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いつか見た夢の世界で
退けぬ道
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『備えあれば憂い無し』という、異国の先人が遺した言葉を本で読んだ事がある。
事前準備を怠らなければ如何なる事態が起ころうとも心配は無用である、という意味の古い警句の一つであり、日頃からの準備が肝要である事の教えを示すものだ。
思えば私は、死ぬ前も、生を繰り返してからも、自らの願いを果たすためだけの独善的な思想と行いでもって物事を起こしてきた。
ジークの愛を手に入れるために他者を害し、自らが悪だというのにいざとなれば死に逃げて、終いには何からも逃げ出そうとして、何度だって逃げようとして、逃げられないと悟ればようやく罪を贖って赦しを乞うた。
今の私を取り巻く全ては、まるで考えも至らず、ノープランに生きてきた事の、その結果なのだ。
だから、贖罪のために色々な事をしてきた。
これまでの全てを清算し、終わるために。
祈り、奉仕、援助。 手の届く範囲で出来る事、思い付く事はとことんしてきた。
けれど今になって思うのは、全ての行いの起点にあるのが『自らの願望』でしかないそれは果たしてエゴイズム以外の何であったというのかという事。
今までの全てを否定したいのではない。
ただ、私が本当の意味で死ぬための生でしてきた全てが無駄だったのではないかと、自己満足程度のものなのではないかと、これまでの道程に不安を覚えているのだ。
贖罪のための生でひたすら、赦される事だけを望んでここまで来た事は本当に正しかったのだろうか。
この生での死を自らの最期の死とする為ばかりを備えて、ここ数週間は自らの死後さえも想定して動いてきた。
けれどそれは、生を望む人間として逸脱した思考の元に為された行動であり、そもそも、死を望む事さえも人間として異端なのだ。
死への恐怖を知っている筈なのに、生を望む人間である筈なのに、どうして私はそうまで死を望むのか。
その願いの根源は、果たして深い絶望のみであったのだろうか。
……分からない。
分からないけれど、もう既に備えは整っている。
後は、幕引きの後に下される運命からの裁定を待つのみ。
また生を繰り返すか、赦されて死を賜るか。 それは分からないけれど、為せるだけは為しただろう。
この生で紡いだ多くの縁を清算してからというもの、パーティーの開催まで1週間を切ってからは毎日ジークを守るための訓練に精を出し、一時的とはいえジークの隣に立つ者として相応しい立居振る舞いと貫禄を得られたと思う。
そして、明日はもうパーティーの当日で、私の運命が決まるのだ。
この呪われた生に死を、贖いに報いを。
教会に通う事がなくなってからというもの、日に何度か自室で1人きりになった時に祈るようになった。
どこに居るとも分からぬ神のような存在に祈る事だけが、私が出来る最後の一つなのだから。
死を望み、死を待ち侘びる、異端な思想の罪人に救済を。
安寧の眠りを。
そうしてこの生に終幕を。
どうか、どうか………。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
その朝は、陽の昇る前に目が覚めた。
普段であれば自らに付けられた侍女に何度も声を掛けられて、体を揺すられて、それでようやく目を覚ますような私。
ここ最近は始業の一時間前に学園に行くために早起きを心がけていたけれど、それでも陽がそれなりに高く昇ってからの起床だ。
朝早くから働いている屋敷勤めの使用人達より早い筈も無くて、私付きの侍女は着替えを手伝ってくれて、御者も馬車の準備を万端にして私を待っている。
けれど、陽が昇る前なんて誰だってまだ眠っていて、朝を告げる鳥だって鳴き声をあげない、そんな薄暗闇の時間なのだ。
だから、いつかの朝のように本でも読みながら時間が過ぎるのを待とうかと思ったけれども、本棚に目を向けて2日ほど前に領地の孤児院に向けて送り出したのだと思い出した。
子供達と約束した通り、私の持っている本の中から明るく華やかなお話のものをセレクトして、手紙と共に送ったのだ。
おかげで本棚の半分以上を占有していた小説類の殆どが無くなって、参考書などのお堅い本が残るのみの閑散とした中身になってしまった。 だから、実質は何も無いのとそう大差ない。
目も冴えて二度寝など出来そうもないし、他にすることも無い。
結果として、手持ち無沙汰でぼーっと過ごす事となった。 もっとも、陽が昇ってからは忙しくなるのだから、今のうちに休んでおけるだけ休んでおくのも良いだろう。
そう考えながら、今日のこの後の流れを思い出して少しげんなりした。
なにせ、陽が昇って時間がくれば、私は王城に登ってさんざん磨き上げられて、されるがままになるのだろうから。
パーティー自体は夕刻からの開始ではあるけれど、見栄と意地の塊である貴族達はパーティーまでの日中の時間を余さず使って自らを磨き上げる。 それが常識なのだ。
だから私もそんな貴族の例に漏れず、夕刻からのパーティーに向けて王太子の隣に立つに相応しい姿になるために王城で準備に取り掛かる……正直、まるで気乗りしないけれど。
幼少期をまともに令嬢として扱われなかった影響で、私は少しばかりガサツな性格に成長したように思う。
勿論、普段はそんな所をおくびにも出さず悟られないように隠し通しているけれど、本当は着飾る事も、貴族社会の不毛な見栄も、全てが過剰に過ぎて無意味なものに感じてしまうのだ。
着飾って見栄を張る事が正しい世界に生きているのだからと妥協をしているけれど、ゴテゴテしたドレスなんかよりも本当はもっと動きやすいワンピースや男性のものとされているズボンなどの方が好ましかった。
けれど、公爵令嬢として在る以上は自らの義務として課せられた事を為さなければならない。
選択肢など、そこには無い。
そしてそれ以上に、今の私には退路もありはしない。
為すべきはジークを守る事。
そのためにジークのパートナーとして選ばれた存在なのだから、必要とあらば受け入れる他ない。
時は無常に流れて、私は王城へと登った。
そしてすぐに捕まって、王城勤めのメイド達に磨き上げられた。
湯浴みにオイルマッサージ、それが終わればろくに食事を摂る事も無いままにキツくコルセットを巻かれて、ジークから贈られて以降部屋の隅で放置されていたままでようやく日の目を見る事となったドレスに袖を通した。
普段はあまり濃くのせない化粧も、華美に、それでいて品を損ねる事のない程度に施された。
字面に表すと数項目程度の準備なのに、完了へと至るまでにおよそ8時間も掛けての大仕事だと言うのだから堪らない。
そんな大仕事の果てに磨き上げられた自身の姿を見て、あくまでジークを守る事が目的であるのだからもう少し機能性を重視した装いを仕立てられなかったのかと疑問が浮かぶ。
念の為に、自前で一つだけ装備してきたけれど、いざという時にこんな格好で、私はまともに動けるのだろうかと心配になるくらいには重い衣装だ。
せめて、パニエだけでも脱いでは駄目なものかしら……。
とはいえ、ここまで来てしまえばもう後には引けないし、これまで備えてきた全てを活用して使命を果たさなければならない。
今更四の五の言っても意味など無いのだ。
備えあれば、憂い無し。
進む道の先を案じて、必要だと想定したものを集めて、想定外にも対処出来るだけの備えを整えて、そうして障害を超えて先へ先へと歩み続ける事こそが、あの警句の真意。
未来を得る為の教えなのだ。
だからこそ、過去は捨て置かれる。
備えは未知を踏破する為の手段。
未来を得る為に何かを手放そうとも、諦めない意思を確固たるものとする地盤だ。
たとえその道程で大切なものを失おうとも引き返せず、戻る事も出来ないというのに、後悔さえも引き摺りながら進まなければならなくなる。
それは、ある意味で呪いのようなものだと思う。
だからこそ、ここまで備えてきた私も、もう引き返す事など出来はしない。
失ったもの、その記憶を胸の内で慈しみながら、過去に戻りたいと願おうとも歩みを止める事など許されない。
動きだした運命には、逆らえないから。
もう私に出来るのは十全でもって使命を果たし、裁定を待つ事のみ。
「では行こうか、エリーナ嬢」
「はい、殿下」
備えも後悔も、全てを引っ下げ引き摺って、たった一度きりの、かつて憧れたジークのエスコートに導かれながら私は行く。
私の運命の果てを、この手に掴む為に。
事前準備を怠らなければ如何なる事態が起ころうとも心配は無用である、という意味の古い警句の一つであり、日頃からの準備が肝要である事の教えを示すものだ。
思えば私は、死ぬ前も、生を繰り返してからも、自らの願いを果たすためだけの独善的な思想と行いでもって物事を起こしてきた。
ジークの愛を手に入れるために他者を害し、自らが悪だというのにいざとなれば死に逃げて、終いには何からも逃げ出そうとして、何度だって逃げようとして、逃げられないと悟ればようやく罪を贖って赦しを乞うた。
今の私を取り巻く全ては、まるで考えも至らず、ノープランに生きてきた事の、その結果なのだ。
だから、贖罪のために色々な事をしてきた。
これまでの全てを清算し、終わるために。
祈り、奉仕、援助。 手の届く範囲で出来る事、思い付く事はとことんしてきた。
けれど今になって思うのは、全ての行いの起点にあるのが『自らの願望』でしかないそれは果たしてエゴイズム以外の何であったというのかという事。
今までの全てを否定したいのではない。
ただ、私が本当の意味で死ぬための生でしてきた全てが無駄だったのではないかと、自己満足程度のものなのではないかと、これまでの道程に不安を覚えているのだ。
贖罪のための生でひたすら、赦される事だけを望んでここまで来た事は本当に正しかったのだろうか。
この生での死を自らの最期の死とする為ばかりを備えて、ここ数週間は自らの死後さえも想定して動いてきた。
けれどそれは、生を望む人間として逸脱した思考の元に為された行動であり、そもそも、死を望む事さえも人間として異端なのだ。
死への恐怖を知っている筈なのに、生を望む人間である筈なのに、どうして私はそうまで死を望むのか。
その願いの根源は、果たして深い絶望のみであったのだろうか。
……分からない。
分からないけれど、もう既に備えは整っている。
後は、幕引きの後に下される運命からの裁定を待つのみ。
また生を繰り返すか、赦されて死を賜るか。 それは分からないけれど、為せるだけは為しただろう。
この生で紡いだ多くの縁を清算してからというもの、パーティーの開催まで1週間を切ってからは毎日ジークを守るための訓練に精を出し、一時的とはいえジークの隣に立つ者として相応しい立居振る舞いと貫禄を得られたと思う。
そして、明日はもうパーティーの当日で、私の運命が決まるのだ。
この呪われた生に死を、贖いに報いを。
教会に通う事がなくなってからというもの、日に何度か自室で1人きりになった時に祈るようになった。
どこに居るとも分からぬ神のような存在に祈る事だけが、私が出来る最後の一つなのだから。
死を望み、死を待ち侘びる、異端な思想の罪人に救済を。
安寧の眠りを。
そうしてこの生に終幕を。
どうか、どうか………。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
その朝は、陽の昇る前に目が覚めた。
普段であれば自らに付けられた侍女に何度も声を掛けられて、体を揺すられて、それでようやく目を覚ますような私。
ここ最近は始業の一時間前に学園に行くために早起きを心がけていたけれど、それでも陽がそれなりに高く昇ってからの起床だ。
朝早くから働いている屋敷勤めの使用人達より早い筈も無くて、私付きの侍女は着替えを手伝ってくれて、御者も馬車の準備を万端にして私を待っている。
けれど、陽が昇る前なんて誰だってまだ眠っていて、朝を告げる鳥だって鳴き声をあげない、そんな薄暗闇の時間なのだ。
だから、いつかの朝のように本でも読みながら時間が過ぎるのを待とうかと思ったけれども、本棚に目を向けて2日ほど前に領地の孤児院に向けて送り出したのだと思い出した。
子供達と約束した通り、私の持っている本の中から明るく華やかなお話のものをセレクトして、手紙と共に送ったのだ。
おかげで本棚の半分以上を占有していた小説類の殆どが無くなって、参考書などのお堅い本が残るのみの閑散とした中身になってしまった。 だから、実質は何も無いのとそう大差ない。
目も冴えて二度寝など出来そうもないし、他にすることも無い。
結果として、手持ち無沙汰でぼーっと過ごす事となった。 もっとも、陽が昇ってからは忙しくなるのだから、今のうちに休んでおけるだけ休んでおくのも良いだろう。
そう考えながら、今日のこの後の流れを思い出して少しげんなりした。
なにせ、陽が昇って時間がくれば、私は王城に登ってさんざん磨き上げられて、されるがままになるのだろうから。
パーティー自体は夕刻からの開始ではあるけれど、見栄と意地の塊である貴族達はパーティーまでの日中の時間を余さず使って自らを磨き上げる。 それが常識なのだ。
だから私もそんな貴族の例に漏れず、夕刻からのパーティーに向けて王太子の隣に立つに相応しい姿になるために王城で準備に取り掛かる……正直、まるで気乗りしないけれど。
幼少期をまともに令嬢として扱われなかった影響で、私は少しばかりガサツな性格に成長したように思う。
勿論、普段はそんな所をおくびにも出さず悟られないように隠し通しているけれど、本当は着飾る事も、貴族社会の不毛な見栄も、全てが過剰に過ぎて無意味なものに感じてしまうのだ。
着飾って見栄を張る事が正しい世界に生きているのだからと妥協をしているけれど、ゴテゴテしたドレスなんかよりも本当はもっと動きやすいワンピースや男性のものとされているズボンなどの方が好ましかった。
けれど、公爵令嬢として在る以上は自らの義務として課せられた事を為さなければならない。
選択肢など、そこには無い。
そしてそれ以上に、今の私には退路もありはしない。
為すべきはジークを守る事。
そのためにジークのパートナーとして選ばれた存在なのだから、必要とあらば受け入れる他ない。
時は無常に流れて、私は王城へと登った。
そしてすぐに捕まって、王城勤めのメイド達に磨き上げられた。
湯浴みにオイルマッサージ、それが終わればろくに食事を摂る事も無いままにキツくコルセットを巻かれて、ジークから贈られて以降部屋の隅で放置されていたままでようやく日の目を見る事となったドレスに袖を通した。
普段はあまり濃くのせない化粧も、華美に、それでいて品を損ねる事のない程度に施された。
字面に表すと数項目程度の準備なのに、完了へと至るまでにおよそ8時間も掛けての大仕事だと言うのだから堪らない。
そんな大仕事の果てに磨き上げられた自身の姿を見て、あくまでジークを守る事が目的であるのだからもう少し機能性を重視した装いを仕立てられなかったのかと疑問が浮かぶ。
念の為に、自前で一つだけ装備してきたけれど、いざという時にこんな格好で、私はまともに動けるのだろうかと心配になるくらいには重い衣装だ。
せめて、パニエだけでも脱いでは駄目なものかしら……。
とはいえ、ここまで来てしまえばもう後には引けないし、これまで備えてきた全てを活用して使命を果たさなければならない。
今更四の五の言っても意味など無いのだ。
備えあれば、憂い無し。
進む道の先を案じて、必要だと想定したものを集めて、想定外にも対処出来るだけの備えを整えて、そうして障害を超えて先へ先へと歩み続ける事こそが、あの警句の真意。
未来を得る為の教えなのだ。
だからこそ、過去は捨て置かれる。
備えは未知を踏破する為の手段。
未来を得る為に何かを手放そうとも、諦めない意思を確固たるものとする地盤だ。
たとえその道程で大切なものを失おうとも引き返せず、戻る事も出来ないというのに、後悔さえも引き摺りながら進まなければならなくなる。
それは、ある意味で呪いのようなものだと思う。
だからこそ、ここまで備えてきた私も、もう引き返す事など出来はしない。
失ったもの、その記憶を胸の内で慈しみながら、過去に戻りたいと願おうとも歩みを止める事など許されない。
動きだした運命には、逆らえないから。
もう私に出来るのは十全でもって使命を果たし、裁定を待つ事のみ。
「では行こうか、エリーナ嬢」
「はい、殿下」
備えも後悔も、全てを引っ下げ引き摺って、たった一度きりの、かつて憧れたジークのエスコートに導かれながら私は行く。
私の運命の果てを、この手に掴む為に。
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