? 学園に行く以外に自由時間はないじゃないっ!」
「はい。それでも、一年後に婚姻となると時間が足りないと思われます。とりあえず、最低限だけ履修していただきます」
「サビィ……」
タイムテーブルを見て、さすがにレンエールもサビマナを不憫に思った。しかし、王族教育を受けてきたレンエールはこのくらい必要だという大臣の意見も理解している。
王妃がいい考えが浮かんだとばかりに目を輝かせた。
「そうだわ。レンエール。そなたもこのタイムテーブルにお付き合いなさい」
「え?! どうして、私が?」
「ボーラン嬢は、貴方のためになら頑張れるそうだし、貴方も協力すると言ったでしょう?
それに、ずっと一緒にいたいと、今言っていたのではないの?」
まるで当たり前のことを言ったのに驚かれたことに驚いている王妃は、目をしばたかせた。その様子にレンエールはたじろいだ。
「そうだな。それはいい考えだ。一般教養の復習も大切だぞ。
それに、レンエールは語学が苦手であったな。フォローしてもらえなくなったのだ。勉強するべきだろう」
王子として他国の要人を迎えたパーティーに何度も出席しているレンエールだが、多少の語学はできるが大抵はバザジール公爵令嬢ノマーリンがフォローしてくれていたのだ。
「ネイベット大臣。家庭教師の手配を頼む」
「かしこまりました」
レンエールは何度か口をパクパクとさせたが、サビマナの縋るような瞳に何も言えなくなった。
「それから……」
ネイベット侯爵が困り顔でボーラン男爵とサビマナを見た。
「ネイベット大臣。必要な話なら遠慮せずに伝えてくれ。婚約してまだ一日目なのだ。ボーラン男爵やボーラン嬢は知らぬことも多くて当然だろう。本人たちが後で恥をかかぬよう心を砕いてやってほしい」
国王がネイベット侯爵を諭す。
「まだ、ノマーリンとの婚約白紙もボーラン嬢との新たな婚約も、公表するタイミングではない」
「いつまで待てと言うのですっ!」
レンエールはもう一月も内密にしているので不安と苛立ちがあった。
「レンエールの我儘を通したのだ。それくらいは我慢せよ」
レンエールはグッと次句を飲み込んだ。
「もう一つ。婚姻前の性行為は許されないぞ。万が一にも妊娠騒ぎになれば……」
国王陛下は真面目な表情でレンエールとサビマナを見た。レンエールは真剣な顔で頷き、サビマナは顔を赤らめた。
「やっだぁ! 男と女が同じ場所で暮らすんだから、何があるか……
うふふふ」
サビマナの言葉にレンエールが青くなる。
「サビィ! 私は君を汚さないっ! 婚姻まで一年と少し。お互いに大事にしよう」
「もうっ! 大事にする方法ってそれぞれでしょう」
サビマナはクネクネとレンエールに擦りついた。レンエールは首をブンブンと横に振る。
「ダメだぞ。それが私達の婚姻の条件なのだぞ」
レンエールは必死だが、サビマナは唇を尖らせて拗ねたフリをしているだけだった。
「サビマナ。婚姻することを一番に考えてくれ」
「はぁい。わかったわよぉ」
ボーラン男爵の後押しに、サビマナは渋々頷いた。
国王陛下の言を聞かず、ボーラン男爵の言に頷いたサビマナにネイベット侯爵が心の中で苦虫を噛み潰していたのは誰も気が付かない。
……いや、ネイベット侯爵付きの文官だけが気が付き、青い顔をしていた……。
とはいえ、夜にも逢瀬を楽しめることになったレンエールとサビマナである。サビマナがレンエールの手を取れば、二人は目を合わせて喜んでいた。
それを他所にネイベット侯爵は文官に指示を出していく。
文官によって三人に紙が配られた。
「こちらがボーラン嬢の今後の主な一日のタイムテーブルです」
三人はそれを一目見て瞠目した。
「何これっ? 朝四時起きで勉強? 夜十時まで勉強? 学園に行く以外に自由時間はないじゃないっ!」
「はい。それでも、一年後に婚姻となると時間が足りないと思われます。とりあえず、最低限だけ履修していただきます」
「サビィ……」
タイムテーブルを見て、さすがにレンエールもサビマナを不憫に思った。しかし、王族教育を受けてきたレンエールはこのくらい必要だという大臣の意見も理解している。
王妃がいい考えが浮かんだとばかりに目を輝かせた。
「そうだわ。レンエール。そなたもこのタイムテーブルにお付き合いなさい」
「え?! どうして、私が?」
「ボーラン嬢は、貴方のためになら頑張れるそうだし、貴方も協力すると言ったでしょう?
それに、ずっと一緒にいたいと、今言っていたのではないの?」
まるで当たり前のことを言ったのに驚かれたことに驚いている王妃は、目をしばたかせた。その様子にレンエールはたじろいだ。
「そうだな。それはいい考えだ。一般教養の復習も大切だぞ。
それに、レンエールは語学が苦手であったな。フォローしてもらえなくなったのだ。勉強するべきだろう」
王子として他国の要人を迎えたパーティーに何度も出席しているレンエールだが、多少の語学はできるが大抵はバザジール公爵令嬢ノマーリンがフォローしてくれていたのだ。
「ネイベット大臣。家庭教師の手配を頼む」
「かしこまりました」
レンエールは何度か口をパクパクとさせたが、サビマナの縋るような瞳に何も言えなくなった。
「それから……」
ネイベット侯爵が困り顔でボーラン男爵とサビマナを見た。
「ネイベット大臣。必要な話なら遠慮せずに伝えてくれ。婚約してまだ一日目なのだ。ボーラン男爵やボーラン嬢は知らぬことも多くて当然だろう。本人たちが後で恥をかかぬよう心を砕いてやってほしい」
国王がネイベット侯爵を諭す。
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