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44.カタカナいっぱい
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おいしいお昼を満喫して、瑛士さんの凄い車に再び乗った。
「帰って仕事か……凛太も勉強でしょ?」
「はい。おいしかったので頑張れます」
ふふ、と笑いながら、瑛士さん越しに、キラキラしてる海を眺める。
「海、そんなに遠くないのに、車無いし、全然来ないんですよね……綺麗ですね」
「オレ、ドライブすんの、好きだよ。この道、夜は空いてるからさ。眠れない時とか、たまに走りにくる」
「そうなんですね。綺麗でしょうね」
なんとなく、夜の海を想像しながら、ふうん、と頷く。
そこでふと。なんだか少し気になって。
――聞いていいか迷いながら、聞き方を考えていると。
「……どした?」
オレが言葉に詰まってるのをすぐ気づいた瑛士さんが、ちらっと視線を流してきた。
「……瑛士さんと話してると、何回か、眠れないって聞くんですけど」
「――ああ。ごめんね」
「いえ……あの、それって、忙しくて、眠ってる暇がないってことじゃなくて……眠ろうとしても眠れないんですか?」
「――んー。どっちもだけど……寝付けない感じ?」
そっか、寝付けないって、言ってたなぁ……。
「そうなんですか……なんでかは分かってますか?」
「さあ。……疲れすぎてるのかな。良く分からないけど」
「行きました? 病院とか。睡眠外来、みたいな」
「いや。ショートスリーパーなのかなって。まあ、寝なくても結構元気だし。元気そうに見えるでしょ?」
「――まあ……見えます、けど」
確かに元気そうだけど。
「でもね、瑛士さん、ほんとは、ショートスリーパーっていないんだっていう先生も居ますよ。麻痺してるだけで、ほんとはちゃんと寝ないとって」
「んー……でも、ベッドでしばらく眠れないと、仕事したくなっちゃったり」
「お仕事好きなんですね」
「好き……ていうのかな。まあ酒飲んで寝ちゃう時もあるけど……」
なんだか、苦笑してる。
「瑛士さん、今夜は早く帰ってきますか?」
「ん?」
「――朝言ってた、ホットミルク、作りますよ。寝る前に飲んでみましょ? 苦手なら、ハーブティーとかにしますけど」
「どっちも好きだよ」
そんな言い方に、ふ、と顔が綻んでしまう。
「乳製品に含まれてるトリプトファンっていう成分からセロトニンていうホルモンが出来るんですけど。メラトニンっていう睡眠ホルモンがでるんです。これは太陽を浴びた方がいいんですけどね。あと、カルシウムもよくって、自律神経を整えてくれるので、自然に眠れるかも。あったかいの飲むと、体もあったまるし」
「――なんか今、カタカナたくさん言ったね」
「……言いました」
「――カルシウムだけ覚えた」
「カルシウムは元々知ってますよね」
あは、と笑って、瑛士さんを見つめながら「トリプトファンとセロトニンとメラトニンです」というと。
「……ちょっと頭に入ってこない」
クスクス笑って、瑛士さんがオレに視線を流す。なんか、悪戯っぽく笑うの、可愛い。
「今夜作ってくれる?」
「いいですよ。はちみつ、入れてもいいですか?」
「はちみつは何の効果?」
「整腸作用とか……成長ホルモンとか……ていうか、はちみつは、おいしいから入れてます」
「そっか」
瑛士さんがクスクス笑ってる。
「はちみつのホットミルク、夜寝る前に、飲んだことないですか?」
「んー……無いかな」
「じゃあ、ぐっすり眠れるかもですね――オレも飲もっと」
「凛太は眠れる?」
「そですね。今のとこ、安眠です」
「そっか。確かに、気持ち良さそうに寝てたもんね」
「あの……昨日はすみません」
そう言うと、瑛士さんは「オレが勝手に電話して迎えにいったんだし」と笑う。
そっか、竜が呼んだんだもんね。
そういえば、竜のあれは何だったんだろ。まあ月曜に聞けばいいけど……。
「――あ。そうだ、瑛士さん」
「ん?」
「竜なんですけど……今は無いんですけど、試験前とか課題がすごい時とか、前は、オレの家に泊まってたことがあって――あ、竜のマンションが電車で十五分くらいのとこなので、うちのが近いってことで……」
「……そうなんだ」
「もし、そういう時、あったら――泊めること、あってもいいですか?」
前、友達が泊まる時に使おうと思ってたとか、言ってたから、他人が入るのが嫌ってわけじゃないかなと思って、そう聞いてみた、のだけれど。
二つ返事で、いいよって言われるかと思っていたら。ちょっと考えてる。あんまり嬉しくはなさそう、かな。
「んー……何人か来るなら良いけど」
「……?」
「二人は……やめた方がいいんじゃない? 何かあったら、困るでしょ」
「――あ。竜がαだからですか? でも、今まで全然平気で…………あ、でも、いいです。分かりました。やめときます」
瑛士さんの家だから、無理にお願いしちゃダメか、と思ってすぐ引いた。
――そっか。じゃあ竜を泊めるのは、無しか。
ん。まあ、いいや。竜には申し訳ないけど、帰ってもらおう。とりあえずしばらく泊められないって言っておこ。
まあでも。瑛士さんと契約してる間に、他の人と事故起こしたら、台無しになっちゃうもんね……。竜は平気だと思うけど、少し気を付けよ……。
そんなことを考えながらも、瑛士さんと楽しく話すドライブはあっという間だった。マンションの地下に車をいれながら「凛太、買い物してく?」と聞いてくる。
「あ、そうですね。瑛士さんが来れる時のために、なにか食材、選んでもらった方がいいかも」
「ん。じゃあ、店、寄ってこ」
そう言って、瑛士さんは駐車場に車を止めて、いつものお店に入ってかごを手にとる。
「な、凛太、今日の夕飯さ」
「あ。食べますか? 今日」
「いい? 勉強あるのに」
「いいですよ。お昼のお礼です~」
店のカートを押しながら、瑛士さんは、なんだか嬉しそうに笑う。
何を食べたいかを話しながら、二人で食材を選ぶとか。
よく考えたら、オレ、今まであんまりしたこと無いなあと実感。
こういうのって楽しいんだなぁと、また改めて思った。
「帰って仕事か……凛太も勉強でしょ?」
「はい。おいしかったので頑張れます」
ふふ、と笑いながら、瑛士さん越しに、キラキラしてる海を眺める。
「海、そんなに遠くないのに、車無いし、全然来ないんですよね……綺麗ですね」
「オレ、ドライブすんの、好きだよ。この道、夜は空いてるからさ。眠れない時とか、たまに走りにくる」
「そうなんですね。綺麗でしょうね」
なんとなく、夜の海を想像しながら、ふうん、と頷く。
そこでふと。なんだか少し気になって。
――聞いていいか迷いながら、聞き方を考えていると。
「……どした?」
オレが言葉に詰まってるのをすぐ気づいた瑛士さんが、ちらっと視線を流してきた。
「……瑛士さんと話してると、何回か、眠れないって聞くんですけど」
「――ああ。ごめんね」
「いえ……あの、それって、忙しくて、眠ってる暇がないってことじゃなくて……眠ろうとしても眠れないんですか?」
「――んー。どっちもだけど……寝付けない感じ?」
そっか、寝付けないって、言ってたなぁ……。
「そうなんですか……なんでかは分かってますか?」
「さあ。……疲れすぎてるのかな。良く分からないけど」
「行きました? 病院とか。睡眠外来、みたいな」
「いや。ショートスリーパーなのかなって。まあ、寝なくても結構元気だし。元気そうに見えるでしょ?」
「――まあ……見えます、けど」
確かに元気そうだけど。
「でもね、瑛士さん、ほんとは、ショートスリーパーっていないんだっていう先生も居ますよ。麻痺してるだけで、ほんとはちゃんと寝ないとって」
「んー……でも、ベッドでしばらく眠れないと、仕事したくなっちゃったり」
「お仕事好きなんですね」
「好き……ていうのかな。まあ酒飲んで寝ちゃう時もあるけど……」
なんだか、苦笑してる。
「瑛士さん、今夜は早く帰ってきますか?」
「ん?」
「――朝言ってた、ホットミルク、作りますよ。寝る前に飲んでみましょ? 苦手なら、ハーブティーとかにしますけど」
「どっちも好きだよ」
そんな言い方に、ふ、と顔が綻んでしまう。
「乳製品に含まれてるトリプトファンっていう成分からセロトニンていうホルモンが出来るんですけど。メラトニンっていう睡眠ホルモンがでるんです。これは太陽を浴びた方がいいんですけどね。あと、カルシウムもよくって、自律神経を整えてくれるので、自然に眠れるかも。あったかいの飲むと、体もあったまるし」
「――なんか今、カタカナたくさん言ったね」
「……言いました」
「――カルシウムだけ覚えた」
「カルシウムは元々知ってますよね」
あは、と笑って、瑛士さんを見つめながら「トリプトファンとセロトニンとメラトニンです」というと。
「……ちょっと頭に入ってこない」
クスクス笑って、瑛士さんがオレに視線を流す。なんか、悪戯っぽく笑うの、可愛い。
「今夜作ってくれる?」
「いいですよ。はちみつ、入れてもいいですか?」
「はちみつは何の効果?」
「整腸作用とか……成長ホルモンとか……ていうか、はちみつは、おいしいから入れてます」
「そっか」
瑛士さんがクスクス笑ってる。
「はちみつのホットミルク、夜寝る前に、飲んだことないですか?」
「んー……無いかな」
「じゃあ、ぐっすり眠れるかもですね――オレも飲もっと」
「凛太は眠れる?」
「そですね。今のとこ、安眠です」
「そっか。確かに、気持ち良さそうに寝てたもんね」
「あの……昨日はすみません」
そう言うと、瑛士さんは「オレが勝手に電話して迎えにいったんだし」と笑う。
そっか、竜が呼んだんだもんね。
そういえば、竜のあれは何だったんだろ。まあ月曜に聞けばいいけど……。
「――あ。そうだ、瑛士さん」
「ん?」
「竜なんですけど……今は無いんですけど、試験前とか課題がすごい時とか、前は、オレの家に泊まってたことがあって――あ、竜のマンションが電車で十五分くらいのとこなので、うちのが近いってことで……」
「……そうなんだ」
「もし、そういう時、あったら――泊めること、あってもいいですか?」
前、友達が泊まる時に使おうと思ってたとか、言ってたから、他人が入るのが嫌ってわけじゃないかなと思って、そう聞いてみた、のだけれど。
二つ返事で、いいよって言われるかと思っていたら。ちょっと考えてる。あんまり嬉しくはなさそう、かな。
「んー……何人か来るなら良いけど」
「……?」
「二人は……やめた方がいいんじゃない? 何かあったら、困るでしょ」
「――あ。竜がαだからですか? でも、今まで全然平気で…………あ、でも、いいです。分かりました。やめときます」
瑛士さんの家だから、無理にお願いしちゃダメか、と思ってすぐ引いた。
――そっか。じゃあ竜を泊めるのは、無しか。
ん。まあ、いいや。竜には申し訳ないけど、帰ってもらおう。とりあえずしばらく泊められないって言っておこ。
まあでも。瑛士さんと契約してる間に、他の人と事故起こしたら、台無しになっちゃうもんね……。竜は平気だと思うけど、少し気を付けよ……。
そんなことを考えながらも、瑛士さんと楽しく話すドライブはあっという間だった。マンションの地下に車をいれながら「凛太、買い物してく?」と聞いてくる。
「あ、そうですね。瑛士さんが来れる時のために、なにか食材、選んでもらった方がいいかも」
「ん。じゃあ、店、寄ってこ」
そう言って、瑛士さんは駐車場に車を止めて、いつものお店に入ってかごを手にとる。
「な、凛太、今日の夕飯さ」
「あ。食べますか? 今日」
「いい? 勉強あるのに」
「いいですよ。お昼のお礼です~」
店のカートを押しながら、瑛士さんは、なんだか嬉しそうに笑う。
何を食べたいかを話しながら、二人で食材を選ぶとか。
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こういうのって楽しいんだなぁと、また改めて思った。
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