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花枯れた箱庭の中で
虜囚の夢
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ーーー今でも、夢に見る。 今でも、耳に残っている。
顔を青褪めさせて帰ってきた父の顔を、扉越しに聞こえてきた嗚咽と懺悔の声を。
あの時、呆然自失としていた父に、過ぎ去るその背中に、私は何が出来ただろうか。 呼び止めようとも止まらぬその背中に、私は……。
……ああ、分かっているとも。
呼び止めようとも応じぬならば、抱き留めてでも一人にさせるべきではなかったのだ。
後悔しても既に遅く、愚鈍な私の過ちが妹と母をも死に追いやった。
なのに私は……私だけが生き残ってしまった。
誰が悪かったのか。
どうして皆が死んだのかと、何度も考えた。
生き続けるには気力が必要だった、活力となる原動力が必要だった。
だから、その疑問の解たる師の声に心傾き、縋り、怨みこそが私の生きる理由となった。
正しい感情だと、正当な想いだと。
……じゃあ、あの時抱えた後悔は?
確かに、父が自害を選ぶ程に追い詰めたのは愚なる初代アリステル王だろう。 それだけは間違いない、私と師の怨みの根源なのだから。
でも、あの後悔は。
死を歩む父を抱き留められなかった私は。
私は………。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
流れ込む情報の濁流。
怨嗟の声と、後悔の念。
それはあまりにも多く、重く。 故に、読む者にとっては多大なる負荷となって襲い掛かる。
日記の筆者、アルマの遺した想いは、怨嗟の対象であるジークに限らずとも、自らの血筋でさえも呪う程に昏く、心を侵蝕する。
無差別なそれは怨嗟でありながら、けれど何処か嘆きのようで、だからジークにはそれがとても憐れに思えた。
ただ怨む事だけが、アルマの救いだったから。
「っ、うぇ……!」
脳が割れる様な頭痛と、猛烈な吐き気がジークを襲っていた。
当然だ。 情報量の多寡によって脳の処理が追い付かず、ましてやそれらは、自らを呪う声と感情の波なのだから。
けれど、ジークには受け止めるより他に無かった。
「赦して、くれ……もう、頼むから………」
赦しを乞い、懇願する。
でも、ジークにとって、それは自らのためではなかった。
だって、彼は善き王族。
滅私奉公でもって贖うべきアリステルの血族。
彼は尊ばれる立場なれども、その座に胡座をかいて怠惰を貪る事など赦されない罪人の子孫なのだ。
なればこそ、ジークは自らの身など気にもしていない。 どうなろうと、当然の報いとして受け入れるだけの諦観に浸されていた。
幽閉棟で学んだ王族の罪と、建ち並ぶ多くの墓石こそが罪の証。
それを、まざまざと見せつけられてきたのだから。
赦されぬならば、赦されるまで呪われるのだ。
でも、それはあくまで己が身の上のみでの話。
他者が、それも、自らが大切だと感じている者が身替わりになっている現状など到底、彼にとっては理にそぐわない事なのだ。
「どうか、エリーナ嬢を……彼女の事を赦してくれ! 怨むならば、殺すならば王族である俺であるべきだろう! 彼女は、無関係……」
叫び、虚空に訴え掛けた。
けれど、ジークはその声が誰かに届くよりも先に力尽きて、腰掛けた椅子より崩れ落ちて、倒れ込んだ。
そうして、どれだけ時が経った事か。
気付けばジークは、何処か解らぬ場所を漂っていた。
地を踏み歩む人という生き物が、不思議な事に空に浮いて飛び回っていた。
そこにジークの意思は無いけれど、フワフワと美しい花が咲き誇る、見覚えの無い庭園の上を浮遊している。
そして、庭園の中に、一つの人影を見つけた。
美しい銀の髪と、いつか見た憂いさえ取り払われたかのような無垢な寝顔。
くうくうと寝息が聞こえ、生命の鼓動を感じさせる。
それは間違いなく、ジークが自らを身代わりとしても構わないとしてでも救いたいと願った彼女、エリーナの姿。
救いたいと願い、未だベッドの上で目覚める事なく眠り続ける彼女の、その穏やかな寝顔に、例え夢であるとはいえ、ジークは手を伸ばさずにはいられなかった。
けれど、夢で空を漂うそれは自らの意思に反してエリーナから離れていくばかり。
望めども、求めども、無慈悲にも彼の手はエリーナに届かない。
フワフワと浮上して、やがて庭園を一望出来る程に上昇したところで、ジークは現実に目覚めた。
「夢……」
気付くと同時に落胆する。
さっきまで目の前で眠っていたエリーナに、手が届かないどころか、あまつさえ夢でしかなかったなどとは……。
けれどそう考えて、一つ疑問を持った。
夢とは潜在意識の表れであり、故に深層心理にある望みこそが浮かび上がる。
ならば、エリーナが浮かぶ事は必然でもある。
けれど、エリーナと夢の中のあの庭園は、いったいどんな関係性があるというのか。
目覚める直前に覗いた庭園の全貌は、奇しくもサリーに調査の前段階で聞き取りをしたそれと一致しているように思えた。
もし、夢の庭園とエリーナが通っていた朽ちた宮が同じものであるとして、その関係性はエリーナが目覚めなくなる以前、彼女が度々訪れていた程度でしかなく、それ以外でジークでさえ知らなかった朽ちた庭園が浮かぶ要因など存在しない。
そもそも、ジークは実際の宮など見た事さえ無いのだ。 口伝で知った程度の要素が、ジークの深層心理でエリーナと結び付いて夢として現れるものであろうか。
結論は、あり得るかも知れない、だ。
けれど今までのどの探求よりも、例え夢であったとしても、最もエリーナに近付いた事に変わりはない。
不確かな事であっても、不可思議なものであっても、それもまた一つの躍進である。
アルマの日記と夢、そして朽ちた宮。
ベネディック学長より日記を借り受け、ジークはより探求を進めていく。
例え汚泥の道であろうとも、そこには確かに、新たな道があったのだから。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「………あら? 私は何を……。 どうして、こんな所にいるのかしら」
眠りの無い筈の場所。
罪を贖うための庭園。
そんな場所で、花の水やりをして周っていた私は、知らぬ間に草花をベッドにしてお昼寝をしていた、らしい。
こんな事は今までにも何度かあって、それらは全て私の周りにあの小さな光達が姿を表してからの事。 知らぬ間に水やりを終えていたり、気付けば木陰に腰掛けていたりと、まるで記憶に無い事が起こるのだ。
「それに今、なんだか懐かしい気配がした気がするわ……」
誰かに見られていたような。
それでいて、私の名前を呼ばれたような、そんな気がしたのだ。
「……ああ、いけない。 今日は雑草を抜いてしまわないといけないのに」
けれど、深く気にする事も無く、その必要性すら感じない。 だから、すぐに私の役目を思い出して、仕事に取り掛かる。
私は罪人で、贖うためにここに居る、ただの庭師なのだからと。
顔を青褪めさせて帰ってきた父の顔を、扉越しに聞こえてきた嗚咽と懺悔の声を。
あの時、呆然自失としていた父に、過ぎ去るその背中に、私は何が出来ただろうか。 呼び止めようとも止まらぬその背中に、私は……。
……ああ、分かっているとも。
呼び止めようとも応じぬならば、抱き留めてでも一人にさせるべきではなかったのだ。
後悔しても既に遅く、愚鈍な私の過ちが妹と母をも死に追いやった。
なのに私は……私だけが生き残ってしまった。
誰が悪かったのか。
どうして皆が死んだのかと、何度も考えた。
生き続けるには気力が必要だった、活力となる原動力が必要だった。
だから、その疑問の解たる師の声に心傾き、縋り、怨みこそが私の生きる理由となった。
正しい感情だと、正当な想いだと。
……じゃあ、あの時抱えた後悔は?
確かに、父が自害を選ぶ程に追い詰めたのは愚なる初代アリステル王だろう。 それだけは間違いない、私と師の怨みの根源なのだから。
でも、あの後悔は。
死を歩む父を抱き留められなかった私は。
私は………。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
流れ込む情報の濁流。
怨嗟の声と、後悔の念。
それはあまりにも多く、重く。 故に、読む者にとっては多大なる負荷となって襲い掛かる。
日記の筆者、アルマの遺した想いは、怨嗟の対象であるジークに限らずとも、自らの血筋でさえも呪う程に昏く、心を侵蝕する。
無差別なそれは怨嗟でありながら、けれど何処か嘆きのようで、だからジークにはそれがとても憐れに思えた。
ただ怨む事だけが、アルマの救いだったから。
「っ、うぇ……!」
脳が割れる様な頭痛と、猛烈な吐き気がジークを襲っていた。
当然だ。 情報量の多寡によって脳の処理が追い付かず、ましてやそれらは、自らを呪う声と感情の波なのだから。
けれど、ジークには受け止めるより他に無かった。
「赦して、くれ……もう、頼むから………」
赦しを乞い、懇願する。
でも、ジークにとって、それは自らのためではなかった。
だって、彼は善き王族。
滅私奉公でもって贖うべきアリステルの血族。
彼は尊ばれる立場なれども、その座に胡座をかいて怠惰を貪る事など赦されない罪人の子孫なのだ。
なればこそ、ジークは自らの身など気にもしていない。 どうなろうと、当然の報いとして受け入れるだけの諦観に浸されていた。
幽閉棟で学んだ王族の罪と、建ち並ぶ多くの墓石こそが罪の証。
それを、まざまざと見せつけられてきたのだから。
赦されぬならば、赦されるまで呪われるのだ。
でも、それはあくまで己が身の上のみでの話。
他者が、それも、自らが大切だと感じている者が身替わりになっている現状など到底、彼にとっては理にそぐわない事なのだ。
「どうか、エリーナ嬢を……彼女の事を赦してくれ! 怨むならば、殺すならば王族である俺であるべきだろう! 彼女は、無関係……」
叫び、虚空に訴え掛けた。
けれど、ジークはその声が誰かに届くよりも先に力尽きて、腰掛けた椅子より崩れ落ちて、倒れ込んだ。
そうして、どれだけ時が経った事か。
気付けばジークは、何処か解らぬ場所を漂っていた。
地を踏み歩む人という生き物が、不思議な事に空に浮いて飛び回っていた。
そこにジークの意思は無いけれど、フワフワと美しい花が咲き誇る、見覚えの無い庭園の上を浮遊している。
そして、庭園の中に、一つの人影を見つけた。
美しい銀の髪と、いつか見た憂いさえ取り払われたかのような無垢な寝顔。
くうくうと寝息が聞こえ、生命の鼓動を感じさせる。
それは間違いなく、ジークが自らを身代わりとしても構わないとしてでも救いたいと願った彼女、エリーナの姿。
救いたいと願い、未だベッドの上で目覚める事なく眠り続ける彼女の、その穏やかな寝顔に、例え夢であるとはいえ、ジークは手を伸ばさずにはいられなかった。
けれど、夢で空を漂うそれは自らの意思に反してエリーナから離れていくばかり。
望めども、求めども、無慈悲にも彼の手はエリーナに届かない。
フワフワと浮上して、やがて庭園を一望出来る程に上昇したところで、ジークは現実に目覚めた。
「夢……」
気付くと同時に落胆する。
さっきまで目の前で眠っていたエリーナに、手が届かないどころか、あまつさえ夢でしかなかったなどとは……。
けれどそう考えて、一つ疑問を持った。
夢とは潜在意識の表れであり、故に深層心理にある望みこそが浮かび上がる。
ならば、エリーナが浮かぶ事は必然でもある。
けれど、エリーナと夢の中のあの庭園は、いったいどんな関係性があるというのか。
目覚める直前に覗いた庭園の全貌は、奇しくもサリーに調査の前段階で聞き取りをしたそれと一致しているように思えた。
もし、夢の庭園とエリーナが通っていた朽ちた宮が同じものであるとして、その関係性はエリーナが目覚めなくなる以前、彼女が度々訪れていた程度でしかなく、それ以外でジークでさえ知らなかった朽ちた庭園が浮かぶ要因など存在しない。
そもそも、ジークは実際の宮など見た事さえ無いのだ。 口伝で知った程度の要素が、ジークの深層心理でエリーナと結び付いて夢として現れるものであろうか。
結論は、あり得るかも知れない、だ。
けれど今までのどの探求よりも、例え夢であったとしても、最もエリーナに近付いた事に変わりはない。
不確かな事であっても、不可思議なものであっても、それもまた一つの躍進である。
アルマの日記と夢、そして朽ちた宮。
ベネディック学長より日記を借り受け、ジークはより探求を進めていく。
例え汚泥の道であろうとも、そこには確かに、新たな道があったのだから。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「………あら? 私は何を……。 どうして、こんな所にいるのかしら」
眠りの無い筈の場所。
罪を贖うための庭園。
そんな場所で、花の水やりをして周っていた私は、知らぬ間に草花をベッドにしてお昼寝をしていた、らしい。
こんな事は今までにも何度かあって、それらは全て私の周りにあの小さな光達が姿を表してからの事。 知らぬ間に水やりを終えていたり、気付けば木陰に腰掛けていたりと、まるで記憶に無い事が起こるのだ。
「それに今、なんだか懐かしい気配がした気がするわ……」
誰かに見られていたような。
それでいて、私の名前を呼ばれたような、そんな気がしたのだ。
「……ああ、いけない。 今日は雑草を抜いてしまわないといけないのに」
けれど、深く気にする事も無く、その必要性すら感じない。 だから、すぐに私の役目を思い出して、仕事に取り掛かる。
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